fc2ブログ
topimage

2023-12

今年の中秋の名月は薬師寺〜2023 - 2023.10.01 Sun

今年の中秋の名月の法要はどこにしよう、、2年続けて唐招提寺の観月讃仏会に行ったが、今年はちょっと変えて同じ西ノ京ながら、薬師寺の観月会にしてみた。


IMG_9102.jpeg


中秋は年によってずいぶん時期に幅があるので、昨年なんか18時でもまだ明るい9月前半だったので、雰囲気いまいち、今年は29日と良い感じに暮れている日程となった。


IMG_9105_202309292309378d5.jpeg


薬師寺の観月会は東塔西塔のある白鳳伽藍ではなく、道を挟んで反対側の玄奘三蔵院伽藍で行われる。この伽藍は平成3年建立という新しさ、できて間もない頃、平山郁夫画伯の大作「大唐西域壁画」を見に来たことがあるが、以後なかなか足が向かなかったので、久しぶりである。


IMG_9109_20230929230940251.jpeg


本当はもっと早い時間にご法話もあったのだが、法要にぎりぎり間に合う時間、まほろば会館にあわてて点心を受け取りに行ってもどってくると、、、


IMG_9113_20230929230940bf4.jpeg


あら、お坊さんご一行がすでに入堂を始めてはる。


IMG_9121.jpeg


その頃月はちょうど伽藍の向こうから顔を出していた。おお、今日は雲一つ無い夜空、まさに美しい名月である。昼間は汗だらだらの暑さだったが、この頃になると風も涼しい。(もうすぐ10月というのに涼しい、、、なんて言葉を使わないといけないなんて)


IMG_9086_20230929231724305.jpeg


18時半に一斉に開くはずだった大唐西域壁画殿、ちょっと手違いでなかなか開かなかったが、暗い中で扉が開かれると明るい壁画が美しく広がる。


IMG_9120_2023092923094307e.jpeg


玄奘三蔵像を祀る玄奘塔にて法要は行われた。

なぜ玄奘なのか?
薬師寺の宗派である法相宗は唯識思想を旨とする。唯識学派の教えを求めて「不東」の志で不屈の旅をしたのが玄奘三蔵であり、それを日本に持ち帰った道昭は唐で玄奘に学んでいるのである。

(不東:インドをめざし西へ進む玄奘の、教義を得るまでは決して東の唐へは帰らないという意志を表す)



IMG_9122_202309292309466c1.jpeg


法要が進むにつれ目の前に見える月はどんどん昇っていく。
何枚も写真を撮ったが、なんとかきれいに撮れたのはこの一枚だけ。


IMG_9128_20230929230946442.jpeg


加藤朝胤管主さまのお顔が灯火に照らされる。
献茶もあったようだが、私が座った位置からは見えない。


IMG_9135_20230929230948e48.jpeg


その後薬師寺ともゆかり深い世界的ハープ奏者・福井麻衣さんの演奏があった。


IMG_9141_20230929230950831.jpeg


ハープ演奏を入り口の門のほうから。
背景に玄奘三蔵さんのお姿が。


IMG_9140.jpeg


この頃には月はここまで昇っていた。


IMG_9148.jpeg


加藤管主さまのおしまいのご挨拶を聞いて、、、


IMG_9160_20230929230955219.jpeg


参拝客は順番に壁画堂へ、久々に大唐西域壁画を拝見。お坊さんのシルエットが背景と相まってちょっと玄奘っぽく見えない?(^_^;
壁画はインドのナーランダ僧院にたどりつくまでの険しく過酷な道のりをたどるように描かれ、天井にはラピスラズリの青に散華が舞い、日月がある。若い頃見たときよりは深く感動、あれから人生色々あったし(ありがたいことに大過はなかった)。


IMG_9167.jpeg


不屈の精神の玄奘三蔵像を間近で拝むことができた。


IMG_9143_202309292309536b1.jpeg


裏千家淡交会奈良支部のみなさんによる野点呈茶席。


IMG_9097_20230929230934170.jpeg


見えるかな、手前に月見団子。


IMG_9174_202309292309588c3.jpeg


玄奘三蔵伽藍をあとにすれば白鳳伽藍の東塔西塔が。


IMG_9177_20230929230931a3c.jpeg


しかしお弁当、小さい箱なのにしっかり詰まってて、ボリュームもあり、美味しかった。右は拝領したお札。薬師寺さんってなんかいつも太っ腹なのよね。コロナの間は無かったが、花会式のお弁当や鬼追い式の後のおうどんや。好き♡




関連記事

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/2078-e91e7fd5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

長次郎に会いに〜松阪 «  | BLOG TOP |  » 壺中日月長〜初秋の宵の茶事

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (14)
茶の湯 (393)
茶事(亭主) (84)
茶事(客) (176)
茶会(亭主) (18)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (94)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (109)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2023 (32)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (14)
美術館・博物館 (144)
奈良散歩 (132)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (60)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (11)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
有田2022 (1)
熊野三山巡り (2)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (5)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR