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2018-08

藪内の朝茶事 - 2018.07.29 Sun

朝茶事におよばれ。
いつもは通勤の電車の中で爆睡している時間だな~と思いながら、それでも少しは涼のある時間を楽しむ。




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まだ町家が風情を残すろうじの中、そこだけ打ち水が涼しげ。




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日ごろ道具屋さんとしてもお世話になっている藪内流の若武者のお宅にて。




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自分は裏千家ではあるが、お茶友さんの藪内率が異常に高くて、世間の茶道流派人口構成と大きくはずれている。おかげさまで、藪内のお作法がちょっとだけわかる。




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この日は客が二人というゆったりした席であったが、懐石からなにから全部ひとりでこなしてしまうから、えらいな〜。(うちの息子なんか料理ほとんどできないし)

朝茶事は精進のことが多く、向付は生麩、汁は赤出汁でこの季節これが美味しい。




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煮物椀は、中にぎんなんとかいろいろつまった揚げ湯葉
下味をつけるために別途炊いた、というもので、とっても美味しかった♪
これはマネできるかな。

裏千家では朝茶では焼物を省略することが多いが、藪内はとにかくたくさん食べてね、という感じで、たくさんでてくる。鱧を醤油麹で漬けて焼いた、というのがバカウマで、醤油麹、これはもとめねば!(理屈からいっても塩麹よりうまみが数倍上なのだ)

(→主婦歴ウン年なのに若い男子に教わる、、、の図 (^_^;)




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香の物が夏らしくさっぱりと酢がきいていて、これもたくさんおかわりしてしまった。カボチャやトマトが意外と美味しい香の物になるのね。




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藪内流風に最後は四つ椀を全部重ねて。
ちなみにお箸は、折敷が小さくてまっすぐには箸落としできなかったので、斜めになってます。




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先日藪内の土風炉の藤灰による有馬の景色を写した、という灰型をみたところだが、またまた藪内の秘密兵器を知ってしまった。切掛風炉には藤灰でなく、普通の灰、そして、、、そして、、、秘密兵器?!金属の輪っか(名前忘れた)で炭を囲み、まわりを掻き上げ。(二文字押し切りに毎回泣いている人にはなんてありがたい灰型〜)
流儀の違いで一番大きいのは灰とか炭ではないかと思うわ。




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笹屋伊織さんの涼しげな主菓子(「貴船の蛍」?だったかな)をいただいて中立を。

濃茶点前は手間が多く複雑に感じるのは,裏千家がシンプルすぎるせい?藪内歴代の話を聞きながらいただく濃茶は美味しかった。




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薄茶では夏らしいたくさんの干菓子、金沢の干菓子などもご用意くださった。
大樋や、楽に混じって、この季節ならではの長刀鉾の京焼茶碗が、なぜかほっとする。
道具は極渋がすきではあるが、やはり道具組のどこかでペースをかえることが肝要、と思った次第。




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最後に茶筅談義

藪内では、向かって左がやや長めの濃茶用、右は裏千家でも普通の薄茶用。
この濃茶用茶筅を作る人がだんだん減って入手が困難になっているという。そういえば表千家も薄茶は煤竹だし、これも年々入手困難になっている。結局茶道は炭とか茶筅とか、そういう周辺の産業の衰退が一番痛いよなあ。まあ、裏千家では中国製の茶筅でもなんでもOKというゆるさ懐の深さが習いやすい由縁かも知れない。

そんなことなど茶の湯にまつわるあれこれ、話ながら、楽しい茶事はおひらきとなる。お点前は以前からきっちりしてはるけど、懐石はますます腕をあげはったなあ〜と感心したのである(←食い気〜)。今月は何人も招いて何回も茶事をするという。見習わなアカン!と反省。(実は今季まだ一度も灰型すらしていない、、、)

まだ午前11時、涼しい、、とは言わないけれど、まだ朝の雰囲気を残すうちにお開きとなる朝茶は夏にはほんまええわ。








楊貴妃と天鼓に萌える茶事 - 2018.07.07 Sat

(今週は茶事におよばれの記事ばかり(^_^; ありがたいことです)


