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2018-04

行く春を惜しむ茶の日々 - 2018.04.08 Sun

あっという間に咲いてあっという間に散っていく,今年の桜はあわただしかった。
そんな中、お茶友さんがあちこちで春を惜しんで釜をかける。そんな茶席をめぐる幸せ。





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まずは京おどりの真っ最中の宮川町




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弘庵の文字がかかる。
以前来たときはなにもなくて、何回場所がわからず素通りしたことか。




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日本人より茶の文化に詳しく、日本人よりむつかしい日本語をあやつるベルギー人のティアスさんによる「古今日本茶研究所」第1回のカウンター茶席。




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ティアスさんは遠州流の師範
遠州流のお家元にはじめてお目にかかった時「楽しくなければお茶ではない。」というお言葉を聞いて、感銘を受けられたとか。お茶の茶葉のはなし、茶の湯の流儀の話、いろいろな茶談義をしながら一服ちょうだいする。




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抹茶だけでなく、茶葉の生産や流通、淹れ方にも詳しい彼は茶の実鶴園という茶葉の販売もされているので、以前から興味のあった、よその産地のブレンドなしのピュアな大和茶(奈良在来種)を購入。まだいただいてないが、ちょっとワイルドな味がするのでは、、、と期待している。





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その足で円山公園近くのいつもお世話になっている西行庵さんへ歩いて。
ピンク色の「在釜」の旗がはためいていたらOK




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今年二回目の西行庵、桜の土間茶



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桜の季節の三日間だけ、玄関はいったところの土間で、若奥さんのお茶のふるまい

ここを再建しはった小文法師はいつも土間に釜をかけて、来る人来る人にいつも茶をふるまっていた、ということにちなんで。




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今回若い女性の和菓子屋さん、すずめ屋さんのお菓子を日替わりでご用意されたとか。
最終日のこの日のお菓子は「花暈」

毎日西行さんの歌を一首選んでイメージをふくらませたという、この美しいお菓子は

  雪と見て かげに桜の乱るれば 花の笠着る春の夜の月

なんだそうだ。桜色の餡をつつむ葛の中に道明寺が桜の花吹雪のように舞っていてとても繊細。(ああ、もっとええカメラで写したかった!)





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二服もいただき干菓子は和三盆焼メレンゲ
これは口の中でしゅわっと溶ける絶品(Satomi Fujitaだったと思う)




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春とは思えぬ暑い陽気だったので、冷たく冷えた桜湯がまた美味しゅう御座いました。




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西行庵の露地にもいれていただき、腰掛け待合いに腰掛け、どこからともなく流れてくる花吹雪をぼ〜っと眺めるのは最高な癒しのひとときでしたよ。




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こちらもお茶だのお能だののイベントで何回もおじゃまし、町家の改修工事のクラウドファウンディングにも参加させていただいたところの松原通りの扇子屋さん、大西常商店さん。





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こちらの奥座敷にはすてきな六畳の茶室があるのだが、せいぜい呈茶くらいであまり有効に使われていないかな、と思っていたのだが、このたび若い茶人のMさん(乙女団でも大活躍)がここを使って楽しい茶会を企画しはった。




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まずは煮物椀
しんじょうがおいしい。その蓋を杯にしてお酒、、、あ、桜の花びら、、、




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できあがったばかりの桧の酒器は、まるで樽酒のようにすがすがしい桧の香りがして美味この上ない。
おまけに彼女が一客一亭の茶事をしてくれたときに、ウワバミ対決の様相で多いに盛り上がったところの遊興杯がまたまた登場しているではないか!

サイコロの目で杯の大中小を決めて、さらにト音記号マークが出たらおさかなに一曲、というやつ。みんなテンションあがるし、隠し芸だすし、飲むし、、、でたいそう盛り上がったのだ。





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どう考えても自分で作るのはむつかしい、、と思える黄身時雨のお菓子を手作りで。
(乙女茶会でもお菓子作りの指導いただきました!)

大西家の美しいお茶碗も使って美味しいお茶もいただき、楽しく佳き宵になりました。

   春宵一刻 値千金
   花有清香 月有陰


千鳥足で向かったのは美術館近くのいつもの白川




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桜の美しいこの白川に数日だけ川床がでる

もう真っ暗でなにも写らないが、この夕べはSさんがお茶してる。




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夜は冷えるし雨交じりの過酷な?席であったが楽しかったようで。
お片付けだけ手伝って、酔いを冷まして家路につく。


この春もいろんな楽しいお茶にであった。しあわせである。







茶飯釜で玄米を炊く茶事 - 2018.04.03 Tue

先日、玄米を炊くシミュレーションをしたところの茶飯釜、めでたくその茶事の日を迎えた。
Uさんがお茶の家を京都に作って初めての本格的茶事である。私は一応亭主側ではあるが主に水屋担当、もう一人の亭主が鴨茶のTさんなのだが、彼は早いこと客座でのんびりする役をすると決めたらしい(^_^;

本日の茶事は夕ざりである。





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四つ椀は杯といっしょに晒しの布でくるんで、使い方は客におまかせ、というUさん発案のスタイル。これ、なかなか素敵。

竹の割り箸はTさん制作。





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炭手前にて釜に玄米投入。
Tさん愛用の?火吹竹で、お客さんにふーふーしてもらって火力をあげる。炎があがったら、もうやめても問題ないのだと、その後のシミュレーションで確認したそうな。




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炊けるまで、まずはお酒。そしてお酒のあてになるような強肴をだしていく。
向付の胡麻豆腐、奈良漬けチーズ、菜の花の胡麻よごし、先日U川宗匠のとこで酒のあてにでた大徳寺納豆が意外とお酒と合うのでそれも出した。おもたせの瓢箪徳利にはいったお酒もあったので、まあ皆様飲むわ飲むわ。





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八寸〜スナップエンドウとかまぼこ〜も早めに出す。
玄米が炊ける間の時間稼ぎに表千家流にして、八寸をまわしていちいち客に拝見してもらう。
酒器がまわることまわること、五合瓶三本とおもたせもあったけど、ちょっともう空だわよ。




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そうこうするうちに釜がふいてきたふいてきた!
思ったより早く、30分ほど。ここでまだまだがまん、がまん、、、、と言ってるうちにちょっと香ばしいおこげのにおいがかすかに。





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ここだ!とばかり蓋をあけると、、、おお〜っ!
おきゃくさんからも声がもれる。見事に炊きあがった玄米。Uさんがひとりひとりにつぎわける。




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水屋だけど、本席に侵入して炊きたて玄米のご相伴。

前回半日浸水しただけの玄米は、もっともしゃもしゃしてて、まあ、こんなもんかな〜と思っていたが、3日浸水した玄米はとっても美味しくて別物、実はもっと食べたかった!
お客さんからも美味しい美味しいの声が出て、大成功。実験茶事でいつも玄米を圧力鍋で炊いて供してくれるTさんもびっくり!の美味しさ。





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釜をおろして、鍋をかける。
本日の煮物椀兼汁兼強肴、、、の、、




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おでん!
前日出汁と味付けだけは私担当。練り物からええ出汁がでて、思った以上に上品で美味しかったという自画自賛。

うっすらおこげの釜には番茶投入(先日松江で買ってきたぼてぼて茶)その場でおこげ入りのお湯を香の物でだす。そうか、湯斗って本来これだったのね!といまさらながら納得。釜を下げてお茶の湯をわかすために水屋で洗うが、ほとんど焦げ付きなし、番茶をいれたので束子でかんたんに洗えた。洗った釜は濡れ釜としてまた自在にかける。





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お菓子はいつもお世話になってる青洋さんのオリジナル、ういろうと白餡、銘が「てふてふ」

日本語が堪能でも外国の茶人さんには、さすがにこれを「ちょうちょう」とよませるのは理解しがたかったようで(^_^;




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中立の時に正客さんが床の間に飾り置いたおもたせのお酒がはいったとっくりと大盃。この日の花の桜の花弁をひとひらうかべて。
う〜む、いきなことしはるわ。




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後座は蓮月さんの「花の散るをみて」の歌

濃茶はワタクシ、練りましたが、、、少々お酒のお相伴が過ぎて間違えたこと多し。しかしながら練り加減はよかったと思うよ(再び自画自賛)
茶名はこれまた「小桜」(柳桜園)




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〆の続き薄はいままで客と同席を決め込んでいた真打ち、Tさん登場。フリースタイルのお茶になる。薄茶を飲んだ後の茶碗にお湯をいれ、うすいうすいお茶が美味しいのだというお客さん。建水いらずのお点前になる。お客さんはみなさん、それぞれの信念とスタイルでお茶を楽しんでいる若い方ばかり、お茶談義に花が咲く。こういう茶事もいいな。
ほんとうに佳いお茶の場所を作らはったな〜と思う。初茶事、おめでとう、そしてますますお茶の場としてここが進化しますように。ちょこちょこ気軽に足を運べる場所になりますように(もうなってる感があるけど(^_^;)










不昧公お膝元にて枕流会茶会〜松江 - 2018.03.20 Tue

お茶会に参席のため、はるばる来たのは、、、、



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なんと松江〜!!
私の記憶の最古の部類に入る三歳児だったころ以来だから、まあ、ほとんどはじめての場所といっていい。



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松江は松平不昧公のお膝元、おりしも没後200年の今年、「不昧公200年祭」に沸いているのだった。

そのお膝元で、不昧公が愛した茶の湯の精神と文化を受け継いで次世代に伝えようとしているグループが枕流会である。流派の垣根も越えて、参加は個人から、島根県の肝いりだったり、政財界のリーダーだったりする。その活動に興味をもちつつお招きもいただきながら松江は遠くて〜、、、だったのだが、今年とうとう、松江まで来ることができた。




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松江城の北、赤山茶道会館が茶会の会場である。「茶道会館」というからもっと味気ないビルを想像していたが、予想に反して立派な数寄屋の建物である。坪庭のある広い内部は江戸時代からここにあったように思えるが、昭和50年代の建築と聞いてまたびっくりする。

島根県知事だった田部長右衛門(23代)の尽力と聞く。彼は大山林地主でもあり、茶の湯をはじめ島根の文化振興に尽くした方だとか。不昧公ゆかりの茶道具も多く収蔵する田部美術館の設立や、この茶道会館に隣接する不昧公ゆかりの茶室明々庵の再建など、またご息女の1人は官休庵家元夫人である。




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待合になった広間の座敷の縁側は静かで、うらうらとよい日和、最高に気持ちがよい。庭の向こうの藁葺き屋根が再建された明々庵になる。


まずは二階の洋室広間で蕎麦懐石をいただく。ここを担当されているのが有名なお茶人ブロガーEさん、彼が懇意にされている蕎麦職人さんといっしょに考えて下さったこだわりのオリジナルメニュー。




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向付は蕎麦粉を葛でかためたもの、蕎麦めし、そして松江と言えばやっぱりこれ!しじみ汁。




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蕎麦しんじょう
炊き合わせなどの強肴などもあって、箸洗いかわりにこの、、、、




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水蕎麦が最高のご馳走であった!
十割のぷるぷるの蕎麦を、タレなしで、冷たい名水でいただくという、蕎麦によほどの自信がなければ出せぬシロモノ。蕎麦そのものの味わいがとても印象深かった。




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次に濃茶席
ここは四畳半下座床の小間である。粗いスサのはいった土壁が渋い。
亭主は尾道からいらした数寄者さん。お話しがとても面白く勉強になる。
不昧公の雛の消息が軸に、呉須有馬筆の香合、古芦屋釜(茶屋四郎次郎が所持)、桃山の伊賀水指、古瀬戸春慶の茶入(薄造りで軽い!)、主茶碗はゴブレットみたいな大ぶりな宝城呉器、いずれも名品揃い。

印象に残ったのは、久須美疎安のサインがはいった(かれの義父であるところの)庸軒のごつい竹の蓋置。庸軒ってなんとなく好きやわ。(家の近くに淀看席あるし)

近衞豫楽院御作の竹の筒状の花入
ご亭主はこれにどんな花をいれるか悩まれたそうだが、すぐれた茶人でもあった豫楽院の言動を記した「槐記」(侍医であった山科道安著)にこんな花をいれた!という図がのっていたそうな。それをそのまま踏襲したそうで、柳の若芽を三本、一本は結び柳にし、そして椿。江戸時代のお公家さんの茶の湯の姿を彷彿とさせる。そして銘が「雛鶴」、軸の文にひびきあう。

お正客が宗偏流、私が裏千家で、官休庵の方もいらして、ご亭主は表千家、お点前は速水流というあまりの融通無碍な席にちょっと感動。流派を越えた自由なお茶の気風を垣間見た思いだ。




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薄茶は明るい縁側に面した広間にて
ご亭主はいつも京都でお世話になっていて、今回おまねきくださった方。ここ、出雲と深い絆を持っておられ、枕流会のお世話もされている。有馬頼底猊下ともご懇意なので、猊下所縁のお道具もたくさん。

雪舟の寿老人の軸にかわいい道八の狗香合
茶碗は古曽部焼、出雲焼、織部、、、、みなさんがそれぞれ薄茶をおかわりした数だけでてくる多彩な茶碗の数々をひとつひとつ手にとって拝見させて楽しませていただいた。

お菓子は地元・三英堂さんの「四ヶ村」
以前ご亭主の京都での茶会でいただき、その名前の由来を調べた記憶があった。



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画像は三英堂さんのHPからいただいたが、まさに開きかけの白い椿で,実に美しいお菓子。
不昧公が鷹狩りの際、この椿に目をとめて「これほどの品のある椿は、近隣の四つの村を見わたしてもない。」とおっしゃって命名されたものだとか。

実際その椿の本歌は不昧公の茶室「菅田庵」のそばに今もあるそうで、そこから挿し木したものだったか、その四ヶ村椿が床に飾られていたのには感動した。





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これが四ヶ村!たしかにこんなに美しく品のある椿はなかなかない。ああ、いいものを見たわ。

こういう茶の湯の活動が、都を遠く離れた地方都市で根付いて息づいていることはなんと貴重なことであろうか。松江のような古い歴史のある地方都市は(交通の便があまりよくないことが逆に作用して)伝統文化のタイムカプセルだと思う。損なわれることなくこれからも守って発展させていってほしいなと、僭越ながら思った次第。

枕流会の皆様、おさそいくださった薄茶席ご亭主様、蕎麦懐石のE様、ありがとうございました。



<おまけ>

隣接する明々庵の画像


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不昧公好みの茅葺き茶室
二畳台目向切の小間と四畳半




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見えにくいけれど「明々庵」の扁額は不昧公のもの



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こちら小間席

この茶室はいろいろ流浪して(東京にも行っていた)、先の田部長右衛門さんの尽力でここに再建されたそう。(不昧公没後150年記念事業として。50年前!)



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ここは高台であって、はるか松江城も望めるのであった。












梅の季節に光琳茶会〜熱海・MOA美術館 - 2018.02.27 Tue



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熱海に初めて降り立ったよ〜。

♪ 熱海の海岸散歩する〜 (金色夜叉)、、、はちょっと古いか。
リアルタイムではつかこうへいの「熱海殺人事件」、マニアック系では「だいたいわかりました〜」とオダギリジョーがつぶやく「熱海の捜査官」、、

いかん、いかん、つい初めての熱海にうかれちゃったよ。




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行きたかったMOA美術館、やっと来られたよ。それにしてもすんごい山の中。



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ここはなんといっても、これ(光琳・紅白梅図)だが、ちょうど梅の季節なので公開中、これも楽しみ。




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MOAは昨年2月に現代美術家・杉本博司、建築家・榊田倫之の設計でリニューアルオープンしたところ、といっても以前を知らないのでなんとも言えないが。




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杉本博司さんといえば、2年前、まだMOAを改修するというお話しをされていたころに細見美術館で味占郷茶会をされたことが印象深い。あの展示(杉本さんプロデュースの掛け物と花入れ)も実にすばらしかったなあ〜。




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(大磯三井家別邸から移築された唐門)



それはさておき、今日はMOA美術館主催の光琳茶会である。
毎年6月にはやはりMOA主催の「光琳乾山忌茶会」が奥嵯峨の平安郷でおこなわれるが、それの熱海版といっていい。




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こちらは庭園内に、古文書などに基づき復元したという光琳屋敷。
新町二条あたりにあった光琳最晩年の屋敷だそうだ。
濃茶席はこの屋敷の書院や茶室を使って。




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待合では庭にあたかも紅白梅図を現実に写したような景色を楽しむ。待合掛けは狩野探幽「梅の鶯」

濃茶席席主は東京美術倶楽部元副部長・吉田誠之助さん、呈茶が宗偏流お家元。

寄付では雪舟の弟子であった周徳の「柳に五位鷺」

呈茶席での軸が山田宗偏の「今日のうた」
  さしあたる ことのはばかり 思へただ 昨日は過ぎつ 明日はしらねば

本歌は澤庵さんらしい。宗偏流ではお稽古の前にこれを毎回唱えるとか。




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(こちらは薄茶席の樵庵)



いよいよ本席、ここで宗偏流のお家元が待ってはった。何しろ三畳台目に12~15人がはいるのでぎゅうぎゅう。(もちろんお茶点てるわけではなく、拝見するだけなのだが)
床の藤原佐理の通切二枚継がすばらしかった。紫草で染めた料紙の右側、生成り色の左側、全然読めへんけど桜の歌とか四十の賀の歌とか。読めなくてもその流麗な筆跡はあまりに美しい。絶妙のバランスの軸装も。
花入は小ぶりの砧青磁+椿、炉にかけられて湯気をあげているのは古芦屋菊地紋、鐶付きと蓋のつまみがなんと鶯。水指は赤絵の蓋のごっついちょっとねじくれた古備前、松浦家伝来。
茶入は徳川家伝来・古瀬戸肩衝「成高(せいたか)」、初花級のでかさ。
茶碗は素直なおとなしめの井戸「さかヰ」、茶杓は宗旦「何似(かじ)(何似生=ありのまま)」。何似はおりだめが斜めになっているのにびっくり。竹をこんな風に曲げるにはテクニックがいると思うよ。


お家元の「この部屋でなにが一番印象に残りましたか?」の問い。
私はズバリ藤原佐理ですわ〜。釜もよかったけれど。





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(おなじく樵庵)



次は岡田茂吉生誕百年記念にたてられた一白(=百)庵にてMOA席。

寄付に江月和尚の甥・翠厳宗珉和尚の「福聚海無量」、観音経ですな。
脇床に伝宗達の源氏物語図とか、本席に平治物語絵巻断簡とか、絵画系がすごい。

でも一番すごいのは大名物唐物篦目肩衝・今井宗薫〜家康〜紀州徳川家伝来云々。
さきほどでかいと思った成高よりさらにひとまわり大きくて、篦目はなんとなく阿古陀型に茶入を見せている。しかし、これぱっと見に茶入にするかなあ、なんか別の物いれたくなるような大きさだわ。
茶碗は灰被天目「秋葉(AKBではない)」伊達政宗所持、ただあまりこれといった特徴はないような。添えられる飴色の象牙茶杓は益田家旧蔵・利休作。他にも伝来物が多数、さすがMOA。





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やっと樵庵にたどりついた。ここは薄茶席、席主は名古屋の古美術商・米近一心庵。

なぜ樵庵か。ここの襖には光琳様式の樵夫図(文箱にあるよね)が描かれているからで、もともとわが郷里の伊木三猿斎の持っていた大炉の茶室なんだそうだ。




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薄茶席のお菓子は、さすが名古屋の両口屋是清、「コノ花」。もっちもちの食感が美味しかった。

茶碗の替えにのんこう(銘「老松」)を持ってくるあたり、どんだけ主茶碗の古萩がすごいか。銘が「羅漢」とつくだけあって、ごつくて荒々しい礫のような肌の茶碗。古萩の特徴といわれるのが桜高台、と教えてもらったがあまり五弁に見えなかったな。




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茶器は江戸初期の塗師・初代春正の桐蒔絵平棗。びっちり桐が蒔絵された蓋を開けると、内側や立ち上がりまでに秋草が。端整で美しい蒔絵だった。
古染のでっかい芋頭水指。表面がちょっとつるんとしていてちょっと面白みにかけるんだけれど。
茶杓が松花堂昭乗と仲のよかった佐川田昌俊自作の「都鳥」、わりとすなおな茶杓。
釜は古天明霰、かなりの古色で、火にかけたらちょっとやばそうな。




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こちら片桐門
片桐且元が薬師寺普請奉行を務めたときの宿舎の門で、奈良・慈光院〜大磯三井家別邸〜MOAへわたったものだとか。




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点心席は光琳屋敷にて



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熱海でまた京都に会うという、、、、三友居さんでした(^_^;
蒸し寿司もでて美味しかった!(関東の方には蒸し寿司はめずらしいらしい)




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せっかくだから美術館も見て回ろう。
おお!初めて見る熱海の海の絶景!
お天気がいまいちなのが残念。トンネルの向こうの三島は晴れていたのにね。




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美術館内にはりっぱな能楽堂まであってびっくり。観世会館よりりっぱちゃう?もしかして。




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そして、これこれ!
これを見ておかなくてはね。帯は紅白梅図へのオマージュ。(髪のみだれはスルーして)




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MOA、撮影OKの太っ腹ぶりも素晴らしいわ!
(来年も来ようかな〜)








大雨の祗園大茶会2018 - 2018.02.12 Mon

今年もやって参りました、祗園大茶会。
参戦4回目くらいかな〜。

本席は祗園の舞妓ちゃん芸妓さんのお点前の席ですが、毎年副席に「数寄々々茶席」と銘打って、各席自由な室礼の茶席が5席(ほとんどお茶仲間〜♪)と絵屋宝樹さんのライブペインティングと田○田の芸能ユニット(主に仕舞と謡い・昨秋の大覚寺舟遊び茶会でも活躍してくれました)のパフォーマンス。




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(御神水をくばってあるく神賑水行列・前日に出会いました)



八坂神社に湧く御神水を分けていただき茶を点てる恒例の行事ですが、3月にやったり、昨年みたいに気候の良い4月におこなわれたり、、、なのになぜ今年は酷寒の2月???





