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2017-08

梅雨のまほろば茶事 - 2017.06.18 Sun



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そろそろ七夕の趣向もいけてる季節なので、うらの梶の木の葉っぱを玄関に。お客さまおでむかえ。




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寄付は梅雨の頃なので、雨→雷様→北野天満宮の雷よけの御札を。、、、なのに関西はまったくの空梅雨で,この日も良い天気だったのですがね。

ちなみにこの御札は天満宮の摂社、火之御子社で毎年6月1日におこなわれる雷除大祭で拝領できる御札ですのよ(北野神社火之御子社雷除?護所)。これにかけて待合には大津絵の雷様、その下に天神さんの土人形を配してみました。、、、、でも雨、ふらないね(^_^;




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そろそろ茶室が温室と化す季節になったので、風炉釜は切掛で。
丸灰にしてみましたが、茶室が暗いのをよいことに、細部は見えないのがミソ(^◇^;)




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待合は夏の室礼。この網代がちべたくて気持ちよい。

さて、今回の茶事は「まほろば茶事」と銘打ちました。




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一番最初にいつか愛する奈良をテーマに「まほろば茶事」をしたいと思ったのはもう7〜8年前になるでしょうか。京都に引っ越す前後のこと、一本の茶杓を手に入れたことから始まります。

やや煤竹めいたごつい、節がやや上のほうにあるその茶杓はどなたの作やらわかりません。おそらく無名の数寄者の方が手慰みで作って共筒を作った、、、というところではないでしょうか。その姿もなかなかのものですが、なにが気に入ったかってその歌銘なんです。


「やまとは くにのまほろば たたなづく 青垣 やまごもれる やまとし うるわし」



万葉集にある倭武尊の有名な歌であります。共筒に書かれたその歌をみたら、もう連れて帰るしかないと思いました。(ちなみにうちの子どもたちの名前も万葉集からとりました)




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かくして、最初の道具。
いつかまほろば茶会もしくは茶事をする日のために、少しずつ大和の国にまつわる道具を集めていったのです。
ときに奈良の御道具屋さんや、ギャラリーへも通って。




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私は南都七大寺の軒丸瓦にいたく惹かれておりまして、先だって奈良のギャラリーで東大寺のそれを蒔絵で写した薄器をねらって入手したのであります。
軒丸の真ん中に盧舎那仏の梵字、それをとりかこむ「東大寺大仏殿」の文字。ボディーにはこれまた素敵な軒平瓦。




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それを入手したギャラリーのオーナーに、幕末明治の赤膚焼の名工・木白(奥田木白)の茶碗なんか手に入りませんかね〜となにげにいってみたところ、後日、なんと!それが手に入ったのであります!

赤膚焼といえば奈良絵のイメージですが、当時赤膚焼はなんでも焼いたのです。仁清風、髙取風、萩風、、、と多様。三つ見せていただいた中で一番気に入ったのは南京赤絵写しでありました。


この茶碗がまほろば茶会Go!の合図になりました。




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本席の軸は、ほら、好きといったでしょ?すでに東大寺の軒丸瓦の拓本の軸をかなり前にゲットしていたのですよ。
字は東大寺管長であった狭川明俊師。年代からいくと、現在の管長(狭川普文師)のお祖父様でしょうか。





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本日のお正客は東京のお茶友さんです。やっと茶事にお招きできました。それにご近所の藪内のお茶友さん、一番つきあいの長い前の社中からのお茶友さん。

今回の煮物椀は季節柄、鱧にジュンサイ+すだちでございます。あとはあいかわらずの献立で(^_^;




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二献目はちまちま、これもためこんだ作家物のぐい飲み各種、お好きなのを選んでいただきました。
酒器は昨年夏ギャラリーYDSさんでゲットした西山芳弘さんのガラスボトル。

気心がなんとなくわかる主客で、笑ってくださるツボも同じなので、いままでの茶事の中で一番たくさんの笑いをいただきました。私のいい加減さも笑って許していただき、楽しい茶事になりました。




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さて、あいかわらずのぼろぼろの初炭のあと、例によって西陣愛信堂さんが、またやってくれました!!
まほろばだから「大和三山でひとつよろしく!」とだけおおざっぱな依頼に頭をひねってくださって、どんなんがくるかワクワクして、箱をあけたとたん目がハートになりました。なんとすてきな!


