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2018-02

雪舞う〜二畳隅炉の茶事 - 2018.02.15 Thu



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京都は降っていなかったのに、たどりつくとそこは粉雪が舞って、、、いや、吹雪いていた。

師匠のお宅での茶事におまねきいただく。なんだかしょっちゅうお目にかかっているので、そんなにたったとは思えなかったが、計算すると2年近くぶりであった。

すでに広間と小間の茶室をお持ちなのに、その上どうしても欲しかったという二畳の茶室を、廊下の空間をいかして完成させた、とのこと、その茶室を拝見できるのがとても楽しみである。連客は若いお茶友さんおひとり。




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ご亭主自らのお出迎えを受けて、普段の広間が待合。
障子の向こうは雪吹の庭であるが、室内は障子越しのやわらかい光。

今は途絶えた珉平焼の鑵子(釜)が湯気を吐き出して静か。ここから汲み出しのお湯をいれていただく。




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しかし、師匠、いつのまに赤穂緞通をゲットしていたのか。(それも藍をふんだんに使ったええやつや)

脇床に聞香炉、沈香・羅国のほのかな薫香




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腰掛け待合いにまず驚く。
以前から足のわるい方の為に廊下に作ってあったという、掘りごたつ形式のスペース、(以前は気づかなかった!)ここが室内腰掛け待合いになるとは!


ここにつながる躙り口から席入りすると、ここが二畳隅炉の茶室であった。待庵と同じ間取り。

網代の落とし天井、後にサッシがあるとは思えない下駄をはかせて調整した障子建具、躙り口もとりはずせばもとの襖にもどる工夫が。もとはといえば、広間と小間を裏でつなぐ廊下の一部、鎖の間みた〜い♪

しかし、なにゆえ二畳にこだわるのか。
それはここで懐石をいただき、お茶をいただく中でなんとなく、おいおいとわかるのである。





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(向付:ピーナッツ入りのお手製ごまどうふ 弘入だったかな、のつぼつぼ♪ 根來の折敷)



軸は「霊香薫四海」
あの待合の聞香炉はこの霊香のイメージであったか。

懐石はご亭主+奥様のチームプレーのお手製。
極侘びの茶室での作法を勉強する。
小間では折敷は半かがりに置くが、二畳になると縁うちへひきこまばならない。
懐石の皿などは広げるスペースも少ないので、出したらすみやかに片付ける。亭主は半歩、茶室にはいっただけで、手を伸ばせば用が足りるこの距離感。





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(秘密の(^_^;中味の煮物椀 めちゃ美味し)



お酒も盃と石杯で美酒をいただく。
さしつさされつさしつで、外の雪がうそのような暖かさ、これも二畳の空間なればこそ。
懐石道具もいつもどおりゆるみのないすばらしい道具ばかりで、使わせていただけるありがたさ。酒器をはさむ距離は広間とかわらないはずなのに、とりかこむ空間が狭いと心理的により近くに感じるということを体感する。

強肴のからすみ(しかも自家製)とクリームチーズの紫蘇の葉巻き、あれもっと飲めって言ってるよな、まったく。八寸のくちこときた日にはもう、、、何杯でもいけそうや。




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この季節ならではの梅いっぱいの小吸物の蒔絵は、表が青貝で、底にまで松竹梅の蒔絵があるすてきなものであった。

つねづね引重(二重で上に香物、下に焼物をいれる)と両細箸の使い方が疑問であったが、今回これも学習した。極侘びなので、さらに省略した一重の箱に焼物と香物をいれ、煮物のあとに客にあずける。
先に焼物をとってまわし、正客にもどしておいて、お湯の持ち出しの時に、箸の反対をつかって香物を取ってまわす。

すみやかに折敷がかたづけられたあとに炭点前。
本来ならば炉の時期、炭は懐石の前だが、部屋が暑くなりすぎるとのご配慮。釜は阿弥陀堂、炉縁も極侘びの沢栗。いずれも名品。

