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2020-07

夏越と七夕〜両班(ヤンバン)風?夕ざり茶事 - 2020.06.28 Sun

濃茶各服点ての動画見たが、、、、う〜む、思うところつっこみどころ色々と、、、(これ以上言うと破門やわ(^_^;)

今回はwithコロナの茶事を多少工夫してやってみたが、これは主客の親密度によってもかなり変化すると思われ、なかなか正解というのはだれにもわからない。


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お客様は敬愛する師匠(私淑中)とご友人の2名という一客一亭以外では最少人数。いままで3名がスタンダードだったが、2名というのは実は主客供にゆったりできて(準備も後片付けも楽で(^_^;)いいじゃないか、と思った。密を避ける意味でもこれからは2名かな?



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葦戸に変えて夏座敷の待合には七夕の歌の軸をかける。


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軸の下に七夕と言えばこれよね、の梶の葉。
すでにうちのバックヤードでわさわさに茂っているのだ。(茂りすぎて毎年往生する)田中茂雄さんの皿に李朝の膳(?)


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この日は晴れたかと思ったら土砂降りの集中豪雨、腰掛け待合いもずぶ濡れで、、と思ったらまた晴れてきて、、、草履と円座を出したりひっこめたり、空とにらめっこ。
当日にあわせて植木屋さんに枝折戸を新調してもらった。(なにせ前のは古くなって崩壊寸前だったし、、)



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6月初頭からずっと毎朝の仕事だった常緑樹の落ち葉拾いも月末になっておちついてきた。雨のおかげで水うちはいらんし、緑はきれいやし。うちの先生の社中では蹲居はコロナ予防で使わないことになった。蹲居の横にアルコールスプレーを置いてあるところもある。大寄せならしかたないかもだけれど、あまり美しい景色ではない。



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初座の花
うちの裏庭の山ホロシとヤブミョウガ
山ホロシが咲くかな〜どうかな〜とはらはらしながらここ数日見守ってきたが、やっぱり開花はせず(翌日きれいに開いた)。茶事の時に良い具合にさいてくれる花の少ないこと!



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今回の目玉はコチラ!
これのお披露目にもなる初使い。島原の超ハイレベルの李朝数寄・M和尚の李朝鉄製火鉢に憧れること2年、ようやく入手したもの。
敷板は韓屋の石瓦、取っ手と足の位置のずれ具合や、ちょっとかしいだ感じが李朝やな〜と萌えるのである。ただし、口が広いので灰型がどれだけたいへんか、、、(アップ不可(^_^;)
筒釜をあわせたが、雲龍もいいなあ。



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これもM和尚のおもてなしに憧れて、一度やってみたかった小盤(ソバン)を折敷代わりに。小盤はいくつか持っているが、けっこう重いので3人以上だとちょっと大変、けれどお二人様ならできる!とかねての企み決行。

師匠曰わく「両班(ヤンバン 李朝の貴族)みたいやな。」
みまわせば家具から茶碗にいたるまで李朝モノばかりに囲まれているので、両班風茶事と名付けよう(?!)



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お酒はかねて取り寄せておいた奈良・春鹿のアマビエラベル



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水無月を模した枝豆しんじょう、人参とオクラは織姫と彦星、、、なんちゃって。


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焼きもの以下は取り回し(といっても2名だが)せず、銘々皿でだしてみた。フルコースのように、出しては引っ込め、、、意外とスムーズな手順のような気がする。へたにとりまわす時間も節約できるし。しかもたくさん器が使えるのがうれしい。(普段二軍選手もどんどん使う)



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そして、昨年夏のリベンジ!食用ホオズキ

昨年も6月の茶事でお出ししたのだが、、、師匠始めお客様3名、食べられると言ったから、となんと皮まで召し上がってしまわれたのだ!苦かったそうで、今年はちゃんと外の皮は食べられません、と言い置いて(^_^;

千鳥の杯はさすがに当分もうできないだろうし、自分の杯持ち出して、それぞれ自分のだけでさしつさされつということに。千家以外の流派では千鳥はないそうなので、それに準じて。酒の勢いで、コロナ下のお茶についてあれこれディスカッション?、いろんな意見がきけたのは勉強になった。

人それぞれコロナとのつきあい、距離感はかなりの温度差がある。私は「正しく怖がること」をモットーとしたい。実際役に立っているのかどうかわからないアリバイ的なビニールシートやなんでもかんでも消毒剤というのはどうかな〜と思う。



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炭のあと(種火に1本隠し炭を足しておいたので燃え尽きずにすんだ。)蛍籠炭斗を菓子器に、お菓子は青洋さんに特注お願いした夏越の大祓の葛まんじゅうを。水色の餡のなかに小豆がしのばせてあるところがニクイ。三角は水無月の三角でもあり、上賀茂神社の夏越の祓で御手洗川に立てられる斎串の御幣でもあり。



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そして後座の床は軸の代わりに茅の輪
いびつだけれど一応円相(^_^;でもある。



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私の周りの茶友には茅の輪師(?)がたくさんいるので、今年はじめて自作に挑戦。ベースは真円にはならないものの軽いウレタンのベルトで。


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材料さえあればそれほどむつかしくはない。これで無事夏を越して、ひとあしお先に七夕へ。

濃茶は二名様なので重ね茶碗的にそれぞれ別の茶碗で。
二碗目にあらかじめ濃茶を入れておいて、二碗目は練るだけ。3人以上の時はどうするか、あの各服点て用のお盆もなんだか美しくないしなあ、、(あ、言っちゃった(^_^;)



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干菓子は毎度おなじみ亀廣保さんの清流の鮎

薄茶はほとんど皿やん、というくらい平たい禮賓三島で薄茶点てに挑戦。(飲むのもテクニックがいる)
御茶碗は4碗ひっぱりだして、それそれ二碗ずつ、茶巾もA、Bと使い分けを一応試みた。
師匠が平茶碗に挑戦、そしてそのお茶をありがたくいただいた。さすが上手に点ててくださった。そろそろ疲れが出る頃なので、一服の薄茶の美味しさがしみる。



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終わって19時、ついこの前が夏至だったので、しまいまで外が明るい。茶室内にぎりぎり燈火がいるかな、くらいである。せっかく準備したのでやっぱり燈火はだしたけれど。



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お見送りして片付けにはいるころ空には上限の月、これがなによりのご馳走。
こんな時節の中、おいでくださって御指導もいただき感謝いたします。






弥生の茶事〜お雛遊びやら修二会やら - 2020.03.08 Sun

コロナ騒ぎで、半年前から計画・準備していた4月の茶会がパアになってしまった。いたしかたないとは言え、ちょっと虚脱してしまう。



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ここは気持ちを切り替え、茶の慰めは茶で、、、とささやかな茶事を。
年代物(=私の年令(^_^;)のお雛様を今年もだして、お雛遊びやら、、、



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修二会やらをテーマに。
ほんものの糊こぼしがいつか手に入りますように。昨年のお松明の燃えさしに、練行衆盆の5分の3の写し。



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さいわいお天気も良く、外の大騒ぎが夢のような春の一日



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露地の苔も今が成長し始めるとき
(鳥がほじくりかえすんだわ、たぶんヒヨドリ、、ウグイスや、メジロはかわいいけれど)



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お雛様の懐石鉄板メニューは、ちらし寿司とハマグリの潮汁
お茶友さんにいただいた曲げわっぱを重宝している。



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向付は女子の茶事の時に使う古伊万里
まあ、今日はおじさまお二人だけれど、女子のお祭りってことで



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先日アジアの雑貨のお店のかたすみでホコリを被っていたこの籃胎漆器、見たら炭斗にしか見えなくて。ミャンマー製。

さて、ここでマチガイさがし。


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はい、釣り釜なので鐶は不要なんですね。炭手前の最中に気づいた。はずかし〜。



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お雛様の道具みたいに小さな小さな豆香合



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後座で二月堂焼経を出すので、初座の花入は経筒
うちの庭の最後の白玉椿と、毎年花芽をつけない(^_^;ネコヤナギ



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こんなご時世でも不退の行、修二会は二月堂で粛々と行われているわけで、練行衆の方々のご無事を祈らずにはおられない。



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蓋置は二月堂の瓜灯籠
今年は局でのお籠もりは自粛かなあ。



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主菓子はみのり菓子さんの「ひいなあそび」
雛の小袖に見えづらいけれど菜の花が散っていて、餡が酒粕たっぷりでほんのりいい香り。



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そういえば最初のお酒も白酒にした。見た目より全然強いお酒でびっくり。


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後座の頃、もう手燭はいらない明るさであったが、茶室の中はほの暗い。

本日のお客様はやっとおよびできた花月の会の先生方(+社中の茶道男子)なので、あれこれ点前のマチガイも指摘していただきつつ冷や汗もん。
本来濃茶は回し飲みだが、ご時世ゆえ各服点てを初めて試みる。三碗だすと真ん中の茶碗へのお茶のすくい出しの量が不安だった。ちゃんと茶杓で測ったのだがな。でも三碗も茶碗がだせてうれしい。なかなか出番のない茶碗を使ってやることができた。



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お雛様の干菓子はちいさくて賑やか
実はこの菓子器には柳の蒔絵の他、燕が三羽闇蒔絵で描かれていて、燈火でこれをさがさせる、というお楽しみも。



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このお干菓子、鍵善さんのお雛様の時だけ出るセットなのだが、ぎっちりつまっていて、とても1回では使い切れない。



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薄茶の最後にお正客の先生に点てていただいた。とてもクリーミーな薄茶で、花月の会でも先生のお茶があたるとみんなラッキーと思うのだ。ありがとうございます。


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ちなみにこの時の御茶碗は焼きたてほやほや?の粟田焼「西王母」
亥の目茶碗もひっくりかえすと桃になるなあ、とへんなところに感心。



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なんとか最後までやり通す、お客様といっしょに一会を作る、毎回同じ道具でもリアクションがちがう、同じお客様でもちがう会になる、しんどいながら「やった〜!」という達成感がある。
このために茶事をしているのかもしれない。

写真は最後に亭主の見送りを躙り口あたりにかたまって待つひととき
なんだかとても美しい世界だ。



梅見の夕ざり茶事2020 - 2020.02.25 Tue

久々(昨年11月以来)の自宅茶事、今回は東京のお茶友さんをお招きして、、、



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梅見の茶事を


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玄関は梅をすっとばして桃!
伊賀の花入に。これ口が小さくて、枝元を削って押し込んでるの。



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寄付は、旧暦の初午はまだだったからなんとか間に合うかとお稲荷さんで。
ちなみに狐のお面は、朝ドラ「スカーレット」で絵付け指導されてる諫山画伯に昔頼んで作ってもらったもの。



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待合
今年は暖かすぎて、大火鉢とうとう出さずじまい。瓶掛けを火鉢に。



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待合のお軸の下には天神さん
北野天満宮で手に入れた物でたぶん伏見人形



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躙り口の前の白梅がちょうど盛り
毎日メジロが蜜を吸いに来ている。

↓ ちょっと前の画像だけど

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今回は女子ばかりだったので、向付もかわいらしく女性陶芸家・宮岡麻衣子さんの小皿シリーズで。



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煮物椀は先日の東京茶道会館の煮物椀をちょっと真似してみた。蕪入りの鶏肉のそぼろ汁になりま〜す。


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杯も梅見

杯は大中小、裏千家のとりかただと(下の杯から取る)ちょうどお客様のお酒の好き度にぴったり!合ってて我ながらグッジョブ!



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夕ざりは初座が花
花は月光椿に芽吹いたドウダンツツジ
李朝小盤にのせて 花入は松葉勇気さんの焼き締め



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なんとか懐石も無事すんで(今回はなるたけ席中での手間を省けるように献立に工夫した)主菓子は「梅見」をテーマに、とお願いしたみのり菓子さんの。なんだか透き通ってる〜♪
泡雪の中に透明な部分は梅の味のゼリー。みのり菓子さんはご近所のゲストハウス’月と’さんで金曜ランチもされているので時々いただいているけれど、お菓子をお頼みしたのは初めて。とてもステキ!



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水屋にて障子に映る日の移ろいを見るのもたのしみの一つ。
中立、後入りはとうとう手燭の交換がいらない明るさの季節になった。



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後座の軸は仙厓さんの渡唐天神
天下梅花主 扶桑文字祖、、、
聖一国師と天神さんの霊と無準師範のエピソードを語り、菅公の遣唐使廃止による大和文字の発達云々の蘊蓄をかたる(あ、みなさん、ご存じだった(^_^;)

今回の濃茶は八女茶の星野茶園さんの「星授」久しぶりに使ってみた。そういえば官休庵の若もお好みとか。まろやかで全然苦みを感じさせないお茶なのだ。



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お薄は続き薄で
亀廣保さんの干菓子、実は出す直前にウグイスの有平糖が割れてしまって、、、一羽どっかへ飛んでいきました〜ととりつくろう(^_^;

菓子器は伏見稲荷鳥居古材の四方盆
三島、不志名、木白(赤膚)の三碗で

皆様、お茶好きで実践にも余念のない方々、茶事のお勉強もしっかりされているので、マチガイを指摘されないかとヒヤヒヤものの亭主でありました。



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茶事がおわって、躙り口を出た時にあたりは真っ暗ながら梅の花の香りが漂ってきましたよ、とお客様の言葉。

  暗香浮動月黄昏、、、、 (「山林小梅」林逋 )

の世界が現実のものになった。



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お客様がお帰りになった後の独座観念
今日も失敗はあれこれ
今回もお客様に助けられ佳きひととき、疲れたけれど楽しかった〜!茶事はやっぱりやめられない。



令和元年炉開きの夕ざり茶事 - 2019.11.04 Mon



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今年も炉開きをしました。
玄関には茶友さんからいただいた新稲。まもなく大嘗祭もあります。それに使われる稲穂を模して、、、といったら不謹慎でしょうか。



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我が家のダーシ(脇山さとみさんの人形の名前)も赤く色づいたカラスウリにびっくりしているような表情。



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柑子(この場合柚子)の色づく頃炉を開くべし。
(これは後にお客様にお持ち帰りいただく我が家の開炉恒例でございます)



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15時席入り、本日のお客様はいずれもご自分でお茶事もされるベテランさんばかり、裏表そろわれました。(裏千家と表千家ね)



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紅葉にはまだ早いですが、ツワブキとホトトギスが満開。
ここのところ雨が多かったので、苔も元気でほっとしました。



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待合の軸は「火吹き竹」
此の君=竹 とかけてある漢詩がお気に入りのやつです。



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裏表おそろいのお客様、実は京都の方はひとりもおられません。
遠くは関東、しまなみ街道、中部地方の四方八方からおいでくださり、感激とともに、それだけの価値がある茶事ができるかしら、、と心の中で大汗。



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夕ざりの初座は花
お決まりですが、初嵐の椿と桜の照り葉
中国の鉄製あぶみに松葉勇輝さんのかわらけ花入



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茶友にもらって父が漆を塗って、プロの岩渕祐二さんに青海波の蒔絵を頼んで完成したという、この季節限りのふくべの炭斗。

裏千家では初炭は紙釜敷きを使いますが、今回手に入れたばかりの藪内流の糸巻き組釜敷きを使用。三色の絹糸で作ってあり、美しくて釜載せるのがためらわれるほど。なんとなく無骨な感じがする藪内にこんな綺麗な好み物があるなんて意外です。



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懐石(時々とんでもないもの食べさせてごめんなさい、の時もあります)
織部の器は志野をはじめ桃山陶器の写しが完璧の瀧川恵美子さんのもの。



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石杯もだしてお気に入りの鶏龍山酒器もだして、みなさんたくさんお酒も飲んでくださった。
お酒は先達のN氏より拝領した那須のお酒「彗(シャア)」。純米酒部門で金賞をとっただけあって美味しい。ガンダム世代には反応するネーミングですが、わかった方は約1名(^_^;)私も若干年代ずれてる。



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本日の主菓子は青洋さんに頼んで、試食もして完成したもの。ただの薯蕷ではありません。中に生の柿がごろごろつめこんであります。銘はついてないけど即席で「ことほぎ」と。
炉開きだし、令和元年だし。



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中立の頃、いいぐあいに燈火が必要になってくる季節になりました。



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9月の夕ざりでは手燭の交換するほど暗くならなかったので、今回はできてうれしい。えっと、左手で渡す左手で渡す、、と唱えながら成功。お正客様もベテランですから。



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腰掛け待合いの燈火
李朝の提灯みたいなものですが、いつもこれをぶらさげる場所をさがして、いまだにぶら下げられないでいます。



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後座の床は、今年生誕300年、根津美術館で記念の展示もある川上不白に敬意を表し、江戸千家のお家元の軸を(初釜で当てたやつ。軸装にかなり散在しました)



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竹檠のかわりに李朝燈火器
一度灯芯をためして、あまりにブチブチきれるので、私のほうもブチッと切れて以後、竹檠は使わず。

濃茶はじめ茶碗はいつもの若干メンバーチェンジのある高麗ブラザーズ。濃茶を私は一人3gと測っているのですが表さんの先生はやっぱり3.75gがゆずれないそうで、う〜む、それはかなり濃くなりそう。



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続き薄の干菓子はこちらも毎度、亀廣保さんのもの。
実る稲穂にねらう雀の図、、、を作ってみました。いつもながら亀廣保さん、良い仕事してはります。



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こちらはお客様にもらった写真
なにしろ炉の季節になって一度もお稽古しないままやったので、(さすがに炭点前はエアで練習した)不安はありましたが、そこは亀の甲より年の功、なんとか大過なく。
それにしてもこれからは燈火がうれしい季節になりますね。それに暗闇が細かい瑕疵は隠してくれるし(^_^;雰囲気は2割増しくらいにはなるし。

ああ、それにしても裏も表も藪内も遠州も江戸千家もある、節操のないお道具シリーズでした。(流儀の先生には叱られそうだわ)



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お客様のたのしいおしゃべりに助けられて、亭主もすっかりリラックスできて楽しめました。最後の集合写真をとるのにちょっとした愉快なトラブルがあり、みんなでお腹がよじれるほど笑って締めることができました。(あんなに吹いたの久しぶり)ご遠方から皆様、ありがとうございました。



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片付けも半ばで休憩、空に沈みかけの三日月が美しい夜になりました。




久松真一・還暦・明月その他もろもろ〜夕ざり茶事 - 2019.09.14 Sat

たまたま茶事に都合の良い日が中秋の名月だった。



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<玄関>


そうでなくても秋の茶事はお題がたくさんありすぎて困るのに。



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でもちゃっかり名月をテーマにとりいれたりして。



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(待合の座敷 この夏仕様もそろそろ替えねば、、)


待合には西田幾多郎の弟子にして禅・思想家、京大心茶会の創始者、久松真一先生の色紙を。
先生の「茶道の哲学」はいまだに我が茶の湯の精神的バイブルである。
(ちなみに代表的哲学書「東洋的無」は1ページ目にして挫折した。難解)



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なんとなれば本日のお正客さま・其中庵さんは一時、久松真一の茶道の哲学等読みあさったという方なれば。

待合の色紙は、学生時代に久松先生から直々に頂戴したものを、苦労してなんとか軸装したものである。、、、読めない、、、が長年続いて、最近やっとこうだろうな、とあたりはついた。しかし意味が難解すぎてワカラナイ。「一體不二」とか「ポストモダン」とか、ご著書に散見する言葉はあれど、、、。




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<露地のコムラサキシキブ>


お一方、アクシデントにて遅れ、濃茶まではお客さまは其中庵さんと、いつもお世話になっているにいさんこと黙楽庵さんお二人。



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なので、心のゆとりが持てて、亭主もゆったり味わえるええ感じの茶事になった。



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15時席入り、日の陰り方が早くなった気がする長月。
朝方雨が降って、(露地の水うちの手間がだいぶんはぶけた〜)久々に涼しさを感じる。



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夕ざりの初座は花、李朝の籠をかける。
其中庵さんがお正客の時の恒例の花所望である。



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其中庵さんといえば茶花、というくらい花がお好きで、長年花をいれてこられた。だから僭越にも私がいれるなんてとてもこわくてできないわ(^_^;

用意した花は半分はうちの庭で調達したもの
  桔梗、吾亦紅、女郎花、山ホロシ、秋海棠、蓼、矢筈薄

さて、どれを選ばれるかな。



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おお〜!さすが。入れすぎずさびしすぎず絶妙のバランス。
蓼、芒、山ホロシ



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懐石の汁の中にサツマイモの満月を落とし込む。
(汁の量によってむら雲がかかったりして)

いつもは省略する汁替えも久々にきっちりこなした。



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八寸の千鳥では、菊の花びらを盃にうかべる。お客人の長寿を祈りて。
(燗鍋の口が小さすぎて中に入れた花びらがでてこなかったのだ(^_^;)

八寸と言えば、お肴がつきもの、其中庵さん、練習中のお謡をひとふし披露くださる。まもなく還暦を迎えられるよし、「鶴亀」のめでたい長寿の言祝ぎの曲。

   ♪ 君の齢も長生殿に 還御なるこそめでたけれ



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主菓子は千本玉寿軒さんの「葛葡萄」、まんま、餡の中に葡萄が一粒はいってた。



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後座
この季節まだまだ外は明るいが、茶室内は燈火がいる。

後座の掛けものは、この茶事一番のご馳走だと思う。
久松先生の自詠の書なのだが、これは学生時代から心茶会の茶会で時々かけられていたもの。先生直々に拝領された心茶会の大先輩がお持ちで、いつも見るたびにいいな〜と私も後輩たちも口をそろえて言うという、それを今回無理をいってお貸しいただいた。これをお借りしたときに、茶事のテーマの最後のピースがピタリとはまった感じがした。



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「意は剛く なさけは深く 知は密に 厳しくきたえ 人はおおらか」

学生たちにかくあれ、と教えさとすような、理想的な人間像だと思う。
意志強く、緻密にインテリジェンスを磨く、かく人はややもすると、とかく理にはしったり、偏狭だったり、他人を見下したりしがちだが、最後の「人はおおらか」でぐっとくるのだ。
人間おおらかであれ、これは自分への戒めでもある。

難解な禅語の書が多い久松先生だが、こんな平易な胸にすっと入る箴言もあるのだ。其中庵さんを迎えるのに、難解な禅語でなくてこの言葉で迎えるのが私らしいような気がして。
私自身、この言葉を胸に残りの人生生きていく。




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干菓子は亀廣保さんの芋と芋の葉、芋名月だからね。
蟹(甲羅)に尾花をもたせているのは「華甲(還暦)」のこじつけ。
あと、これも還暦お約束の、赤い糸かがりの茶筅。



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薄茶は釜と柄杓を使った茶箱・月点前で。
やってみると中置きみたいで意外としっくりくる。
社中のお稽古で予行演習をさせてもらったのに、けっこう間違えたのが残念〜。

この時刻には露地の虫の音がいいBGMとなった。
遅れたお客様も到着し、黙楽庵さんの恒例のダジャレも炸裂しつつ一会は無事おひらき。



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お見送りするころは露地行灯がいる。
これから秋に向けて其中庵さんの連続還暦茶事シリーズがふた月続くという。あれこれお楽しみ(+苦しみ)でご準備中と思うが、無事かけぬけられますよう、本日の茶事はその壮行会ということで。



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お帰りになった後、露地の片付けをするころ、先ほどまで分厚い雲に覆われていた名月がちょっと顔をだしていた。ええ月やな〜。


<おまけ>


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月兎

見えなかったと思うけれど蓋置も実は金工の兎でしたの。




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