白は白妙の衣を干す天香久山
赤は火がうねる畝傍
緑は桜の名所、青葉桜の耳成山


先日明日香に行ったときに車から見た大和三山の風景が蘇りました。




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後座。
さあ、でましたよ、飛鳥時代の(白鳳よりちょっと古いか?)ほんものの軒丸瓦。
玄関にいつも飾っているのを急遽花入れに。といっても後に小さな瓶に水をいれて、蓋置で高さを調整して挿してあるのですが。

花はこの日までもつかどうかはらはらしたうちの裏庭のヤマアジサイ。




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茶事のハイライト(でもここまでたどり着いた段階でちょっと息切れ)濃茶はたっぷり召し上がっていただく。
青磁の水指は宗哲さんと蘇山さんの姉妹コラボの作品です。暑いときには涼しげな色が好きです。





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今回は後炭もして、(あまりしたくなかった(^_^;)風炉中拝見もいたしました。薄暗いのをたのみに)。

薄茶の干菓子は、薬師寺でしか手に入らない樫舎さんの葛菓子「白鳳の飛天」と、この季節だけの御菓子丸さんの「半夏生の宝珠」。
この季節、建仁寺塔頭両足院は池を巡る白くなった半夏生の群生を一般公開されます。そのときだけの販売の菓子。しかも人気なのですぐに売り切れるのです。なんとかゲットできてよかった。白い琥珀の中にひそんでいるのは緑のピスタッチオなんです。


ちなみに両足院の半夏生はこちら(2014年)



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そして主茶碗は、、、もちろんあの木白。
おしゃべりが弾みすぎて、たいへんでした。東京からいらしたお正客さまに無理矢理私のお茶を点てさせるという暴挙にも、快く応じてくださって感謝です。

約4時間の濃密な時間の後、ほんとうに楽しく一会を終えました。



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戦い終わった水屋。これから後片付けをね。
楽しかったせいか、あまり疲れを感じずに、終えましたよ。

茶室がビニールハウスくらいの温室になる季節がやってきます。
しばし茶事も休憩。、、、、あ、できたら朝6時くらいの朝茶ができたらいいけどな、、、、



久松真一先生を偲ぶ〜飯後の茶事 - 2017.05.05 Fri

私の茶道の原点である心茶会は昭和16年、当時大学哲学科の教授であった久松真一先生によって創設された。
在学中はとにかく茶道ではなく坐禅とお掃除倶楽部と思って活動していた。けれど先生の茶の精神についてあまり深く考えることもなくすぎていって、卒業と同時にお茶のことはすっかり忘れていた。




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(今回名水をくませてもらった梨木神社・染の井)



40代、お茶を再開した時、お稽古をしていてなんか違う、なんかおかしい、、、と思うこと多々あり、久松先生の佗茶の精神、茶道の哲学について書かれた著書を初めて手にした。当時お掃除も坐禅もつらいなあ、いつお茶の稽古するんだろう?と疑問におもっていたことが次第にほどけていくような気がした。

しかし、、、、先生の本はむつかしい!難解である。何度も途中で挫折し、完全に理解とはほどとおい途上にいる。




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(あっというまに緑陰の露地)



読むときはなるほどと、理解できたような気がしていても、しばらくするとそれも忘れて、あれ?これは佗茶といえるのだろうか?茶道箴に曰わく「遊戯悦楽に流れ 好事驕奢に走り、、、」ではないのんか?
たまに立ち止まって考えないといけないと思いつつ、時に流され、、を繰り返して今日まできてしまった。




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生前の久松先生に隠居所の岐阜までお目にかかりに行った最後の世代の学生だったと思う。当時、先生の凄さはさっぱりわからなかったのだが、お目にかかれた、という感動だけはしっかり残っている。
その先生に直接学生時代薫陶をうけられ、学生たちのお世話をしてくださっているK先生、たまにお目にかかると久松先生の逸話がお聞きできるのがとても楽しみであって、それならばお茶事にお招きしてお話しをたっぷりお聞きしたいものだと思った。





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K先生のご希望で、久松先生をしのぶのにさらりと、とのことで飯後の茶事とした。

手元には近年せっせと集めたのと、学生時代にいただいてそのままになっていた色紙などを改めて軸装したものなど、けっこう久松先生の書があるのだ。

寄付には唯一読める「薫風自南来」

待合には全然読めなくて、SNSで読み方を尋ねてやっと読めたという、けれど難解な色紙。
これはK先生にお伺いしてやっとその意を半分くみとれた。
「一と多と 一体不二の念珠をば、、、」 一と多がなぜ一体不二なのか、それを説明するのにバラバラにした数珠を使われた、という。なので念珠なのか。

