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2018-10

岬の観月茶会〜雨だけど、、、、 - 2018.09.23 Sun


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本来雨でなければ、この瀬戸内海が望めるこの岬の高台が腰掛け待合になるはずでした。
去年みたいに。ほんとうはここで観月、月見をしたかったけれど、月ってどこ???な天気でした。
それでも、この海の眺望はすばらしいのです。




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ここは赤穂、岬の高台にある桃井ミュージアム、お家元じきじきに来られる藪内流のお稽古場があって、そのご縁で、昨年もそのお稽古場の観月茶会、およばれしました。

今年は濃茶席は桃井さんのお宅の茶室でありました。

ちなみに桃井ミュージアムは、桃井製網株式会社の先代社長の茶道具(藪内流を習ってらした)コレクションや、復興運雲火焼のミュージアムとして、お嬢様が作られた私設美術館。この日も皆様をお出迎えしてくださいました。




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待合になっている応接室はさらに瀬戸内海がみわたせ、沖にういている船までくっきり。

主菓子は(たぶんお家元が自ら運んでこられた末富さんのお菓子・月兎)



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お家元は後見はされましたが、お道具は、いつもお世話になっている古美術のO先生のもの。
場所柄、藪内歴代宗匠のお好み物が多かったです。

藪内6代比老斎の軸は「月皓、、」で観月にふさわしいもの。
脇床には後水尾天皇の寛永の二条城行幸図
茶入が上野の瓢箪でしたが、おそらく高取と朝鮮唐津と3つならべたら、区別付かないと思うわ。土地も隣接していし。

一番お気に入りは青磁未満粉青三島以上とでもいおうか、出来損ないだけれど味のある青磁水指。よくみれば三島のようにみえなくもない、かなり後期の高麗青磁か粉青の初期。ホツがあったり、かたちが微妙にゆがんでたり、が私的にはツボでした。

茶杓が本阿弥空中(光悦の孫)作のきゃしゃ〜なもの、私がいただいた次茶碗は端整な呉器でありました。(個人的に呉器はいまいち好きでないけど、、、、)ちなみに主茶碗はくすんだ赤楽、吸々斎てづくね「碧桃」。われわれはまだまだ青い桃だね!(未熟者)




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薄茶席がはじまるまで、館内を散歩。
復刻赤穂緞通のデモンストレーションがあったが、新品は一畳分の緞通で100万超える!ということを知った!(中古は20万以下で手に入る)




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薄茶席は本来屋外庭園で、だったのですが、雨降りはしようがない。屋内にて、テーブル席。ご担当は天球院茶会でもお世話になった藪内のI先生。



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うらめしの(使えなかった)バルコニー席




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お干菓子は、大阪のパティシエに特注したという、満月をイメージした洋菓子。
今回の席は先代の桃井さんが世界を旅行されて見立てて買われた物を茶道具として。



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その一つ一つに藪内12代猗々斎(当代のおじいさま)が箱書きしているのがおもしろいです。
水指はポルトガルのポーセリン、菓子器はギリシャの焼物、御茶碗は北欧系の物が多かったな。自分も海外に行ったとき、茶道具に使える物は、、、といつもさがすのだがあまり良い獲物がない。これはやはり、どう見立てに使うか、のセンスと目の問題だなと思います。

メキシコの靴型灰皿に紙巻き煙草をいれて、アルミかなにかのお盆を煙草盆にする、というアイデアはちょっとまねしたい。

薄器は一見漆器に見えて実はステンレス製、表面の吹きつけ塗装がどうみても漆なんだが、重いのです。茶杓は朝鮮王朝に輿入れされた李方子(まさこ)様の削られた物。歴史に翻弄され数奇な運命をたどったこの旧嵯峨宮家のお姫様へ、思いをいたす。





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こちらが雲火焼。
風炉の雲華焼とか、灰器とかよくみますね。



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お家元以下、みんなそろって懐石。
これに加えて煮物椀、焼物、和え物が出て、今年お初の松茸土瓶蒸しを。



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食後播州篠笛のパフォーマンスのあと、今年も、観世流能楽師の先生と愛弟子のKさんの仕舞「熊野」を拝見。うんうん、昨年より上達したよ〜。あとO先生の仕舞「羽衣」ではかっこうよく、Kさんは小鼓方にまわって、こちらもご活躍。お茶と能楽のカップリング、ってマイブームというか、とてもうれしい。



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いったんお開きの後、恒例の無礼講、またことしもお家元とツーショット撮っちゃった!(非公開)
うちの流派ではこういうことはありませんから。
そして今年はちゃんと、日付がかわるまでに京都へ帰ることができましたよ。

楽しゅう御座いました。
Kさん、O先生、I先生その他のみなさま、ありがとうございました!