大学の後輩の奥様が、たまたまお茶をされていて、たまたまうちのご近所にお茶のための2nd ハウス(?)をお持ちで、しかも複数の私のお茶友さんとたまたま同じ社中だという、あまりにもたまたますぎるご縁で、お茶事にお招きいただいた。かの後輩にはもう長いことお目にかかっていないというのに、お茶のご縁は不思議であり、ほんとうにありがたい。




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ここは学生時代から憧れであったマンションの一室、ここに潜入できる日が来ようとは!
以前はかの後輩がお住まいだったが、現在は茶事のためだけに本日のご亭主である奥様が改修されたそうで、その改修竣工の年号入りのバカラの汲みだし。




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待合のリビングには淡々斎の「沙」
よけいな夾雑物が洗い流された後に残る一粒の砂粒の己の本質、それがきらりと光っていればいいなとおっしゃるご亭主。

そしてお能の「楊貴妃」と「天鼓」の場面が描かれた扇子。今日のご連客はお能に興味の有る方が多いからね、、、と思っていたら、あとでこれがとんでもないことの序曲だったのである。(まあ、待て待て、おいおい)





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ここがマンションの一室とは!と、目をむく工夫のされ方、建築の方とあれこれ動線も考えてうまいこと工夫されているのに驚く。




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しかも入口の壁の足元にはちゃんと差し石まで!!
下地窓もあれば天井はへぎの網代、ちゃんとクーラーもあって(ここ大事←ないので夏茶事できない(;д;))上手に隠してある本格的な四畳半のお茶室。




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本席の軸は大徳寺429世、江戸後期の明堂宗宣による「思無邪(思いによこしまなし)」
多かれ少なかれよこしまな心がない人はいないと思うので、ちょっとどきっとするなあ。
長板二つ置きに乗っているあの清々しい美しいガラスの水指はオールドバカラでは???(聞きそびれました。ちなみにお店で同じものを見て、値段を聞いて回れ右した記憶が、、、)

まずは少々たしなまれている香道にちなみ、志野流お家元拝領の香木の聞香を。そしてしずかになった心で懐石をいただく。




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懐石はお仲間の水屋のかたとのお手製。

焼き物が<鮭+いくら>の親子は「天鼓」の悲しい父と子にかけたとか(*^_^*)
(天鼓ストーリー→⭐️




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お酒は和久傳オリジナルの竹酒を。
竹の香りでとても美味しく、ほぼ手酌状態。




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八寸のラッキョウ生ハム巻きピンクペッパーのせがとても美味しくて、これはアイデア頂戴せねば。
千鳥のごちそうにちょっと謡でもと思ったが、おし止めて大正解!ということがのちに。



そして、ご亭主の心と性格をうつす灰型はきっぱり美しい二文字押切。あまりに火窓から見える灰が美しかったので、風炉中拝見を乞う。炭の注ぎ方も教科書にのせたいくらいであった。




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「楊貴妃」も「天鼓」も七夕の時期にちなんだ演目であるので、お菓子は大きな重い工芸ガラスの食籠に梶の葉、お菓子は願いの糸ですね。なんというか、目にも麗しく萌えポイント高い。
末富さんはふだんこのお菓子をこなしで作られますが、暑い夏なのでういろうにしましょうということでそうなったそうだ。




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後座のお花は唐糸草、銀梅草など、花入がこれも天鼓にちなんで立鼓。
後座で美味しく濃茶を頂戴した後、なんと、、、茶室の障子が開いて、、、、あら〜〜〜!!
金剛流のU先生が袴姿でにっこりしてはった!
なんと、今日のごちそうはこれでありましたか!
(で、さっきへたな謡せんでよかった、、、やばかった)




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お持ちくださったのは能楽師でもあり面打ちでもあるお父上と、姉上が打たれた面、楊貴妃に使われる増女と天鼓につかう慈童であった。
そして楊貴妃、天鼓のキリの部分の謡をおきかせいただく。舞金剛といわれ優美華麗な舞を旨とするので、謡が柔らかい観世にくらべてストレートに剛健。

皇帝のわがままで呂水に沈められて死んだ天鼓の霊が、恨みも憎しみもなくただ無邪気に天鼓を打つ場面が好きでことのほか嬉しかった。

  🎶 月にうそむき 水にたわむれ 波をうがち 袖を返すや 、、、



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薄茶はU先生にもはいっていただき、能の話をききながらお茶をいただくこのしあわせ。
ご亭主は、先生と能のワークショップでお知り合いになり、今日のこの会のために(客に能好きが多い)お願いしてくださったそうだ。そのグイグイいくパワーはどこから(;゜0゜)うらやましいわ。