本席では「閑」の一文字を。




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炭手前で種火が熾きなかったというトラブルもありつつ、なんとかリカバリーして飯後独特の軽食をお出しする。




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飯後では向付+煮物椀+八寸ということが多いが、そこはきまりがないので臨機応変に。
(K様より拝領でここのところずっと使っている)曲げわっぱにちらし寿司+筍しんじょう。
八寸をお出しして千鳥をさらりと。




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お菓子は愛信堂さんの「玉ノ井」。
ちょっと先生を偲ぶには華やかすぎるような気もするが、これ、ほんまに手の掛かった雲錦のお菓子なのだ。
漠然と禅をテーマになにか作って、、、とお願いしたところ一生懸命考えてくれはって、歌舞伎の「身代わり坐禅」のクライマックス、片身代わりの衣裳を写した物だった。ちなみに玉ノ井は登場する悋気な奥方の名前。





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中立のあとの後入り。




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本来ならば後座では軸は片付けて花だけになるが、今回は先生を偲ぶ会なので、そのまま飾残しとした。
先生に見守られながら、しのぶ話をしよう。

今も学生が使っている道具には久松先生が購入された物が数多くある。いずれも無名の陶工のものだったり、当時無名でも後に人間国宝になった人のものだったりするようなものだ。当時の値段ではあるが、500円くらいだった茶碗もある。




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(一応名水点のしつらいで)



それは学生時代に私がとても好きでよく使った茶碗で、今でも年に一度の学生茶会で再会できるととてもうれしく懐かしい。そう思うのは私だけでなく、私より上の世代、下の、、はるか下の世代の人も「懐かしい〜」と声をあげる。こういうのは、いわゆる名物茶碗より愛されている茶碗ではなかろうか。

そんなお道具を先生が入手されたときのお話しを聞くのがとても楽しみで楽しみで。




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(続き薄、干菓子は亀廣保)



自分の茶の道に迷って、これでいいのかと模索しつつ、久松先生の御本はとてもむつかしくて理解できませ〜ん、と言うと、K先生は「何回も繰り返し読んでいれば、そのうちわかるようになりますよ。」とおっしゃった。

そのお言葉に勇気をもらって、また難解な御本に挑戦しよう、、、きっとするだろう、、、するかも??(^◇^;)
高い山を前にまだちょっとひるんでいる段階。
そして自分の茶について、時に立ち止まってまた考えなければ。




乙女の雛祭り茶事2017 - 2017.03.28 Tue

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梅の花もとうとうほとんど散ってしまいました。




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そろそろ桃の花も咲き出した頃、やはりお雛様、桃の節句は旧暦がよろしいですね。




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なので我が家のお雛様を待合に眺めていただきながら雛祭り茶事を。

お客さまはみなさまほんまの乙女から心は乙女まで(^_^;
亭主ももちろん心は乙女でございます。

キーワードはカワイイ、小さいで。



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ですのでこの日の着物はちょっとかわいらしすぎて普段は着るのためらっていたカワイイ兎の小紋に毬の帯で。

かくの如く還暦過ぎた乙女のカワイイを追求してみました。




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もちろんこの季節、ゆらゆら揺れるのが春らしい自在の釣り釜で。




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向付の器もお寿司もカワイイ(?!)
(秋田曲げわっぱ、重宝しております、K様)




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うわばみの乙女もいらっしゃいますが、ここはまずカワイイ酒器にて白酒(ほんまは濁り酒)を。
ちなみに白酒がはいっているのは本来醤油さし(^_^;

日ごろお茶でよくつるむ方たちばかりなので席中でも会話がはずみます。なんか華やかでいいなあ。お雛様の茶事っぽい。ああ、それにしても今日は気持ちいいくらいお酒が減ること!(酒飲み乙女ばかりなんで(^0^;))うれしいなあ。



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主菓子は愛信堂さんの「ひちぎり」、かねていつ使おうか、チャンスをねらっていたミニケーキスタンドに桜の小皿で。うふんカワイイ.゚+.(・∀・)゚+.
意外とぴったりはまったので、これからも使ってみようかな。




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ここのところ燈火の夕ざりばかりやっていたので久々の正午の茶事、陽や影のうつろいがまた美しい。