香合が古染の毬挟、これは数年前、こちらへ初めてお招きいただいた時に手に取ったものであった。感慨深い。あの時初めて毬挟という形をおぼえたのであった。




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もう、この三島の鉢には泣きましたよ、ワタシ。

そして、ご亭主お手製の椿餅、和菓子の起源ともいわれる、これもまた極侘びのお菓子かもしれない。中は黄味餡、白い餅とのコンビで、まるで椿の花のおしべのように見えるのであった。





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後座

席入りの瞬間にはっとする。閼伽桶の花入に椿と梅。

水指はさらに極侘びの常滑、素朴でゆがんだ姿がなんとなく伊賀の破れ袋を思い出させる。蓋をあけたとき、中の水面がしっかり見えるのは二畳の茶室ならでは。
わびた旦入の黒楽で練られた濃茶は客畳に出される。手をだせばふれあえる距離。これをご亭主もいっしょに三人でいただく。これもこの距離なら。

「お服加減は?」
の一言でほぐれる座の会話
主客との絶妙の物理的、心理的距離感、利休はこれを知っていて待庵を作ったのではないかとおっしゃる。なんとなく、つい気安くなって、なんでも話してしまいそうな距離である。師匠が楽しみながら苦労しながらこの二畳茶室を作った気持ちがようやくわかりはじめる。

一客一亭にもふさわしいかもしれない。ただし、この時はよほど親しい間柄でないと。

続き薄は佗茶にふさわしく、濃茶と同じ茶碗で。
茶入、薄器、茶杓はいうにおよばず美術館級の名品ぞろいであるが、やはり極侘び。知識もなにも及ばないが自分のレベルで師匠とのお茶談義は楽しい。薄茶二服にお白湯(っぽい極薄茶)をいただいておひらき。楽しくて、時を忘れ、勉強もたくさんさせてもらった一会であった。感謝感謝である。


あまりに二畳が暖かかったので、外がまだ雪が舞う寒さであったのにおどろいた。しかし、春もそんなに遠くない季節だなあ。






たこ焼きパーティ、、、、おっと、違う、親鸞聖人忌茶事(^_^; - 2017.12.01 Fri

タライ・ラマの二つ名をお持ちの上に、古唐津コレクター、高麗コレクター、井戸茶碗<個人蔵>さん、イタリアン懐石亭主などなど、多彩な方面で有名な和尚様にまたまたこの秋、お招きいただいた。
今年8月にも来たばかりだけれど、一部では超有名な「和尚様のたこ焼き茶事」と聞けば、これは行かねばなるまい、うんうん。




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ここは町の真ん中なのに、この腰掛け待合いの風情はなんと言おう。くるたびにグレードアップするこの露地、今回は見事な秋の錦にむかえてもらった。




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寄付では西本願寺系の大学である京都女子大の創始者・甲斐和里子女史の紅葉一葉の歌。和尚様のお寺は浄土真宗本願寺派(西本願寺が本山)だからね。
ついでにいうとお西さん(西本願寺)はお茶は藪内だからね。




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待合に入って、うあああ〜〜(゚△゚;ノ)ノ
ここは美術館?博物館?

本願寺さんの紋の下がり藤の金襴も輝く表装のこちらは、御絵伝といわれる親鸞聖人の一生を描いた「親鸞聖人絵伝」から抜粋して四幅の絵物語にしたもの。下から上へ読み解いていくそうだ。
この御絵伝が描かれたのは元禄時代ごろらしく、時代推定は描かれた灯りが蝋燭か紙燭かであるていどわかるとか。後ほどこの絵伝の絵解きもしていただいたが、全部詳しく解説するとそれだけで夜が明けるらしいので、エッセンスのみ。





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さらに飾られていたのは親鸞聖人の書かれた軸(レプリカ)、このお寺の散華、中には御絵伝のコピーから和尚様が手作りされたという散華もあった。
待合の軸は西本願寺法主の令嬢から九条家に嫁ぎ、大正三美人の一人として有名な九条武子様の歌。
冬のお剃刀(剃髪に擬する儀式)の歌であったか。




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かくの如く、旧暦11月28日が親鸞聖人忌なので、今回は親鸞忌茶事と銘打って待合は聖人だらけであったが、、、、実はわれわれ、御絵伝よりも、親鸞聖人よりも、こちらのお飾りに目が釘付け!

