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2021-03

李朝好き3人があつまれば茶会 - 2021.03.07 Sun

古稀をこえて、お茶をただただ楽しむために茶道を習い始められたN氏、李朝がお好きな、そして作風も李朝がメインの陶芸家さんです。


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(玄関:バンダジの上の古木に投げ入れ)


ご縁あって、習い始められてまだ数ヶ月の時に茶事の正客をつとめられる、という現場?にたちあわせていただき、その懐にしのばせた茶事のアンチョコの細かさが印象に残った方でした。

奥嵯峨にあるご自宅に、ご母堂が作られた小間の茶室があって、しばらく放置していたものの、これは使えるのでは?とお茶を習いはじめられたとか。それ以降、ご自宅で茶会を何回もされている快進撃をSNSで拝見し、またその室礼の写真に憧れ、あふれる李朝loveに同類の匂いを感じ(^_^;これは一度お招きいただきたいものだと。



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念願叶いまして、しかもかねてよりご縁のある、李朝が得意分野の古美術商I様と二人という贅沢な茶会に招いていただきました。(これは解説が期待できますヨ)

待合の座敷では憧れの大型の李朝家具、これにぎっしり、作品が並べられています。いずれも私の大好きな李朝系の物が多く、おもわず手に取って眺めたりひっくり返したり。
大きな木の火鉢(代々お家にあったものらしい)には御自作の藁灰、しっかりいこった輪胴がいけこまれ、とてもお茶を習い始めてまだ2年ちょっとの方とは思えない。



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奥嵯峨は春の嵐で雨模様でしたが、庭の苔の緑をきわだたせてうっとりです。この苔もご自分で採取してこられて貼ったものとか。

茶室は平三畳台目、我が垂涎の火灯口になった給仕口が!!(今の自分の茶室に一番ほしいもの!)
天井も真行草、洞床。これは相当お茶を長いことやって経験上計算し尽くされた茶室ではないかと思う。陽の入り方(雨だからちょっとわかりにくいが)、点前座のほの暗さ、客座からの距離感、一つの小間の理想を体現しているようです。



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お茶を習うに当たって、先生につけた注文は、「許状などは不要、お茶を楽しむための基本だけでいい」だとか。お点前の所作にはまだ自信がない、とおっしゃるのに、着流し姿、台目の点前座で濃茶を練られるお姿は悠揚迫らざる呼吸で、一幅の絵になっていました。

とても習い始めとは思えない風格に、今までの人生のキャリアが違うと、静かに感動。お茶は点前の技術だけではない、と改めて強く思いました。



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(春告げ鳥 紫野源水)


お道具はご自作の呉器や奥高麗など李朝系、唐津系のものから、欧州の軟陶から着想を得た物、ヨーロッパの焼物の見立て、宋胡録、古瀬戸と幅広く、お蔵が深いな〜と楽しませていただきました。
御自作の白磁壺(梅壺みたいなフォルムの)の水指、白い角形の花入れに真っ赤な開いた椿、が印象に残ります。美的センスはやっぱりプロですね。



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(奥嵯峨野の雨の竹林)


一席の後、座敷で楽しい楽しい李朝骨董談義、おびただしいコレクションを次から次へと繰り出してこられ、それを美術商・I様がいろいろコメントされる。李朝好きが3人よれば(まあ私だけはシロウトレベルですが)気づかぬうちにあっというまに時間がたっていました。

学習したのは現在の北朝鮮にあった会寧という朝鮮の焼物、なんとも形容しがたい不思議な色合いの焼物、斑唐津などに影響を与えた、といわれるが現在窯跡調査にいけない場所なので、詳細は不明、と。

コレクションの中でも一番沸いたのが古瀬戸の麦藁手ボトル!本来は徳利と言うべきだけれど、形はどう見てもワインボトル、きっと陶工がなにかの機会にそれを見てまねようとしたのだろうな。しかも茶色とオレンジっぽい黃色の化粧土のストライプはモダンで、あの時代にこんなおしゃれな焼物があったとは!と一堂うなったのでありました。