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ゆらゆらと釜がゆれる。

後座は胴鼓の花入に椿とネコヤナギ。
茶入はこれもカワイイ女流作家のガラスの茶器に紬の仕覆に。

茶杓は正月の結び柳から削りだして柿渋で仕上げた自作のもの、銘を「綰柳(わんりゅう)」(昔中国で旅立つ人の無事を祈って結んだ柳の枝(綰柳)をわたしたという習わしから)。

今年は旅立ちの年なのでしょうか。お客さまそれぞれが春から新しい生活にはいられます。なのでそのはなむけに、新しい世界への旅立ちの無事を祈って。



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薄茶はこれもカワイイ道具がちまちまでてくる御所籠にて。
ちなみに写真をがっつり取り忘れたので、この写真は以前のものです。道具の内容はその後ちびちび誂えたので、実際かなりかわりました。




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本来なら瓶掛けでやる点前ですが、なんとか炉+釜でできないものかとちょっとブロークンにやってみたら案外いけましたよ。

干菓子もカワイイUCHUさんの菱餅に見えなくもないお菓子と千代結び。


楽しい春先の乙女の茶事、これにて終了です。
みなさま、ほんまによき旅立ちを!!






初午・梅見夕ざり茶事 2017 - 2017.02.21 Tue



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玄関の障子からのぞく恐いお目々は、、、、??




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お狐さんでございます。

2月は初午、京都では伏見稲荷が有名ですね。今年もお参りにいきました。たいそうな賑わいでしたよ。ちゃんと「しるしの杉」もゲットしてきました。でもこの狐面、参道で売っているような大量生産品ではございません。



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初午茶事のために、I画伯こと絵屋・宝樹さんに以前からお願いしていたもの。
胡粉をたっぷり使って、お目々は金泥、渋い赤がすてきなんです。




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本日は初午・梅見の夕ざり茶事を。

おりしもうちの庭の梅の初花が花開いた日になりました。



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数日来の寒さがうそのように緩んだ日でしたが、朝からあいにくの雨。今日は露地が使えないかなあ。

今日のお客さまは、さすが!最強の雨男、F太朗さん。




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露地を使わない分、待合で雪見障子をあけて、見るだけ見てもらおうと思っていましたが、、、

日ごろの行いのせいか(^_^; 席入りの頃にはなんとかやんできましたので、露地・蹲居を使っていただいて席入り。
(今までうちの茶事で雨で露地使えなかったことないの)



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なので準備したもろもろの露地行灯他、後座の席入りの時に使えそう。




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席中には手あぶりを。

本日のお正客様、次客様は遠州流の流れをくむ流派の方々。

ちょうどタイムリーに「お点前の研究〜茶の湯44流派の比較と分析」の著者の廣田さんから「流派としての遠州流の展開」という論文(野村美術館紀要26)をお送りいただいたばかり。
遠州流は少なくとも6流派あることなど、一生懸命拝読して予習しておきました。




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待合の天神さん。
これは昨年北野天満宮で手に入れた物。一年に一度はお顔をみなければ。




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夕ざりは初座が花になるので、練行衆日の丸盆(3分の2の写し)へ紅梅を一枝。




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昨年夏、土用のころ制作して、年末に乾きが足りないことに気づいて乾かしなおした丹精(?)の湿し灰。うふふん、よいでき。灰器は壬生寺の焙烙。節分はまあ、ぎりぎりテーマになるし、特に2月は裏千家は大炉の後炭で焙烙を使うのでこれもよいかなと。

昨年お正客様の茶事に招かれたとき、炭の置き方や練り香の入れ方(かたまりをちぎって入れる!)がずいぶんちがうなあ!とびっくりしたものです。今回はこちらにびっくりされたかも。流派の違いは最近茶事ではほとんど意識しなくなったのですが、どのタイミングで拝見して問答するのか?が多少違うとお互いにとまどうこともあります。それも苦にならず臨機応変に対応できるようになったらベテランといえるのでしょうが、私はまだまだですわ。
唯一同じ流派のF太朗さん、たのんだぞ〜!