もしや、もしや、これは松茸ではヽ(≧∀≦)ノ



初炭点前で、藪内流独特の霰灰、炉の炭の蛤(蛤型に灰をもりあげる)、炭のつぎ方を拝見しつつも心は、、、



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でた!
松茸〜♪土瓶蒸し風汁。

いつもはイタリアンだが、今回はたこ焼き茶事なのでこの懐石しつらえ。ああ、以前から拝見している垂涎の古染の向付。




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ああ、めくるめく松茸の世界、、、o(≧ω≦)o




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目の前で松茸を和尚様があぶってくださる。(このあたりで親鸞忌はぶっとんでいる。聖人様、ごめんなさ〜い。信仰心よりも食欲の方が優るの)

いつもはワインだが、本日は日本酒、しかも獺祭の磨き度の違う三種をご用意いただいた。その酒器がまたすばらしくてね。鶏龍山と三島の徳利最高!お酒がすすみすぎてコワイ。(御連客には乙女だけれどウワバミが複数、、、)


ここまでで十分できあがっていたのだが、その上、本日のメインイベント!




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本寺名物(?)たこ焼き〜!!
和尚様がこれも焼いてくださるが、ひっくり返し方がもうほとんどプロですわ。





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(器が天目ですの〜)


食べ方は三通り。

1)大阪式、、、ソース青のり(これはいつも食べているやつね)
2)明石式、、、お出汁をかける
3)神戸式、、、ソース青のりにお出汁をかける!


3)についてはほんまにこんな食べ方があるのかどうか、しらないのだが、和尚様は「神戸式たこ焼き保存会」の会員であると言い張るのである。でも会員数は会長以下2名とか(^_^;
この食べ方はしたことがなかったが、美味いのである、実に。1)と2)のいいとこ取り。

というわけで、ノンストップで食べまくり、和尚様は焼きまくり、乙女(新旧いりまじって)ばかりなのに小麦粉を空にするという暴挙(?)にでてしまった。実にここの懐石時間最長記録更新(最低三時間は飲み食いしていたもよう)、正午の茶事なのに、後座はほとんど夕ざり(;゜0゜)



ああ、楽しいたこ焼きパーティーであった、、、じゃなくて、これからお茶だ!




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主菓子はおそらく今年最後の栗きんとん。源内焼の菓子器がすばらしい。




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ここの中立の、後座席入りのお鳴り物はお寺の鐘なんです。和尚様が撞いているのをみた併設の保育園の子が「園長先生、なにしてんの〜?」と不思議がる声も聞こえた(^∇^) 愛されてます、園長先生。




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後座の花は美男蔓。うまいとこに赤い実をもってきてはるなあ。

濃茶、薄茶と次々くりだされる茶碗や茶器が、またいつもながら美術館クラス?と思うようなものばかりであった。濃茶の真呉器は、呉器といわれなければわからないくらい素朴な素直な茶碗。対して茶器は背の高い織部のざっくり。薄茶ではルソン織部(緑釉安南か)というめずらしい茶碗も拝見した。記三(紹鷗、利休時代の塗師)の棗まであったりしてこれも眼福であった。もうほんまのお腹も心のお腹もいっぱいいっぱい、、、、シアワセ、、、





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一体何時間の茶事であったのか。楽しくてついつい時を忘れていたわ。

帰りにお土産に待合に散っていた散華を数枚いただいたが、和尚様手作りの御絵伝のやつは聖人のお剃刀の場面にした。最後は親鸞忌で締めないと(^_^;

和尚様、いつもいつも楽しい茶事をありがとうございます。素敵な笑顔、ありがとうございます。神戸式たこ焼き、広めます。
で、なんですけど、結論として、、、、また是非よんでくださ〜い(^_^; 





口切りの茶事〜但馬の国 - 2017.11.26 Sun

口切り茶事は茶人にとって格別な茶事であって、何回経験してもうれしくわくわくするものである。

そらいろつばめ様が今年ルソンの壺を手にいれられた。それを使って初の口切り茶事に光栄にもお招きいただいた。
道すがら、渓谷の美しい紅葉を楽しみながら期待に胸がふくらむ。