茶杓が仏師が作られたという彫りの荘厳のあるもので、材が白檀、これを能の「楊貴妃」が方士に与えた簪に見立てて、銘を「太真」とつけられた。(楊貴妃は死後、蓬莱宮の太真殿に住むとされる)

(能 楊貴妃あらすじ→⭐️


実はこれに先立つ茶事にいっしょにおよばれして、「お能の知識はお茶には必要よ〜勉強しないと〜」などとついよけいなことを一言いったのに発奮しはって、なんだか先にお能を習っている私よりすごいことになっている、、、(;゜0゜) えらそうなことを言ったのがお恥ずかしいくらいである。

この勉強熱心な好奇心にあふれたご亭主にただただ脱帽するのみ。



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最後にU先生に、長寿をことほぐ「老松」の仕舞を舞っていただきおひらきとなる。
とてもすてきなプレゼントをいただいた。お茶ってほんとうにすればするほど奥が深く、そしてすばらしいなあ、、、と実感の一日であった。ご亭主に、能楽師のU先生、御連客に感謝。



<追記>
冒頭の扇子であるが、あれも画像をDLして複数作ってもらったという特注品であった。記念にそれぞれ1本ずついただいて帰る。私はもちろん天鼓の方をいただく。しかし、、、扇子も特注品かあ、、、Σ(゚д゚ )





唐津やきもん茶会の跡見〜たこ焼き茶事! - 2018.07.04 Wed

タライ(盥)・ラマ師のたこ焼き茶事のおさそい、昨年末はじめてよばれて、そのたこ焼きの美味さに魅せられて魅せられて、わ〜い!!と参席いたしました!



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待合に白隠の画賛(白隠研究第一人者の本物お墨付き)、箒の絵であります。それを見ながら本職の和尚様のありがたいお説教を拝聴するに、私たち、茶事=お掃除!と心得るお掃除一派の聖人、周利槃特のお話しではありませんか!(ちなみに和尚様のこのお経の本では「周利槃陀伽」と記載)

他になんの才もないので、箒を与えられ、来る日も来る日もただひたすらにお掃除を続けて悟りをひらいた、という仏様のお弟子、周利槃特であります。いまでも露地掃除がつらいとき、「周利槃特、周利槃特」と唱えながらがんばるのです。




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さて、タライ・ラマ師の名前のもととなった雨笠ならぬプラたらい、今日は使えるか使えないかの微妙なお天気で、ご準備くださったのに、結局使えなかったのはちょっと残念だったりします(^_^;
(和尚様、もうほんものの雨笠は買えませぬな)


さて、茶室に入る前の部屋にはお馴染みの「親鸞上人御絵伝」、元禄時代のものらしく美術館級。

そして、、、、ゴールデンウィークの唐津やきもん祭りの一環イベント、和尚様が亭主をされた大島邸茶会に使われた佐用姫様に再会。(松浦佐用姫伝説→やきもん祭のリンクをみてね)お懐かしや、思い出す楽しかった唐津の思い出の数々。

行けなかった人のための跡見の茶事、行った人には思い出の道具組での茶事なのです。
今回新しく加わったお道具は、恋しい人の出征に別れの領布(ひれ)をふる佐用姫の後姿のごとき石。しかもかの名護屋城跡(秀吉の朝鮮侵攻の足場)の石なのだそうな。佐用姫は最後悲しみのあまり石になったそうだから、これはまさしく佐用姫。




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さて、懐石のめくるめくたこ焼きの前に美味しい湯葉と、自家製胡麻豆腐をいただく。どうみても古染か祥瑞に見える向付は和尚様お気に入りでやきもん祭り茶会でもお手伝いされていた人気作家浜野まゆみさんのもの。
そして、たこ焼きを盛る井戸茶碗(!!)が、信楽まさんど窯・平金昌人さんの。




