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2018-02

春日若宮おん祭2017〜御旅所にて神遊 - 2017.12.20 Wed

近鉄奈良駅でおりたらそこはもうおん祭だった。(12月16〜17日)




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保延年間(12世紀)にはじまったとされる春日若宮おん祭。
調べてみたら、前に出かけたのはもう7年も前だった。(若かったな〜)

深夜におこなわれる遷幸の儀・暁祭(1:00AM〜)を凍死寸前になりながら見た記憶がある。
若宮の神様が本殿を出て、春日大社参道にある御旅所・行宮にお渡りになるのは深夜、真の闇、静寂、のなか、榊の木を手にした神官に十重二十重に取り囲まれ神霊がお渡りになる。榊の山が動くように見え、古人は「青垣山の移り行く如し」とたとえたという。
「ヲ〜ヲ〜」という警蹕の声は人の声に思えず、この世の物ではないような心地がした。





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三条通りを春日神社参道へ向かう。
17日は朝からお渡り式という時代絵巻が繰り広げられ、7年前には見たのだが、なにせ人がいっぱいなので、今年はもういいや、とスルーすることにした。
お渡り式をみて帰る大多数の人たちの流れにさからって東へ。





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影向の松
春日明神が初めてお姿を現した場所で、お渡り式の各座はここで足をとめ、芸能をショートで奉納する。特に猿楽の金春座は能の原点であるここで舞を奉納するのだ。(能舞台の背景の松はこれがモデル)



↓ これは7年前、松の下式を裏側から見た時の写真。

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(小さすぎてわからんな〜)





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お渡り式を終えて帰途につく流鏑馬の稚児たち。




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さて、御旅所に到着。うん、けっこうな人だかり。
7年前はここの入り口に埒をたて、金春太夫がこれを切って、行列が中へはいるところも見た。

↓ 中央の小さな柵に白い紙が結んであるのを切る(7年前の写真)

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向かって右の左方の鼉太鼓(だだいこ)は日輪・龍である。
右方のは月輪・鳳凰になる。

さて、いよいよ若宮様をお楽しませする神遊のはじまり。(15:30〜)




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6人の御巫(みかんこ)による神楽。

後の階段の上が若宮様おわします行宮。




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前にかざした藤の簪がかわいいよね。
扇舞あり、鈴舞あり、唯一女性による舞。




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ついで少年たちによる東遊(あずまあそび)。
このころになるとやや暮れてきて、篝火に火がはいる。なぜかずっと杉が燃えるだけでないよい香りが御旅所に満ち満ちていたが、沈香でも焚いていたのかもしれない。




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平安時代に近衞の官人が出仕したため。装束は細纓冠緌に桜を翳す。





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源氏物語絵巻を見ているが如し。




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ついで田楽
左右の端に立つ大きな花笠が美しい。




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行宮に奉納された御幣も五色と華やか。

しかし、、、遠すぎてどんな芸能をやっているのか後からはよく見えなかった。
神様にお見せするので、われわれに見えなくてもいいのだけれどね。




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この華やかな笠は綾藺笠というらしい。


さて、17:00〜、実は本日の私的メインイベント。これを、これだけを本当は見に来たと言ってよい。

細男(せいのお)



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白い布で顔を隠すのがそもそも異様。
そう、異様な舞なのだ。7年前もこれにいたく心惹かれた。




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時、あたかも逢魔が時。日没前後にこれをもってくるところがあまりにはまりすぎ。




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安曇磯良(船鉾のご神体でもあるよ)の舞というが、7年前の旧ブログから細男の由来を。


神功皇后が朝鮮出兵に向かうとき、常陸国の海底に住む安曇磯良(あずみのいそら)に船の舵取りをさせようと使いを出したが応じない。訳を聞くと、自分は深い海底に長い間住んでいるので顔中に牡蛎が吸い付いてしまってあまりに醜いためでられないのだ、とのこと。そこで住吉の神が自ら拍子をとって歌い舞うと、舞楽好きの磯良はたまらなくなって醜い顔を覆い、首に鼓を掛け「細男」という舞を舞いながら海からでてきて、神功皇后の渡海を助けた、という話。






(拡大してみてね)


このちょっと脱力するような「ポチャン、ポチャン、、」という単純なリズムに、妖しげに腰をかがめて顔を隠して反閇を踏むように歩くだけ、、、という、これはナニカの呪術か?









