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2023-06

ひゃくいちの豆ご飯〜秦家住宅2023 - 2023.05.26 Fri



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洛中、鉾町の西の端っこの方(油小路仏光寺)、ここらは観光客もおしかけず、おちついた町家が並ぶ風情のいいエリアである。


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太子山の会所飾り所でもある秦家住宅(京都市有形文化財)、秦さん母子が表屋造りの町家のみならず、かつての町家の暮らしを守っておられる。


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京都移住前から、もう何度も足をはこんだお宅であるが、コロナの前、4年前ここでいただいた<ひゃくいち>の味が忘れられず、久々にひゃくいちを味わう会に参加。4年前もお一人様の贅沢であったが、今回もお一人様で秦家住宅の座敷を独り占め(*^_^*)


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まずはこの美しい見飽きない庭の景色を眺めつつ、風の通る座敷にて秦さんの煎茶点前。もちろん新茶である。

庭に面していながら座敷の中の美しいほの暗さ、涼しさは何が違うのか、、、と考えた結果、そうだ、庭に面する廊下の色だ、と思った。百年前後磨かれ続けたこの廊下の木の色は、数年でできるものではなく、こればかりはマネできる物ではない。


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ひゃくいちとは、、、

豆ご飯のお茶かけの上のお漬物、かつてはこのあたりではみんなつけていたという大根のつけもの、今では秦さんとこしか作っていないとか。

ひゃくいちは漬かるまで101日掛かるからだとか、お坊さんの持ち物が101だとか、諸説あり。聖護院大根のような丸い大根と塩と、茄子の葉っぱを年末から漬けて、葵祭の頃、食べられるようになるもの。本日は漬物の口切りというか、開けたて。やはり開けたての香りは特別なんだそうだ。
季節のうつろいとともに、味は塩味が勝ってきて、冬になるころは切り干し大根のようにして食べられるとか。


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この季節は、やはり豆ご飯に新茶をかける!
(これも季節とともに焙茶になったり番茶になったり)
秦家が商家であったころ、(〜昭和61年 ご当代のご当主が子供だった頃)家の物も奉公人もこれをかきこむのが朝ご飯だったとか。

味はなんというのか、スモーキーないぶりがっこ的な、酸っぱさがヤミツキになるというような、、、言葉では表現がむつかしい(^_^; これがあれば他におかずはいらない、何杯でもご飯食べられる。
しっかり豆ご飯も、ひゃくいちもおかわりした。


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そうこうするうちに光や、影が変化していく座敷。
障子を閉めた姿もまた美しいなあ、、、、もう絵画としか。


秦家では、コロナ以降会所飾りをせずに秦家の家紋の幔幕をかけておられた。これはほんとうにレアで、今年からまた太子山の会所飾り場に戻るので、もう見ることはできないだろう。


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(昨年の祇園祭の秦家の幔幕)


「昔のうちの祇園祭はコロナのころのようで、しずかだったんですけどね〜。」とおっしゃる。昨年の祇園祭、私も来させてもらってほんとうにこちらの風情の方がよいな〜と思った。昨今のオーバーツーリズムは功罪色々あるよね。できれば昔のような風情のある祇園祭にもどればいいなと思っている。(無理やろうけど)





祇園祭2022〜二階囃子コレクション - 2022.07.07 Thu

ご存じの方はよ〜くご存じだが、案外祇園祭といったら山鉾巡行だけ、と思っている方も多い。祇園祭は1日から31日まで一ヶ月、びっちりなんらかの行事がある長丁場のお祭りなのだ。

1〜5日までの楽しみは夜19〜20時あたりから鉾町で聞こえる二階囃子(巡行のお囃子の総稽古)である。仕事帰りに鉾町へ足を運ぶ。特に四条室町あたりは鉾の辻ともよばれ、ここに立っているとあちらからもこちらからも、遠く近くに祇園囃子が聞こえてくる。3年ぶりやな〜。