信楽・古民家で五輪塔つくりと出汁巻きつくり - 2018.09.18 Tue



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信楽朝宮地区は朝宮茶として有名な茶の産地、こんなお茶畑がある。まわりは山と畑と、農家の方々のお家と。小川には蒲まで生えているすてきなところなのだ。



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ここに大きな古民家を手に入れ、骨を埋めることを決めたのが「サラリーマン陶芸家」こと、まさんど窯・平金昌人さん。日ごろは都会で仕事をして、週末はここで作陶、二足の草鞋を履きながら、井戸茶碗ばっかし焼いて幾星霜(?)。その甲斐あって、まさんど窯の井戸は最近すっかりお茶にも美にうるさい方々がほしがる茶碗になってしまった。




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(玄関先にも窯焚きを待つ井戸茶碗)


古美術雑誌(目の眼)の500号記念の記念品になったり、雑誌和楽に載ったり、すごい茶道具をたくさんお持ちの某和尚様のたこ焼き茶事のたこやき茶碗になったり(^_^;、、、、はじめてお目にかかった時からいったいどれだけ飛翔して、メジャーになられたのだろう。
それもこれも、井戸茶碗!にかける情熱とご努力のたまもの。




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それにしてもすばらしい堂々たる古民家だ。ご自分でかなり手をいれられたとお聞きする。
ここをおとなうのは2回目、昨年秋以来。
ペンと古民家という好きな用紙に好きな筆記具で好きな言葉を書く、という。とちゅうで自分の心の内面までふれたような、素敵な会だった。



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その時の書道の若くてきれいなO先生に、今年の旧暦七夕にここで梶の葉に文字を書く会のための梶の葉を提供(うちの裏庭にわさわさ茂っているのよ)したご縁で、またお招きにあずかった。
しかし!床の間の梶の葉、9月になっても(ドライだけど)なんと丈夫なことよ!



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床の間には秋のみのり

まさんど窯はどなたでもウェルカムでオープン。でも、おもてなしはしないよ、来ても良いけどお茶したかったら自分で点ててね、ご飯食べたかったら自分でつくってね、のある意味なんでも好きにしてね、の楽しさがある。



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でも今回はちゃんと懐石を手作りしてくれました。
これは今回初挑戦という滋賀県名物赤コンニャクのステーキ。味付けは生七味の唐辛子(全然からくなくて美味しい)



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そしてこれ!現在鋭意練習中の出汁巻き!
こちらの懐石、某スーパーの出汁巻きがけっこうメインでわりと美味しいのだが、先日ここをおとずれた某N氏に「スーパーの出汁巻きなんぞだすな!」とお叱りをうけたとか。一念発起、土井吉晴さんの和食アプリ(!)を見ながら練習されているとか。
なかなかよい手つき、、、かな?(^_^;
ちょっと蘊蓄が多すぎるけど。




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出汁巻き二つ目はごいっしょした若者・Eちゃんが。
こちらは思い切りよく男性的に。



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さあ、どちらがどちらでしょう?


上:男前?のEちゃん
下:まさんどさん

どちらも美味しかったよ。
まさんどさんのは形はアレだけど、意外としっとりしてよかった。N氏をぎゃふんと言わせる日も近い。



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美しい懐石

この日のメインディッシュはご近所の信楽焼の作家さんが自ら育てたお米の精米したてのあつあつご飯。お汁は焼き茄子に豆腐。



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この景色を眺めながら(遠景はもちろん茶畑)まさんどさん、O先生、Eちゃん、私と四人で懐石をいただく。それは楽しくて、でも静かで、このままここで一日ごろごろすごしていたいようなひとときでした。



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しか〜し!
今回のメインの目的の五輪塔作りを忘れてはいけない。

なぜ五輪塔を作ろうと言い出したかというと、昨年お邪魔したときにまさんどさん、たくさんの五輪塔を作ってはったのを見て、これは茶碗より(茶碗作りという選択肢はドブに捨てた!才能ないの)簡単なのでは!という単純な理由です。だれかの供養とか、そんなんではないのです。

この写真の五輪塔はまさんどさんの作品。真ん中のは屋根があいて練り香を入れられる香合。
このちいさな五輪塔には萌えます。技術的に私にはむりだけれど。




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五輪塔つくりのデモンストレーション。
下から方形の地輪、球形の水輪、屋根形の火輪、半月形の風輪、宝珠形の空輪
それぞれのパーツを作って、連結させる。

なにげにけっこう雑に作っても絵になるのがさすがプロ。



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作業開始。
水を含んだ粘土の手触りはここちよく、土を触っているだけ癒される感じがするのは、人間の本能的なものかもしれない。特に農耕民族の。
無心に童心にかえって作る、、、といいたいところだが、上手く作ろうとする欲が捨てきれないのは俗人だわね(^_^;



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大中小3つ完成。
大きいのは丸い水輪をくりぬいてもらって香合にするつもり。○○忌とかにいいかもしれない。
中くらいのは地輪に穴をあけて線香をたてられるように。
小さいのは自分のテクニック(いや、、そんなたいそうなものはないけど)の限界に挑戦。
そしてお遊びで猫を作ってみたら、なんだか亡くなった猫二匹が思い出されて、猫の供養塔になってしまった。



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というわけで猫二匹作った。
みなさんの作品をいっしょにならべたところ。それぞれ個性が出るもんだね。
焼いたらどんなできあがりになるか楽しみである。焼くと化ける(良い感じになる)ことも多いらしくて。

ちなみに遠景にみえるお手々はご近所さんの二歳児さん。五輪塔作りに励んでいる間におかあさんと遊びに来て、粘土で遊び倒してました。そんな感じで、ご近所さんがふら〜と用事もないけど遊びに来る、なんか良い感じ。まさんどさん、すっかりこの土地になじんではる。



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ところがこれだけでは終わらず、なんとなんと、今まで経験したことのない轆轤挽きをさせていただけるという。
粘土の菊練りもみせてもらった。




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これがあまたの井戸茶碗を生んできた電動轆轤。



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まずはお手本から。



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気さくなおじさんお兄さんから、一転して真剣な眼差しの職人へ。
見ていると気持ちよさげなのだが、はじめっから、轆轤なんてうまくひけるはずはない、と覚悟はしているので、こうやったら失敗するというのを身を以て体験しよう。


(写真はまさんどさん、Oさんからたくさんいただきました)




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轆轤は時計回り
いやこれが思ったより力が要って、こわごわやっていると全然形にならんのな。かといって力をいれると案の定くにゃくにゃ〜、、、



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一番やってみたかったのがこれ。粘土の玉から穴を開けていく作業。あけただけで終わったが、これは実に気持ちいい。



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いろいろあれこれしっかり手直ししてもらって、、、、



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挽き上がったのが手前2つ(ほとんど私はなにもしてない(^_^; 轆轤目は自分の指!だけ) 
向こう左がまさんど作、右の奥のへたれたのは私の失敗。
あとは乾かして削ってもらって、焼いたらどんなできあがりになるだろうか。
こんな機会が自分にまわってくるとは思わなかった。ほんまにありがたい。



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今は週末だけだけれど、こんな景色をみながら、豊かな土地の恵をいただき、茶碗作り、簡素でとても美しい暮らしだなあ、と思う。もちろんご苦労もたくさんあるかと思いつつも。



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そしてどの土地にいってもオープンでフレンドリー、でも謙虚なお人柄、いろんな人との絆をたくさん築かれるのも納得である。ほんまによい場所をみつけはってよかったなあ。また遊びにこさせてくださいな。


*)雑誌の和楽の12月号に<ロックな茶>人として掲載されるそうですよ。


<追記>
まさんどさんから、削りおわったよ〜というお写真いただきました!


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高台削ってもらって、お!さまになっとる!
このゆがみが李朝よ(ほんとか?)