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かくして7年ぶりに見た細男も終わり、気がつけばあたりは暗闇の帷がおりてきている。灯りが極端に少ない奈良公園、暗さがはんぱない。




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翁を略式化した神楽式ではあの「とうとうたらり〜たらりあがりいたらりとう〜」の呪文(?)




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ついで舞楽5番10曲

このあたりになると寒さはますますしんしんと。
今年は7年前に凍死しかけた(^_^;経験をふまえ、上半身の防寒対策は万全だったのだが、いかんせん、足元の対策がもうひとつであった。次回への課題。




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鼉太鼓。
この大きな音にはしびれる。
ちょっとだけ、音を録音 ↓








蘭陵王の時の鼉太鼓はもっと激しくてやばいのよ。
しかし管楽器のこの不協和音的な音色はなんというか、、、やっぱり不思議。はるか昔に大陸からわたってきた、、というのが納得。



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赤系装束の左方は中国・印度から伝わる唐楽
緑系装束の右方は朝鮮半島から伝わる高麗楽

と、よばれ必ずペア(番舞・つがいまい)で舞われる。




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左方舞










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南都楽所(なんとがくそ)の楽士さんたち




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右方舞




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望遠で暗い中撮るのはこれが限界。




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こちらは和舞(大和舞)舞楽が異国的なのに対して和風。
榊を手にして4人の舞手。

今夜はお泊まりできないので最後に大好きな蘭陵王を見て帰ろうと思ったら、、、




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あら、蘭陵王の番舞の納曽利(なそり)が。

この二曲の順番はお渡り式の競馬で勝ちを取った方が先になるとのことで、今年は右方の勝ちだったようだ。

しかし、蘭陵王に比べ、あまり見る機会のない納曽利、はじめてじっくり見た。蘭陵王は美貌の猛将・高長恭のストーリーが有名だが、納曽利は双龍の舞だと今回初めて知った。




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そして納曽利の舞納めを迎えるが如く立つ蘭陵王。




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猛将の勇壮な舞は腹にしみこむ鼉太鼓の音とともに、カタルシスを生む。いつみてもかっこええなあ、蘭陵王。


ここで御旅所をあとにする。
7年前は23時〜、若宮様が本殿にお帰りになる還幸の儀まで見て帰ったから、体力あったなあ、、、
行宮におわすのは24時間弱という、あわただしい神様のお遊び、今年も無事お開きとなったようでなにより。

それにしてもさぶい、、、、、








奈良・萩の寺〜白毫寺・元興寺 - 2017.10.03 Tue

出町柳の萩の寺、常林寺の前を通りすぎて、ああ、そうか、萩の花が盛りなんだと思った。


そういえば、萩の頃行ってみたいと思ったところが奈良に2箇所あったっけ、、、、で、そのまま京阪経由近鉄に乗って奈良へ行きましょう。



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  高円の 野辺の秋萩いたづらに

       咲きか散るらむ みるひとなしに  (万葉集)




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まずは高円山白毫寺。
主な奈良の観光スポットからはずれて、交通の便もあまりよくないので、観光客もまばらなところがかえってよろしいわ。




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以前に来たのはもうかれこれ10年近く前になるかな。
あのころ人気の観光部長(?)の猫さんがいたっけ、、、(お寺の方に聞いたらさすがにもう寿命で、、、)




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有名な五色の椿を見るために来たので、あれは春先。萩の切り株だけ見て、これが咲いたら見事だろうな、いつか萩の季節に来ようと思ったのだ。




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春日山に連なる高円山からの眺め。
おや、、アレが見えますか?




