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2023-06

平安神宮煎茶会2022 - 2022.10.02 Sun



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3年ぶりの平安神宮煎茶会が開かれた。毎年9月の最終日曜日に行われ、歩いていける距離なので楽しみにしていたが、今年やっとコロナからの復活である。


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茶道も意外とたくさん流派があるが煎茶はそれ以上で200くらいあると言われている。作法は流派によって細かいところがそれぞれ違うが、概ね流れは同じだろうと思う。(これでも煎茶の茶会の経験は豊富(^_^;)

作法がうるさい茶道へのアンチテーゼとして江戸時代の文人墨客の間にはやった煎茶道であるが、その後煎茶もなぜか作法がけっこう複雑になってしまったのはいたしかゆしである。それでも茶道より席のしつらえとかは自由度が高いと思う。

チケット1枚で二席回れるので毎年どこをチョイスするか迷うのである。中には3枚手に入れて6席とも回る猛者がいると聞くが、上生菓子6個食べたら、そりゃ〜、、、、胃もたれするよ〜(゚Д゚)



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例年かなり待ち時間が長いのだが、今年は復活したばかりなのでやはりお客さんは少なく、運良く額殿の瑞芳菴流の立礼席の最初の席へ入れた。こちらの流派は腰衣(こしころも)という前掛けのようなものをまとわれる。(この腰衣を使う煎茶流派は多い←私調べ 知らんけどな)

煎茶はこれも流派に寄るが、お菓子は1煎目と二煎目の間にいただくことが多い。小川流などは(ちょっとだけかじった)お白湯がでる前のタイミングでいただく。飲んだ杯はそのままおいたり、茶托にふせたり、これも流派によるので、お客さんは気楽である。(あまり作法を気にしなくて良いという点で)


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なだらかな東山が見える席にすわって、鼻腔で香りを、舌でころがして味を楽しむ。お茶の味については残念ながら抹茶より煎茶の方がはるかに美味いのである(私見)。


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券があれば神苑にも入り放題、その景色を楽しんでから二席目へ。そういえばまだ神苑の池、睡蓮が咲いていたな。河骨も。


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二席目は勅使館の泰山流へ。ここは広間の座敷である。床の間には流水がどうこうという(スミマセン覚えられなかった)軸が掛かり、点前座の前の結界は流木だったり。ここでは炭手前?らしきものも煎茶を入れる前に見せていただく。といっても煎茶の炉は涼炉といって小さい細長い炉なので、炭もミニミニサイズ。炭をついだあと、火を熾すように風を送るのだが、こちらでは小さい羽をぱたぱた動かす感じであった。



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実は憧れている煎茶道具があって、「炉扇」というのだが、これも涼炉に風を送る竹と木でできた団扇。(小さいハエたたきを想像して(^_^;もらえれば)あれ使うの一度は見たいなあ。


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ここの広間は折り上げ格天井が素晴らしいのでいつもこの角度の写真撮ってる(^_^; 勅使館というだけあって、みやびなことこのうえない。


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こちらは人気の池にせりだした席の貴賓館、献茶を担当された流派が毎年この席を使われる。今年は小川流お家元で、さすがにここは待ち時間長くて断念した。


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池側から指をくわえて?見るだけとする。
友人が小川流習っていて、私もちょっとだけ習ったが、特徴はとにかく、え?お茶入ってないよ〜と言いたくなるほどの茶の量の少なさ。滴々の茶というだけあって、杯にほんの1,2滴、凝縮されたお茶を飲む、というより舐めるという感じである。点前はわりとシンプルだったと思う。また習ってみたい気持ちもあるが、今はもっともっと自由度の高い中国茶がやりたいかなあ。


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これは5年前、貴賓館の席に入ったときの画像。かくのごとく、とても気持ちよい席なのである。昔ここで中国人のお客さんと話して、台湾について地雷を踏まないように気をつかったことを懐かしく思い出すなあ。(それ?)





萬福寺月見煎茶会2018 - 2018.09.26 Wed

宇治にある黄檗山萬福寺
明から渡来された隠元禅師開山の黄檗宗総本山であるが、煎茶道の祖・売茶翁のゆかりのお寺でもあります。



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普茶料理といい、建物の雰囲気といい、唐風の黄檗声明(梵唄)といい、儀礼といい、どこか中国風なのが萬福寺。




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売茶翁ゆかりのお寺なので、全日本茶道連盟の本部があって、毎年中秋の名月の頃、6流派が境内のあちこちで煎茶席をかけられる。ここ数年毎年おじゃましている。



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毎年輪番で献茶式がおこなわれるが、それに先立つ法要儀礼で黄檗声明が聞けるのがなんといってもここの良さかしら。



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しかし、出遅れたせいかどこの席も満席満席で、ずっと遅い時間の席、しかも3席入れるところ2席しかはいれませんでした。なんか今年はお客さん多い?上の画像は結局時間があわずはいりそこねた東方丈の美風流席。

昨年から、境内の野点席はなくなったようです。(昨年は雨のせいかな、と思ったが今年もなし)
境内の白砂の上とか、回廊とか、ここの野点は雰囲気がよくて好きだったし、たくさん席があるので、わりとすぐに席入りできたのにね〜、、、残念。



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というわけで、境内で待つこと約1時間半
でも、この夜景を見るのが楽しみで来ているようなものなので、まあ、いいか。
境内をぶらぶらしよう。




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だんだん暮れていくと幻想的な景色になるでしょ?
さて、昨年は雨だったが、今年は月はでるか?くもりだから厳しいかな〜?



