FC2ブログ
topimage

2020-04

トンデモ奇祭?!〜飛鳥坐神社・おんだ祭 - 2020.02.04 Tue

橿原神宮駅を降りて明日香村へ行くバスに乗ろうとすると、あと1時間は来ないという。明日香ってそんなところ。そしてそんなところが好き。

今から10年くらい前までは、なにかにつけてはよく明日香村へ遊びにいっていたが、ここのところとんとご無沙汰、久々に訪問すれば、なんだか懐かしい景色。様変わりした風景もあるけど、おおむねかわらない。

この明日香村にある飛鳥坐神社(読めるかな〜・あすかにいますじんじゃ、、、と読むのだよ)の奇祭・おんだ祭は存在は知っていたけれど、長いこと行く機会がなかった。このたび是非、その奇祭をみてやろうじゃないの、と出かける。(2月第一日曜日)



P1010089.jpeg



懐かしい神社前の通りでは数件の屋台も出て、普段ならほとんど人通りがないのにさすがに今日は人がいっぱい。そこに竹のササラを持ってフルスイングの格好をしている天狗は何者?



P1010091.jpeg



祭は14時からだが、昼前にはすでに、おんだ祭に出演する天狗や翁の面をつけた人たちが、参拝客のお尻めがけてササラを打ち込む、、、というのがお約束らしい。起源は不明ながら、たたく場所がお尻なのでなんとなく生殖的な意味(fertilityは豊穣という意味もある)かとも思う。

あ、けっこう痛そう。
なのですりぬける。



P1010092.jpeg



飛鳥坐神社、歴史ははっきりしないが、主祭神が事代主神(大国主命の息子)や大物主神などの出雲系なので、古事記神話の時代と思われ、きわめて古い。



P1010099.jpeg



なぜかここの境内には陰陽石がたくさんころがっていて(^_^;これは明らかに男性のシンボル。神社の来歴とどう関係するのか不明ながら、おんだ祭の後半のテーマはもろに生殖(子孫繁栄ともいう)なので、そのせいかな。



P1010106.jpeg



12時ごろからスタンバっていたが、その間も天狗や翁が境内をウロウロしては竹のササラでお尻ヒットをねらう。


P1010107.jpeg



こちらは、後に天狗とともに寸劇に登場する翁



P1010110.jpeg



たたかれると御利益があるそうなので、すすんで叩かれに行く人も多い。
女子供にはやさしいが、男性には容赦ないようで、隣にいた、叩かれた兄ちゃんは、祭が終わるまで、尻の感覚がない、、、と嘆いていた(^_^;



P1010113.jpeg



13時から夢想神伝流の居合奉納
前から後から横からいろいろ突然襲われたとき、どう対抗するか、というのが眼目らしい。かっこいいが、残念ながら今の時代、刀剣は携帯できない。



P1010124.jpeg



次に剣舞奉納
七色のスリッパという児童劇団が母体の団体のようだ。キレのある舞踏でかっこよかった。
テーマはずばりヤマタノオロチ。最後に天叢雲剣(あめのくらくものつるぎ)をゲットするところまで。主祭神が出雲の神々だから、なるほどね、と感心。


さて、14時いよいよおんだ祭開始。



P1010132.jpeg



天狗に連れられた農耕牛が登場。



P1010140.jpeg



ご神饌(粟、米?、豆、松の枝)の前で祝詞をあげる神主さんと、その後方に行儀よくすわる牛・翁・天狗チーム。



P1010153.jpeg



おんだ=御田なので、まずは田を耕すところから。
牛が辛鋤などを引く


P1010156.jpeg



この牛がなかなかクセモノで、途中でサボってねころんだり、、、



P1010149.jpeg



注意されれば逆ギレしてササラをもって暴れたり、、、(^∇^)



P1010157.jpeg



なんとか土鋤がおわれば、神主さんによる籾蒔き



P1010167.jpeg




そして神饌の松の枝を早苗に見立てて御田植え



P1010170.jpeg



後にこの松を参拝客に向かって投げる。
これがゲットできたらお守りになるね。



P1010175.jpeg



続いて巫女さんによる巫女舞
髪の挿頭は梅だね。



P1010177.jpeg



後半がアレ(^_^;なんで、その前の一服の清涼剤
この頃になると境内が人であふれかえる。1年に一度だけの景色だろうな。



P1010185.jpeg



いよいよおんだ祭の真髄?後半に向かって、まだササラをもって犠牲者をさがす翁登場



P1010186.jpeg



続いてお多福さんをつれた天狗登場。新婚カップルという想定らしい。お多福はいかにも恥じらってみせるが、このいかつい腕では、、、(^_^;



P1010188.jpeg



どうみても新婦の方が大きい。まあ、だから安心して進行が見ておられるわけで。(コミカルのベールに包むというか)



P1010195.jpeg



さて、コトに及ぶ前に天狗
なにを誇示しているんだか、、、(;´・ω・`)



P1010200.jpeg



そしていよいよ夫婦和合、ひゃ〜〜
翁はそれを見とどけたり、新郎の背中を押してダメ押ししたり

子孫繁栄は農耕の時代とても切実な問題だったから、こういう風俗行事は全国にあるとおもわれるが、ここまでロコツなのはないかも(゚д゚)

しかし、これ子供になにしてるん?と聞かれたらいかに答えるべきか、、、(;´д`)



P1010224.jpeg



しかもコトが終わったあとの拭いた紙(拭く紙=福の神)を参拝客に投げる。これをゲットした人は子宝にめぐまれるという。これこれ、そこの高齢者さん、あなたはもういらんでしょ!とつっこみをいれたくなる。(娘のために、とか言い訳する人もおられるようで(^_^;)



P1010227.jpeg



田んぼの種付けも、人の種付けも無事おわったところで出演者、神職、来賓の方々による御供撒き(餅)



P1010228.jpeg



普段こういうものには滅多にあたらないのだが、なんと一個ゲットしてしまった!今年は縁起がいい?



P1010233.jpeg



祭が終わって参拝をして、その間にもまだ天狗と翁のササラ叩きは終わらない。計2〜3回叩かれたが疲れたのか手加減してくれたのか、全然痛くなかった。



P1010234.jpeg



帰り道の参道



P1010239.jpeg



鳥居の外ではなんと牛までがササラ叩きに加わって荒ぶっていた。



P1010244.jpeg



この神社の前に20年くらい前から知っている古民家・神籬(ひもろぎ)さんがある。
古布の細工物やトンボ玉のお店で、女将さんがいつか娘さんといっしょにここでレストランを開きたいと言っておられたころから知っている。その後くるたびに店の形態はかわっていたが、久々におとずれたら、女将さんは相変わらずお元気そうで安心した。



P1010246.jpeg



障子の奥の座敷に上げてもらって、炬燵にあたりながらトンボ玉を選んだ昔を懐かしく思い出した。



P1010242.jpeg



神社に別れを告げる。



P1010248.jpeg



参道には昔と変わらぬ町並みがうれしい。(残念ながら中には放置され崩れかかっている大きな古民家もあるが)



P1010258.jpeg



そして飛鳥寺前の明日香村の景色
ええなあ、この景色、大好きや。
でもこれは地域に人たちの努力によって、守られている景観だと心しておかねばなるまい。

明日香、久々に来ることができてよかった。またゆっくり来ような。



若草山山焼き2020 - 2020.01.27 Mon

前に若草山の山焼きを麓で見たのは、しらべたら7年も前だった。その頃に比べてなんと人の多いこと!これは日本中の観光地でおこっていることだと思うけれど、奈良はもうちょっと静かでいてほしいなあ、、、と思う。



P1000923.jpg



春日大社の参道近くの飛火野、春日の大とんど
いわゆるとんど焼で、ここから山焼の種火をもらうわけだが、なんだ!?この人だかりは!
というわけで、せっかくの種火取り出しも人の頭で全然見えず。




P1000931.jpg



とにもかくにも、種火を持って金峯山寺の修験者の法螺笛とともに、春日大社、興福寺、東大寺の方々が若草山山麓をめざす。



P1000945.jpg



春日大社の摂社である水谷神社(みずやじんじゃ・子授けの御利益らしい)で種火を松明にうつすのだが、これも全く人の頭で見えず。煙が上がったのがみえるくらいで。



P1000950.jpg



行列より一足早く若草山の麓へ。中央に結界に守られた大篝火の準備ができて、人もだんだん増えてきた。



P1000952.jpg



山焼の無事を祈っておこなわれる山麓の野上神社での祈願祭典を見るためにそそくさと最前列へ。あの松明に火を移して山焼の火とするのだな。



IMG_8521.jpg



あたりが少し暗くなってきた頃、松明の行列がやってくる。



IMG_8517.jpg



東大寺修二会もそうだが、奈良は火の祭礼が多い。火を清浄のものとする、あるいは畏怖する、人間は畏れつつ限りなく火に憧れる動物ではないだろうか。



P1000964.jpg



そして火は美しいな。



P1000987.jpg



野上神社祭典
春日大社の祝詞もあれば、読経もある。まさにこれぞ神仏習合きわめつき。
玉串奉納には奈良市長までも参列されていた。



P1000988.jpg



山側には消防団の方々がスタンバイ、彼らの力なくして山焼は遂行できない。



P1000991.jpg



大とんどからもらった種火はここで大松明に移され、、、



P1000992.jpg



いよいよ若草山をのぼっていく。



P1010007.jpg



先ほどの大篝火に点火されたが、これも人の頭であまりよく見えず。7年前は楽勝だったがなあ。



P1010009.jpg



振り返ればすごい人になっていた。山の地肌が見えないなんてことは前なかったよなあ。



P1010011.jpg



しかし、ここから見る奈良の夜景は美しい。



P1010025.jpg



18時
花火打ち上げ

たしかに美しいのだが、これ、要るかなあといつも思う。
観光客受けはいいと思うし、迫力もあるんだが。



P1010028.jpg



正式行事となったのは明治以降で、夜行われるようになったのも明治後半と聞いた。そのあたりで宗教的あるいは民俗的儀式が観光方向に舵を切ったためついてきたオマケのような気がする。(そういうわたしはひねくれ者ですが)



P1010042.jpg



みんなが上を見上げて花火に気をとられている隙に消防団の人たちが点火用の松明を持って静かにスタンバイ。



P1010045.jpg



そして、いよいよ枯れ草に点火!
一大ページェントの始まり。



P1010048.jpg



山焼の起源には、興福寺と東大寺の領地争いとか、諸説あるけれど、私は山頂にある鶯塚古墳(牛墓古墳とも)からさまよい出る幽霊の魂鎮めという説が一番好きだ。



P1010050.jpg



九折山ともよばれる如く、三笠山とよばれる如く、若草山は三層になっている。その頂上に5世紀くらいの古い前方後円墳があって、誰を埋葬したのかは定かではないが、かなり大きな古墳らしい。
まだ行ったことはないが、二月堂の方から登れるらしい。(枕草子にも「うぐいすのみささぎ」の名前が出てくる)



P1010052.jpg



麓に居るとバチバチと燃える音がかなり激しい。
これも春をよぶ音の一つ。



P1010060_20200126184534e39.jpg



火は二層目へ燃え移ったようだ。
麓からはやや見えにくいので移動する。



P1010061.jpg



山の火が大篝火と重なって、これは何度みても心奪われる景色だなあ。

6年前は西ノ京からみたのだが、遠すぎて私のコンデジでは全くダメだった。今年は薬師寺の東塔の引家がとれたので、久々に東・西塔と山焼のスリーショットが狙えるとあって、薬師寺大池のあたりはカメラマンで大混雑したとあとで聞いた。



P1010064.jpg



偶然にもこの日は旧暦の新年、古い年の厄をすべて燃やし尽くして、新しい年がよき1年であることを祈る、と、自然に合掌してしまう。




P1010080.jpg



浮雲遊園から振り返ってはながめ、東大寺の交差点のところで最後に眺めて、若草山においとまを。



青い眼の竪者・ザイレ暁映師〜慈恩会竪義〜京終サロン - 2020.01.19 Sun

はじめて「竪義(りゅうぎ)」という言葉を知ったのは、昨年秋、4年毎におこなわれるという法華大会・広学竪義の日に比叡山延暦寺に行った時であった。竪義とはいわば口頭試問、僧侶がどれくらい教義を理解しているか受ける試験だと聞いた。当日は締め切ったお堂の外で声を聞いただけであったが、どういう試験なのか興味があったところへ、昨年11月、ドイツ出身の興福寺のザイレ暁映師が法相宗慈恩大会竪義に満行(合格)した、というニュースを聞いた。

そのザイレ師による竪義の講義と聞いては何をおいても行かずばなるまい(・Д・)ノ



DSC09913.jpg



というわけで3回目になる奈良は京終(きょうばて、、と読むのよ)、京終サロンに行く。会場はならまちの南の端っこになる璉城寺。奈良好きや学術者やリタイヤ組やご近所さんまで、いろんな人がつどうサロンである。テーマも多岐にわたり面白いのだ。(京都まで帰ると遅くなるのが欠点)



DSC09914.jpg
(サロンの日だけ大和野菜の販売あり)


ザイレ師の近年のご活躍は有名なので、お寺の座敷はいつも以上に参加者でぎゅうぎゅうであった。みんな竪義にも興味があるのだな、やっぱり。
ザイレ師はドイツハンブルグご出身、アメリカはバークレー校(世界的超一流校ですぞ)にて主に奈良仏教、南都仏教についてご研究、そのご縁でH20奈良に住み(龍谷大学客員研究員)興福寺、薬師寺の法要に在家で参加されていたという。



DSC09917.jpg



H23興福寺の辻明俊師から竪義の童子にならないかという要請をうけた。辻師が竪義を受けるにあたってその前の3週間の過酷な前加行(ぜんけぎょう)の間、竪者(受験者)の世話をし、二人三脚で修行するのが童子だ。それを受けたために得度もし、その次の竪義、8年後、にとうとうご自分も竪者になられたのである。
(ちなみに法相宗では竪義を受けるのは約10年に1人くらいらしい)


DSC09921.jpg



しかしながら、もとより南都仏教の研究者、鎌倉仏教論義のエキスパートであったので、経典の漢文は日本人の僧侶よりよほど解読できるとのこと。彼をして「外国人で初めて竪義を満行した」の外国人という形容詞はもはや不要と思われる。たまたまドイツ出身だった、という感覚だ。



DSC09924.jpg



ちなみに慈恩会(慈恩忌11月13日)の慈恩とは、法相宗(興福寺、薬師寺、戦後脱退独立した法隆寺)宗祖、かの玄奘三蔵法師の弟子でその教えを解釈体系化した唐代の僧侶。竪義は他の宗派にもあるが法相宗の竪義は1000年以上の歴史があり、現在は興福寺、薬師寺交代で行われているとのこと。

ふつうなら見ることもかなわぬ行の映像やお話しをスライド写真を交えて拝聴、非常に興味深く面白かった。
なにより興味深かったのは、竪義に挑む前の3週間、こんな過酷で厳しい前加行という修行期間があったこと。東大寺修二会の2週間にわたる練行衆の行よりもさらに厳しいと思われる。



DSC09925.jpg



三週間、横になって眠ることが許されない(座睡)、無言、別火(初日春日大社から浄火をもらう)、修行のために籠もる行部屋は畳半畳ほど、暖をとるための風炉釜・杓立てがあるのがちょっと気になった。食事は朝は粥、昼は精進でそれだけで終了、ザイレ師は体重が7kgもおちたそうだ。

そして竪義の内容はというと、経典(漢文)の丸暗記、ということらしい。その経典を書写・製本(!)するところから始まって朝に夕にひたすら覚え、さらに毎日講という小テストのようなものを受ける。早朝は11月に冷たい水で行水もある。



DSC09927.jpg



その厳しい行のなかで気分転換?ともいえる堂参、または大廻り、というのが印象的であった。
つまり毎日90分ほど、大廻りの日は3時間半、奈良市内の神社仏閣(*)をぐるっと回って論義、読経、拝伏を、雨の日もただひとり童子だけを連れて無言で回るのである。

(*)中金堂、南円堂、氷室神社、浮雲神社、漢國神社、春日若宮社、榎社、その他13〜25箇所

外国人観光客などがなにをしているのか声をかけるときもあるが、「無言行者」と書かれた扇を広げて失礼する、もしくは童子が説明するらしい。これの英語版、中国語版がほしいとおっしゃってた(^_^;

11月7日から3日間、午後8時から後夜遶堂(にょうどう)、大廻りを夜間におこなうのだがこの画像がまことに美しかった。昨年春日若宮おん祭で深夜に近い春日大社参道を歩いたがほんと真っ暗なのだ。ここを童子が持つ提灯の灯りと月明かりだけで歩く。
氷室神社(奈良国博の前)では満月で月明かりにはっきり白く照らされた白砂とくっきりした影の中、論義を唱えると物理的に神様が目の前におられる、という感じがしたという。睡眠不足とも戦いながら勤める者だけが味わえる感覚だと思う。神々しいな。



DSC09928.jpg



過酷な前加行ののち、いよいよ13日は竪義の日となる。行われるのは夜、法要のあと、竪者はよびだされ入堂、探題箱に入った木短冊(問題がかいてある)をあける。この時、「ああっ!なんというむつかしい問題!」と、後によろめくのがお約束だというのが面白い(^_^;
問答は独特の節をつけて行われ、「切声」というのが続に泣き節といって、声が裏がえり、竪者の苦しみがまさに泣くように聞こえるとか。これは聞いてみたい。

そして最後に精義という判定者が判定を行う。竪者は一生に一度しか竪義を受けられないのでこれは真剣勝負だ。そしてめでたくザイレ師は試験をパスされたのである。



DSC09929.jpg



竪義とはなんであろう。
ザイレ師がおっしゃるに南都仏教は教学研鑽を重視し、これが修行そのものという考え方だそうだ。禅宗の僧侶が只管打坐するが如く、浄土宗の僧侶が念仏を唱えるが如く、まずは経典を丸暗記して、それを自分の物にする、修行を重ね仏道に到る道のはじめ、、、といったところか。

さて、私の拙い文章ではわからんところ、TLで波乗坊としてツイートされている辻明俊師の写真付きのツイートまとめサイトがあったので、載せておきます。この写真は必見よ!

波乗坊さんのTLまとめ




10年ぶりの薬師寺・東塔 - 2020.01.05 Sun

10年ぶりにあの「凍れる音楽」といわれた東塔の姿を拝める。



P1000881.jpg



平成21年から史上初めての大々的解体修理に入った東塔は、長らく覆屋におおわれてその姿が見えなかった。



P1000922.jpg



薬師寺のある西ノ京は東大寺や興福寺、春日大社のある奈良公園方面からちょっとはずれている。このひなびた感じが好きである。


P1000883.jpg



大修理に入るので、この姿を見られるのは約10年後、といわれて何回も見に来たあの当時、まだ京都移住の前だったなあ。あのころ、10年先はどうなっていると思っていただろう。



P1000882.jpg



覆屋がとれたのは一月ほど前だったか。ネットの動画で覆屋がゆっくり横にスライドして次第に東塔が久々にその姿をあらわす様子を見て感動した。
落慶は四月末らしい。



P1000884.jpg



白鳳伽藍に入ると、おお〜見えてきた!見えてきた!
10年ぶりのお姿!
やはり薬師寺には東塔がなければ。



P1000886.jpg



美しいシルエットは1300年前と変わらぬであろうか。

天平2年(730年)薬師寺唯一の創建当時(飛鳥からの移転)の建築物、もちろん国宝。




P1000896.jpg



リズミカルな裳階を持つ三重塔
瓦も葺き替え、壁も塗り直したそうだ。



IMG_8310.jpg



ああ、やっぱり美しい。

  ゆく秋の大和の国の薬師寺の 塔の上なるひとひらの雲 (佐佐木信綱)

この歌の景色はやはりこれでなければ。



P1000901.jpg



飛天が舞う水煙

このモチーフ、初めて私が奈良に出会った6年生の時の修学旅行のしおりの表紙を飾っていた。それに導かれてとうとうここまできちゃったな〜。



P1000902.jpg



こちらは今は亡き高田好胤師の情熱で、写経納経勧請により昭和56年に再建なった西塔。
まだまだ朱と丹が新しい。



P1000908.jpg



久々の東西塔のツーショット!こうでなくちゃ!
前のテント(護摩供養中)が若干お邪魔虫だが。

しかし、彩色は別として、同じ造型ながら東塔の方がやはり心震わせるのはなぜだろう。


P1000898.jpg



金堂で正午の新年法要に参加。
三が日にわざわざお参りしたのは、三が日の三日間だけ国宝「吉祥天女像」が拝めるからなのだ。



P1000909.jpg



ご本尊の薬師三尊像の前の厨子に、思ったより小さくそして思ったより鮮やかな天女さまは美しく、尊い。裳裾にまとわりつく薄衣がはためくような心地がしたよ。



P1000914.jpg



せっかくだから玄奘三蔵伽藍の写経道場で今回も写経を。



IMG_8313.jpg



掛袈裟を掛けて丁字を口に含んで香象(香炉)をまたいでゆっくり写経を始める。
静かで、自分の思うこと=心と対話できるひととき。



IMG_8314.jpg



まあ、相変わらずの金釘流で(^_^;