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まずは四条通に面しているビルの中の会所。函谷鉾。


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同じく四条通の月鉾




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綾小路室町の鶏鉾さんはもう終わってはった。


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新町通の会所が町家でとても雰囲気のある船鉾さん。




こういう夜は人通りの少ないところの二階囃子は特に風情があり、三々五々、近所の方やわざわざ見に来た(私もそれ)人の姿がちらほら見える。みんなひっそりと、久しぶりのお囃子を楽しんでいる。その姿もまた祇園祭の風景。


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こちらは室町通りの菊水鉾さん
今年は茶席を開かれるのだろうか。毎年集めている菊割の色違いのお皿、そろそろまた集めたい。





お囃子には鉾独特のものもあるが、巡行出発の時の、帰る時の、、、など曲調が変わり、まだ全部理解し切れていない。


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これは昼間だが吉符入りの日に聞いた長刀鉾のお囃子。






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後祭りの山鉾も二階囃子はこの時期にされるので、六角新町の北観音山へ最後に駆けつけてみたが、ちょうど終わったところで、目の前で二階の電灯が消えた(^_^; 残念。


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そして鉾町の通りを帰りを急ぐ囃子方さん。
お疲れ様!巡行の日が楽しみですね。




お別れ - 2022.05.28 Sat



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今日、家の梅の実をもいだ。昨年と同じく今年も豊作だ。全部梅シロップにする。

この日の朝、お別れをしてきた。それなりに付き合いは長くなったが、実際にいっしょに時間を過ごしたのは多くない。物理的時間が少なくても心に残すことが多い人っているのだ。奈良と私をつないでくれる糸の一本が切れた。
奈良でつながり、茶の湯でつながり、SNSで「また奈良に来たんか〜」とつっこんでくれるのがうれしくて。
3月に、ご自宅で茶会をしてくれたばかりだというのに。素人ではないから、状況が深刻だということは頭でわかっていても、(彼自身もわかっていたはずなのに)10年も20年もこの先、生きる勢いで未来しか見ていなかったので、私も錯覚していた。お別れはあまりに突然であったが、前日まで友人とLINEをかわし、お茶のお稽古の予定もいれていたというから、なんだか彼らしい。最後までお見事であったと思う。

本来なら「奈良の第二茶室」にさせてもらう、と冗談をいっていた家ができるはずだったならまちの土地の前を通ったのはつい昨日のことだった。どうしているかなと思ったが、その時はもう。その前日の夜に、まぢかで聞いた奈良太郎(国宝東大寺梵鐘)がお見送りの鐘になった。

告別式から帰って梅をとって毎年恒例の梅シロップをつくる。これから毎年梅シロップを見ると彼を思いだす。青梅忌とでも名付けようか。
ありがとう。楽しかった!  合掌




蓮の不忍池 - 2021.07.12 Mon



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おや、ここは極楽かしら?
いつのまに来ちゃったのかしら?


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いえいえ、ここは大都会の真ん中、なんかシュールな景色!

江戸を舞台にした物語やドラマで「不忍池」はよく出てくる地名、頭の中でこんなんかな、あんなんかな、と想像していたが、実は東博のほん近くだと知ったのは意外と最近のこと。(東京は土地勘がほとんどない)そこで今回は時間の余裕もあるので東博から歩いてたどりつく。



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なんとまあ、蓮の季節なんて最高じゃないですか!

江戸時代からあるこの池は戦後の一時期には水田になってたそうだが、その後復旧され、蓮はその時植えられた物と、以前からあって生き延びた在来の蓮との交配の蓮なのだそうだ。



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それにしてもここの蓮の立派なこと!葉っぱも茎もでかけりゃ、花も大きい。蕾は握りこぶしくらいはある。極楽の蓮の花もかくや、とおもわせるばかり。
まだ蕾の方が多いが、もう少ししたらあちこちに大輪の蓮がひらくのかと思うと、その季節に今一度、来たくなる。


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池の中に弁財天さん。
なんでも天海僧都が、不忍池を琵琶湖になぞらえて中島を竹生島にみたてて建てたものらしい。竹生島におわすのは弁財天さまだものね。(ちなみに天海は延暦年間に作られた延暦寺の見立ててで寛永年間つくった寺を寛永寺にしたという。)


