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2017-10

金毛茶会〜高台寺 - 2017.10.22 Sun

今年の10月はすかっと晴れた日があまりなくて、しょぼしょぼ雨の日ばかり。
この日もお茶会だというのに朝からしとしと、しとしと、、、





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場所は高台寺。
洛陽ライオンズ倶楽部の毎年一回の茶会である。

金毛=獅子=ライオンだもんね〜。
数年前から老松の、、というより弘道館の太田先生が担当されることになり、昨年は渉成園だったかな。昨年は行けなかったので、今年は是非に。




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本席が混み合っていたので、まずは香席から。
志野流の組香である。

30人以上席入りしてどうやって聞香、組香をするのか疑問であったが、そこはプロですわ。最初の10客のみ、重硯を用い、席中で出香し、書記が記録を書いていくのだが、残りは10名ずつ区切って、言わば水屋からの点出のように出香される。なので採点も10名ずつ。




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(ちょっと色づいてきた山)



今回は菊合香。
秋風と白菊という香を混ぜて聞いて、4回でる香をあてるもの。茶歌舞伎と同じ、というか、茶歌舞伎が香道をまねしているんだとおもうけれど(^_^;

 秋風の 吹上にたてる 白菊は

    花かあらぬかなみのよするか  (古今集 道真)


で、4種のうち2種しかあたらないのも茶歌舞伎と同じ、連敗記録更新中の私である。
全部当てた方もおられて、さすがやな〜っと。

香名をあてるだけでなく、古今集、せいぜい新古今までの歌を雅にめでるのもお約束。香道の道具もチマチマして、そのくせりっぱな蒔絵まであって、すてきだな。




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本堂に帰って本席へ参席。
お堂前の白砂の紋様は、、、、プリン型を連想したのは私だけだろうか?(^_^;




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席主の太田さんがあれこれ席入りの面倒もみてはったので、是非1枚!とお声がけしたらこんな風にちょっとおどけてみえました(^∇^)

席もお人柄そのもの、すごいお道具の間にくすっと笑えるユーモアをまぜこんで。ここらへんは弘道館のお茶会でこちらも慣れている。




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本床に細川三斎の白菊の文(森鴎外「興津弥五右衛門の遺書」はこの名香白菊にまつわる物語)が掛かったその横に、卵かけご飯(食サンだと思うけど、、、)があったり、お茶碗は「いろいろ百味のちゃわん」と銘うって、高麗のとなりに現代作家の漫画ちっくな茶碗が並んだり、一時が万事、この調子。

台子も透明樹脂製であったな。
高台院様のお寺だから、秀吉さんをしのんで、風炉先に天正15年10月(北野大茶会のあったとき)北野天満宮古材も。





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一番笑ったのが、(もうクスッと笑うレベルでなくて)水次!

太田先生が「はい!みなさん水次がでましたよ、注目!」
ロバの形の水次で、口から水がでるのだろうな、、、、と思っていたら、、、!!

あにはからんや!ロバの鼻からジャバジャバと水が!
うわ〜やられた!一堂大爆笑。これはどうも本来は如雨露だったようだ。私的には今回これが一番のご馳走。




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(吉野太夫ゆかりの遺香庵)



もうひとつの今回の金毛茶会の目玉が、重文の傘亭・時雨亭の傘亭内でのお白湯席である。




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雨の中、急な階段をかなり登らないといけない。
けれど雨でいっそう美しい苔庭と色づきはじめた木々の葉をながめるのはなんと清々する気持ちだろう。




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桜の木の色づきが一番早い。




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傘亭には「茶くれん席」と書かれてあり、ここでもクスッと。(北野天満宮ちかくに「湯だく山(さん)茶くれん寺」っていうのがほんとうにある)
たしかにここではお茶はでませぬ。





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見上げるその名の由来の傘の骨組みのような天井。

実はわたし、6年前の夏に一度この中でお茶をいただいたことがある。ちょうど東北大震災のチャリティーで、ここを公開しはったのだった。




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お白湯をいただきながら傘亭の説明を拝聴。
伏見城の遺構で利休デザインとか言われるが、確証はないのだ。ただこの一段下がったところが船着き場になって、、、





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このはね上げ戸を開けて中にはいり、お茶を楽しんだという。
ねねさんと秀吉さんの楽しい語らいを想像する場所でもある。




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扁額の「安閑窟」は当時の先進国であった、朝鮮から来た人が書いた物だろうといわれている。


さて、最後に礼拝聴聞室「利生堂」にて呈茶。
この建物は今年はじめに落慶法要があったばかりの新しい建物。




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壁のぐるりにに南北朝の涅槃図をデジタルで再現したという、、、まあ、当世の建物だな。

お呈茶をきびきびとこなしておられたのは、中村宗哲さん、諏訪蘇山さんのご姉妹。作品の展示も。



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しかし、、、、このエアコンの擬態には萌えた!