いや、楽しかった♪しかも勉強になりました。
形式だけのお茶ではない、なにか深いところで琴線にふれるような、そんな茶会でありました。
感謝です。





修二会2021〜練行衆参籠宿所入り - 2021.03.05 Fri

二月堂もすでに修二会の行がはじまった。

これはその1日前。2月最終日の練行衆参籠宿所入りのお見送りの記事、あいかわらずお坊さんの行列ばかり(^_^;



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別火坊(日常の煮炊きから神聖な火で生活するおこもり期間であるが、今年はそれにさらにコロナ隔離の期間もあったらしい)である東大寺戒壇堂、北門からのぞくと、練行衆参籠宿所入りのための出発を待っているようだ。



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裏参道も今年は行列のために閉鎖されたが、これはその閉鎖前の様子。先日見た注連縄張りの結界が見える。



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この時はまだこの湯屋周辺にも立ち入り出来た。



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21日に張られるところを見た二月堂の南西角の注連縄



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お堂の中には朝早くに運び込まれた壇供(千面の餅・行の間、二月堂内陣に飾られる)、これはまだ内陣に運び込まれる前の状態。この餅は行の後関係者に配られるという。


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参籠宿所入りの練行衆ご一行は戒壇堂北門からまっすぐ裏参道へはいる。大仏殿の裏あたりで勝手にお迎え。


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関係のない身ながら身が引き締まるわ。
21日の社参の時は墨染めの衣であったが、宿所入りのときは湯屋小袖の上に素絹といういでたち。宿所入りしたらすぐに湯屋へ行かれるからな。


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よく見ると袈裟も違うのね。


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お見送り〜〜。


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裏参道へ通じる道には今年は入れないので、お見送りはここまで。


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南の参道の方から上がって見ると、宿所で練行衆ご一行を迎えた娑婆古練(今年の行には加わらない練行衆経験者)の皆様がはや退場されるところだった。かなりご高齢の方もいらっしゃる。あ!いつも東大寺華厳茶会で東大寺席を持たれる上野道善師だ。



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12日にお水取りのおこなわれる閼伽井屋の上の遠敷明神のお使いの鵜を眺めながら、練行衆の入浴シーン((^_^;お風呂にいくところだけ)をじっと待つ。



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16時過ぎ、ばたばたと堂童子さんが出入りし始めたので、まもなくやな。


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駆仕さんか仲間さんが持っているのは入浴グッズと見た。


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まもなく
「お湯屋にござろう〜〜」
とのお触れの声。

わらわらわらと手に入浴グッズ?を持って練行衆の方々が湯屋へいかれる。


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今年は新入練行衆はおられないので(たぶん)、どちらにしろこの角度からは見えないのだが、新入さんがおられるときは、どうしたらいいか迷ってしまうそぶりで湯屋の前で蹲踞していて、駆仕さんが迎えに来てはじめて湯屋にはいるのだそうだ。

法相宗の竪義(試験のようなもの)で問題を見て「おお!こんなむつかしい問題が!」と、驚いたようによろめくのがお約束と聞いたが、それと似たような所作が華厳宗でもあるのね(^_^;

二月堂に戻ると中では堂童子さんが、行の途中でギリギリとまきあげたり、ほどいて広げたりする戸帳の設置と所作の確認をされていた。行が進むと灯りの煤でずず黒くなるんだが、真っ白な状態の戸帳を初めて見たよ。



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帰りは練行衆を出している塔頭にかかる輪注連を見て帰ったが、このあと18時から大中臣祓がある。神仏習合っぽい儀式で、これは昨年見たので写真だけあげておこう。


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かくの如く毎年なにか新しい発見がある奥深い修二会、多くの人が惹かれるのも無理からぬことである。




にいさん茶会・100回記念の茶会@祗園 - 2021.03.03 Wed

祗園一力の裏手の茶室で毎月23日、23に<にいさん>をかけて月釜を掛けてはるにいさんこと黙楽庵さんのお茶会が100回を迎えた。


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1年前から企画してはった100回記念にいさん茶会は、コロナで多少改変を余儀なくされたけれど、無事開催。おめでとうござりまする。


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(祗園の奥深くにある秘密?の茶室)


黙楽庵さんには祗園大茶会から、若手芸術家バックアップの白沙村荘春秋会から、いろいろ、色々お世話になっている。毎月のにいさん茶会も時々お邪魔してはお道具の知識をお持ち帰りしている。