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(待合の青銅製火鉢)


実はご主人が数年前、某国営放送の「ルソンの壺」という番組にでられたのだが、まさかほんもののルソンの壺を手に入れはるとは思わなかった。
ちなみにルソンとはいうが、これは出荷されたのがルソンであって、明時代の中国南部で焼かれたもの。


待合には蓮月さんの千鳥と初霜を歌った歌が。
蓮月さんのは比較的読みやすいはずなのに全然読めない、、、、しかし心配ご無用、この日の御連客はその道のエキスパートがいらっしゃる。





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(腰掛待合)


そうなの。本日の御連客はすごい方々ばかり、宗教界からは師匠、建築士I君、茶道に関する学術論文をたくさん上梓されている方、某美術館の学芸員さん、Y流に出入りしているお道具屋さん、不肖ワタクシだけが普通(^_^;、、、という錚錚たるメンバー。このあたりそらいろつばめ様のご人脈の広さと深さがうかがえる。それでも一応みなさまと面識はあるのでそれほど肩はこらずにすんだ。





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いよいよルソンの壺拝見。
釉薬のなだれがとても景色の良い壺である。そして今までみたどの口切りの茶壺より大きい。女性が指先だけで持つには(体温で中を温めないように茶壺は指先だけで持つ)ぎりぎりくらいの大きさ。

いよいよ封印を切る、口切り。楽しみでもあり、どきどきもする瞬間。






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松籟園が詰めた碾茶の「御茶入日記」。
これを拝見してどの濃茶をいただくか相談して決める。今回3種の濃茶をご用意くださったようだ。
選んだ松籟の半袋(詰茶のなかに埋まっている紙の袋・10匁入り)を取り出して挽家におさめる。





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詰茶は薄茶になる。




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今回ご亭主は茶臼までご用意くださった。これがまた良い宇治石の茶臼で!
客がそれぞれ挽かせていただく。学芸員さんが茶臼の研究もされている方なのでひき方とか、目が詰まったときの対処法とかいろいろご教授いただきありがたい。


初炭所望を予告無しでもすらすらこなす師匠、さすがである。
釜は宗旦好みの擂座釜、底が意外と浅いのが特徴。香合がF太朗君のベトナム土産の安南とは、ここでも茶縁を感じるなあ。




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そしてお心いれの懐石であるが、、、なんといっても特筆は今季初の蟹〜!!
こちらは蟹の産地も近い。蟹味噌いりの器もつけていただいて、早くも冬の味覚を堪能。
あ、但馬牛の芋煮もおかわりほしかったわね♪

懐石のお運びはご主人もお手伝いされる。ご夫婦で御茶、、、うらやましいな〜。




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ご亭主お得意のイタリアン系のサラダ。器が古伊万里のよくみると千鳥の形。
待合の千鳥の歌に響き合う。





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主菓子は御菓子丸さんの「甘い土」
雲龍ににたほろっとした小豆がほのかに甘く美味しい。甘い土、、なるほど。





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中立は寒いので囲炉裏のそばで。暖かいシアワセ。

熱々の美味しい濃茶をいただく。今年もよいお茶ができた、これからの1年、よいお茶をたくさん飲めますように。




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干菓子がこれまたビックリさせられるものであった。
麩の焼きのうえに塗られたペースト状のもの、味はほのかに甘くほのかにすっぱく、、、これは一体なんだろう?だれも当てられない。それもそのはず、京丹後のフルーツガーリックという初めて食したニンニクペースト。とてもニンニクとはどうしても信じられない味なのだ。全然ニンニク臭もない。これはやみつきになりそうだ。

薄茶の朱というよりは赤い雪吹の茶器と、少々扱いにくそうなやたらと長い茶杓が点前中、気になったが、、、、なんと!これは水屋のMさん所蔵の黒田辰秋の作であった!