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香合の穴〜




白沙村荘蓮池驟雨 - 2018.08.05 Sun

銀閣寺畔、学生時代からおなじみの白沙村荘(橋本関雪記念館)



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その広大な庭園の蓮池が盛りと聞いたが、訪れたのは野分が去った翌日であった。




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一夜にして蓮の花は散ってしまったが、如雨露の口みたいな蓮の実は好きである。




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蓮池の上にせりだすようなこちらの茶室から眺める蓮池の景色もすてきだ。




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床の間には花の代わりに昨夜散った蓮華




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蓮にちなんで蓮根で作った和久傳の「西湖」をお菓子に




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Nさまのお点前でお茶を一服喫する。
ああ、極楽極楽

台風の後で一時的とはいえ暑気もはらえた。




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茶室でゆっくりしていると、驟雨!
大きな蓮の葉が雨に打たれる。




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うなだれる花もあれば庭園の木は潤い、池の水紋も美しい。

着物で、しかもたよりない日傘しかもっていないのに、こういう時はなんかうれしい。(笑うしかない(^_^;)



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池のあちこちで、ししおどしよろしく、はちすに溜まった水がちょろちょろとこぼれる音が心地良い。




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ほんの一瞬で、またすぐに炎暑はもどってきたけれど、このひとときはまさに「涼」










遠州流+藪内流コラボ茶会に勉強会〜妙心寺・天球院 - 2018.07.23 Mon



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今日も体感気温40度はいってる京都である(ついに猛暑全国一になってしまった!)。

衣笠の古刹、広い広い境内の妙心寺。石畳は加熱して足元から熱風がわきあがる。大好きな衣笠山の景色も、頭がぼ〜っとしているせいかかすんでるような。



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今日はここの塔頭、天球院にてはじめての試みの茶会へ。
非公開寺院であるが、天球院って聞いたことある、、、と思ったら、2年前の京の冬の旅で特別公開されてて、訪れたんだった。(池田輝政の妹・出戻りの女傑?天久院さま、創建)



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あの時は蝋梅が咲いていたので寒かった、、、、、が、今日はお庭の草木もゆだっている。

今回の初の試みは、遠州流の古美術商O先生と(お世話になってます)藪内流の師範I先生(お弟子さんにお世話になってます)のコラボ茶会。おまけにO先生のお道具の講演会もつくとあって、暑さをおしてでも参席。





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まずは広間の薄茶席、ご担当は藪内のI先生。

(藪内の流儀のお道具についてはあまり知識がないので、いろいろ見落とし、聞き落としがあると思う)

待合の「竹に瓢箪がまきついている」画賛は茶道検定でもお馴染み、藪内中興といわれる竹心のもの。彼は千家でいえば如心斎と同時代で、富裕町民を弟子に抱え変貌していく千家の茶を鋭く批判している。(「源流茶話」「真向翁」などの著作あり)この画賛も、利休のころの茶を忘れた流派を皮肉ったもの。

名取川香合の写しがでていたわ。これ今年の光琳乾山茶会で本歌をみて学習したやつ。(伊達家献上の埋もれ木で官休庵の直斎が5つ半つくった、というの)藪内は炭出前の時に黄色の帛紗を使うので、炭手前を省略したときには下に黄色い帛紗を敷くそうだ。





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主茶碗が西本願寺のお庭焼、露山窯。江戸後期の本願寺19世であり、藪内の茶人でもあった本如上人の御手づくね。(仁阿弥道八指導)楽ともいいがたい不思議な色の茶碗であった。
あと長入と大樋の黒楽がでていたが、どちらかの銘が「濡烏」、けっこう艶めかしい感じ。
でも、私がいただいた高麗刷毛目が一番よかったな〜。



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棗は利休型、150年前のもの、塗師は聞き漏らし。漆の色がそろそろ透けてきて良い感じ。
茶杓は藪内3代目剣渓作、銘を「稀有」。拭き漆をしたような華奢な茶杓は利休のそれに通じる。4代までは利休っぽい茶杓を付くっていたそうだが、5代目の竹心から作行きががらっとかわるのだそうだ。個性的になるのね。