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主催の祗園商店街組合の諸事情もあるようですが、寒さ対策がたいへん、、、、と思っていましたが、、、




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あにはからんや!
大敵は気温よりも大雨でした〜(^_^;

茶席は高くしつらえてあるし、テントで守られているのですが、お客様もたいへんなら水屋大洪水となった各茶席も大変でした。
ちなみに今年の会場は漢字検定ミュージアム裏のグランドでした。



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ちなみに本席はこんなテントの中。
ぎょうさんのお客さんが朝もはよからおいでです。





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役得でバックヤードの待機中の舞妓ちゃんもまぢかでおがめました。




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と、余裕かましている場合ではなく、うちらの新旧乙女もはやく設営せねば。
今回4人の乙女(ごほごほ、、、ワタクシはもちろんたったひとりの旧のほう(^_^;)参加です。




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さて、先日来おおざっぱな日曜大工の腕を駆使しまして(?)つくった風炉先?結界?を持参。ちゃんとL字金具も使って固定してあるのですよ〜。





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これに更紗をかけて、Tちゃんから借りた火鉢と座布団をセットして、客座のできあがり。




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四畳半の茶席だいたい完成。




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今回伏見稲荷の初午大祭の頃だったのでテーマは「初午」

こちらのお狐さんは絵屋宝樹ことIS画伯にお願いして作ってもらったもの。




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お稲荷さんは田の神、稲の神との関係もあるので(お稲荷さんの狐はよく稲束をくわえてます)赤米の稲穂と伏見稲荷で乙女のひとりがゲットした鳥居を。



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雨の中にもかかわらず、お友達や本席帰りの方たちがお客様で早速おいでくださいました。

お菓子は「初午だんご田楽風」と「おいなりさん風おはぎ」三宝にのせてお供え的に。

前夜、乙女たちでせっせと手作りしたものです。だんごは白玉粉に豆腐をまぜこんだやわらか〜いもので味噌だれつけて。おいなりさん(きつね寿司)風に形成したおはぎはなかにあんこ入り。いずれも素朴な美味しさです。(菓子作りリーダー乙女Mちゃん!ぐっじょぶ!)




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お点前は交代で。
最年少乙女のFちゃんお点前ちう。見えませんがお狐さんのお面を頭につけて。
お稲荷さんイメージでみんな赤いお着物。(私はさすがに遠慮しました(^_^;)

昨年茶箱だったので、今年は盆点て。昨年の写真をみたら釣り釜との違いこそあれ、使ってる釜も風炉も同じだったわ(^_^;




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(こちら友だちにいただいた写真 感謝!)




伏見稲荷で買った宝珠は本来水をいれてお稲荷さんにお供えするものなのですが、今回はこれを薄器に使いました。

いつもなじみのお茶友さんや、初めましての方、お茶好きな方、お茶初体験の方、いろいろな方とたくさんお話しできて楽しゅうございました。雨のせいで雨宿り方々、ゆっくりしていただけたのはよかったと思います。




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途中何回か回ってきはった田○田の門つけ。これは「屋島」の仕舞。
お客様といっしょに楽しみます。

大雨にもかかわらず、すばらしいパフォーマンスで感動です。
思いおこせば、数年前の最初の祗園大茶会の初日も大雨で、濡れ鼠になりながらも大熱演され、胸に迫る熱い感動がわきおこったものです。ご当人も、あれで芸能というもののなにかに開眼した、とおっしゃってました。




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けっこう途切れずにお客様がおいでくださったのと、水屋大浸水でたいへんだったので、他の席におじゃますることが叶わなかったのが残念です。お客さまの投稿された写真でなんとなく雰囲気は味わえましたが。
唯一、始まる前に景気づけ、と、この祗園大茶会の茶人とりまとめ役の黙楽庵さまの席で一服いただけたのはうれしかったです。





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16時終了、雨でどろどろになった(地面はグランドなので土なのです)荷物の撤収がまた一苦労。それも一段落してつかの間のホッとしたお茶タイム、かけがえのない達成感と楽しかった感をかみしめつつ。


前日のお菓子作りからがんばった新乙女たち、Mちゃん、Sちゃん、Fちゃんご苦労様〜!

そして、こんな楽しい機会をつくってくださった黙楽庵さんはじめ祗園商店街の役員の方々、関係者の方々に深く感謝いたします。大雨でしたが盛会なによりでした。








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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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