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2017-04

乙女の雛祭り茶事2017 - 2017.03.28 Tue

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梅の花もとうとうほとんど散ってしまいました。




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そろそろ桃の花も咲き出した頃、やはりお雛様、桃の節句は旧暦がよろしいですね。




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なので我が家のお雛様を待合に眺めていただきながら雛祭り茶事を。

お客さまはみなさまほんまの乙女から心は乙女まで(^_^;
亭主ももちろん心は乙女でございます。

キーワードはカワイイ、小さいで。



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ですのでこの日の着物はちょっとかわいらしすぎて普段は着るのためらっていたカワイイ兎の小紋に毬の帯で。

かくの如く還暦過ぎた乙女のカワイイを追求してみました。




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もちろんこの季節、ゆらゆら揺れるのが春らしい自在の釣り釜で。




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向付の器もお寿司もカワイイ(?!)
(秋田曲げわっぱ、重宝しております、K様)




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うわばみの乙女もいらっしゃいますが、ここはまずカワイイ酒器にて白酒(ほんまは濁り酒)を。
ちなみに白酒がはいっているのは本来醤油さし(^_^;

日ごろお茶でよくつるむ方たちばかりなので席中でも会話がはずみます。なんか華やかでいいなあ。お雛様の茶事っぽい。ああ、それにしても今日は気持ちいいくらいお酒が減ること!(酒飲み乙女ばかりなんで(^0^;))うれしいなあ。



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主菓子は愛信堂さんの「ひちぎり」、かねていつ使おうか、チャンスをねらっていたミニケーキスタンドに桜の小皿で。うふんカワイイ.゚+.(・∀・)゚+.
意外とぴったりはまったので、これからも使ってみようかな。




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ここのところ燈火の夕ざりばかりやっていたので久々の正午の茶事、陽や影のうつろいがまた美しい。




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ゆらゆらと釜がゆれる。

後座は胴鼓の花入に椿とネコヤナギ。
茶入はこれもカワイイ女流作家のガラスの茶器に紬の仕覆に。

茶杓は正月の結び柳から削りだして柿渋で仕上げた自作のもの、銘を「綰柳(わんりゅう)」(昔中国で旅立つ人の無事を祈って結んだ柳の枝(綰柳)をわたしたという習わしから)。

今年は旅立ちの年なのでしょうか。お客さまそれぞれが春から新しい生活にはいられます。なのでそのはなむけに、新しい世界への旅立ちの無事を祈って。



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薄茶はこれもカワイイ道具がちまちまでてくる御所籠にて。
ちなみに写真をがっつり取り忘れたので、この写真は以前のものです。道具の内容はその後ちびちび誂えたので、実際かなりかわりました。




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本来なら瓶掛けでやる点前ですが、なんとか炉+釜でできないものかとちょっとブロークンにやってみたら案外いけましたよ。

干菓子もカワイイUCHUさんの菱餅に見えなくもないお菓子と千代結び。


楽しい春先の乙女の茶事、これにて終了です。
みなさま、ほんまによき旅立ちを!!






初午・梅見夕ざり茶事 2017 - 2017.02.21 Tue



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玄関の障子からのぞく恐いお目々は、、、、??




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お狐さんでございます。

2月は初午、京都では伏見稲荷が有名ですね。今年もお参りにいきました。たいそうな賑わいでしたよ。ちゃんと「しるしの杉」もゲットしてきました。でもこの狐面、参道で売っているような大量生産品ではございません。



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初午茶事のために、I画伯こと絵屋・宝樹さんに以前からお願いしていたもの。
胡粉をたっぷり使って、お目々は金泥、渋い赤がすてきなんです。




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本日は初午・梅見の夕ざり茶事を。

おりしもうちの庭の梅の初花が花開いた日になりました。



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数日来の寒さがうそのように緩んだ日でしたが、朝からあいにくの雨。今日は露地が使えないかなあ。

今日のお客さまは、さすが!最強の雨男、F太朗さん。




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露地を使わない分、待合で雪見障子をあけて、見るだけ見てもらおうと思っていましたが、、、

日ごろの行いのせいか(^_^; 席入りの頃にはなんとかやんできましたので、露地・蹲居を使っていただいて席入り。
(今までうちの茶事で雨で露地使えなかったことないの)



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なので準備したもろもろの露地行灯他、後座の席入りの時に使えそう。




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席中には手あぶりを。

本日のお正客様、次客様は遠州流の流れをくむ流派の方々。

ちょうどタイムリーに「お点前の研究〜茶の湯44流派の比較と分析」の著者の廣田さんから「流派としての遠州流の展開」という論文(野村美術館紀要26)をお送りいただいたばかり。
遠州流は少なくとも6流派あることなど、一生懸命拝読して予習しておきました。




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待合の天神さん。
これは昨年北野天満宮で手に入れた物。一年に一度はお顔をみなければ。




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夕ざりは初座が花になるので、練行衆日の丸盆(3分の2の写し)へ紅梅を一枝。




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昨年夏、土用のころ制作して、年末に乾きが足りないことに気づいて乾かしなおした丹精(?)の湿し灰。うふふん、よいでき。灰器は壬生寺の焙烙。節分はまあ、ぎりぎりテーマになるし、特に2月は裏千家は大炉の後炭で焙烙を使うのでこれもよいかなと。

昨年お正客様の茶事に招かれたとき、炭の置き方や練り香の入れ方(かたまりをちぎって入れる!)がずいぶんちがうなあ!とびっくりしたものです。今回はこちらにびっくりされたかも。流派の違いは最近茶事ではほとんど意識しなくなったのですが、どのタイミングで拝見して問答するのか?が多少違うとお互いにとまどうこともあります。それも苦にならず臨機応変に対応できるようになったらベテランといえるのでしょうが、私はまだまだですわ。
唯一同じ流派のF太朗さん、たのんだぞ〜!



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燈火の扱いにひとり水屋がほしいところですが、今回はあえてひとり亭主に挑戦。そのためにはまず懐石に時間短縮がもとめられました。その結果たどりついた献立。向付はあいもかわらず鯛の昆布締め。

まずは伏せ笠(本来は飯碗に汁椀を伏せてふたとする)にて汁替え・飯器を省略。




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煮物椀は百合根饅頭にて。しつこいけどここにも梅(人参)。
焼物はつけておいて焼くだけの鰆の幽庵。



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嵯峨豆腐・森嘉さんの飛竜頭の炊いたん。
遠州にちなむ道具をさがしまわしたところ、やっとみつけた髙取(遠州七窯の一)の鉢にて。遠州さんの七宝紋入り。これは前日炊いておけば当日温めるだけなので時短できます。




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酢の物も作り置きができるので時短にお役立ちメニュー。

茶室内が暗くなったので、膳燭を用意、炉中はよく火が熾って、ほんまに暖かい。広間だとこうはいくまい。灯りをかこんで小間に寄り合うお客さま方、きっとお話しもはずんだのではないかしら。




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八寸も師匠からいただいたクチコ、これは炙るだけなので手軽。しかもんまい!

八寸の時は席中に長くいるので、ここぞとばかりあれこれ流派の所作について質問。お正客様はお若いのに流儀の師範をされているので、いろんなことをよくご存じ。付け焼き刃で遠州、遠州といっているのが恥ずかしいくらいでした。



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今回は懐石終了はけっこう早かったし、消耗も軽く、なんとかお点前まで緊張感をたもつことができました。(いつもなら懐石で燃え尽きる)

最後に西陣・愛信堂さんの薯蕷「狐面」をお出しして中立。空はなんとかもちました。



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12月にほぼ同じ時間に夕ざりをしたのですが、あの時は中立の頃ちょうど良い具合に暗くなって手燭交換ができたのですが、季節は確実に動いていますね、今回はしようかどうしようか微妙なところ。
結局若干まだ薄明ながら、手燭交換しました。やっぱり燈火の茶事のハイライトですから、これ。雁行するほどには暗くなかったのはご愛敬。



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濃茶は、先日恵文社イベントで手に入れた日本茶アワード2016抹茶部門最優秀賞の「四天王」、宇治の利招園さんです。濃茶を飲む作法、飲んだ後の作法が遠州系はまた独特(逆に言うと裏千家が独特か?)。




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薄茶では先日珠光茶会・遠州流宗家席でいただいた遠州の印をかたどった大有糖を菓子に。これ、京都の鍵善さんで作っているのにそこでは買えないというシロモノで、遠州流の知人にお願いして東京からおとりよせ。ちなみに大有糖の大有は小堀遠州の法名・大有宗甫から。お正客様はもちろん、このお菓子のことはご存じでした。



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薄茶では最後に全国に数十人しかいない、という遠州系流派の次客様にお茶を点てていただきました。なんとまあ、慣れているとはいえ、裏千家の人が貴人点てでいつも苦労する千鳥茶巾をするするっと作られるのには感嘆です。柄杓の構え方、仕舞茶碗への茶筅の置き方など、廣田さんの「お点前の研究」を思い出して、実際に違いを目の当たりにして感動でした。




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一会終了し、席からでられるころ、露地は燈火が良い感じの暗さになって風情があります。(自画自賛)ひとりでチャッカ○ンを手にあちこち火をつけて回った甲斐があったというもの。

しかし、ここで緊張の糸が切れてお見送りをすっかり忘れてしまいました。惜しい。

しめてちょうど4時間、一人でやったわりにはベストな時間をキープできました。


玄関までお見送りの時にふと見ると、、、、



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脇山さとみさんの人形のそばに一枝白梅が置いてあるではありませんか!

う〜む、やるなあ、F太朗さん、彼の置き土産、春一枝。



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しばし、水にさして楽しもうと思います。


お客さま方、美しき宵のひととき、ありがとうございました。




晩秋〜落葉の夕ざり茶事 - 2016.12.05 Mon

今年最後の我が家の茶事は夕ざりで。



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師走の景色をぎゅっと詰め込んで。



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野山の晩秋も詰め込んで。



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昨年の同じ時期には庭の楓はまだぱらぱらと葉をおとすのみだったが、今年は早くも毎日雨のように葉を落とす。茶事まで毎朝落ち葉と格闘、、、もう紅葉は見たくない〜(^_^;と思うまでに。




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待合には芭蕉盆(煎茶道具)にまもなく来る冬至に思いをよせて、柚子を。




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火鉢にはたっぷり炭をつぐ。六畳の間がほかほかと、最後まで暖かかった。懐かしい火鉢の威力を再認識。




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あれだけ落ち葉を集めたのに、まだまだ残る楓。風が吹けばちらり、はらりと。風情はあるが、掃除をする身には、、、

ただ今年の紅葉は色がいまいち赤くならなかったな。




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腰掛け待合いにも手あぶりをおいた。
お客さまは三人様なので、もう一つはほしいところ。



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席入りを待つ風情の躙り口の楓。



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炭手前は玄々斎お好みの鴨箱。
この日のお客さまは表さんと宗偏流の方がいらしたので、珍しいかと。玄々斎(幕末明治を乗り切った家元)が茶道指南をしていた田安徳川家(明治維新後、徳川慶喜の後、徳川宗家をついだ家達は田安家出身)よりのたぶんお歳暮、鴨をまるごと箱に入れておくられたのを、漆をかけて炭斗として好んだもの。

なにか暦手のものが欲しいと思い、炭斗の底に敷いた紙は江戸時代の伊勢暦。

で、炭手前は、、、はは、いろんなとこ間違えた。他流派の方ばかりならこれがうちの流儀で、と押し通すところ、裏千家の偉い先生がいてはったので大汗(^_^;、、、精進します。(しゃべりながらすらすらできるようになりたい)




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今回懐石の写真はほとんど取り忘れ。まあ、メニューはあいも変わりませず、、、

唯一初めての方に出すつぼつぼだけは。これはこのサイズ。親指大。清水志郎さん(清水卯一さんのお孫さん)のもの、本来は煎茶用か?




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さて、主菓子。
西陣・愛信堂さんになにか顔見世にちなんだものを、とだけお願いしたらこの銘は???




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今年の顔見世は、中村芝雀改め五代目中村雀右衛門の襲名披露、さらに南座耐震補修のため今年のみ先斗町歌舞練場での興業。
雀右衛門(京屋)当たり役の娘道成寺から鐘をつるす紅白の手綱、道成寺ならぬ道明寺のお菓子、そして先斗町のシンボル千鳥!!

まあ、愛信堂さん、いつも真面目なお顔なのに、こんなお茶目\(^O^)/

京数寄者=京茶の子、おほほ、、、思い当たる方たくさんいましてよ。




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中立。
冬至も近いこの日はもうとっぷりと暮れて、庭のあちこちに仕掛けた燈火が我ながらうるわしい。




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いままで鍋をたたいていたが、看破されたので、やっと手に入れた喚鐘。夜の茶事は陰なので、陽の鳴り物=喚鐘をもちいる。(裏千家だけ。表さんは広間小間で使い分ける)




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待合にも燈火をいれる。暗い中、火鉢の炭が見飽きないほど美しかった。



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待合に大津絵の鬼の寒念仏をかけたので、本席では(夕ざりでは後座が軸になる)鬼のにせもののお経でなく本物の平安時代の焼経をかける。そうでなくてもお坊さんがお経をあげに走り回る師走だ。




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後座の席入りの後、茶室を見ると上に三日月が。
なんとも心に残る美しい景色であった。



濃茶はやっぱり年越し蕎麦ならぬ蕎麦茶碗。茶入の仕覆は古くなりすぎて使うのがはばかられるよれよれさ。古渡り更紗などで新たに作りたい。



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お干菓子は亀廣保さん、ちょうど11月のんと12月のんがまじる時期なので、吹き寄せと、蹲居の陰に実をつけた薮柑子を思い出して。

お茶碗は出雲にゆかりのある方に布志名焼。しかも宝船の絵付き。さすがに宗偏流の先生はすぐにわかってくださった。

年の瀬に、煤竹売りに身をやつした赤穂浪士の大高源吾が、俳句の師匠である宝井其角に両国橋の上で出会い、「年の瀬や 水の流れと人の身は(討ち入りはあきらめておちぶれたものだ)」 と言われたのに対し、「あした待たるる その宝船」と下の句をつけ、討ち入りは明日か!とわかったエピソード(歌舞伎の中だけ?)による。

ちなみに山田宗偏は吉良上野介の茶の師匠なので、忠臣蔵物は宗偏流得意中の得意のテーマ。


今回のお客さまはほんまに偉い先生ばかりで、胸をお借りしたかっこう。おはずかしいところも多々。まだまだ懐石で力尽きるクセはなんとかしないと。基礎体力アップだ!(この歳でもだ!)

さりながら、燈火のもと顔をよせて語り尽くす一会は楽しくて、心に残る。


茶事も終わり、待合の柚子はおひとつずつお持ち帰りいただいた。

水屋を手伝ってくれた藪内(流)君と茶室でお茶を点て合って独座観念ならぬお疲れ様ねぎらい会。

今年もたくさんの佳きお茶に出会えた。来年もきっとかくありますように。







秋の新旧乙女茶会へようこそ - 2016.10.28 Fri


こちらは祗園より少し南の安井金比羅宮です。





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縁切り、縁結びの神社としてなぜか最近すごく有名。私が京都に引っ越してきた当初に、え〜え、もぐりましたよあの御札をばりばりに貼り付けたトンネル↑。でも当時あんまりお参りの人はいなかった。縁切りというのはなんだかおどろおどろしい怨念みたいなものがあるので、逢魔が時にひっそりとお参りするモノ、というイメージだけれど。


ところがここ数年、いついってもトンネルくぐりを待つ長蛇の行列が。「え〜、何と縁を切る〜?キャピキャピ♪」のノリの人も多く、時代もかわったなと、、、


ということはさておき、、、、



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こちらの茶室をお借りして(とてもリーズナブルなお値段なのよ♪)数ヶ月前からあたためていた

「新旧乙女茶会」開催!!


新旧?
そう、メンバーは20代前半から還暦過ぎ(ごほっごほっ、、)までのお茶大好き今乙女、昔乙女だからなんです。ほんまは連絡とるときの仮称だったのに、いつのまにか本物の名称になってしまいました。

初の抹茶席と煎茶席のコラボです。



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朝から集合して、一日4席、みんなでがんばりましょう。

今回のテーマは抹茶席〜名残、長安一片月、煎茶席〜月から稔りへ。

待合には百人一首の古い札、参議雅経

   みよしのの やまのあきかぜ さよふけて 

      ふるさとさむく ころもうつなり



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実はこれ、文字札と絵札を細い透明ゴムでとめているだけ。手作りなんです(^^)

札は100組ありますから、これから春夏秋冬、何回も使えそうです、うふふ。




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待合の座敷には神社の掛け軸もあったので、そちらの方を皆様みてしまいそうだったので注意喚起のために下に集めた落ち葉は、これも前日美術館裏で夜に懐中電灯をつけながら拾い集めてきたモノ。




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名残の中置、名残なんで風炉もやつれでいいか、というよりやぶれかぶれみたいな風炉です。でも全日根さん作のお気に入り。結界の竹は春に使った青竹でしたが、色が変わった竹も名残の季節ならゆるされる。

一席目が始まり、それぞれ分担をくるくる回しながら茶席にいどみます。
若いけれど茶人としてはベテランのメンバーもいれば、今回が亭主デビューという初々しい茶人もおります。それでもみんなお茶が好き、という点ではベテラン。最年長の私の指示がなくても小気味いいくらい手際がいいのです。




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抹茶席には月の軸をかけ、砧香合、待合の「衣うつなり」からのつながりです。

お客さま方の暖かいお言葉にもたすけられました。いろんな話題をふってくださったり、過分なお褒めにもあずかり、感謝です。ほんとうはいろいろ小さな失敗も気遣いの足りなさもありましたのに(ああ、はずかしいっ!)




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花はりんどう、桔梗、フジバカマ、ススキ、蓼、野菊。これも若いメンバーがいれてくれました。
来月にはもう椿一色になりそうなので、名残には残花、返り咲きをたくさんいれるとか。




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今回お菓子は抹茶席も煎茶席も紫野の和菓子 青洋さんにオリジナルをお願いしました。青洋さんも乙女ですよ。

イメージを「長安一片月(砧)」とだけお伝えして、試作をつくっていただき、皆の意見が一致したこのお菓子になりました。
夜空にほんのりかかる月、中は餡ときな粉餡。きな粉で西域・玉門関の砂塵を表したそうです。


  
長安一片の月 萬戸衣擣つの聲
秋風 吹いて盡きず
總て是 玉關の情
何れの日か 胡虜を平らげ
良人 遠征を罷めん     (李白)


の、、、世界ができあがりました。
 


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一方水屋は抹茶席、煎茶席と入り乱れてたいへん、抹茶を点てながらお運びもするという、、、髪をふりみだして席中にはいったかも(^_^;

お茶碗はみんなの持ち寄りです。

茶杓は祗園の某老舗のご隠居手作り、銘はメンバーだけれど都合でこられなかった乙女がつけました。

「酔いどれ」!!

乙女たち、みんな日本酒が大好きなの、、、、(^_^;




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しゅんしゅんと沸くお湯の音はいいですね。ここの茶席は炭を使わせてくれるし、水屋はなかなか使い勝手がよかったです。



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煎茶席はほとんどひとりで新乙女のF乙女が仕切ってくれました。、、、というか正式に煎茶習っているのは彼女だけ。なのに付け焼き刃で煎茶手前もしてしまうなんて、乙女たち、なんて度胸なんだ(^◇^;)

それでもこの日までに数日、みんな夜遅くまで、F乙女の指導の下、煎茶のお稽古したのです。

ちなみにこの中国の棚は私が10年くらい前に手に入れたものの、抹茶席には使う機会もなくお蔵入りとなっていたのですが、やっとここで日の目を見たのでうれしそうです。




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煎茶の道具はちまちまとかわいく、また飾り付けなども茶道に比べると自由で楽しくて、ほんとうに好き。
テーマが稔りなので、稲穂を飾って。



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その稲からとれたお米をつかった煎茶席のお菓子。これもF乙女と青洋さんがあれこれ試行錯誤してできたオリジナル。串にさしたお団子は升の中の炒り米をまぶしていただく。これがまた香ばしくて、お客さんがいっせいにポリポリと音をだして召し上がるのがおもしろかった。




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お客さまも煎茶初体験の方が多くて、凝縮された茶葉の甘み苦みに感嘆され好評でした。

ちなみにこれは煎茶の涼炉用の炭。指と比べてちっちゃ〜〜♪ 抹茶はこれから炉の季節、また大きい炭を使うようになるので、よけいに小さくてかわいいわね。




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席と席のあいだにお弁当をたべたり、差し入れのお菓子を食べたり、中でもうれしかったのが青洋さんの差し入れ。これは全席終わったあとで、片付けもしながら、みんなで抹茶を点て合いながらいただきました。どれも材料や食感がいままでの和菓子と違って斬新で美味しかった。



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最後に本日のお軸たちのテーマになる歌を書いたお礼状をお持ち帰りいただきました。(これも手作り感いっぱい)


SNSや個人的メールでお誘いしたお客さま、10名x4席で40名、ほんまにそういうご縁だけで皆様、おいで下さったことは奇跡に近いような気がします。これもお茶のご縁なればこそ。あたたかいお言葉、楽しい会話、差し入れ、等々、ほんとうにありがとうございました。


乙女たちの連絡・打ち合わせはほぼメッセージやメールだけだったのに、こんなにほぼ完璧にできるとは思ってもみませんでした。いまさらながら乙女たちの能力の高さに驚いています。
そして気まぐれな思いつきを形にしてくれて、準備から点前の稽古から、当日の各仕事、後片付けまでイヤな顔ひとつせずこなしてくれたことがとてもうれしくてありがたいのです。夜遅くまで煎茶のお稽古をしたのも今ではいい想い出になりました。


乙女たちに乾杯!!



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みんなと共同作業を終えたあとの満足感はなにものにも代え難いけれど、その後は少しの間さびしいですね。
でも、またがんばりましょう。



あ〜、、、夜の金比羅さん、怖さが増してますね〜、、、




半泥子の茶碗をめぐる茶会〜笹山芳人さんと - 2016.10.14 Fri

伊賀丸柱にある笹山芳人さんの窯を川口美術の川口さんのご案内で訪ねたのは遅桜の頃だった。



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(この日は旧暦の重陽の節句だったので着せ綿に似せた室礼を)



もともとご実家は伊賀丸柱の土鍋作りを家業としていたとはいえ、一時サラリーマンをしていたのを30代にして捨てて陶芸の道にはいった、そのきっかけが半泥子の茶碗だったという。

半泥子といえば作品は自由奔放で飄逸、銘が「欲袋」(破れ袋の向こうを張る伊賀水指)とか、「閑く恋慕(かくれんぼ)」とか「猫なんちゅ(犬はワンとなくが猫はなんとなく?)」とか人をおちょくっているようなイメージ。でも、まともなもの(?)も実は多く、陶芸としては高く評価されている。

半泥子本人がいうところ「光悦と同じく生活の手段でなく趣味だから、売れる売れないは考えず自分の好きな物だけを作れる。」というあたりがあの作風の原点だろう。




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その笹山さんが愛してやまない半泥子の茶碗を入手された。高いお金を払って購入したわけではない。来るべき人の所へ茶碗が自分でころがりこんだ、、、というべきか。

その記念にくだんの茶碗を使わせてもらって、川口美術主催の茶会を我が家でひらくことに。


飾りも気どりもないお人柄の笹山さんは茶碗をしまい込んだりせず、毎日そばに置いてそれで茶を点ててのまれているそうだ。茶会の前に持ってきてくださり、ほいっと差し出されたその茶碗をうやうやしく受け取る。




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招待されたのは若い陶芸家さん、若い茶人さん、川口美術ゆかりの方々、私もはいって9名。六畳の間はちょっとぎゅうぎゅうだったが、まずはお弁当をいただきながら、茶碗をみんなで眺めてさわって茶碗談義。
ご入手のいきさつや半泥子のエピソードや、どんな風に影響を受けているかなどなど。

「椎ノ実」(半泥子にしてはマトモ?)と名付けられたその茶碗は椎の実のように少し丈が高く灰色の釉薬+白の釉薬で一見唐津のような、手のひらにすぽっとおさまる茶碗であった。

どうしても半泥子というとアヴァンギャルドな茶碗のイメージが先行するが、これはなかなか端整。展示会となるとどうしてもインパクトのある作品ばかり並べがち、、なのであやまったイメージだと笹山さんはおっしゃる。

私などは茶碗はどうしてもお茶の亭主、使う側としての見方をしてしまうが、陶芸家さんたちはやはり作り手としての見方をされているのが新鮮であった。そういうポイントは普段チェックしないよなあ、、ということ多し。おもしろい。



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会食のあとはいよいよこのお茶碗にて茶会を。

水指は笹山さんの大平片口、それを購入した川口美術にたまたまその場にいた木工の水野悠祐さんにお願いした蓋をつけたもの。
敷板は春に笹山窯を訪ねた時に拝領した舟板。(いいなあこれ、といったらくださった。太っ腹!感謝!)




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二組に分かれて席入りしていただく。先発が主に陶芸家グループ、後発が主に茶人グループだったので、席での会話、話題が全然ちがっておもしろかった。作り手と使い手の違いをふたたび。それを味わえたのは亭主の役得。

「椎ノ実」は少し塩笥のように口がつぼまっているので点てやすいとは決していえないが、人の手にいだかれている姿がよいなあ。男性の大きな手には少し華奢に見え、女性の手の内にある時はちょうどすっぽりと。茶碗はやはりこういう場で使われてこそ生き生きと命を持つようだ。美術館にずっと展示されたままの茶碗はどこかかわいそう。

すべてこの一碗で二服ずつ点ててさしあげた。自分でも一服いただく。口当たりがよい、手取りがよい、抹茶の色が映える、、、半泥子はやはりお茶を知っている人だったのだな、と思った。


お菓子は愛信堂さんにお願いした「着せ綿」。



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花入は、初めて触れた笹山作品で記念すべきもの。裏と表で表情がまったく違っていて時代がついているように見えて、けっこうお気に入りなのだ。

若い陶芸家さんのお一人はこういう小寄せの茶室でお茶を飲んだのは初めてとおっしゃる。こういう機会を今後の作陶に少しでも生かしてもらえたなら、亭主冥利につきるというもの。

茶会の後もひとしきり茶碗談義は続いたがついにおひらき、笹山さんはまた半泥子の茶碗を箱に入れて包んでぶらさげて、颯爽と帰っていかれた。


(笹山さん、川口美術様、御参席の皆様、つたない亭主をつとめさせていただきほんとうにありがとうございます。とても楽しかったです。)





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