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なんと今回はお寺を嗣がれるご子息とのツインたこ焼き!!
お父上の御指導よろしく、ご子息もなかなかの目打ちさばき、焼き加減も遜色ありません。
目の前に並んでいる、1本だけでもありがたや〜〜、、、の徳利は三島、高麗青磁、古丹波などなど、お酒も丹後、摂津、淡路、播磨、、と飲み比べをご用意していただき、日本酒大好き女子(なにか文句でも?)にはうれしいお心遣い。

ここでも、本来高麗青磁に似せてつくられた三島だが、その過渡期のものにどちらとも言えないものがあるとのお話し。それで私の持っている三島と思っていた菓子鉢が、実は青磁かも、と思い直したり勉強になること。




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和尚様は幼稚園の園長先生でもあるので、園のお祭りでは、園児たちにたこ焼きをせっせと焼いておられるよし、堂に入ったものです。外側かりかり、中もっちもっち!粉に秘密があるのかなあ。




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(平金井戸にうかぶたこ焼き♪)



大阪たこ焼き→ソースのみ
明石たこ焼き→出汁のみ
そして神戸たこ焼き、ソースと出汁のいいとこどり、前にこれをいただいてから、もうすっかり神戸たこ焼き大ファンです。神戸たこ焼き保存会(会員約2〜3名?)に入れていただきたいほど。

ちなみに徳利、左が高麗青磁で右が三島ですのよ〜♪

石杯も小さな高麗+1つだけ中国のもの、よくこれだけ小さいモノまで集められたこと。そしてだれもどれが中国製かわからなかった。
強肴を盛ったのが桃山時代の黄瀬戸の銅鑼鉢とは、ありがたくて味がワカラナイ。




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この青梅のお菓子も唐津で使われました。古唐津の陶片というにはかなり大きいお皿の残欠、紋様が唐津独特の松。竹の箸とあわせて松竹梅、という和尚さまのお遊び(*^_^*)
もうひとつのお皿は江戸初期の粟田焼の松、でしたね。色が深くてステキでした。




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日が長いとはいえ、中立の頃はもうすっかり暗く。




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(めずらしい瓔珞玉紫陽花)


濃茶席は大島邸でつかわれた古唐津柄杓手の水指、これもお懐かしい。
御茶碗はあの時は唐津に里帰りしたという、重くてどっしりした奥高麗(高麗とつくが唐津)の米秤りもでてきましたが、主茶碗は今回初めてお目見えの井戸脇のような、一見和尚様がお持ちの井戸・小貫入「八重桜」かともみえるが、実は堅手であろうという御茶碗で。

これがまた梅花皮もきれいでほんとに井戸かと思い、八重桜?とお聞きしたら、ほんものの八重桜(某美術館の井戸茶碗展にもでていた逸品)をだしてきてくださった。そして井戸と堅手の違いのご説明、たしかに、井戸の方は底が錐のように深いのに対して、堅手は底が平たいのがよくわかった。でも貫入のぐあいなど、ほんとよく似て、よくこんな御茶碗をみつけられたなあ、、と感心。しかし、こんな比較させてくださるところなんて、他にないよ〜。




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薄茶のお菓子は、これもまた懐かしい!
唐津から帰る直前、駅前で大人買いした陶片煎餅!中里太郎右衛門さん監修のどうみても古唐津陶片に見えるお煎餅。しかも美味しい。おとりよせしてくださったのですね。




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薄茶茶碗が、まためくるめく高麗、古唐津のオンパレード、悶死しそう、、、。゚(゚´Д`゚)゚

唐津では他の方が飲まれたこの塩笥の方がよかったな〜とブログに書いたら、ちゃんとこれで点てていただきました!お心遣いがうれしゅうございます。念願の古唐津塩笥(これの大きいサイズが和尚様のイタリアン懐石茶事ではブイヤベース入れになる(^_^;)

他の茶碗は大きくへうげた朝鮮唐津(高取?)、木賊紋様の絵唐津、呉須赤絵、斗々屋と蕎麦のちがいがわからないと言ったせいか、これぞ斗々屋!という斗々屋、そして一番感激が、私がずっとどこを探しても写真がないなあ、、と思っていた(多分)三作三島(刷毛目+粉引+三島)がなんと目の前に〜〜!二服目をこれでいただいたのは言うまでもありません。

それから金海とは、という話になって、深い御蔵からわざわざだしてきてお見せ下さる。茶碗の講義がとまらない、こちらも勉強になって楽しくてつい時を忘れ、、、、

気がついたら新幹線の最終は過ぎ、京都にかえりついたら午前様でございましたΣ( ̄。 ̄ノ)ノ




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眼福、口福、なんと楽しいお茶事でありましょう。
和尚様、ありがとうございまする。またよんでください!





水無月〜清流の茶事 - 2018.07.02 Mon

水無月最後の茶事におよばれ



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今年初の夏草履

本日のお茶事は阪神間のビバリーヒルズといわれる場所にあるお宅にて。

今回のご亭主はこの2月、土砂降りの祗園大茶会にお客様としておいでくださった方、その時にお招きのお約束、いろいろアクシデントもありまして、今日、ようやく水無月最後に。
それ以前にも某茶道SNSでご高名は存じ上げていましたが、ご縁をいただいたのははじめて。

御連客はそれぞれご自分の世界を確立しているすてきな乙女の方々。ちょっと気があいすぎて、きゃぴきゃぴ(^_^;女子会のノリになってしまったこと、お許しを。




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少し炭酸のはいった爽やかな汲み出しはヤマモモ

待合に曳舟のお軸。曳舟は画題としては舟を描かず、舟を曳いて上流をめざす人足の姿のみが描かれることが多い。
煙草盆セットが「乙女」で、ちょっと萌えた。ウィーンでもとめられたという、皇妃エリザベートが愛したスミレの砂糖漬けがはいっていた紙箱が煙草入れ、もちろん蓋の絵はエリザベートよ。煙管のかわりのトルコの陶器と銀のパイプがおしゃれ。


本席は「清流無間断」の軸がかかり、ちょっと変則に炭手前を先に。蛍籠の炭斗も清々しく、遠山の灰型が美しい。今年まだ1回も灰型を作っていない自分を恥じる。あれはね〜、心身ともに落ち着いた時じゃないとできないのよ。




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お手製の懐石は別室で。ここは立礼席になっていて、立礼卓を上手に使われていて、客としてとても便利で楽。なんとティッシュペーパーボックスまでご用意くださって、懐石道具を清めるのにありがたいこと、これはマネしよう。




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お汁は山芋でたっぷりかかった山椒の粉がとても美味しい。
この煮物椀は、鱧の葛たたき、ジュンサイ添え。このきれいな緑漆の椀の表にはご亭主のHNを現す模様が描かれていてすてきでした。




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更紗風の染付の器
ちらっと見えている御連客の更紗のお着物、なんとインドのサリーを着物に仕立てられたもの、これもすてきでした。




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主菓子の紫陽花は、、、これも手作りですって!!w(゚o゚)w
これは今季の手作りお菓子の中では最高峰ではないかしら。餡は薄緑で柚子風味で美味しく、寒天とアガーでつくった花びらが美しくて、、、、




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後座は中板二つ置き、お花も全部ご自分のお庭で丹精されたモノ。ヒメヒオウギをこんなきれいに咲かせるのはむつかしいの。
伊羅保写しの御茶碗でいただいた濃茶は八女の星野茶園のもの、まろやかで好き。

高取の茶入の銘が「滝の響き」淡々斎、大亀和尚の茶杓の銘が「渓聲」
初座の「清流」の軸と響き合い、茶室に水の流れる音を聞くような気がする。




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続き薄ででてきた煙草盆が舟形、ああ、ここでやっと待合の曳舟人足さんが曳いている舟が見えた!

お茶碗が水芭蕉の群生の間を観世水が流れている模様で、なんとお茶を飲みきった茶碗の底にも観世水。ああ、清流のお茶事だ、、、と合点がいく。

薄茶ではご亭主とゆっくり歓談できて、その人となりを知ることができました。ご職業柄もあるでしょう、とてもきびきびてきぱき、小気味の良い茶事運びでありました。

ご亭主にとっては微妙な年令のわれわれ客がどういうつながりの一団なのか、ちょっと不思議に思われたかも知れない(^_^; 実はお詰めさん意外は、面識はあってもほとんどお話ししたことのない方々だったのに、なんだかすっかり意気投合してしまって、楽しかった(^∇^)