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燈火の扱いにひとり水屋がほしいところですが、今回はあえてひとり亭主に挑戦。そのためにはまず懐石に時間短縮がもとめられました。その結果たどりついた献立。向付はあいもかわらず鯛の昆布締め。

まずは伏せ笠(本来は飯碗に汁椀を伏せてふたとする)にて汁替え・飯器を省略。




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煮物椀は百合根饅頭にて。しつこいけどここにも梅(人参)。
焼物はつけておいて焼くだけの鰆の幽庵。



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嵯峨豆腐・森嘉さんの飛竜頭の炊いたん。
遠州にちなむ道具をさがしまわしたところ、やっとみつけた髙取(遠州七窯の一)の鉢にて。遠州さんの七宝紋入り。これは前日炊いておけば当日温めるだけなので時短できます。




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酢の物も作り置きができるので時短にお役立ちメニュー。

茶室内が暗くなったので、膳燭を用意、炉中はよく火が熾って、ほんまに暖かい。広間だとこうはいくまい。灯りをかこんで小間に寄り合うお客さま方、きっとお話しもはずんだのではないかしら。




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八寸も師匠からいただいたクチコ、これは炙るだけなので手軽。しかもんまい!

八寸の時は席中に長くいるので、ここぞとばかりあれこれ流派の所作について質問。お正客様はお若いのに流儀の師範をされているので、いろんなことをよくご存じ。付け焼き刃で遠州、遠州といっているのが恥ずかしいくらいでした。



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今回は懐石終了はけっこう早かったし、消耗も軽く、なんとかお点前まで緊張感をたもつことができました。(いつもなら懐石で燃え尽きる)

最後に西陣・愛信堂さんの薯蕷「狐面」をお出しして中立。空はなんとかもちました。



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12月にほぼ同じ時間に夕ざりをしたのですが、あの時は中立の頃ちょうど良い具合に暗くなって手燭交換ができたのですが、季節は確実に動いていますね、今回はしようかどうしようか微妙なところ。
結局若干まだ薄明ながら、手燭交換しました。やっぱり燈火の茶事のハイライトですから、これ。雁行するほどには暗くなかったのはご愛敬。



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濃茶は、先日恵文社イベントで手に入れた日本茶アワード2016抹茶部門最優秀賞の「四天王」、宇治の利招園さんです。濃茶を飲む作法、飲んだ後の作法が遠州系はまた独特(逆に言うと裏千家が独特か?)。




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薄茶では先日珠光茶会・遠州流宗家席でいただいた遠州の印をかたどった大有糖を菓子に。これ、京都の鍵善さんで作っているのにそこでは買えないというシロモノで、遠州流の知人にお願いして東京からおとりよせ。ちなみに大有糖の大有は小堀遠州の法名・大有宗甫から。お正客様はもちろん、このお菓子のことはご存じでした。



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薄茶では最後に全国に数十人しかいない、という遠州系流派の次客様にお茶を点てていただきました。なんとまあ、慣れているとはいえ、裏千家の人が貴人点てでいつも苦労する千鳥茶巾をするするっと作られるのには感嘆です。柄杓の構え方、仕舞茶碗への茶筅の置き方など、廣田さんの「お点前の研究」を思い出して、実際に違いを目の当たりにして感動でした。




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一会終了し、席からでられるころ、露地は燈火が良い感じの暗さになって風情があります。(自画自賛)ひとりでチャッカ○ンを手にあちこち火をつけて回った甲斐があったというもの。

しかし、ここで緊張の糸が切れてお見送りをすっかり忘れてしまいました。惜しい。

しめてちょうど4時間、一人でやったわりにはベストな時間をキープできました。


玄関までお見送りの時にふと見ると、、、、



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脇山さとみさんの人形のそばに一枝白梅が置いてあるではありませんか!

う〜む、やるなあ、F太朗さん、彼の置き土産、春一枝。



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しばし、水にさして楽しもうと思います。


お客さま方、美しき宵のひととき、ありがとうございました。




晩秋〜落葉の夕ざり茶事 - 2016.12.05 Mon

今年最後の我が家の茶事は夕ざりで。



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師走の景色をぎゅっと詰め込んで。



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野山の晩秋も詰め込んで。



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昨年の同じ時期には庭の楓はまだぱらぱらと葉をおとすのみだったが、今年は早くも毎日雨のように葉を落とす。茶事まで毎朝落ち葉と格闘、、、もう紅葉は見たくない〜(^_^;と思うまでに。




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待合には芭蕉盆(煎茶道具)にまもなく来る冬至に思いをよせて、柚子を。




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火鉢にはたっぷり炭をつぐ。六畳の間がほかほかと、最後まで暖かかった。懐かしい火鉢の威力を再認識。




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あれだけ落ち葉を集めたのに、まだまだ残る楓。風が吹けばちらり、はらりと。風情はあるが、掃除をする身には、、、

ただ今年の紅葉は色がいまいち赤くならなかったな。




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腰掛け待合いにも手あぶりをおいた。
お客さまは三人様なので、もう一つはほしいところ。



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席入りを待つ風情の躙り口の楓。



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炭手前は玄々斎お好みの鴨箱。
この日のお客さまは表さんと宗偏流の方がいらしたので、珍しいかと。玄々斎(幕末明治を乗り切った家元)が茶道指南をしていた田安徳川家(明治維新後、徳川慶喜の後、徳川宗家をついだ家達は田安家出身)よりのたぶんお歳暮、鴨をまるごと箱に入れておくられたのを、漆をかけて炭斗として好んだもの。

なにか暦手のものが欲しいと思い、炭斗の底に敷いた紙は江戸時代の伊勢暦。

で、炭手前は、、、はは、いろんなとこ間違えた。他流派の方ばかりならこれがうちの流儀で、と押し通すところ、裏千家の偉い先生がいてはったので大汗(^_^;、、、精進します。(しゃべりながらすらすらできるようになりたい)




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今回懐石の写真はほとんど取り忘れ。まあ、メニューはあいも変わりませず、、、

唯一初めての方に出すつぼつぼだけは。これはこのサイズ。親指大。清水志郎さん(清水卯一さんのお孫さん)のもの、本来は煎茶用か?




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さて、主菓子。
西陣・愛信堂さんになにか顔見世にちなんだものを、とだけお願いしたらこの銘は???




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今年の顔見世は、中村芝雀改め五代目中村雀右衛門の襲名披露、さらに南座耐震補修のため今年のみ先斗町歌舞練場での興業。
雀右衛門(京屋)当たり役の娘道成寺から鐘をつるす紅白の手綱、道成寺ならぬ道明寺のお菓子、そして先斗町のシンボル千鳥!!

まあ、愛信堂さん、いつも真面目なお顔なのに、こんなお茶目\(^O^)/

京数寄者=京茶の子、おほほ、、、思い当たる方たくさんいましてよ。




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中立。
冬至も近いこの日はもうとっぷりと暮れて、庭のあちこちに仕掛けた燈火が我ながらうるわしい。




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いままで鍋をたたいていたが、看破されたので、やっと手に入れた喚鐘。夜の茶事は陰なので、陽の鳴り物=喚鐘をもちいる。(裏千家だけ。表さんは広間小間で使い分ける)




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待合にも燈火をいれる。暗い中、火鉢の炭が見飽きないほど美しかった。



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待合に大津絵の鬼の寒念仏をかけたので、本席では(夕ざりでは後座が軸になる)鬼のにせもののお経でなく本物の平安時代の焼経をかける。そうでなくてもお坊さんがお経をあげに走り回る師走だ。




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後座の席入りの後、茶室を見ると上に三日月が。
なんとも心に残る美しい景色であった。



濃茶はやっぱり年越し蕎麦ならぬ蕎麦茶碗。茶入の仕覆は古くなりすぎて使うのがはばかられるよれよれさ。古渡り更紗などで新たに作りたい。



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お干菓子は亀廣保さん、ちょうど11月のんと12月のんがまじる時期なので、吹き寄せと、蹲居の陰に実をつけた薮柑子を思い出して。

お茶碗は出雲にゆかりのある方に布志名焼。しかも宝船の絵付き。さすがに宗偏流の先生はすぐにわかってくださった。

年の瀬に、煤竹売りに身をやつした赤穂浪士の大高源吾が、俳句の師匠である宝井其角に両国橋の上で出会い、「年の瀬や 水の流れと人の身は(討ち入りはあきらめておちぶれたものだ)」 と言われたのに対し、「あした待たるる その宝船」と下の句をつけ、討ち入りは明日か!とわかったエピソード(歌舞伎の中だけ?)による。

ちなみに山田宗偏は吉良上野介の茶の師匠なので、忠臣蔵物は宗偏流得意中の得意のテーマ。


今回のお客さまはほんまに偉い先生ばかりで、胸をお借りしたかっこう。おはずかしいところも多々。まだまだ懐石で力尽きるクセはなんとかしないと。基礎体力アップだ!(この歳でもだ!)

さりながら、燈火のもと顔をよせて語り尽くす一会は楽しくて、心に残る。


茶事も終わり、待合の柚子はおひとつずつお持ち帰りいただいた。

水屋を手伝ってくれた藪内(流)君と茶室でお茶を点て合って独座観念ならぬお疲れ様ねぎらい会。

今年もたくさんの佳きお茶に出会えた。来年もきっとかくありますように。







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