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2023-12

マダムの中国茶会 at 岡崎・好日居 - 2022.06.08 Wed



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最近ちょっとご無沙汰しているけれど、かつて中国茶教室によく通った岡崎の好日居さん。なんと先だって我が家の茶事においでくださったマダムがお礼にとちょっとした茶会をここでします、、、とのことで久々に。(全然ちょっとした、、ではなくてすごい!だったけど(^_^;)


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中身は完全に茶事仕立て
茅の輪ならぬ山の蔓で作った輪からはいる待合。ここは森の中、という設定。


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山でご自分で採ってきたというクロモジの一枝。この葉っぱを半日水につけておいたクロモジ水からスタート。


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クロモジは茶席で使う楊枝だが、新たに削ると芳香がするがごとく、水にもほんのり香りがうつってさわやか。まさに日本のハーブだわ。


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現在東南アジアと日本を行き来するマダムが、そちらから持ち帰った容器や飾りがセンス良く茶籠におさまる。


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さて、席入りすると大きな壺に投げ入れたチャの木の枝の下に茶器が。ちなみにこの茶の木の葉、大葉種らしく掌ほどの大きさがある。


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最初にいただくのは馬鞍山(マーサン)プーアル茶の生茶2016年もの。
緊圧茶なので、袋からだして、塊になった茶葉を千枚通しでゆっくり、葉を傷めないようにほぐす。ここは好日居さんのお仕事。



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ちなみに生茶とは、一般的なプーアルが人工的に発酵させるのに対して、茶葉をそのまま詰めて蒸し固めた物、味わいとしては青茶に近い。



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一般的なプーアルとちがって、爽やかで青みがたつ。もちろん飲んだ後の杯の匂いはかならず聞く。(多幸感♪)下にしいたコースターは木の化石だそうで、ここでも森の中という設定。


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次のお茶は天台山雲霧茶だが、なんとこれを焙じていれるという。今回初めて茶を焙じる際に使う刷毛(現地で使われるもの)の使い方を見た。
焙烙にいれた茶葉をゆっくり刷毛でなでて焙じる。

入れてもらったお茶はまさにほうじ茶の香り高いやつ、という感じ。
ちなみに天台山あたりは非常に霧が濃く、よい茶葉ができるそうで、雲霧茶。最近最澄展を見てきた私には、ああ、最澄様がいらした天台山〜というので勝手にもりあがる。

唐代から飲まれていたお茶は団茶(緊圧茶、茶葉を固めてほぐしてから飲む)だが、明代になるとこのような散茶が主流になる。



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次にでてきたのは西洋のコーヒーカップ。マダムコレクションのひとつ。
完全発酵の紅茶は、西洋で好まれ、さかんに輸入されたお茶、なのでカップは西洋風。今回ラプサンスーチョンのオリジナルと、のみやすく改良したあたらしい紅茶の飲み比べ。

ラプサンスーチョンは紅茶の元祖といわれ、福建省武夷山で栽培される茶葉だが、かな〜りスモーキー。人は正露丸臭という(^_^; お茶の好きなイギリスの水が硬水なので、このくらいのクセが好まれたというが、まずくはないが、日本人には好き嫌いはあるだろうなと思う。
比べると、改良茶葉の紅茶はとても飲みやすく、美味しかった。



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そこでお菓子。
御菓子丸さんの「法相華」
表面に正倉院文様のような法相華もようがうっすら浮き出る。木型を誂えて作った新作である。ほろほろの砂糖にこっそり忍ばせたこの香りは、、、杏仁であった。



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これで終わりかと思ったら、なんと中立。
奥の大谷石の間でしばし待つ。



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こちらに用意されたお水用のグラスは小谷真三さんの倉敷ガラス。このガラスのことで以前好日居さんと盛り上がったことがある。(お互いに小谷真三さんに会って話したことがある)

後座入りのお鳴り物は涼しげな鈴の音で。


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おお〜!なんと!豪華なテーブル!
ここまでのおもてなしをいただくとは予想もせず(会費も、え?これでいいの?というくらいお安かったのに)恐縮するやらうれしいやら。

ちなみにお正客的立場の其中庵さん、最近息子さんがご結婚なされ、そのお祝いもかねてマダムが用意されたそうだ。後ろの壁にかかった白い紙にそのお祝いの旨がかかれている、という手の込みよう。


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テーブルセッティングはマダムと好日居さんのお仕事、なんておしゃれでセンスの良い!
ライ麦パンにつけるバターはへしこ入り、これは癖になる。待合で籠に入っていた銀器の中はデュカというアラブのスパイス。これも美味しく手まり寿司にかけまくる。
シャンパンありーの白ワイン、赤ワイン、そして好物の日本酒まで〜♪



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手まり寿司はototojetさんのケータリング。こんなおしゃれな店、存在をしらんかったわ。さすがマダム。


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お酒のあてにだされた何品かのうち、みなに大絶賛されたのが、マダムお手製の「蘇(古代チーズ)」!上手に焦がさんとふんわりとした仕上がりで、皆さんといっしょに完食。

これでお開きかと思いきや、まだまだ続く茶会。



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国の名前のカードをそれぞれ引いて、それにちなむあたらしい抹茶の飲み方を。


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例えば、ベルギーなら抹茶とビールのカクテル。これはチェコのエルダーフラワーのお茶で抹茶を点てるところ。


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私は韓国だったので、抹茶に朝鮮人参パウダーを混ぜた物を大きい器で点てる。真ん中の穴は茶葉の影である。(茶葉の上から抹茶を篩って影を作るお遊び)


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これは国名はわすれたけれど、蜂蜜と抹茶をシェイカーでシェイクして、グレープフルーツゼリーの上にうかべたおしゃれな飲み物。
もうお茶をこれでもか、と素敵な飲み方でたくさんいただいて、気づけばけっこう宵もふけていた。

美しい夕べをありがとう。
心もお腹もいっぱい。マダムと好日居さん、ご一緒したお茶フェチ?の方々にも感謝です。ありがとうございました。楽しかった!!





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● COMMENT ●

キャー、お洒落で豪華で美味しそうなお茶会!
参考になるアイディア満載です。
早速、来週のお客様に借用させて頂きますね。

そらいろつばめ様

でしょ〜?
おしゃれですてきな空間室礼でした。
参考にしたいと思えど私にはこんなセンス、なかなかなくて〜(笑)


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