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薄茶のあと、釜をあげて藪内の灰型のお話しも聞く。土風炉には藤灰を使い、しかもお豆腐みたいなのがあって、、、というのは知っていたが、こうじっくり拝見するのははじめてかも。うろこ灰みたいな繊細なフレークが美しい。いつも手前の(写真では上)豆腐がくずれてるじゃん、、と思っていたが、あれ、わざと崩したものだったのね(^_^; 岩礫?をあらわしているのだと。




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濃茶席は二階の座敷、赤いベンガラ壁土の、金沢の東茶屋の座敷を思わせるような部屋にて、遠州流のO先生の席。二階はなかなか景色がよい。

こちらはお道具を扱っておられるだけあって、もう垂涎の道具が次々と登場。
掛け物が、松花堂昭乗の、手に一鐸を持った普化禅師の絵+澤庵 宗彭の画賛。普化禅師は臨済と友人?ライバル?であり、風狂の禅僧、手に一鐸(鈴)を持って振り歩いたという。

その一鐸にかけて、釜が大西初代・浄林の釣り鐘釜。釜肌に飛天などの細かい紋様、風炉は色紙風炉。
水指は七官青磁の手付桶。

お菓子は末富さんの葛焼きだったのだが、正客の皿が、、、礼賓三島の上手ではありませぬか!底に「礼賓」の文字、小さい平皿のようだが、ぎりぎり平茶碗として使えるサイズ。これが今回一番の萌えポイントであった。
次客以下の古染付の鉢も遠目でしか見なかったがよかった。




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濃茶茶碗は御本の片身替わり。
遠州流では茶碗の下に敷くのは普通の帛紗を独特に折るのだが、藪内では大きめの横長古帛紗を使用、裏千家は小さい正方形の古帛紗使用、、、とそれぞれ流派毎に違って、見ていておもしろかった(^∇^)

茶入は遠州七窯のひとつ、高取の肩衝、よく見ると複雑な窯変がでていて、お正客さんは孔雀の羽のようだと言い、私はゴッホのヒマワリを連想した。
茶杓は遠州流の何代目か(失念)の家元のもので銘を「朝日」。手元の煤竹から櫂先にかけて明るい色になっていくのを夜明けの景色ととらえたのだろうとのこと。





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濃茶席のあとはO先生による、今年没後200年にあたる松平不昧公の茶についてのお話し。
その年譜から著作、好みもの、お出入りの茶道具職人など、コンパクトにまとめられたレジュメがお役立ち。今年は不昧イヤーで、すでに2回も松江に行った身にはなにやら懐かしい感じもする。




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あとは一堂に会して、I先生O先生の、今回の茶会、次回への意気込みを拝聴しつつ、瓢樹さんの点心をいただく。瓢樹さんは瓢亭さんで修行されたので、瓢亭卵もついてた♪




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帰りの廊下で、蓬庵の扁額を見つける。天球院には燕庵写しの茶室があると、以前聞いていたが、これか〜!(中は拝見できず)
というわけで、この会を蓬庵茶会と名付けたわけね。

是非、二回目以降も参席いたしたく、できればこんな猛暑の時期はヤメテ〜(^_^;







八瀬大原・瑠璃光院茶会 - 2018.06.22 Fri

大原へ行く途中の八瀬は、豊かな緑と、高野川の上流、渓流の地である。




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壬申の乱で矢で傷ついた背中(矢背)を釜風呂で癒した大海人皇子(後の天武天皇)の伝承がある地であり、以来貴族や武士たちの保養地となった。(私的には八瀬童子の里)





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かなり山の中で渓流にかかる吊り橋を揺れながら渡ると、、、、




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ここにたたずむ瑠璃光院がある。

ここはもともと寺院ではなく、亀岡楽々荘が旧邸であるところの田中源太郎翁(山陰本線を引いた人)の所有地であり、交流のあった三条実美卿がその庵に「喜鶴亭」という命名したという。
その後所有者は次々かわって、現在の叡電・京福電鉄が所有したり、したが、今は光明寺というお寺の子院となっているらしい。




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なんといっても青楓、紅葉の美しさが「そうだ京都行こう」キャンペーンで取り上げられて以来、爆発的な人気を獲得し、現在青楓の季節、紅葉の季節のある期間のみの一般公開、それにならぶ行列が3時間待ち、、と聞いた。