IMG_8315.jpg



写経するたびに印を押してもらう。スタンプカードみたいで、ついコンプリートしようと燃えてしまうのは人間の性かねえ。



IMG_8316.jpg



新春の写経なので、特別に大福茶と、お菓子抹茶のご接待があった。
この茶碗は改修中出た東塔の基礎の土を練り込んであるとか。なにやらありがたい。



P1000917.jpg



写経道場を出て、振り返れば東塔
無事に10年生き延びてさいわいにもまた拝見できたことに感謝。



IMG_8321.jpg



恒例の、ならまち樫舎さん製だけれど薬師寺でしか買えない葛の干菓子「白鳳の飛天」を求めて帰路に。



IMG_8318.jpg



でもせっかく奈良に来たんだし、近鉄奈良まで行って、ことのまあかりさんで、きな粉雑煮をいただく。味噌汁のなかの餅をとりだしてきな粉につけて食べるという奈良地方の雑煮なんだって。初めて知ったわ。





春日若宮おん祭2019〜余録 - 2019.12.21 Sat

雨がそぼふる参道をあとにして、駅方向へ向かうと、、、、



DSC09561.jpg



なんと!
猿沢の池が屋台村になっとる!1年に1日しか見られない景色だね。



DSC09563.jpg



むかったのは餅飯殿商店街の一角にある春日大社大宿所。おん祭に携わる役付きの人が精進潔斎をする参籠所である。15日に湯立神事がおこなわれたりする大宿所祭がおこなわれる。(これは来年行けたらな、と思う)



DSC09564.jpg



もうすでに片付けられて、ほのかに生臭い匂いが(^_^;するだけだが、祭ではここにかつては大和の大名小名から、現在では地元信者から献じられた雉や兎が懸けて並べられるという。(懸物という)



DSC09569.jpg



中をのぞいてみると、、、おお!これはお渡り式の装束であるな。担当の方がきれいにたたんでメンテしてはった。今年は雨に濡れたのであとが大変だったと思う。



DSC09566.jpg



お渡り式の持ち物なんかもあって、これはこれで見ていると楽しい♪



DSC09554.jpg



博物館の近くで奈良の知人にばったり!聞けば遷幸の儀の時にもすぐ近くにおられたもよう。まあ、あの暗さと私の防寒目だけ出しのかっこうではわからんかったよな。
で、この日は奈良博入場無料という情報をゲット。



DSC09555.jpg



ほんまや〜♪
どちらにしろおん祭特別展なので行く予定にはしていたが、得した気分。



DSC09556.jpg



おっと〜!
君も無料入館かね?(^_^;



DSC09557.jpg



「おん祭と春日信仰の美術」
絵画に残されたお渡り式の様子が、さっき見たばかりの行列と照らし合わせてとても興味深かった。主に江戸時代のものが多かったが、室町くらいのもあって、今とほんとにかわらないのな。祝御幣と梅白杖が長い千早を引きずっている絵もあって、そうそう、これこれ!とうれしかった。




P1000752.jpg



それから奈良公園の遅い紅葉と鹿を楽しむ。
これがほんとの紅葉に鹿!



P1000756.jpg



鹿、小競り合い中(´・Д・)」


DSC09507.jpg



最後に今回宿にした奈良ホテル。
泊まるのは久しぶりだ。修二会の時にかつて良く利用したが、最近は奈良公園内に宿をとっているのでごぶさた。


DSC09513.jpg



今年創立110周年という。さすがに建築の風格が違う。さりげなく上村松園の日本画がかかっているのもすてきだ。


DSC09510.jpg



 ラウンジもゆっくりできそう。



DSC09511.jpg



バーの入り口にクリスマスツリー、、、あれ?なんだろこの牛乳石鹸の空き箱、、、?と思ったら、、


IMG_8147_20191218222636195.jpg



牛乳石鹸と奈良ホテルは創業年が同じ(明治42年)だったんですね〜。というわけで110周年記念コラボパッケージの石鹸一箱、部屋においてあったのでいただいて帰った。



NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (9)
茶の湯 (279)
茶事(亭主) (42)
茶事(客) (99)
茶会(亭主) (10)
煎茶 (8)
京のグルメ&カフェ (69)
町家ウォッチング (9)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (70)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (48)
京都めぐり2020 (7)
京都めぐり2019 (27)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (12)
美術館・博物館 (89)
奈良散歩 (44)
大阪散歩 (1)
着物 (7)
京の祭礼・伝統行事 (50)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (8)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (7)
ギャラリー (4)
暮らし (8)
中国茶 (35)
京都の歴史・文化について勉強 (2)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (7)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
台北旅行2018 (3)
ニュージーランド紀行2019 (9)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR