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2018-02

今年もこれで最後、師走の夕ざり茶事 - 2017.12.11 Mon

いよいよ師走、あわただしい中、今年最後の茶事を夕ざりで。




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ひとつひとつは美しい紅葉であるが、、、




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こうなるともうお手上げ、、、、

露地掃除も完璧すぎるのはよくないと誰か言ったよな、言ったよな、きっと、、、と言い訳しつつ散り落ち葉の風情という、、、妥協の産物。

今年の落ち葉は例年より早かったなあ。




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寄付の記帳で全日根さんと諏訪蘇山さんが同居する。

本日のお客様は建築士I君と、彼が設計した(未完成もふくむ)茶室のオーナーのお茶人さん。
みごとにおっさんばかり、、、、もとい!おぢさまばかり。




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毎年出すグレゴリアンシャンテ。
燭台がいいのがなくて、赤い蝋燭にヒイラギを飾ってみた。




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冬至も近いので、柚子飾り。これは一会後お土産になる予定。




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水屋無しのひとり亭主なので、汲み出しもセルフでお願い。
こういうとき、火鉢って便利〜♪




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手あぶりも出した。
もひとついるかな〜。





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こうしてみると散り落ち葉の露地もなかなか。
怪我の功名ってやつ?





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夕ざりの初座は裏千家では花から。
American Holly(別名:クリスマスヒイラギ)と椿。
花入は最近ゲットした鶏龍山。




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初炭は、これもあちらこちらで拝見する古い暦を釜敷に貼り付けてみた。
暦手、、、師走だからねえ。




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湯桶も用意したが、少しおいておいただけでもうこんなに落葉。
これも景色か。




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煮物椀は蕪のみぞれにしてみた。

おりしも、懐石中にみぞれならぬ大時雨、幸い中立の頃にはやんだが、夜空が冴え返って急に寒くなる。




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お正客様は、茶道具や茶の歴史や流派のこと(石州流の一派でいらっしゃる)茶室のことなど、よくご存じで、これに茶室建築のI君がからみ、茶事初体験ながら茶室を持ち茶道哲学を堅持される次客様、お話しはつきることがない。というかもっと話したい、、、が、いやいや、茶事をすすめねば、、、




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懐石がおわるころ、亭主の疲れもピークに達するが、これまたこれからの後座が肝腎肝腎、と自分に喝をいれる。

お菓子は愛信堂さん、今年もとってもお世話になりました。
銘は『柝の音(きのね)』

今年は南座工事中のため顔見世が徒歩10分もかからないロームシアター開催だからね。




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中立の頃はもうすっかり暗くなっていよいよ燈火の出番、夕ざりはこれがあるから好き。
(アラも隠れるし、、、、)




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裏千家では正午の鳴り物は陰の銅鑼だが、夕ざりでは陽の喚鐘を使う。

最後の一点を残して迎え付け、手燭の交換、これがクライマックス。

しかし、ひとりであちこち火をつけまくるのは、けっこうしんどい。やはり燈火係りがほしいなあ。




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濃茶茶碗は今年あちこちで大活躍した堅手の「玉椿」ちゃん。
いとしい茶碗になった。

軸は、臘八、成道会にちなんで、なにか仏様にまつわるものを、と焼経をかける。




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続き薄にて。
乙女たちならばきっと「きゃ〜かわいい〜♪」の声がかかるところ、あえておっさん達におぢさま方に、カワイイをぶつける。

暦手の古い茶碗とか、古唐津、しみじみとこれまた鶏龍山の茶碗などで、名残惜しの茶談義、清談?をしつつ、更ける夜。
今年もいろんなお茶を楽しんだ。よき一年であったと思う。また来年も体力が続く限り、あれこれお茶を楽しみたい。だいぶんあちこちに茶債もばらまいたことだし、回収にまわらねばね〜(^_^;


夜咄なら帰りの電車の時間の心配もせねばならぬところ、夕ざりはまだまだ余裕なのです。

願わくば、お茶室をお持ちの、あるいはお持ちになる予定の本日のお客様に、茶事の客としてよんでほしい〜〜と、口に出せば叶うらしいから、ここで言い置いておきます(^_^; ふふふ、、、









第二回開炉茶事〜正午 - 2017.11.20 Mon

今季二回目の開炉の茶事、このたびは正午にて。





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(坪庭の千両が色づいてきた。ここまでくるとそろそろ野鳥がいつ丸坊主にしようかとタイミングをみはからっているのだ)




今回のお客様はみなさま手練れのお茶人さんばかり。ご自身で茶事もされればおよばれも多い。なかなか目も舌も肥えていらっしゃるので少々こわい。





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(今期初火鉢)



お正客は庸軒流の方。
昨年お茶事にお招きくださったので、その御礼に。庸軒はいわずとしれた宗旦四天王の一人、我が家の近くの黑谷さん、西翁院にはその茶室、淀看の席がある。





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(待合の陶俑さん、本日は銀杏の葉っぱ)



庸軒流のお点前はめったにみることができないので、興味津々であった。懐石は出し過ぎてはいけない、とか席中で客は帛紗を懐中しないが、帛紗ばさみにはかならず入れておくとか、質実剛健なイメージ。なかでも度肝をぬかれたのが茶巾の熱湯消毒であった。





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(うちの紅葉は洛中最遅かもしれない、、、)



手にした茶巾にいきおいよく柄杓で熱湯をかける。茶巾を席中代えないので、まさに清潔にするための「熱湯消毒」であるそうだ。たしかに理にかなっている。
時にどろどろになった茶巾で、これで茶碗拭いていいのん?と思わないでもなかったから。

ただし、修練をつまないとやけどしそう。その茶巾を茶碗に入れるときにほどけるように投げ入れる感じがまた独特。




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(丸葉ヒイラギが満開で、露地に出るととても佳い香りがする)



待合はお客様方お住まいの土地に所縁の酒井抱一、本席は啐啄斎の宗旦遺偈とした。宗旦忌も近い。

濃茶の茶碗が川上不白の箱なのだが、早くに父親如心斎を亡くした啐啄斎の後見になったのが如心斎一番弟子の不白であったのだ。




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懐石は例によって写真を撮るひまもなく、、、
みなさま、懐石がお上手で美味しいのでわたしのナンチャッテ懐石はお恥ずかしいのだが。




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桜の照葉は岡崎公園でいくらでもゲットできるのが、ここのいいところ。




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これは朝の光の具合。時がうつるにつれ、影の位置も形も色も変わっていく。




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前記事で自慢した、徐々にグレードアップしたふくべの炭斗。
織部は香合にしたので、灰器は古備前(伊部)。開炉に三べ(ふくべ・おりべ・いんべ)をだすのは千家系だけだというが。
(ちなみに前回の開炉の時には備前がなかったので、備前出身のワタクシが伊部のかわりに、、ということですませちゃった(^_^; )





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お客様にお砂糖が健康の為によくない方がおられたので、若い茶友さんからおそわった干し柿の中にクリームチーズを仕込んだものを主菓子に。
これはほんまに美味しいので、干し柿の季節は普段でもつくって食べている。




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(干菓子器に使った小引き出しのあるけんどん?)



濃茶の茶杓はいうまでもなく、9月の月釜、「菊慈童」のために入手した庸軒の「若水」。
庸軒が削り、数百年の時を経て、その流れを汲む方のお手に。





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後炭もこなして、久々に輪胴をいれる。火のまわりが早いこと。やはり炉はいいね〜。
お干菓子は亀廣保さんのいちょう、ぎんなん、霜月さんの柿琥珀(先日の乙女から拝領)。

薄茶の茶杓は久田尋牛斎。なんとなれば庸軒は久田家出身なのだよ。


最後に、あの茶巾熱湯消毒がもう一度見たくて、お正客様にお点前所望。




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こころよくお引き受けくださった。(おみ足がわるいので、椅子と建水台を特別に使用)

おお〜!!

やはり何度みても感動。しかもやけどもしない手練の技。一度席中でやってみようかな、これ。生兵法のナントやら、、になるかしら。




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茶事がおひらきになるころにはあたりはもう日暮れ。日がおちるのがほんとうに早い。お気をつけておかえりを。一座建立、楽しゅうございました。








乙女たちの夕ざり茶事〜開炉 - 2017.11.13 Mon

この秋は月釜亭主やら大覚寺舟遊び茶会やら、大忙しであった。
気がついたら約半年ぶりの茶事であった。と、言い訳をまずしておいて、、、、




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すっかり勘所を忘れていて、不手際だらけの茶事であった。
他にも心にかかる問題もあって、平常心でなかったのは確かだが、それにもかかわらずきちんと一座をこしらえられる強い精神力を鍛えるには、まだまだ修行が足りぬ。




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にもかかわらずおつきあいくださったお客さま方、乙女たちに深く感謝したい。




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お正客は、この秋の茶席シリーズで水屋で大活躍してくれた乙女。ご自身、水屋のプロと言ってもいい水屋経験が豊富な方。

御連客は、新旧乙女茶会をいっしょにやったり、お客様できていただいた乙女たち。




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最近知った塵箸の流儀のちがい。
これが正しい裏千家流。実は表千家の上が平らな箸をしらずに使っていたのを、ご指摘をうけてカスタマイズした(^_^; ちなみに武者小路は斜め切りで矢筈におくらしい。
こんなの、普通の人にはだれが教えてくれるというのだろう。本にも載ってないし。





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今回は夕ざりで。
後座の露地の燈火が美しいと思うので。(あと暗くなるので露地の掃除がちょっと楽だったり、、、(^_^;  )




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燈火の準備をおえて、席入りを待つ。




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実は今週もう一回同じ趣向で茶事をするので、お道具に関してはまだ秘密にしておく。(それほどたいしたもんでもないけど、、、、)




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夕ざりは初座が花になる。
うちの庭の白玉椿と桜の照葉。桜の紅葉は色のバリエーションがほんとうに美しい。

練習もなしに久々の炉の初炭、あれも忘れた、これも間違えた、、、、で、ほんまにスミマセンでした。炭点前では炭斗がちょっと自慢なのだが、、、まだ内緒にしておく。

懐石は手作りしたが、これも写真を撮る心の余裕もなく、一枚もございません。





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唯一お客様からいただいた一枚。

席中はもう膳燭が必要であった。




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そして、、、乙女ばかりなのに、、、乙女ばかりだから? この日あけた日本酒が1本まるまるなくなった。お酒を辞退される方が多い昨今、なんとうれしい。




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主菓子は鍵甚さん製、銀杏、サツマイモ、生柿のはいった、私的には京都で一番美味しい亥の子餅。




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初座の終わりにはあたりはもう暗く、燈火が映える。




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後座の席入りは手燭を交換。
手燭を手に雁行するお客様の景色も美しい。




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後座の躙り口。




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濃茶の茶碗はこの秋、大活躍した高麗茶碗、この日の軸に響き合うものになった。(まだ内緒です)

薄茶は、、、、いつも渋好みの私だが、こんなきらきらかわいいのも持ってんのよ〜と主張する(?)ようなものをそろえた。干菓子器がちょっとアイデアだったのだが、これもちょっとまだ内緒。

この秋の茶会の思い出話や、ご自分の茶会の話や、あれこれあれこれ、ガールズトーク(ガール?と疑問に思わないように)。

蝋燭の灯りしかないので、ちょっと目をそらすとそこは闇、よってみんなの意識はともしびに向けられ、お互い心理的に近くなる。これが燈火の茶事の醍醐味である。





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久々の茶事、佳き時をすごしたが、様々な不手際、これからますます己の特に心を鍛えて精進いたします。






梅雨のまほろば茶事 - 2017.06.18 Sun



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そろそろ七夕の趣向もいけてる季節なので、うらの梶の木の葉っぱを玄関に。お客さまおでむかえ。




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寄付は梅雨の頃なので、雨→雷様→北野天満宮の雷よけの御札を。、、、なのに関西はまったくの空梅雨で,この日も良い天気だったのですがね。

ちなみにこの御札は天満宮の摂社、火之御子社で毎年6月1日におこなわれる雷除大祭で拝領できる御札ですのよ(北野神社火之御子社雷除?護所)。これにかけて待合には大津絵の雷様、その下に天神さんの土人形を配してみました。、、、、でも雨、ふらないね(^_^;




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そろそろ茶室が温室と化す季節になったので、風炉釜は切掛で。
丸灰にしてみましたが、茶室が暗いのをよいことに、細部は見えないのがミソ(^◇^;)




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待合は夏の室礼。この網代がちべたくて気持ちよい。

さて、今回の茶事は「まほろば茶事」と銘打ちました。




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一番最初にいつか愛する奈良をテーマに「まほろば茶事」をしたいと思ったのはもう7〜8年前になるでしょうか。京都に引っ越す前後のこと、一本の茶杓を手に入れたことから始まります。

やや煤竹めいたごつい、節がやや上のほうにあるその茶杓はどなたの作やらわかりません。おそらく無名の数寄者の方が手慰みで作って共筒を作った、、、というところではないでしょうか。その姿もなかなかのものですが、なにが気に入ったかってその歌銘なんです。


「やまとは くにのまほろば たたなづく 青垣 やまごもれる やまとし うるわし」



万葉集にある倭武尊の有名な歌であります。共筒に書かれたその歌をみたら、もう連れて帰るしかないと思いました。(ちなみにうちの子どもたちの名前も万葉集からとりました)




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かくして、最初の道具。
いつかまほろば茶会もしくは茶事をする日のために、少しずつ大和の国にまつわる道具を集めていったのです。
ときに奈良の御道具屋さんや、ギャラリーへも通って。




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私は南都七大寺の軒丸瓦にいたく惹かれておりまして、先だって奈良のギャラリーで東大寺のそれを蒔絵で写した薄器をねらって入手したのであります。
軒丸の真ん中に盧舎那仏の梵字、それをとりかこむ「東大寺大仏殿」の文字。ボディーにはこれまた素敵な軒平瓦。




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それを入手したギャラリーのオーナーに、幕末明治の赤膚焼の名工・木白(奥田木白)の茶碗なんか手に入りませんかね〜となにげにいってみたところ、後日、なんと!それが手に入ったのであります!

赤膚焼といえば奈良絵のイメージですが、当時赤膚焼はなんでも焼いたのです。仁清風、髙取風、萩風、、、と多様。三つ見せていただいた中で一番気に入ったのは南京赤絵写しでありました。


この茶碗がまほろば茶会Go!の合図になりました。




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本席の軸は、ほら、好きといったでしょ?すでに東大寺の軒丸瓦の拓本の軸をかなり前にゲットしていたのですよ。
字は東大寺管長であった狭川明俊師。年代からいくと、現在の管長(狭川普文師)のお祖父様でしょうか。





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本日のお正客は東京のお茶友さんです。やっと茶事にお招きできました。それにご近所の藪内のお茶友さん、一番つきあいの長い前の社中からのお茶友さん。

今回の煮物椀は季節柄、鱧にジュンサイ+すだちでございます。あとはあいかわらずの献立で(^_^;




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二献目はちまちま、これもためこんだ作家物のぐい飲み各種、お好きなのを選んでいただきました。
酒器は昨年夏ギャラリーYDSさんでゲットした西山芳弘さんのガラスボトル。

気心がなんとなくわかる主客で、笑ってくださるツボも同じなので、いままでの茶事の中で一番たくさんの笑いをいただきました。私のいい加減さも笑って許していただき、楽しい茶事になりました。




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さて、あいかわらずのぼろぼろの初炭のあと、例によって西陣愛信堂さんが、またやってくれました!!
まほろばだから「大和三山でひとつよろしく!」とだけおおざっぱな依頼に頭をひねってくださって、どんなんがくるかワクワクして、箱をあけたとたん目がハートになりました。なんとすてきな!


白は白妙の衣を干す天香久山
赤は火がうねる畝傍
緑は桜の名所、青葉桜の耳成山


先日明日香に行ったときに車から見た大和三山の風景が蘇りました。




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後座。
さあ、でましたよ、飛鳥時代の(白鳳よりちょっと古いか?)ほんものの軒丸瓦。
玄関にいつも飾っているのを急遽花入れに。といっても後に小さな瓶に水をいれて、蓋置で高さを調整して挿してあるのですが。

花はこの日までもつかどうかはらはらしたうちの裏庭のヤマアジサイ。




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茶事のハイライト(でもここまでたどり着いた段階でちょっと息切れ)濃茶はたっぷり召し上がっていただく。
青磁の水指は宗哲さんと蘇山さんの姉妹コラボの作品です。暑いときには涼しげな色が好きです。





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今回は後炭もして、(あまりしたくなかった(^_^;)風炉中拝見もいたしました。薄暗いのをたのみに)。

薄茶の干菓子は、薬師寺でしか手に入らない樫舎さんの葛菓子「白鳳の飛天」と、この季節だけの御菓子丸さんの「半夏生の宝珠」。
この季節、建仁寺塔頭両足院は池を巡る白くなった半夏生の群生を一般公開されます。そのときだけの販売の菓子。しかも人気なのですぐに売り切れるのです。なんとかゲットできてよかった。白い琥珀の中にひそんでいるのは緑のピスタッチオなんです。


ちなみに両足院の半夏生はこちら(2014年)



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そして主茶碗は、、、もちろんあの木白。
おしゃべりが弾みすぎて、たいへんでした。東京からいらしたお正客さまに無理矢理私のお茶を点てさせるという暴挙にも、快く応じてくださって感謝です。

約4時間の濃密な時間の後、ほんとうに楽しく一会を終えました。



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戦い終わった水屋。これから後片付けをね。
楽しかったせいか、あまり疲れを感じずに、終えましたよ。

茶室がビニールハウスくらいの温室になる季節がやってきます。
しばし茶事も休憩。、、、、あ、できたら朝6時くらいの朝茶ができたらいいけどな、、、、



久松真一先生を偲ぶ〜飯後の茶事 - 2017.05.05 Fri

私の茶道の原点である心茶会は昭和16年、当時大学哲学科の教授であった久松真一先生によって創設された。
在学中はとにかく茶道ではなく坐禅とお掃除倶楽部と思って活動していた。けれど先生の茶の精神についてあまり深く考えることもなくすぎていって、卒業と同時にお茶のことはすっかり忘れていた。




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(今回名水をくませてもらった梨木神社・染の井)



40代、お茶を再開した時、お稽古をしていてなんか違う、なんかおかしい、、、と思うこと多々あり、久松先生の佗茶の精神、茶道の哲学について書かれた著書を初めて手にした。当時お掃除も坐禅もつらいなあ、いつお茶の稽古するんだろう?と疑問におもっていたことが次第にほどけていくような気がした。

しかし、、、、先生の本はむつかしい!難解である。何度も途中で挫折し、完全に理解とはほどとおい途上にいる。




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(あっというまに緑陰の露地)



読むときはなるほどと、理解できたような気がしていても、しばらくするとそれも忘れて、あれ?これは佗茶といえるのだろうか?茶道箴に曰わく「遊戯悦楽に流れ 好事驕奢に走り、、、」ではないのんか?
たまに立ち止まって考えないといけないと思いつつ、時に流され、、を繰り返して今日まできてしまった。




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生前の久松先生に隠居所の岐阜までお目にかかりに行った最後の世代の学生だったと思う。当時、先生の凄さはさっぱりわからなかったのだが、お目にかかれた、という感動だけはしっかり残っている。
その先生に直接学生時代薫陶をうけられ、学生たちのお世話をしてくださっているK先生、たまにお目にかかると久松先生の逸話がお聞きできるのがとても楽しみであって、それならばお茶事にお招きしてお話しをたっぷりお聞きしたいものだと思った。





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K先生のご希望で、久松先生をしのぶのにさらりと、とのことで飯後の茶事とした。

手元には近年せっせと集めたのと、学生時代にいただいてそのままになっていた色紙などを改めて軸装したものなど、けっこう久松先生の書があるのだ。

寄付には唯一読める「薫風自南来」

待合には全然読めなくて、SNSで読み方を尋ねてやっと読めたという、けれど難解な色紙。
これはK先生にお伺いしてやっとその意を半分くみとれた。
「一と多と 一体不二の念珠をば、、、」 一と多がなぜ一体不二なのか、それを説明するのにバラバラにした数珠を使われた、という。なので念珠なのか。

本席では「閑」の一文字を。




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炭手前で種火が熾きなかったというトラブルもありつつ、なんとかリカバリーして飯後独特の軽食をお出しする。




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飯後では向付+煮物椀+八寸ということが多いが、そこはきまりがないので臨機応変に。
(K様より拝領でここのところずっと使っている)曲げわっぱにちらし寿司+筍しんじょう。
八寸をお出しして千鳥をさらりと。




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お菓子は愛信堂さんの「玉ノ井」。
ちょっと先生を偲ぶには華やかすぎるような気もするが、これ、ほんまに手の掛かった雲錦のお菓子なのだ。
漠然と禅をテーマになにか作って、、、とお願いしたところ一生懸命考えてくれはって、歌舞伎の「身代わり坐禅」のクライマックス、片身代わりの衣裳を写した物だった。ちなみに玉ノ井は登場する悋気な奥方の名前。





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中立のあとの後入り。




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本来ならば後座では軸は片付けて花だけになるが、今回は先生を偲ぶ会なので、そのまま飾残しとした。
先生に見守られながら、しのぶ話をしよう。

今も学生が使っている道具には久松先生が購入された物が数多くある。いずれも無名の陶工のものだったり、当時無名でも後に人間国宝になった人のものだったりするようなものだ。当時の値段ではあるが、500円くらいだった茶碗もある。




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(一応名水点のしつらいで)



それは学生時代に私がとても好きでよく使った茶碗で、今でも年に一度の学生茶会で再会できるととてもうれしく懐かしい。そう思うのは私だけでなく、私より上の世代、下の、、はるか下の世代の人も「懐かしい〜」と声をあげる。こういうのは、いわゆる名物茶碗より愛されている茶碗ではなかろうか。

そんなお道具を先生が入手されたときのお話しを聞くのがとても楽しみで楽しみで。




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(続き薄、干菓子は亀廣保)



自分の茶の道に迷って、これでいいのかと模索しつつ、久松先生の御本はとてもむつかしくて理解できませ〜ん、と言うと、K先生は「何回も繰り返し読んでいれば、そのうちわかるようになりますよ。」とおっしゃった。

そのお言葉に勇気をもらって、また難解な御本に挑戦しよう、、、きっとするだろう、、、するかも??(^◇^;)
高い山を前にまだちょっとひるんでいる段階。
そして自分の茶について、時に立ち止まってまた考えなければ。




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