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とてもそんなに並ぶ勇気はないが、このたび細見美術館でお茶の稽古をされている松井宗幸先生のお社中がここでお茶会を開かれるので、待たずに中へ入れるという僥倖を得た。




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ちなみに現在の瑠璃光院の建築は大正から昭和初期のもので、数寄屋の名匠・中村外二作、作庭は桜守で有名な佐野藤右衛門一統と伝わる。




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最初に竹重楼さんの点心をいただく。(なぜか点心の写真がナイ!)
先生のお孫さんだろうか、7歳とその妹とおぼしきかわいい女の子が肩上げをした振袖をきて、お菓子のおふるまい。ついつい孫娘とかさなり目をほそめてしまう。




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12000坪の庭園は雨上がりのこの日、圧倒的な緑で美しさにため息がでる。

ここは八瀬の山の中だから、ときおり山道に迷った人がスマホナビを手にまよって入ってくるらしく、この日も「ここはどこですか〜?」という旅人がいてびっくり!(そうか、正門以外から入るルートもあるのね、、、と、悪いことを考えてはイケナイ)




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薄茶席は二階、ここの八瀬の山の眺めは絶景かな!ですばらしい。もっと良いアングルで写真が撮れたらよかったのだが、他のお客様もおられる手前この程度で、、、




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そして、瑠璃光院のパンフレットやポスターにもなっているベストビューはこの二階の座敷、お茶会なので、これもこのていどしか撮れず残念。




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瑠璃光とは薬師如来の薬師瑠璃光如来からくる名だが、瑠璃=青=楓の緑とも思われ、瑠璃光院とはよくぞつけたり!の名だ。




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(床にうつる床みどりも実物はもっと美しいのだけれど)


床には大きな焼物の水盤があって、紫と白の菖蒲が美しく生けられていた。香合は今日庵の名水梅の井井桁の古材、いずれも「水」を思わせる意匠にて、淡々斎好みの渦巻棗だが、真塗りでなく拭き漆っぽいデザイン。
そういえば干菓子も撫子(琥珀)と水(雲平)であった(奥様のお手製とか)。
茶杓が玄々斎の室(女流茶人として有名)玄華斎(または宗柏)お手製という珍しいもの、しかも櫂先の裏に鎹がうってあるという見所のある茶杓であった。銘を「遣り水」




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主茶碗は一入平の黒、了入の隠居印(草楽印)のある赤の平の土見せあり(200つくったうち、50は天明の大火以前の土で作ったもので土見せがあるのが特徴らしい)。
一番萌えたのが絵志野の平。内側に、白い長石釉がはじけて穴がいくつもあいている茶碗で、これ茶筅がいっぺんに削れるよな〜(^_^; でも、楽よりもこっちのほうがええ(個人的趣味)と思った。




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濃茶席は一階の喜鶴庵にて。
軸は玉舟の「雲収山嶽青」 八瀬の山々も青い。花は烏柄杓というめずらしい山野草、釜が5代寒雉の渦四方釜(仙叟好み初代寒雉が本歌)、これ好きやわ。ほんまデザイン性にすぐれてスタイリッシュだと思う。
古淨味の鐶付き風炉。外壁が丸みを帯びずまっすぐな場合は鐶はあげずに下げておくのだと(まっすぐだからあげられない)おそわった。

茶入は瀬戸の後窯の吉兵衛(遠州くらいの時代か)、茶杓が一燈、共筒共箱(これすごい)。

さてさて、お茶碗はやっぱり高麗ものが多いのがうれしい!(高麗フェチなもんで)

主茶碗は井戸の小貫入、箱にそう書いてあるがちょっと見青井戸のようにみえる。銘を「加賀」(どなたの箱か失念しました。不昧だったか???)
私の萌え〜の一碗は誰が見ても金海!の教科書的な金海茶碗。州浜型の口に猫搔き手。
釘彫り伊羅保も渋うございました。
もう一つは了入の中印(天明の大火から隠居まで)のある黒楽。




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ほんに、こんなロケーションでお茶会って最高!と感激をかみしめながら帰る道、渓流で遊ぶ親子の姿を見つつ、着物着てなかったら私も入りたいな〜と思いつつ、八瀬の地を後にした。






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