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たっぷり楽しめた茶会の余韻をひきずって高台寺の門をでれば、目の前に八坂の塔。
茶会も含めて、これぞ京都だなあ、、、、。





信楽の古民家を手に入れた陶芸家〜ペンと古民家 - 2017.10.20 Fri

うちから車で約1時間、信楽は朝宮地区はお茶の産地としても有名。



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雨に煙る茶畑の畝が美しい。
そんな景色が見えるお屋敷古民家をサラリーマン陶芸家こと平金昌人さんが手に入れはった。以前から自分で築いていた窯場の近くに半年ほど前に。

彼は石州流の茶人でもあり、自ら茶陶を作陶もすればお点前もされる。




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おお!これがそのうわさの古民家!

もともと土地の分限者のお屋敷だったそうで、14もの部屋がある。
もちろん入手当時は荒れに荒れて雨漏りもして根太も傷んでいたそうだ。そこを、一部大工さんの手をかりながらも自ら床を張ったり、漆喰の壁を塗ったりして改修中。完成にはまだ遠いらしいが、楽しみながらやっているらしい。

(一応(^_^;)サラリーマンなので、ここにおられるのは週末だけなのだが、茶縁や彼のお人柄に惹かれて週末訪れる人はあとをたたないとか。




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ワタクシも訪ねてみたいと思っていたが、このたびここで「ペンと古民家」と銘打って書家の奥田先生(若くてきれいな先生)と古民家ライフ(?)コラボのイベントをたちあげはったので、一目散に。

平行して緩和ケアネットワークの集会所も立ち上げ予定でその名前が「はなぐみ集会所」。
なんだか土地の人にはあやしい新興宗教?と疑われているとかいないとか(^_^;
緩和ケアは、今年最愛の妹さんをなくされた悲しい経験からきたものと聞いた。




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母屋、座敷前の庭もかなり手入れをされたもよう。以前は野生の鹿の集会所だったとか。
雑草取りの時にはヒルに吸い付かれるというご苦労もあったようだ。

庭石にえ?っとビックリするような巨石もあって、やはり分限者のお屋敷だったのだな、と。




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高い上がりかまちの玄関は二間以上?



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玄関の間から玄関を振り返る。




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玄関の間からして四畳半以上ありそうだった。(カウントしていないが)
ここにギャラリーコーナーを設け、平金作品を展示。




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玄関の間の建具がまたいい!

ちなみに彼はとにかく井戸茶碗が大好き。(私も一碗所蔵してる)電気窯から初めて現在は2号の穴窯を近所に鋭意作成中。薪での窯になって、作品の意図しない変化が面白いと以前言っておられた。




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玄関の間から上がった広い座敷からは正面に茶畑が見える。



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座敷の土壁は、かつて床の間が物置になっていたときの傷がいっぱいついているが、むしろそれがスサみたいでいい景色になっている。




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この広間の上につけた照明カバーは,地震や火事になったらこれだけ持って逃げる!という時代物。非売品をあの手この手で攻略してようやくゲットしたものだそうだ。暗くて見えないがこの下に房がついていて、たしかに惚れるのもわかるよいものだった。





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広間に続く次の間はフローリングだがこれもご自分で張られたもの。舞良戸の押し入れがすてき。
どこにあるのかわからないくらい上手にかくしたスピーカーから低くながれるジャズ系のBGMが雰囲気にぴったりだ。




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どこをとっても絵になる。(この照明はいいね!)




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台所に続く食堂だったとおぼしき小間。その向こうは裏山になる。




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裏庭には、いまでも鹿が通り過ぎたりするそうだ。
柿が色づいていた。




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まずは懐石をいただけるようだ♪
大工さんに一枚板をカットして作ってもらったという折敷がいいな。




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台所にある食器棚も手作りっぽい。
彼のコレクション、主に古伊万里が多いのだが、ご自分の作品が土物なので、磁器の古伊万里のように白くてきれいなものが反対に欲しくなるのだと。なので向付は古伊万里。




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飯碗がなんと平金井戸でありました。まさしく茶碗!