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私の中では奈良のシンボル・興福寺の五重塔と改修中の国宝館(?)金堂




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この白毫寺は天智天皇の第7皇子・志貴皇子の邸跡に建てられたという。冒頭の万葉集の歌の中にでてくる「みるひとなしに」のひとは志貴皇子といわれ、その彼が亡くなったことを悼んだ歌なのだそうだ。




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天智の皇子でありながら、皇位をあらそうこともなく政治とは無縁の場所にいて歌を愛し,文化人として生きたといわれる。
そういえば有名な歌がありましたね。
「いわばしる たるみのうえのさわらびの もえいづるはるに なりにけるかも」




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境内にはフジバカマも。

志貴皇子は皇位におそらく関心のない方だったのだろうけれど、その薨去後に息子が光仁天皇になったため、皇統は天武系からまた天智系にもどって現在まで続くという。





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お堂の下の盛り土も崩れがちなところが奈良っぽくていいわ(^_^;
ここは一時荒廃したけれど、儲茶で有名な西大寺の叡尊によって再興され、堂宇は江戸時代の物が残る。




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さすがに萩の季節は、ここまでくる観光客もぱらぱらとおられる。





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大きな古木の足元にはなにやらあやしいキノコもはえていて、、、





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彼岸の頃きっちり咲く律儀な彼岸花。




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春には赤・白・紅白の絞りの椿が1本の木から咲く、五色椿も忘れずにみてね。





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ちょっと人里はなれた高円山からならまちにもどってきた。
ここはご存じ元興寺極楽坊。行きやすいので、なんだかよく来ている。この2月に珠光茶会でもおじゃましたわよね。




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でも萩の盛りの季節は初めて。
いつも盛りを過ぎたり、早すぎたりの季節しか来ていなかったので、今日は来ることができてよかった。いまをさかりの萩の花。

今年2月の時の写真と比べてね。萩がばっさりきれいさっぱりないから。)





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萩は比較的地味な花なのだが、こういうふうに大株になると迫力がある。
以前宝塚の庭にも植えていたが、切っても切っても年々大きくなりすぎて手に負えなくなったのを思い出した。こういう広いところでこそ。





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こちらの境内にもフジバカマ。
香りがよいので蝶々が蜜を吸うのに余念がない。




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こちらはアオスジアゲハ(たぶん、、、)




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なんといってもこちらは飛鳥時代の瓦が残ることで有名。元興寺はもともとならまち全部を境内とする広大な堂宇を誇っていたのだが、いまは極楽坊とよばれた現在のお寺のみが残る。




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石仏のあいまに咲く桔梗




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珠光茶会で中へはいれた奈良の名指物師・川崎幽玄作の茶室・泰楽軒
毎年10月28日に川崎幽玄顕彰茶会がここでおこなわれる。(問い合わせはあーとさろん宮崎まで)




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ここにも彼岸花




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石仏やお地蔵様にとてもよく似合う花だと思う。




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帰りの道、ここは近鉄奈良駅にちかいお土産物屋さん。
私が小学校の修学旅行で来たときからある懐かしい風景なので、今日もまた健在だと確認してほっとして帰るのである。





白鳳伽藍復興完了!〜薬師寺食堂完成 - 2017.06.12 Mon

白鳳当時の面影を残すのが東塔だけだった薬師寺の白鳳伽藍を再興しようと、高田好胤師が発願されたのは半世紀前、もう50年もたったのだなあ。



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その費用をまかなうため、お写経勧進という方法を開始、それをおしすすめるため全国を行脚、公演、写経の勧めを説いて回られた。最初に復興したのが昭和51年の金堂、ついで56年の西塔、、、、そして白鳳伽藍最後に完成をみたのが食堂(じきどう)である。(しょくどうじゃないよ。確かに僧侶たちの食事の場ともなったがそれのみでなく広く生活の場であった)





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ちなみに寺院にそなえていなければならない建物は7つで七堂伽藍といい、塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂であるという。

今回食堂完成のお披露目が一般公開(7月1日〜)に先立ち、結縁者(写経勧進をした人)対象におこなわれた。
私は写経はまだ1度しかしていないが、屋根瓦を一枚寄進いたしましたので、、、、


       ↓

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もう2年も前のことなんだなあ。




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売店の入っている東僧坊では今日も修学旅行生にお坊様が法話を。
これは高田好胤師の「青空説法」を引き継いだもの。50年も受け継がれてきた法話で、いつも生徒たちの笑い声にあふれる。