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(露地の楓の落ち葉もまたよき風情にて)



最後まで、いろいろ驚きや初めてやで楽しい仕掛けをたくさん仕込んでいただいた口切り茶事、さらに道具についてあれこれその道専門の御連客の解説付きというまことに贅沢な茶事、心より堪能いたしました。ありがとうございました。
ご主人様、水屋の方々にも御礼申し上げます。






南山城の古刹〜和尚様の茶事 - 2017.11.05 Sun

南山城では洛中より一足早く木々が色づいている。



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恭仁京のあったあたりであり、文化圏的にはほとんど奈良、のこのあたりには、開山が奈良時代にまでさかのぼれる古刹がたくさんある。




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景色も奈良の景色に似て、どこかのどかだ。
柿の実も色づくこの季節に、師匠におさそいいただいてその古刹の一つのご住職がご亭主をされる茶事に。





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天台宗のお寺で鎌倉時代創建、ご本尊の阿弥陀様は南北朝時代のものとか。本堂にはいってびっくりした!脇侍が金彩の華やかな観音菩薩と勢至菩薩(たぶん、、)、黒っぽい阿弥陀様の背後に彩色鮮やかな3Dの極楽図か来迎図、、、、こんなの見たことない。

極楽浄土は美しくないといけない、という和尚様のお考えでこのような立体背景をつくられた。菩薩様の制作はなんと、あの(ご近所の)仏師、江里康慧さん、截金の人間国宝であった奥様の故・佐代子さんの截金荘厳も施されているそうだ。

ちなみに和尚様、おそらく70才代とお見受けしたが、この革新的なパワーは一体どこからくるのかw( ̄o ̄)w!

さて、寄付の前に、ここで般若心経をあげる師匠。




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茶室も和尚様がご自分で設計も、建材も注文をつけて作られた四畳下座床の小間。
これがうちの小間の間取りとまったく同じなのになぜこう広く感じるのだろうと思ったら、中柱と袖壁がないのだ。炉は向切らしい。これはいかにも給仕がしやすい。

この茶室、和尚様工夫の仕掛けがいろいろあって、即席?洞庫とか、障子をあけたら土間の椅子席がでてくるとか、天井は今時絶対手に入らないと思われる竹を薄くへぎにした網代とか、ほんま見所満載で楽しい。




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露地もこだわって作庭、蹲居も古い灯籠を思いついて礎石部分を蹲居にみたて据えた物、灯籠の後の岩石の枯山水のような景色は、もとあった石段を崩した物、とかこれも見所が多い。

初座で澤庵さんの「不生不滅」の短歌を拝んで、点前座、ああ、絶品の時代もののすり鉢を見立てた風炉!
エッジのきいた美しい灰型はお嬢様がつくられたかも、とのこと(親子でお茶!いいな〜!)
なにより萌えたのは前瓦の代わりの、砕いた瓦の破片。このすり鉢に似合いすぎ。


炭斗がまた唐籠の外側に圓能斎の消息貼り付けているのだもの、すごいわ。




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(裏千家の塵箸はこのような仕様です、、、最近までしらなかった)



懐石もお嬢様の手作り、ツボは汁のカボチャ団子がハロウィン仕様(^o^) そして八寸の里芋の揚げたの、醤油が薄くかかって、ほんま熱々で美味しかった。このレシピはいただきだな。


そして寄せ向こうの器がすばらしかったこと。
表がとろっとした平皿は裏をひっくり返して初めて三島なんや!とわかる逸品、これよかったわ〜よかったわ〜。金継ぎのある山茶碗のお向こう、これでお茶をたててもいいわね。

酒器がこのお寺の山を削ってでてきた土で焼かせたとっくりであったり、ここでも和尚様のパワーが炸裂していたが、お話しは軽妙洒脱で楽しく、さすがにお仕事柄だろうか。




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後座はお嬢様のお点前にて。
出てくるわ出てくるわの高麗系シリーズ、高台付近がもはや井戸!だろ、の堅手茶碗が濃茶に、続き薄では三島もあれば古唐津がまたいいのよ。
和尚様、あまりに好みが似ております。似すぎております。ヤバイです。

お点前がおわっても茶の湯談義、お道具談義、人生談義がつきない。
実は和尚様、某茶道学園の創立にちかいころのご卒業、しかし流派にこだわらず、ご自分の審美眼とポリシーのみを軸にすばらしい数寄をつっぱしって展開しておられる。