朝宮地区のお米に滋賀県特産赤コンニャクの汁、鯉の洗い。ご飯は二碗目から栗ご飯でとってもうれしい!



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古伊万里に厚焼き卵。庭を背景にするととてもきれいな景色になるので、しばし皆様撮影タイム(^_^;




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煮物椀はこの地区の神社のお祭りの撤饌であるところの小餅入り。
平金さんはすでにこの神社の氏子として、地域の所帯主(男性のみ)の集まりにすでにデビューされている。ここを終の棲家とするにあたって、地域を愛し、溶け込む姿勢はほんとうに大事だし、うらやましくさえある。





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懐石のあとはお菓子をいただいて、抹茶を一服よばれる。満ち足りた時間。

このあと、本来の目的の「ペンと、、、」を忘れて(^_^;まだほとんど手つかずの二階部分を探索。



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土ひねりをしている土間では主に五輪塔を制作。プロの陶芸家なら,売れる物を焼くが、そうでない自分はかえって好きな物が焼けるので、来年早々に予定している穴窯二号機の最初の窯炊きのときにこの五輪塔をいっぱい詰めたいとおっしゃっていた。供養のお気持ちもこめてかな。




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作業場のガラス建具が昭和で懐かしい、、、実家にもあったわ、こんなの。



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現在使用してはいないが、昭和の遺構として是非残してほしい風呂。このタイルがなあ、、これも懐かしいのよ。

二階の使用人部屋であったとおぼしき部屋や奥座敷であったろうりっぱな床柱の座敷は傷みがひどくて、まだまだ改修に手がかかりそうだが、ここはこんなことに使いたい、そこはこうできるのでは、と他人の家にもかかわらず、つぎつぎイマジネーションがわいてきて困った(´・ω・`) 。

維持管理は大変だと思うが、どれだけ遊べるのだろうとわくわくする空間である。




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そしてやっとみんなの興奮がおさまったころ、本日のイベント、「ペンと珈琲」主宰の奥田先生のペンと古民家。
芳名録、色紙、柿渋紙、半紙など好きな用紙に好きな言葉を書いていく。書く道具も筆、筆ペン、ガラスペン、などなど。





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私は数年前ベネチアで買ったままほうりっぱなしだったガラスペンを持ってきた。




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下書きの半紙に向かうと、、、はてさて、一体何を書いた物やら、、、
先生は心にうかんだどんな言葉でも、お手本としてもってきた南方録の一節でも、と。
う〜ん、こんなに自由な「習字」は初めてだ。自由に書け、といわれるとかえって何を書いていいのかワカラナイ。

悩んで、英語の歌の歌詞を書いてみたり、南方録を抜き書きしてみたり、なぜか心に浮かんだ明恵上人の歌を書いてみたり、西行の歌を書いてみたり、、、

これって不思議な時間だった。
自分の内面を垣間見たような気がする。自分の心と向き合うことがはからずもできた時間。

かくてこの場所に惹起された深層心理の中からうかびあがった万葉集の狭野弟上娘子の歌を、柿渋紙に書くことにする。




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「君が行く 道の長手を 繰り畳ね 焼ほろぼさむ 天(あめ)の火もがも」


この激しさが好きだ。いくつになっても。



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苦しんでいる最中に差し入れられる朝宮茶ロールと珈琲。これも古伊万里。ありがたし。




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かくて皆様の作品完成!

これに布や和紙にのせて軸のようにすることができるというご提案もあり、小学校以来大嫌いだった「習字」をかくも楽しくこなせることがうれしかったのである。


これにて古民家をおいとましたが、平金さんはよき場所を見つけられた。そしてご縁のある方に開放してくださるありがたさ。これからますますいいものを作ってそしてお茶も楽しんでください。
今度はミニ五輪塔をつくりに行きたいなあ〜。







海の見える待合の(観月)茶会 - 2017.10.09 Mon







今回お招きいただいた茶会の腰掛け待合いは、、、、なんと瀬戸内の海を見わたすこの景色であった。




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某Y流のお家元の出張お稽古場がここなのである。今宵は観月茶会と称してお弟子さんたちによる茶会が。