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さて、完成した食堂。

堂内を広く使うため、柱の数をオリジナルよりかなり減らしているそうな。もともと柱があった場所に白い石が敷かれて、それとわかるようになっている。その代わりに耐久性、耐震性を補強するため柱の中は鉄筋、まわりを木の柱で覆ったという建築。特に耐震性は抜群なのだそうだ。伊東豊雄設計、施工は竹中工務店。




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堂内に入ってまず中央の阿弥陀三尊浄土図を拝む。天井は立体的にメタルの渦巻のような孔雀の羽根のような紋様で荘厳。ご本尊の左右にそれぞれ7枚、計14枚の壁画。最前列のはしっこににすわって見た正面の壁画が、、、あ、これ畝傍山!よく見れば隣は耳成や。すでにここでじーんと感激。




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法要の間、じっくり浄土図をながめる。
阿弥陀様と観音菩薩、勢至菩薩の脇侍、ああ、東塔の水煙の飛天もちゃんとおいでだ。天に鳳凰、阿弥陀様の足元に迦陵頻伽、白鳳の仏たちの再来だ。




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もう一つの内部を広く使うための工夫がこのご本尊を3Dの仏像にせずに2Dの壁画にしたこと。

依頼されたのは平山郁夫画伯の弟子であった田渕俊夫画伯。

平山画伯の絵は玄奘三蔵伽藍に「大唐西域壁画」としておさめられているが、これは仏法が印度からシルクロードをへて中国に到達した物語。田渕画伯はその先、中国から大和へ、藤原京、のちに平城京へたどり着いた仏法の道を描かれた。




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これがもう感動モノで、、、。
中国の険しい山々を背景に遣唐使船が仏法にまつわる人的物的土産をもって、大和へ旅立つ。
海が荒れることもあっただろうが、やがて懐かしい大和が海の彼方に見えてくる。
瀬戸内海に入って鳴門の渦潮ものりこえ、御津の浜松(摂津難波の港)へ帰帆、遣唐使船は帆をたたむ。
  いざこども はやくやまとへ おほともの みつのはままつ まちこひぬらむ (憶良)
ここで大和川をさかのぼり、早春の飛鳥川、夏の畝傍山、秋の耳成、雪景色の天香久山、かつて明日香の地にあった伽藍の数々、そして薬師寺が初めて建立された藤原京、のちに移転された平城京の俯瞰図へ。

かくして仏法は大和の国の中枢にたどりつく。




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(大修理中の東塔。しばらく姿が拝めないのがさびしい)



この14枚の仏法伝来の壁画に5曲のテーマ曲を作曲したのが東京芸大西岡教授門下の若手5人。3人の若手女性音楽家がバイオリン、チェロ、フルートでこれをご披露。これがまたよくてね。
幾多の苦難を越えて、仏法伝来のために尽力した人たち、中には思いを果たせず大和に帰り着かなかった人たち、、の思いが想像されて、壁画と音楽でついうるうるしてしまった。
最近涙腺ゆるい、、、





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法要のあと、外に出ればまぶしい初夏の光の中に建つ、金堂と西塔。
初めて奈良へ来た小学生の頃、まだこれらはなかったのだなあ、、、と感慨深い。





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感動したあとだし、写経道場で写経をしてかえるべし。
入り口にはいると梅の香りがぷ〜ん、、と。境内でとれた梅の実どうぞお持ち帰りを、と。うちにもしこたまあるからこれはご遠慮申し上げた。




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午前中のお写経に来られた方にふるまわれるおうどん。花会式の結願の日にもふるまってくれるし、こういうところ薬師寺、好き。まずはこれをいただいて、いざ、心身を清めて写経。




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やっぱり全部はいつまでたっても覚えきれない般若心経。
庭からのここちよい風の入る中、不思議と頭がからっぽになるひとときであった。善哉。

あいかわらずのカナクギ流、先に完成しておさめはったご高齢の方の写経を見ると、これがまたお手本より麗しい!どうやったらこんな文字が書けるのか。自分のを出すのが若干恥ずかしいのであった。




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*)食堂一般公開7月1日〜
  お見逃しなく!!