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戦災で一度は焼けているがきれいに復興されたそうだ。


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お参り
お線香を上げてみるが、赤い紙で根元を束ねているのは江戸風なの?しかも火をつけるのに練炭とは!(関西では練炭の種火は見ないなあ、、、)


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それにしてもやっぱりここは極楽極楽、、、





「京都が好き」の石井まり子さんに会う - 2020.09.04 Fri

それは「竿縁天井」から始まった。それをネット検索したら私の古いブログの記事がヒットしたという。そこからお互いにコメントしたり返事したりで、まだ京都移住前からだから10年以上のおつきあいになる。



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そして彼女が「京都が好き」という本を書かれた石井まり子さんであることを知り、私と京都在住はすれ違いながら、河原町二条でフレンチカフェのマダムをされていたことや、花背に家と土地を借りて半住半通いの生活をされたことや、ご子息をスイスのフランス人学校へ入れるために奮闘されたことなども知ったのである。

その後彼女の主催する料理情報図書館の会員になって食の情報に関する会誌を読んだり、年に一度届く、まり子さん手作りジャムを楽しみにしていた。
愛猫が亡くなった時には、「その子は虹の橋のたもとであなたがくるのを待っていてくれる、、」という詩をカードで送ってくださったのは今も忘れられない。あの言葉でとても救われたのだ。

そんな長い付き合いなのに、一度もお目にかかれる機会がなかったのは不思議である。
だから、この度ご家族とお友達と久々に入洛され、夕食のお弁当ご一緒にいかがですか?とお声がけいただいた時には嬉しくて、すっ飛んで参ります!と。



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鴨川のリバービューのホテルのお部屋に宿を取られたまり子さまご一行、お目にかかるのは初めてゆえ、ホテルのドアを開ける前は少し緊張したが、不思議なことに実際お目にかかると全然初めましての感じがしない。長年の知己であるような感は不思議で、これもネット社会でなければ起こらない現象であろうと思う。

食に関してはプロの、そして京都の料理屋については私よりお詳しいまり子さんセレクト、祇園松むろの鱧ずしのお弁当をみんなでいただいた。ここの鱧寿司は初めて、お寿司だけでなく種々のお料理が詰められていて、美味しくてほぼ完食、お腹いっぱい。

まり子さんイチオシで私もNHKの時代劇で気になっていた中村隼人丈のお話や、それぞれ複数の愛猫を見送った話や、京都時代のお話など、たくさんお話しした。人に見られるのが恥ずかしいので、カフェのマダム時代にお客さん来てくれないと困るけれど、「お客さん来ませんように〜」と祈っていたと言うお話では大笑いをした。そのカフェにできる事なら行きたかったなあ。そこの主?であった賢い猫のみやこちゃんにも会いたかったな。みやこちゃんは鴨川べりの木の下で今も眠っている。私はそこをよく通るので、軽く挨拶をしていくのだ。



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ここに来る前、チラッと茶箱セット持参しようかな、、、と思ったのだが、自分の趣味を人に押し付けるのはご迷惑かも、、と遠慮した、、、、が、なんと嬉しいサプライズ!
京都で茶碗、茶筅、干菓子までまり子さんが調達してくださっていたのだ!



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茶箱を持ってこないことに未練があって、持参した上生菓子(和菓子屋のなさん)、お役に立ちました〜!(ちょっと数が足りなかった、、、)
ちなみに先日自分で食べたキーウィーの羊羹「kiki」、「檸檬爆弾(梶井基次郎)」「有りの実(梨)」である。



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そこで即席茶会を開かせてもらう。茶杓はホテル備付けのマドラー、建水はこれもホテルのアイスペール(#^.^#) どこでも茶会は楽しい♪ こんな心遣いをしていただけるとは本当に感謝である。これも長い付き合い、、、ですよね。



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みなさんにお点てした後は、少しだけ表千家でお茶を習われたというご子息に点てていただく。感謝して一服頂いた。お茶も柳桜園の濃茶をご用意くださっていたので、美味しかった事は言うまでもない。



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鴨川の眺めもすっかり夜に沈んだ頃お開きに。明日美山の方へ行かれると言うまり子さんと名残を惜しむ。お目にかかれてよかった!見つけてくださって、声をかけてくださって、本当にありがとうございます。




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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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