残念ながら雲におおわれて、月は見えなくとも、とてもすてきな茶会であった。




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(雲火焼の花器)


場所は赤穂、海に面する小高い丘の上に立つ桃井ミュージアム、かつて赤穂で生まれ廃れていった雲火焼をされた館主のプライベートミュージアムである。元はお父上の経営される会社の寮であったとか、そのロケーションはすばらしいすぎるのである。




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テラス庭ではあちこちに蝋燭の火がいれられる。この眺めだけでもすばらしいが、、、



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庭園のあちらこちら、さりげなく館主のセンスがひかる室礼がみられるのである。



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これは煙草盆と蹲居と考えてよいのであろうか。
全部を撮影できなかったのが悔やまれるくらい。

テラスになんだか竹がたくさんはえているな、、、と思ったら、一本一本花器に据えられた竹であった。石のテーブルから生えているがごとき薄や萩や、秋の草花の数々、これも館主の手になる物だった。




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濃茶席はロビーの一画を上手にしきって作られた四畳半、床柱もちゃんとある。ロールカーテンをおろせば閉めきることもできるスグレモノの茶室!

後見におでましになったのはY流の当代のお家元。お菓子は末富さんの兎きんとんで、なんとこれを70個!お家元自らが運んでこられたのだそうだΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
すごい!(重かっただろうなあ、、)

お道具も素晴らしい物がたくさん出ていたが、これらはすべて館主のお家の所蔵品なのだそうだ。それもすごい!



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そろそろ庭の燈火が美しく見える頃、月は見えねど雰囲気満点。




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薄茶席は庭のテラスで立礼にて。
こちらの流派の立礼卓はコンパクトで使い勝手がよさそう。




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これも末富さんのお干菓子。(こちらは日持ちするので配達ね、きっと)
肉桂風味の栗のお菓子が美味しい。

やさしい海風に吹かれながら、庭にすだく虫の音を聞きながら、、、ゆったりといただくお茶、あわただしい日常をすっかり忘れてこの雰囲気にひたる。





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そしてそして、薄茶のあとは茶友の仕舞と、、、なんと鼓、そしてプロの能楽師のお謡い。
最高の舞台でよきものを拝見した。「髙砂」のキリは私もちょっと謡えるので唱和す。




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点心でこのあと今期初の松茸土瓶蒸し!を食す。
久々に酒もきこしめす。
この色漆の季節にぴったりのお盆も、ここの館主コレクションなのだそうだ。どれだけの数寄者でいらっしゃるのか。




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ロビーにはこちらも復興なった赤穂緞通のデモ機が。
そう、、、垂涎の赤穂緞通。


これこれ↓(これは古いものだが)


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赤穂は義士や塩味饅頭だけでなく、いろいろあるのだなあ。関西弁の西端でもある(^_^;




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お開きのあとも多くのお客様が残られてテラスで二次会。
なんとここでもざっくばらんなお家元さま、さしつさされつお隣でツーショットを撮るなどという我が流派では絶対あり得んシチュエーションを楽しんだのである。

さすがに赤穂は遠く、帰り着いたら午前様であったが、こんな楽しいすばらしい茶会なら来年もまた是非よんでいただきたい!








平安神宮煎茶献茶祭と茶会2017 - 2017.09.28 Thu


9月の最終日曜日、ご近所の平安神宮では毎年煎茶献茶祭と茶会がおこなわれます。
数年前にはじめて知ってから、ほぼ毎年楽しみにしています。




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最初、参席したときには煎茶道は全く知らず、まあ茶道と似たような動きをすればよかろうと、ぎくしゃくしたものですが、その後某流派を3ヶ月だけ学んで、ちょっとだけ理解したような気がします。




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煎茶道は茶道よりも流派は多く、その数200を越えるといわれていますが、こちらでは毎年6流派がそれぞれ年によって場所を変えて茶席をもたれます。
今年は何流がどこかな〜。

2000円で2席行けるので、どこをチョイスするかも楽しみなのです。



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朝、9時から本殿で献茶式です。
今年は皇風煎茶禮式のお家元がご奉仕。
茶道の献茶式は数々みてきたけれど、煎茶のお献茶は初めて拝見。こちらも(おそらく)台子を使うのね。撮影禁止のため写真はありませぬ。