あと10年ぐらいで、あの境地に到達できればな〜が目標。(まあ、、、、挫折するかもしらんが、、、)

今回も心に残る茶事になった。師匠、ありがとう+゚。*(*´∀`*)*。゚+
和尚様、お嬢様、御連客様、ありがとうございました。





山荘流茶事〜@陶々舎 - 2017.10.31 Tue

宇治木幡の松殿山荘がついに国の重要文化財指定をうけた。こちらには何回かお邪魔して、その十いくつもある意匠のそれぞれ異なる茶室や大広間、広大な庭園に圧倒された。むしろ指定が遅いくらいだと思った。(各方面の方々の努力のたまもの)

その松殿山荘を作り上げた大正期の数寄者高谷宗範の玄孫であり、山荘流の師範Yさんの山荘流茶事に「お点前の研究」(茶道44流派の所作の比較検討という厖大なお仕事)筆者の廣田さんにおつれいただいたのは昨年の5月であった。

その時はお点前の所作の違いに感心したり、珍しがったりがメインであったが、最近ではけっこう多くの流派に触れてきたので、少々の所作の違いには驚かなくなった。
その後Yさんと紫野遠州流(?正確な流派名はご本人も不明)のお友達を茶事にお招きしたり、せんだっての月釜でお手伝いいただいたり、ありがたい交流があって、ふたたび山荘流の茶事へお招きいただく。しかも場所は紫野の陶々舎。




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ああ、久しぶりだわ、陶々舎。この灯りをみるとほっとする。
オリジナルメンバー解散後、新たなメンバーとなったお若いMさんの仕切りでほぼ夜咄みたいな感じになった。

高谷宗範はもともと遠州流(宗家か小堀遠州流かは私にはわからないが)を習得し、のちに山荘流を立ち上げるわけだが、内容はほとんどかわらないとのこと。お弟子さん達が理解しやすいように教えやすいように、教授の順番を変えたかった、ということらしい。

柄杓のサイズもことなれば、柄杓の持ち方も千家流と違うし遠州流ともちょっと違う。茶筅の握り方も違うし、一番違うのは帛紗の扱い、茶巾の扱い。最近遠州流を見る機会も多かったので、それほど違和感がない。
Yさんの悠揚迫らざるお点前運びはとても年令相当にみえず(師範だけれど、とてもお若いのよ)、まわりがいれるチャチャにもあわてずさわがず静かに切り返す精神力は、さすが宗範の血統かしらと感心しきり。濃茶の間は迫力におされてだれも言葉を発することがなかった。

裏千家はいちばんよけいなものをそぎ落としたシンプルな点前ゆえ比較的早く進むのだが、他の流派でもそうだが山荘流のお点前も省略がなく、ゆっくり時間をかけてすすむものと心得た。




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順序は変則で、炭・濃茶の後、いったんブレークして鍋懐石(?)。
Mさんの鍋奉行ぶりがてきぱきとすばらしい。
ここで主客入り交じってほとんど楽しい飲み会と化すが、、、




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はい、獺祭のスパークリングを持参して、さらに宴会の拍車をかけたのは私です(^_^;

しかし!みなさん、さすが茶人、しばらくしてさっと茶会モードへ切替。
最後の薄茶までたどりついた。

4流派いりまじった客組であったので、点前の所作の違いをお互いの流派に照らしてあれこれ解説しあうのはとても楽しかった。それぞれにロジックがあって、自流を別の面から見直すこともできる。遠州系では茶巾は毎回千鳥にたたむので、貴人点てのときに千鳥に四苦八苦している身には是非、これは習得したいものだと思う。




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最後にご亭主にMさんが一服点てたが、いろんな流派ミックスのお点前で締めて面白かったヽ(≧∀≦)ノ
楽しんで楽しんで、家にたどりついたら午前様であったが、実はその後も酒盛りが夜明け近くまでつづいた、、、らしい(^_^; みんな元気やなあ。


Yさん、Mさん、御連客のみなさま、ありがとうございました。





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