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2023-06

皐待つ花橘の、、、初風炉茶事 - 2023.05.17 Wed

葵祭を控えた皐月の初風炉茶事


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斎王代が持つ檜扇と、随身の垂纓冠(香合)にフタバアオイ。
本当は桂の枝にフタバアオイをからませるのだが、桂の枝が手に入らぬ。

ちなみにこの檜扇の飾り造花(緑色の)は高倉流、梅と松と橘だから(山科流は橘がない)


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待合には今年も葉菖蒲と蓬の端午の節句室礼にて


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本日のお客様は数寄の道のご先達の方々
緑陰の露地には青梅の実もなる。
(そして毎朝の常緑樹の落葉拾いに労力をすいとられる私、、、)


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 武蔵鐙 さすがにかけて頼むには 問はぬもつらし 問ふもうるさし

葵祭に先立つ賀茂の競べ馬と、「伊勢物語」の武蔵鐙にかけて芍薬をいれたのは、、、



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先立つこと、この日のお客様にこんな素敵な前礼状をたまわったからなのである。
こんな絵が描ける才があればなあ、、、

  武蔵鐙 君に給ひし芍薬の絵をうつつにも 活けにけるかな


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風炉の点前のリハビリができぬまま突入、炭手前では初掃きをわすれるとかちょっとどうかしてたわ(^_^; それにしても風炉の炭のたよりないこと、胴炭がまるぎっちょにしか見えない、、


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今回しんじょうに鯛の唐揚げを入れたのは、庸軒の消息を巡るテーマにて、その消息に「新鮮な鯛をありがとう」との一行があるから。これが庸軒が弟子の十文字屋からもらったところの鯛ですよ〜、、とかなんとか(^_^; 庸軒さんと、ここ岡崎は深い縁がある。道の向こうには淀看席を有する西翁院もあるしね。



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焼物の牛肉たたきと強肴シリーズ、ちょっとメニューがマンネリ化。


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酒屋さんのお客様からすぐに売り切れるという人気のお酒を頂戴し、さっそくそれをお持たせで差し上げたほか、先日の伊根行きでゲットした伊根満開、これはもちろんガラスの酒器でしょう。


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今回もみのり菓子さんの良いお仕事
銘を「橘襲(たちばなかさね)」

 皐待つ 花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする

古今集の和歌であり、また「伊勢物語」でも語られる歌である。中の餡が柑橘系で絶品!(今までのお菓子も美味しかったが、これはその上を行く!)


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さすがに5月ともなると中立でも十分昼の明るさ、手燭や膳燭が使えないのがちょっとくちおしい。

濃茶の茶杓には庸軒に深い関わりのある人のものを。
それをすぐに、ああ、と膝を打ってわかってくださる本日のお客様のありがたさよ。
それだれ?と言われては立つ瀬がないが、ちょっとマニアックすぎかしら、、、(^_^;


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薄茶の干菓子は亀廣保さんの

  唐衣 きつつなれにし妻しあらば はるばる来ぬる旅をしぞ 思ふ

これも「伊勢物語」より。それと、、、


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薄器の意匠、杜若と水紋が同じなので。


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それから葵祭に思いを馳せて下鴨神社でいただいたフタバアオイの麩の焼

ちなみに今日のお水も下鴨さんでいただいた。


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時々流儀のお茶を離れて、数寄の森に迷い込んでしまうのは、本日のお正客様のせい、、、いや、お導きあったからかなあ。それに輪をかけたようなご連客様、本日はありがとうございました。

お見送りの後に茶室にともした灯火 お開きになってもまだ薄明るく、露地の蝋燭がいらなかったので、せめてこんな形で。



野も山もなべて花咲くこの頃は、、、今期炉最後の茶事 - 2023.04.25 Tue



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二月堂と薬師寺の修二会の産物にて呪術的?コーナーを作ってしまった寄付、堂本印象の柳と燕。そういえばもう燕の姿を見たな。早い。


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先日もとめた菊池克さんの千手観音の一手を筆架に。


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この前まで敗荷(枯れ蓮葉)を入れていたが、もうバンダジの上は青楓


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四月だけれど緑陰の候と言っていい?いい?
メンテに日々苦労している成果はあったろうか。(常緑樹の落葉がもうた〜いへん!)



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先日大覚寺舟遊び茶会のお客様と水屋さんがきてくださったので、ちょっとだけ跡見的道具組にしてみた。


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昨日までつぼみだったのよ〜(T-T) 朝起きたらしっかり開花してしまったアヤメ。ちょっとイメージが狂った、、、。

待合に「野も山もなべて花咲くこの頃は 宿におかれぬわが心かな」を掛けたので、この「花」は本来桜かもしれないが、急にあちこちに咲き出した春〜初夏の花々と毎年思っている。もう一つのテーマは花盛り。


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汁も少し合わせ味噌
季節は確実に動いていく。
席中に長くはとどまれないが、三人様でお話がすごくはずんでいるご様子、ほとんど初対面の組み合わせなのに、お茶という共通言語おそるべし。


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八寸は寄付の柳と燕が飛んできた、、、ということで(ちなみに燕は黒漆なのでこの角度からは見えませぬ)


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主菓子は毎度毎度お世話になっているみのり菓子さんの。吉野山の桜を思わせる桜色グラデーションの関東風桜餅風の皮に、ラズベリー餡と白餡の二種。華やかで美味しい。銘を「なべて花咲くこのころは」にした。


後座の直前に掛け物の紐が切れて落下!!のアクシデント。かなり古くて弱ってたからね。畳紙の紐を結びつけてなんとか。まあ、色々あるわ。ちなみにこの軸も桜川の支流<みなのがわ>が読み込まれた歌で、先だっての舟遊び茶会濃茶席のテーマの跡を。



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もう中立は手燭不要、後座もはじめの方は蝋燭がいらないほどの季節だ。
濃茶の茶碗も舟遊びで使った高麗をヘビーユーズ。


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干菓子は「桜川」と「花盛り」を両方もってきた。華やかなお客様にあわせて蒔絵の箪笥で。
薄茶の棗も茶碗もみんな「水」にちなむ京焼シリーズ、茶杓の銘が「舟遊」、この銘のために求めたようなもの(*^_^*)


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楽しい内に一会はお開き。
ついこの前炉開きしたような気がするのに、もうお別れ、この半年、よく稼働したこと。お疲れ様〜。


<おまけ>

翌日早速閉炉
これだけ灰が入っていたのね〜。

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お雛様とお水取りの茶事 - 2023.03.20 Mon

二月堂修二会も終わってちょっと修二会ロスの日々。
修二会にまつわるあれこれと、月遅れのお雛様と、で茶事。


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長いこと玄関に赤い実を投げ入れていたが、やはりもう芽吹き(芽吹きすぎておいつかない)の季節、ネコヤナギを投げ入れ。


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(中田文花:「青衣の女人」)

鎌倉時代、修二会でお籠もりの僧が過去帳を読み上げていると「なぜ私の名前を読み落とした」と青い衣の女人が夢の如く現れる。とっさに「青衣の女人(しょうえのにょにん)」と読み上げると姿を消したという。かくして修二会オタクは期間中2日しかない過去帳読み上げの時の為に、この名前を聞き逃すまじ、と聴力をとぎすますのである。(私は未だ一度も成功していない)



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待合はお雛様と同席していただく。


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今年も無事おでましいただいた。私の初節句のお雛様。道具や飾りはかなり散逸してしまっているが。


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二月堂内を荘厳する和紙で作られた(練行衆が別火の間につくる)椿「糊こぼし」の造花。これはホンモノではないが、いつかお堂で行法を見守った煤にまみれたホンモノの糊こぼし、手に入れたいなあ。(ちなみに糊こぼし椿は二月堂向かいの開山堂にある椿の種類である)


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待合の軸は数年前に軸装した「牛玉札」
お籠もりの間の2日間だけ、練行衆の手によって刷られる。一人25枚しか刷ってはいけないという誓詞に署名するのだが、今年東大寺ミュージアムに室町時代から綿々と続くこの牛玉誓詞が展示されていたのでわざわざ見に行った。今年新入がおられたので、最後の行に署名されたはず。何年か後にそれも歴史の名前になる。



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露地の苔も芽?がでてきた。(あれは胞子?)


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朝方そうでもなかったのに昼過ぎにもう楓が緑の葉を開いているのに驚いた。今年は何もかも早い。気持ちが追いつかない。


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みほとけに花奉る、、、、柄香炉にいけたのは季節にまにあった我が家の卜半(月光椿)唐子咲きでこの花は開いた状態で茶花とされる。


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お雛様なので、恒例のちらし寿司


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水前寺海苔の端切れも使いよう(^_^;


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そしてやっぱり蛤しんじょう


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最初の一献の酒器はお雛様道具に白酒を。


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この修二会茶事にしか使えないけどお松明の竹でできた炉縁も。今年も出すことができてよかった。来てくださるお客様に御礼。修二会の予習をしてきてくださったのもうれしい♪


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昔の化粧道具をお雛様の道具っぽく香合に。


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主菓子は毎度おなじみ?みのり菓子さんにお願いした修二会のお松明。時折お松明の表面にはしる炎を赤いオレンジピールで表してくれた。



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後座
お水取りの桶になぞらえた水指に、2月21日注連縄撒きでゲットした輪注連をかける。榊の葉だけは新しいものにかえた。この輪注連は練行衆をだされる塔頭の門に飾られたり、大きな灯籠の宝珠に引っかけられたりするもの。


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蓋置はやはりこれでしょう。二月堂瓜灯籠。
ご自分で作陶もされるお正客さんの茶碗を見る目がきびしくてタジタジ(^_^;


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亀廣保さんの有平糖が春の花畑である。


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この器に、一見してわからない黒漆で描かれた燕が隠れていることを先刻ご承知のお客様でした(^_^;


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さて、薄茶はせんだって三五夜さんより拝領した紅茶巾を使った。お雛様だからね。宗旦が東福門院の為に考案した口紅がついてもめだたない茶巾、私は以前一度よそで見たことがあるが、皆様初めてみたいで、これはやったぜ!の気分。



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釣釜、灯火で実物より少し割り増しに見える春宵二刻、本日も佳き時間でありました。


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お土産は、自分の趣味を押しつけた感ありだが、小さなお松明の燃えさし。

今年の修二会の思い出をたどりながらこれを書いているとなんとも幸せでありました。



梅見月茶事 - 2023.02.23 Thu



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庭の梅がついにほころび始めた頃、今年最初の茶事をした。
年が明けて1月は行く方に忙しくて、自分とこはやっとである。


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とうに節分は過ぎたが、やはり二月の茶事では外せないテーマなので、寄付に鬼の大津絵とお多福さん。


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やっとこ大火鉢をとりだして、灰を新たに入れてせっせと準備したとたん、暖かくなってしまって、あれ〜、、、。


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今回は火入れのお役目の古染付。(向付にもなるよ)


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よい陽気で露地もなんとなく華やいだ感じになる。


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本日のお正客は、某数寄者の会で顔なじみのお若いけれど茶道具への見識深い(時にマニアックとも言う)方、ご連客は、奈良からのいずれも茶の湯、茶道具への愛情ひとかたならぬ油断できない方々である。


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節分を過ぎて季節は修二会へ、、、の思いで花は二月堂荘厳になぞらえ椿(糊こぼしじゃないけど)と南天を。炉縁はもちろん東大寺古材でしょう。


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汁は枡に豆を意識して大根+豆。
昨年これを蕪で作って、柔らかすぎて失敗したので今年は大根。

強肴は、先日の東の茶道男子の懐石に触発されて初めての食材ウルイを使った茸のおひたし、これが好評で自分でもシャキシャキが美味しくって、この季節の定番になりそう。


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石杯各種
李朝あれば現代作家のも、どっちかわからないのもあるよ。


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今年もまたこのお菓子にであえた。
みのり菓子さんの「梅一枝」
もう3年以上になるかな、この時期の茶事には必ずお願いしたくなる泡雪に梅ゼリーの透かしがはいった美しく美味しいお菓子である。


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中立中の待合。
中立の時はまだ外は明るかったのに、後座の席入りではあっというまに暗くなって、手燭を油断してしまった。お客様の撮った写真ではこの黄昏時に明星がきれいに見えたとのこと。


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待合の本日の百人一首は貫之の

「人はいさ 心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける」

この歌の花は桜でなくて梅、先日だだおしを見に行った長谷寺で詠まれた歌で、碑もある。


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後座は怒濤の蘊蓄と茶道具談義、時がたつのも忘れて、、、であった。
みなさん、すごいなあ。お正客のご見識がすごいのは知っていたが、ちょっとあきれるくらい、、(笑)茶杓の作者当ては楽しかったわ。というわけで、時間もいつも以上にかかったのは亭主も道具好きだからに他なりません(^_^;


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干菓子は初午(とうに過ぎたけど、、)にちなみ伏見稲荷の鳥居のお盆に鈴と鈴紐、それに梅にちなんで太宰府藤丸さんから取り寄せた清香殿。
梅に清香あり、本日の帯も梅、薄茶の茶杓も梅の木で作ったもの。


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2年前、今日のお客様のD先生とKさんと一緒にお呼びしたのが昨年の春に急逝されたYさんであった。私には良き茶友、奈良友であって、「また奈良来とったんか〜」のつっこみが懐かしい方であった。そのことを持ち出したときに、お二人とも、この茶事に同座させてもらっている気持ちだった、とおっしゃってくださったのがとてもうれしかった。いろんな方の心に強い印象を残して逝かれたYさん。今頃あちらでお茶しているかしら。私はあいかわらず奈良通いしてますよ。



<おまけ>

いただいたお土産

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独学で仕覆を作っちゃう達人(若い男子)Aさんからいただいたお手製名物裂の帛紗


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Kさんからいただいた宗旦が東福門院のために作った紅茶巾。一度点前に使われているのをみたことがあるが、まさか自分の所に来ようとは!使い方を考えるの楽しい。





聖誕祭と成道会の歳暮茶事 - 2022.12.29 Thu

今年最後の茶事の記録


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とりあえず聖誕祭(クリスマス)のアイテムも、ということで毎年恒例のグレゴリアンチャント。
16〜17世紀、羊皮紙に書かれたネウマ譜という現在の音符ができる前の楽譜。あとは奈良公園で拾った松ぼっくりに京セラ美術館裏で拾ったモミジバフウの実などなど。


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この日は一番の冷え込みで風も冷たく寒い日だったので、火鉢出動。大火鉢をだしたら中に入れる灰が全然足りなかったので急遽ミニ火鉢(鉄瓶掛け)で。これだけでなんだか冬の雰囲気が上がる。


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汲み出しの他に12月らしくシャンパンならぬノンアルのシュワシュワ。


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蹲居の湯桶も出動。


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手焙りもね。
火鉢と手焙りとで炭支度が倍手がかかるこの季節。だがその火のぬくもりがうれしい季節でもある。


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ついこの前まで紅葉が盛りだった露地もあっというまに落葉してごらんのとおりの枯れ木に。この苔の上に落ちた落ち葉拾うのほんま大変だったのよ〜。


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空はすっかり冬の色、茶室の屋根に朝には霜がおりていた。


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で、内露地は、、、というと、、、もう掃除無理っ!なので敷紅葉でごまかす(^_^;ことに。


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これはこれできれいだと思うよ。まだなんとか赤い色が褪せずに残っていたから。


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初座の花は椿に南天、それから千両。なんだか正月とクリスマスが同居しているような、、、花入れは裏千家では師走テッパンアイテム鴨箱炭斗。(徳川田安家から拝領した鴨がはいっていた箱を玄々斎が炭斗にデザインした)

この日のお客様には遠州と薮ノ内の方がいらしたので、流派のヴァリエーションが一番激しい炭手前で大いに盛り上がる。炭の形状、置き方、灰の入れ方、練香から、お互いに驚くような違いがあるのだ。


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懐石の汁にうずみ豆腐をこしらえた。京都では師走にいただくとか、表千家では稽古じまいにみんなでいただくと聞いた。


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季節柄しんじょうは蟹で、蕪のすりおろしを。


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ここで来年の干支シリーズ、、、というか兎って文様化しやすいのでいろんな所に意匠として使われていることを再認識。これは波兎(竹生島)の器で酒盗を入れた。


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帯も花兎(角倉金襴)


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香合も兎でしょう!数年前にもとめて卯年を待っていたのだ。たぬきじゃないよ(^_^;


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主菓子はみのり菓子さんにお願いして作ってもらったミルク餡のねりきり「さとり」
釈迦が悟りを開く前、苦行中で衰弱した時に乳粥を与えて命を救ったスジャータにちなむ。悟りをひらいたのが現在成道会のおこなわれる12月8日といわれる。


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後座の軸は泉福寺焼経。藍紙に金箔が撒かれている平安時代の華厳経の一部。仏とは時空をこえた絶対的な存在であると説いた経で成道会にふさわしいかと。


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なので華厳経とくれば華厳宗、東大寺よね(*^_^*)

茶碗、茶入、茶杓、本日のお客様が皆様兵庫の方だったので、すべてそれにちなむものでそろえてみた。茶道具で色々遊ぶって楽しい。名品名物はなくとも。


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で、また聖誕祭に戻って薄茶のお菓子は亀廣保さんと千本玉壽軒さんのクリスマスシリーズにて。

お見送りの後夜空を見上げると冬の星も凍てついていたのでした。



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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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