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まずはこの献茶式をされた皇風煎茶禮式の席に行くことに。場所は神苑の池に半ば浮かぶ貴賓館。一番人気の茶室ですよ。



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池側からみるとこんな感じ。
献茶式終了後すぐの席のため、正客は宮司さん、ついでご奉仕の各家元がずらっとならんではりました。(僧籍のお家元がおおいのね、煎茶は)




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広間の茶席の外はもうすぐ池。池を渡る風が茶室にもふきこんでさわやか。
こちらの流派は腰衣(前掛けみたいなもの)をつけず、立ち振る舞いがみやびでおしとやか〜な感じ。HPを拝見すると、礼法作法を重んじる、とあったのでなるほどと納得です。

茶杯は流派の名前にふさわしく、朱泥に金の鳳凰が描かれていました。私が習っていた某流派は適々の茶で数滴しかいれないのですが、こちらは普通の量のお茶がいただけましたよ(^_^;







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泰平閣


軸は「遠観山有色 近聴水無声」

なんのことか??と思うけれど、調べてみたら中国語の教科書にのっている謎々で、「春は去っても花は残り、人が近づいても鳥は逃げない」と続き、、、、答は「山水画」なんだそうです\(◎o◎)/!なるほど〜!




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2席目はやはり室内の勅使館へ。こちらは瑞芳菴流のお席。
ここの受付にお茶をやっていないはずの若い友人がいて、ちょっとびっくり!でも近々煎茶習われるかも、、と。是非是非、お茶、やりましょ〜!



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こちらは勅使をお迎えする部屋なので、折上げ格天井に簾、格式の高さを現します。
瑞芳菴流の席も何度か入ったことがありますが、こちらは腰衣をおつけになって、所作はとっても武家流、、、というかきびきびしていて小気味よい感じです。





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席中、お運びさんにも知った顔がありまして、私のお茶人脈もけっこう広がってきたなあ、、、と思ったり(^_^;

まあ、一応ちょっとだけやけど、煎茶習っていたし、二煎目の急須の扱いや飲み方は少し慣れているので、流派違いとは言え、やっていたらとなりのおばさまに「何流をお習いですの?」と聴かれました。
習っているとはおこがましいのですが、そう見られるくらいには様になっていた、ということでしょうか。むふふふ、、、、





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他にも遥拝所の回廊では泰山流、神苑の外の額殿では玉川遠州流、記念殿では売茶本流が席をかけておられました。





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茶道の席とはまたちょっと雰囲気は異なりはするけれど、けっこう楽しい煎茶席巡りなのであります。




美ささ苑獨楽茶会〜席主宗和流宗匠 - 2017.09.24 Sun

八王子の料亭、美ささ苑は月例茶会や文化サロンなどを開催する楽の会という会を主催されています。美ささ苑から茶会のご招待が来て、本日はこちらまで。

なぜに八王子くんだりまで茶会にやってきたのかというと、今を去ること4年前、岡本浩一先生の茶会がここであったということと、本日の席主、金森宗和流家元・宇田川宗光さんの根津美術館で懸けられた寒鴉斎号披露茶会に行かせてもらったこと、なにやらご縁を感じまして。





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4年ぶりの美ささ苑。
こちらが有する茶室獨楽庵は二畳壁床、利休が宇治田原にたてた茶室が原点になります。さまざまに所有者がかわり移築をくりかえし、幕末には松平不昧公が所持していたそうです。大正年間、実業家・武藤山治(鐘紡)が松平家より多くの所縁の品を譲り受け、獨楽庵も寺院ゆかりの古材を使って北鎌倉に復元されたとか。



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北鎌倉では戦後「好日会」が作られ、そうそうたる財閥数寄者が釜を懸けたそうです。
そして獨楽庵は巡り巡って現在、八王子の地に安住することになったのです。




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料亭の隣のこの入り口から入るのですが、アプローチが八王子の町中と思えないくらいステキで、写真を撮ろうと茶会のあとに行ったらもう閉まってました(^_^;
なので4年前の写真を参考までに。




あぷろーちみささえん 




ここの奥を行くと市中の山居、すてきな露地がひらけるのです。



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まずは広間で薄茶席。
席主は木工芸の人間国宝、須田賢司さんのご子息。なんでも慶応大学時代から宇田川宗匠と先輩後輩の仲だったそうで。