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四条通りの喧噪が嘘のような坪庭、この塀のすぐ後が一力茶屋である。

にいさん茶会を始めはったのが8年前、そのころはまだ祗園の楽宴小路にある櫓下の二畳くらいの屋外スペースで、夏は暑く冬は風がビュービューという過酷な茶席であった。カセットコンロにかけた落書きだらけの薬缶を釜代わりに、それでも楽しかったな。

2014年の当時の写真が出てきたので、ちょっとアップしておこう。

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4年前から今のこの場所で、ちゃんとした茶室の室礼での茶会を開始された。



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いつもの待合になっている四畳半は、お酒もワンコインで飲める仕様になっているが、この日はハレの日なのですっきりかたづいている。花入は豫楽院こと近衞家煕の二重切。
本席の軸は「一帯雲」で、雲のように自由に生きていきたいという思いをこめた、とおっしゃるが、私は書いた人の名前で選んだとひそかに思っている(^_^;

土岐二三(ときじさん・江戸中期の茶人)→二三→にいさん、、、

二三が隠居したのは我が岡崎のあたりなので、勝手に親近感を覚えているが94才まで生きた長命の方、黙楽庵さんは「ぼくの友だち」と言ってはばからない。彼にかかると利休もお友達だから(^_^;
茶杓が土岐二三と交遊のあった鷹司輔信、豫楽院とも文化サロンでつながっていた同志である。

こちらで濃茶をよばれる。お菓子が苺大福だったのはイチゴ=一期一会のシャレですね。
黙楽庵さんのお茶の弟子(私は自主稽古一緒にしている)陶芸家のA君が席中で各服点てに登場。自作の御茶碗でお茶を練ってくれた。


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黙楽庵さんのお友達?の利休は茶人にお金をわたされて、良い茶道具を買ってくれとたのまれ、麻の茶巾を山ほど買ったという。そのエピソードにちなみ、茶巾がお土産、そしてA君の小皿であった。



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茶会はまだまだ続く。
茶室をでたその足で祗園石段下の寿司・いづ重さんで、にいさん特別寿司をピックアップして、八坂神社のかがり火さんでいただき、薄茶席となる。

いづ重の大将は祗園大茶会でもお世話になっているが、緊急事態宣言の時、まかない弁当を500円で販売してくれて、その節は毎週通っていた。その心意気に頭が下がるとともに元気づけられたことを思い出す。(NHK特集「のりおと神様の夏」というコロナ下の祗園祭ドキュメントの主役、のりおさんです)



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まあ!なんて乙女なお寿司!
エディブルフラワーやナッツもたくさん入っていて、食べた後、写真で気づいたけれど上に乗っている蒲鉾みたいなの「祝」「100」にちゃんとなっているのね!絵心のある方だとは知っていたけれど、この盛り方もなかなか。



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八坂神社内のかがり火さん。数年前、祗園大茶会の最初の数寄数寄茶会、黙楽庵さんの号令のもと、席をもった時に、荷物置き場として解放してくれた懐かしいお店である。のちにここで打ち上げもした。

こちらでお寿司を食べて、大茶会の時には「さくらなでしこ席」として茶席を持つ、きれいどころの面々が立礼で薄茶を点ててくれる。みなさん、お弟子さん、べっぴんさんばかりで華やか〜。



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そしてエクストラ席?として、ほん近くのギャラリーで開催中のいさやんこと、諫山宝樹(たまじゅ)さんの初の個展。彼女も黙楽庵さん主催の白沙村荘春秋会の初期からのメンバーなのである。



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着物の超絶細かい絞りの模様や、金糸銀糸の刺繍の質感まで、ほんとステキなのである。知り合った頃はまだ無名に近かったのに、ここのところ、めきめき曳く手あまたで、手の届かない人になっちゃいそう。(朝ドラ「スカーレット」のフカ火鉢の絵付けは彼女の作)昨年描いてもらった絵がお宝になるなあ。



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安土桃山〜元禄の風俗人物がとてもうまい。今回さらに菩薩や仏の絵まで、感動してしまった。

というわけで、にいさん100回記念茶会無事におひらき。ますますおめでとうございます!
祗園にまた京都の茶界にこの人あり!