称名寺〜奈良博・快慶展〜中書島でちょっと一杯 - 2017.05.30 Tue

今回の奈良さんぽはこんなところから。



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知る人ぞ知る、知らない人は知らない、、、称名寺。

近鉄奈良駅の西側、先日行った饅頭寺、、、じゃなくて林淨因ゆかりの漢國神社(かんごうじんじゃ)と登大路をはさんで反対側にある。





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特に観光寺院というわけではないが、なにが有名かって(有名じゃないかも、、)村田珠光が11歳の時にここへ坊主にだされたってこと。まあ、すぐに彼はそれを嫌って京都へ行っちゃったのだが。





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毎年2月におこなわれる珠光茶会に参席している身としてはいちどは行かねばなるまい。
5月15日には毎年珠光忌法要がおこなわれているというが、今年は月曜で行けなかったのだ。





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境内には珠光を偲ぶよすがはなにもないが、非公開茶室・獨盧庵は伝・珠光の茶室(否定されているらしいけど)。
とりあえず、来た!ってことだけで満足。





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境内の千体地蔵尊はかの松永弾正が多聞城を築くに当たって石垣にしたもの。落城後、ころがっていたものを称名寺の僧侶が不憫に思い、持ち帰ったものなのだそうだ。





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ということは少なくとも1500年代より古いお地蔵様なのだな。500年以上も前のものか。ちょっと感動。





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称名寺をあとにしてバスで高畑。
お馴染みあーとサロン宮崎で、ブツを入手。ふふふ、、、、奈良ゆかりの物でずっとほしいと思っていたものなのだよ。ヒミツ!こちらで珈琲一杯よばれて、、、





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今回一番の目的のこれ。
奈良国立博物館・快慶展。




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運慶・快慶とひとくくりに覚えているけれど、運慶のお父さん康慶の弟子だから、いわば運慶と快慶は兄弟弟子、ほぼ同じ時代を生きた人だったんだ。

しかも後白河院とか、大仏殿を再興した重源と同時代だったってことを初めて知った。歴史は縦割りで覚えると横のつながりがわからなくて、ときにビックリする。

快慶でなにが好きって、(展示はなかったが、大きな写真あり)国宝渡海文殊なんよ。

脇侍の善財君(善財童子)大好き!
ちらっと横を向いたユーモラスな獅子も好き。


今回の展示では二体の(制作年代がおそらく違う)深沙大将がツボ。これって西遊記の沙悟浄のもとだよね。象の頭の膝当てもかっこよい。

快慶作、というのがわかるのが像のほぞなどに書かれた「巧匠アン(梵字)阿弥陀仏」のサインなのね。

そのサインのとおり、深く阿弥陀仏に帰依した快慶は生涯に無数の三尺(約90cm)阿弥陀を各地で作っている。結縁合力といって庶民の信者がお金を出し合って依頼したもの。展示もやたらたくさんの三尺阿弥陀があったが、その衣の様式で年代がある程度わかるのだそうだ。仏の胎内に結縁した人々の名前がしるされた紙が残っているなど、まさにタイムカプセルのよう。800年前に生きた人たちの名前一人一人が生きた証しのようで、感動的だ。




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この日は夜間展示のある日で、遅くまで開館していたので、外に出るともう灯ともし頃。




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日も長くなった美しい宵なので、このまま帰るのももったいなく、中書島で途中下車しておこぶ北清へ。




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伏見だからお酒も充実、おばんざいもけっこういける。
残念ながら、北清のおこぶ定食はお昼じゃないと残っていない。人気だ。




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昆布のナムルをあてに山形のお酒(えへへ、伏見の酒じゃない、、、)を一杯。
カウンターで20代で五条楽園で銭湯を経営する若者がいてはって、話をきいて、いたくその銭湯にそそられる。(サウナの梅湯
彼のことはなにかで聞いたことがある。こんな人にもであえるおこぶ北清、開店からまだ数ヶ月、すでにユニークな人たちのサロン化!




秋の奈良散歩2016 - 2016.11.02 Wed

正倉院展で奈良に来たからには、大好きな奈良のお散歩を。



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ならまちをとおりぬけて、




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こんな古いお家を楽しみながら歩く。
ならまちはどこにどんな町家があるか、特徴的なのはだいたい覚えている。それでも最近たくさんの店ができてきて、ちょっと変容しつつあるなあ、、ならまち。



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かつてはならまちのほとんどをその境内として占めていた元興寺。

実は正倉院展にかこつけて毎年10月28日にここの茶室・泰楽軒でおこなわれる川崎幽玄顕彰会に参席したかったのだが、気がついたら申し込み期間とうに過ぎて、、、、



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現地に行ったらなんとかなるかな、と思ったけれど、まああかんわなあ(^◇^;)
さびし〜っ!

というので、これは私の心象風景(?)




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ちなみに川崎幽玄さんは大和指物師で2000年になくなった方。この茶室泰楽軒は元興寺の古材と幽玄の指物でできているそうで、普段は非公開、見たかったんだけれどな。



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これは昨年いったときの茶室外観。



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まあ、元興寺は好きなお寺だから、それなりに楽しめる。

右半分の色がまちまちの瓦は飛鳥時代のもの、国宝ですよ。




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ここは萩もきれいなのだが、いつも来ようと思いつつ萩の季節をすぎてしまう。一枝二枝、まだ残花があったけれど。




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秋明菊はまだまださかり。茶会でもなければ、ここはいつも観光客も少なく静かないいお寺です。



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お茶が飲めなかったのが残念だったので、この茶会のお菓子を担当してはる元興寺近くの樫舎(かしや)さんへ。薬師寺と縁の深いお店で、ならまちに移転してこられたのは10年くらい前かな、今ではすっかり前からここにあったようなたたずまい。(薬師寺へいかれたら是非「白鳳の飛天」という葛菓子をおもとめください。樫舎さん謹製だけれど薬師寺でしか買えません。)




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お茶会にだしたのはこの葛の栗蒸羹の表面を焼いた物だそうで、まあほぼ同じ味を味わえたことで満足しよう。



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樫舎さんの茶房は二階の屋根裏になっているのですが、そこに行くまでに昇る階段箪笥は薬師寺・高田好胤老師愛用のものだったそうで、足で踏むのがはばかられる。




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その足で正倉院展へ行き、そのあと向かったのは高畑あたり。東大寺の南東方向。志賀直哉旧居なんかがあるあたりね。
そこをずんずんさらに東へ行きます。
このあたりは観光客はほとんどみかけない、静かなそして良い感じの古い家並みがきれいなたたずまい。



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春日大社の社家もこんなところに。



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そして古民家まるまる使ったギャラリー&ショップの空櫁さんへ久しぶりに。



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ここで扱う物はほっこり系の雑貨やクラフト。でもなにより古民家の中のたたずまいや、少し小高い庭から見せる景色を楽しむのがよい。この時客は私一人だったので、ハーブティーもだしていただいて少しお話しできて、ゆっくりできた。
好日居さんつながりもあって、どことなく雰囲気の似ている場所、だから萌え(?)るのかな。




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高畑の交差点には新しいケーキ屋さんができていた。
空気ケーキさん。空気のように軽いスポンジってことかな。ずっと前からあるお気に入りのあーとさろん宮崎さんの近く、このあたりもどんどん新しい店が増えてきた。




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カフェの窓からは店の前にいっぱい並べられた植木鉢の植栽でにぎやか。



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こんなケーキをいただいた。(^-^)




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近鉄奈良駅付近にもどって、夏に発掘かき氷(かき氷をスコップ型のスプーンで掘って勾玉ゼリーを発掘するという、、、)をたべたことのまあかりさんへ寄る。ここはフルコトさんとともに奈良大好き乙女たちが経営する奈良愛にあふれたカフェ+雑貨屋さん。




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目的は来年の「奈良旅手帖」だよ。(奈良が好きすぎて奈良に移住した生駒あかりさん編集)

ちなみに右は正倉院展の図録。ただし英語版。普通の図録より小さくて場所とらないし安いのでいつもこれ。写真さえ見えればいいんだし〜♪



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