お祖父様も指物、木工の名人、母方のお祖父様も蒔絵の名人と一族だけで塗り物指物ひととおりそろうという、、、うらやましいお家ですね。

掛け物も二幅、これも慶応ゆかりの実業家・藤原銀次郎(工学部を設立した)の蘇軾の漢詩。

「月入戸尋幽人」
「杏花飛簾散徐香(原文では「春」)」

煙草盆も,薄器の蒔絵も、黒柿の茶杓も全部ご一族の作品。

寒鴉斎披露茶会でもでて、お土産にもいただいたsghr(スガハラガラス)のガラスの茶碗もたくさん。なかでも気になったのは仁清の鱗紋波の有名な茶碗をデフォルメしてガラスに写し取ったもの、宗和と言えば仁清だものね。すてき〜♪

宗和流のお点前は前に拝見したので学習済、他流派を多く知った今となってはそれほど違和感がありません。




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お菓子もほんのり菊花とお酒の香り、菊酒をイメージした琥珀と摺り琥珀の葉っぱ。とても上品でカワイイお菓子。(お名前を失念しましたが若い女性の和菓子職人さん作)




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続いて獨楽庵、三畳台目逆勝手枡床席で主菓子をいただく。ここの床柱が一抱えもある寺院の円柱とおぼしき(もしくは橋桁?)太い柱で意表をつきます。
お菓子は季節の栗きんとんだけれど、中の餡に葡萄の果汁がはいっているとか。


二畳の獨楽庵の方に掛かっている瓢箪の上を切って、下の部分を漆塗した花入は、根津所蔵の利休作「ふくら雀」を模した宇田川宗匠のもの。(宇田川さんは根津の学芸員でいらした)
この瓢箪は生の状態で、慶応同窓の官休庵宗屋さんに拝領したものなのだとか。黄蓮華ショウマがいれてあり、土壁に霧吹きで作った、きりぬいたような満月の姿が美しい。





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宇田川宗匠の濃茶席は船越伊予(織部、遠州に学んだ作事奉行)好みの三畳台目にて、宗匠直々のご説明、お若くていつもにこにこされている印象(つい荒○良○を連想してしまうイケナイ私)。

床には宗和の消息、花入が宗和をお気に入りだった梶井宮(慈胤法親王)作の竹一重切り、花は赤い実をつけたマユミとオケラ。宗和は姫宗和と言われる優美な茶風から当時の宮中のお気に入りの茶人だったので、その交友範囲は後水尾天皇はじめ鳳林承章とか近衞信尋とかそうそうたるメンツ。

獨楽庵をひらいた武藤山治が不昧公の茶道具の多くを譲り受けたので、それにちなむお道具がメイン。

主茶碗(これでいただいたのだが)が不昧公所持の斗々屋「松風」。茶室は暗いので手の中で沈んだ色をしていましたが、陽の光がさすと赤い窯変がうかびあがって朝陽がさしたように見えたのでありました。

茶杓が金森宗和作、共筒。華奢。これにも宗屋さんが箱を書いて「タマハリモノ(賜り物)」の銘を。(ほんまにお二人、仲がよいのね)

茶入がまた度肝を抜く細長く背の高いもの。松平家執事の譲り状付き、不昧公がつくらせた出雲焼。まさに仁清の背高肩衝「存命」写し。手にとらせてもらったが、下三分の一は上げ底になっているらしく、けっこうずっしり、これで安定感あるのね。この高いのに、茶杓を唐物のように掛けるので、なんだかイッパイイッパイの高さがおもしろかったわ。

解説を聞く前に見たので見損なったのは小林如泥の箱。
この肩衝には雪月花、と三つの仕覆がついているのですが、どれかひとつが如泥独特の太い木釘で作られた箱なのだそう。(ちなみに如泥は不昧おかかえの大工、指物師)




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宗和流は、金森家が幕末までに断絶したので、弟子の中でもっとも優秀な人材を選んで継いでいったという血脈による世襲制をとらずに現代まできている流派。お若いながら抜擢された宇田川宗匠、背負うモノも大きいだろうとお察ししつつも、独創的なセンスでりっぱに継いではるなあ、、、とも思います。これからもご縁をたまわればうれしいです。




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最後に美ささ苑のおいしい懐石をいただきました。お酒もトックリを独占して(まわりの方が飲まれない)頂戴いたしました。
はるばる八王子まででかけた甲斐がございました。







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