最後に黙楽庵さんのキャッチフレーズで締める。

  「敷居は低く 心は熱く♪」






天神さんの茶事 - 2021.03.01 Mon

梅の季節に茶事一会、関東からのお客様をお迎えして。


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寄付に北野天満宮でもとめた天神さんの土人形。
今年は梅花祭もコロナバージョンであったという。


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待合は大津絵の雷さま。本当は自分の太鼓をおとしちゃってあわてているマヌケな雷神なのだけれど、ここは雷になった道真さんになぞらえて。


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天神さんといえば牛よね。今年はたまたま丑年なのでいろいろ使い回せる干支の香合(^_^;

道真が太宰府で亡くなった時に「牛の行くところにとどめよ」と遺言し、遺骸を牛車で運ぶ途中、牛が座り込んで動かなくなった場所に埋葬、安楽寺としたという。(「北野天神縁起絵巻」より)また、道真は丑年生まれであったとも。


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例の人たちが持っているのは、季節は違うけれど(秋!)菅家(=道真)の百人一首の歌。(このたびは幣もとりあえず、、、)


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我が家の白梅も見頃を迎えた。
宝塚から持ってきた梅もはや30年近い歳になる。

迎え付けの時に、枝折り戸のところで表千家の作法でお正客様が蹲踞の姿勢をとられ、なんか感動的。


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花は紅白梅見にて
実は試験管6本に枝を立てているのだが、某美術商のショウウィンドウで見て、まねしてみたもの。白梅の大きな枝がもう手に入らなくなって若干インパクトに欠ける。


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しかも紅梅が手に入らなくて桃で代用しているという、、、、(^_^;


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濡れ釜でお出迎え。
本日のお正客様はお若いけれどユニークなお茶の活動をされている方。お名前はかねがね、共通の知人も多い中、ようやく実際にお目にかかれた。



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今回のお気に入りはこちら、鶴の鐶、かわいくて一目惚れ



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梅の季節に必ず出したくなる梅の三段重ねの盃
今回のお客様はなんだか大酒飲みさんばかりで(^_^;五合瓶がまるっとあいてしまった。だしたお酒をさくさく飲んでもらえるのは亭主としてはうれしい。



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麩嘉さんが季節限定でだしているフキノトウ麩を汁のたねにしたが、これが鮮烈、蕗の薹そのもので、これだけで一品できそうな逸品。この季節ありがたい麩を覚えた。


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コロナ対策の焼物、強肴をひとつにまとめて各人へ。しばらくはこの方式だな。ただ強肴が煮汁多い物だとだめなのが難点。


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昨年の今ごろの茶事でつくってもらった、みのり菓子さんの梅見のお菓子がとてもすてきだったので、ふたたびリクエスト。泡雪かんの中に梅ゼリーを埋め込んで。お客様によると蝋燭の灯りでこの透けた部分がとても美しかった、とのこと。



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後座は渡唐天神さんで。なくなった後、禅を極めたいと東福寺開山円爾弁円(聖一国師)の夢に現れ、ならば中国にわたって(唐ではなくて宋だったけど)無準師範に教えを乞うとよいと勧める。天神さんはまたたくまに宋にわたり無準に教えをさずかり中国風の衣、梅の一枝とともに帰国したという伝説に基づくもの。

書かれる賛はいろいろあるがほぼ共通なのは「天下梅花主 扶桑文字祖、、、鎮西太宰府」


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お茶について、現在のありかた、コロナ下の状況、今後のことなどいろいろ斬新な意見をお聞きできたのが楽しかった。また自分の茶のありかたも改めて問い直すことも必要と思った次第。今後の茶の湯界を生きる人たちのたのもしさよ。


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干菓子も各自別々に
亀廣保さんの恒例の梅に鶯に、今回はどうしてもいれたかった、太宰府のお菓子。なにせテーマが天神だったから太宰府ははずせない。藤丸さんの清香殿。2日前にあわててお電話でお頼みしたのに大丈夫ですよ、と快く送ってくださった藤丸さんに感謝。

茶杓の銘はやっぱり「老松」よね〜。(道真が太宰府送りになったときに梅は飛び梅として太宰府にたどりついたが、松は神戸あたりで力尽きたという伝説。老松=追い松)