お茶事の終わった後、A級ドライバーズライセンスのご亭主が、この市のビバリーヒルズとよばれる超高級お屋敷エリアをドライブがてらご案内してくださり、さらに駅までお送り下さった。
お見事、そして、ありがとうございました。またお招きする時は及ばずながらがんばりま〜す(´∀`*)





茶事デビュー!のご亭主の名残の炉の茶事 - 2018.04.25 Wed

お茶とお能と、それだけではなくて歴史や伝統文化にたいそうご造詣の深いご亭主、今シーズンいよいよご自宅の茶事デビュー!ということでお招きにあずかった。




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玄関の待合にていただいた汲み出しは冷たく冷えた甘夏の皮の香りがするお水で、4月とは言え暑い日にありがたいこと。


ここのふきぬけに、最近手に入れはったというアルプスの画家・セガンティーニの未完の作品の大きな陶板画がかかる。アルプスの空は蒼いので、この絵も水色の印象。(セガンティーニといえば子供の頃から親しんだ大原美術館にある羊飼いの絵を思い出す。あれも水色の空が印象的な絵だった)




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実はご亭主、物語を紡がれる方で、茶の湯をテーマにしたシリーズの本も書かれている。その中に印象深い茶事のエピソードがたくさんでてくるし、どれも茶事をしたことのある人なら深く頷けることも多くて、きっとお茶事の手練にちがいない!とだれもが思うだろうに、今回はじめてとはあまりに意外である。それほど茶事の描写がすばらしいのだ。




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お忙しくて時間がとれなかったこともあっただろうが、一番のネックは懐石料理だった、、、そうだ。(私も最初の懸案がそれだった)それをいろんな方から情報をあつめ、(たぶん)試行錯誤、その結果、手作りされたという懐石は、まあ、なんて見た目も美しく、美味しかったことか!苦手、、、なんてご謙遜!

それにしてもこの足付き膳はすてきだわ。





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懐石の華・煮物椀のあしらいも美しく、とても美味しゅうございました。
鉄線蒔絵の煮物椀もすてきだった。

茶事に到るまでのエピソードや、本に茶事や茶の湯のことを書くご苦労や、そんなお話しをききながら、いただく。ずっと以前からご亭主をご存じの御連客さまからも昔のお話しなどきけて、これもまた楽しい。

掛け物は「柳緑花紅」
最近のご著作に、この紅の花は中国ではかならず桃なのだ、という一節があったのを思い出した。
香合が、精巧なミニチュアの謡本を重ねたような焼物で、これもすてきで、お能のすきなご亭主らしいものであった。(能楽堂で時々お目にかかってましたね)





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そして、お菓子まで手作りされるとは!
白味噌たれの餅、山椒風味、行者餅やあぶり餅のイメージで、懐石のしめくくりにぴったりであった。




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中立後は濃茶点前
茶室の電灯を消してもらうと、仄かな夕刻の障子越しの光の中、お点前の姿がきりっと美しい。
静かに濃茶が練り上がるのを待つ。
ご亭主はお茶事や茶会に参席されるときは袴姿のことが多く、それがまたよくお似合いだ。

たっぷりと濃茶らしくまったりと練り上げられたお茶はとても美味しく、ついつい茶碗に残った濃茶にお湯入れを所望してしまう。これがまた絶妙に美味しい。(私の存じ上げている手練れのお茶人さんの何人かは、これをかならず所望される)




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干菓子は上賀茂・霜月さんの干琥珀
続き薄にてさらにお茶をいただく。

お道具はひとつひとつ足でまわって見つけられたもの、茶縁つながりで作家さんにたのまれたもの、なんとご自分で絵付けされた茶碗(これがシックでまたプロの技)まで、いずれも思い入れのあるものばかり。中には共通の知人の作家さんの作品もあり、これも楽しかった。




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最後まで、きりっと美しい所作で、おひとりでこなされた茶事
かといって気負いというものを感じさせず、淡々と粛々とされる姿は、やはりダテに茶道のお話を執筆されているわけではないなあ、、と感じ入ったのであった。

無事デビュー果たされまして、おめでとうございます。
私も新たな茶事友が誕生してうれしゅうございます\(^O^)/
さらに精進され、どんどん茶事をなされますよう。(よんでいただけるのを楽しみに!)






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