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この季節、私としてはガッツリお水取りの趣向で行きたいのだけれど、関西ではすっかりおなじみの行事でも、関東の方には名前は知っていてもピンとこない行事であることをふまえ、封印した。
だけどちょっとさびしいのでお詰めをしてくれた、いつもスーパー水屋としてお世話になっているEさんにこっそり「糊こぼし(内田裕子作)」の茶碗をだしたのであった。(あと炉縁もこっそり東大寺古材)



木津宗匠のおくればせ初釜〜西翁院 - 2021.02.27 Sat


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我が家から徒歩圏内の黑谷さんこと金戒光明寺


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塔頭の西翁院は藤村庸軒の淀看席があることで有名だ。学生時代はここで茶会を何回かさせてもらった懐かしい場所でもある。
昨秋淀看席茶会で数寄屋建築の第一人者でもあり茶人でもある飯島先生のお点前で、淀看席にて三人で濃茶をいただいたが、半年もしないうちにまた中へ入れるとは!



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コロナのために例年正月、建仁寺でされる初釜が中止になり、このたび人数を抑えて西翁院にて、木津宗詮宗匠お社中のおくればせ初釜を懸けられた。


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まずは淀看席にいれていただき、ご説明をうける。昨秋の飯島先生のお話しを復習しながらまたゆっくりと宗貞囲いの三畳小間の雰囲気と、淀看窓からはるかに見わたす景色(あべのハルカスは見えるそうだ)を楽しんだ。

洞床に掛けられた細い竹の花入は庸軒の「痩鶴」、西翁院近くの東北院の軒端の梅を一枝、とってこられてさしてある風情がとてもすてきであった。



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(小高い場所にあるのでなんとなく淀まで見えるような、、、、(^_^;?)


学生時代に使わせてもらっていた広間にて宗匠の濃茶をいただく。



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壬生の鶴屋さんの「深山の雪」
松の幹(黄味餡)に常盤の葉に雪がふりかかるさまを表した美しい主菓子。

軸は、澤庵さんの漢詩、釜が宗旦が相国寺に寄贈したという十王釜。棚がいつも武者小路千家の茶席でお目にかかる機会の多い「矢筈棚(官休庵七代直斎好)」である。天板の矢筈になっている板の小口に絹の房のついた紐を巻きつけている優雅なもの。七宝の水指と柄が漆塗の柄杓を使うことがお約束と聞いた。水指の蓋を開けるときはその房を持ち上げて天板にのせる、という所作もおもしろい。

主茶碗は直斎手づくねの赤楽「柿」という小ぶりな茶碗であったが、出された古帛紗が平瀬露香の羽織裏の生地を仕立てたもの、鱗紋のなかなかしゃれた高級そうな生地であるところはさすが。ちなみに露香は官休庵とも木津家とも縁の深い大阪の財閥数寄者である。

杉木普斎の真塗り薬器の茶入もすごかったが、一番印象的だったのがやはり普斎の茶杓「関羽」である。普通の茶杓と櫂先が全然違って、どう見ても関羽の偃月刀にしか見えない形なのだ。よくぞ関羽とつけたり。コロナ退散の願いをこめてのお茶杓であったな。



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薄茶席は、いつも寄付に使っている部屋と本堂の方丈の一画を上手に使って立礼席に。この立礼卓が宗匠設計、お社中の大工さんが製作、炉が切られていて椅子にすわりながら通常の炉のお点前ができるというスグレモノ。炉の中にはIHヒーターが仕込まれ釜がかかっている。陶芸家も庭師さんも社中におられるとは、十職をおかかえになっているようなもの、うらやましいなあ。

御茶碗がそれぞれにたくさんでたので、全部拝見は出来なかったが、得全の、北野天満宮梅天目、デザイン性に富んだ種々の梅の絵がとてもおしゃれだったわ。



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お開きの後、西翁院から徒歩ですぐ、真如堂近くの東北院へ足をのばす。本日の淀看席の梅の花を見に。


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和泉式部ゆかりの軒端の梅(もちろんオリジナルではないが、、)、謡曲「東北」に歌われた梅はこちらでございます。どうっていうことはないけれど、毎年なんだか気になって見に行く。


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点心席がないかわりにお持ち帰りとなった柿傳のおいしいお弁当を帰宅してからいただいたのである。色々とありがたい。



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