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これを見るたびに私はベトナムのランタンフェスティバルを思い出すのです。(実は実物見たことないけど、、、(^_^;)




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はい、こちら萬福寺のアイコン、魚の開梆(かいばん)
大好きなの、これ。
口から吐き出しているのが「煩悩玉」といいまして、これがまた萌えポイント。




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そうこうするうち、篝火に火がはいり、、、でも月、でないなあ〜。




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法要の終わった本堂にはちらっと十八羅漢さん。



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卍くずしの高欄は法堂、ここで小笠原流の席にやっとはいれました。



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高い天井の法堂の席は立礼で。



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やはり中国風の独特の雰囲気があります。
煎茶道は流派が200以上あるといわれるので、その作法はいろいろ、でも基本は茶道とそんなにかわらない。茶道のアンチテーゼとしての煎茶道ではあったけれど、結局後世、いろいろ流派ができてしまうのね。



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煎茶は茶道ほど、お道具お道具といわないのがいいわ。純粋にお茶を楽しめる。(もちろんこだわりの茶碗など作られてますが、それは趣向で)



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二席目の方円流席の五雲居へ急いだとき、その上になんと月が!
おぼろげながらその姿をやっとあらわしてくれて、月見茶会の面目躍如。



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ここの先生には毎年お目にかかっているような。(なぜか方円流を選んでしまう)
お正客が、来日2年にして日本語ぺらぺらの上に、かのむつかしいといわれる日本茶インストラクターの資格をお持ちの北欧の方だったり、文人文化と煎茶の美術史研究家の方がおられたり、もちろんお坊様までいらして、なかなか面白い席でありました。



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20時の席がおわると人気もだんだん少なくなる境内。
そろそろ帰ろう。



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帰り路にもまだ月がその姿を見せてくれていたのがうれしかったです。
(なぜ葵の御紋が、というと、四代将軍家綱が隠元に帰依し,援助したからだそうですよ)







黄檗山萬福寺〜月見の煎茶会2017 - 2017.10.24 Tue

今年も宇治は黄檗山萬福寺、月見の煎茶会です。



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しかし、ここも雨。
月見どころではない天気が続きます。




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やはり雨のせいか例年よりお客様は少ないようです。
煎茶席は6席で、券1枚につき3席入れるので、どこに入るか毎年思案するのも楽しみ。




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まずは弥勒菩薩の化身であるところの布袋様にご挨拶して。




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例年は境内の屋外で、テントをはったり、幕を張り巡らせたりいろんな室礼があるのですが、今年はすべて室内だなあ、、、と思っていたら、この雨、先見の明があったというべきでしょうか。




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法堂の左右に東方丈と西方丈。




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まずは東方丈の二條流の席から。




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萬福寺は黄檗宗の総本山、開山は中国・明からおいでになったかの有名な隠元禅師であります。よって建築はすべて中国風、この卍くずしの紋様も異国風。黄檗声明もどことなく異国的なのであります。




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何回か書いていますが、煎茶は流派はゆうに200をこえるといわれるので、客の方は作法あってなきがごとし、うちの流派ではこうです、、、でおしとおせる(かな???)
点前の所作も千差万別、だからもっぱら室礼を楽しみに行く、というか。




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俵屋吉富さんの月にウサギの薯蕷は、雨で見えない満月の代わりに。




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気になったのがこの畳のへりの紋様。黄檗宗独特のものなのかしら?
私が学んだ(ちょっとだけ)流派はお茶が数滴しかないのだけれど、二條流ではそこそこありましたし、お菓子も一煎目と二煎目の間にいただけばよいのでした。(習った流派は二煎のあと、白湯の前)




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この萬福寺の景色で好きなのがこの吊り灯籠なのです。
まだそれほど暗くはないので、こんな感じですが。




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雨の境内を眺めて語らうお客様。
なんだか絵になる。




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長い回廊もさすがにこの雨では人影も少なく。




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食事や法要の時間を告げる大きな雲梆(うんぱん)。




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そのお向かいに萬福寺のシンボルともいうべき魚の形の開梆(かいぱん)。木魚の原型ともいわれます。口から吐き出しているのはたたかれるたびに煩悩がでていく、、ということから煩悩玉とよばれているのだそうですよ。煩悩玉ねえ、、、すてきなネーミング(^_^;





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次いで入ったのが五雲居の黄檗売茶流の立礼席。ここにはいるのは初めて。

琴がおいてあるのに驚きましたが、なんと、お点前の途中から奏者が奏で始めたではありませんか。それも伝統的な和の曲ではなく、むしろギターとかピアノとかに合いそうな曲で美しく、着物ではなくオーガンジーの長衣をまとった女性の点前に実によく似合っていました。





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こちらも独特の大きな器で。(いろんな点前の種類はあると思いますが、ここでのこの流派はいつもこの大きな茶碗のような気がする)




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テーブルもスタイリッシュですね。




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点茶盤もモダンで素敵。衣裳といい、ここの席主さんはなかなかおしゃれな方のようです。




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最後に双鶴亭の瑞芽庵流の席をとっておいたのですが、予定より早く始まったらしく入れません。次の席まで待つ時間がなくて、お菓子を頂戴し、お席だけちらっとみて帰りました。




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待合。
瑞芽庵流は初めてで、お点前見られなかったのが少々残念です。




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室礼はお月見で。
雨で見えない月に思いをよせて。




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前席終了後にちらっと撮影だけしたのがこれです。




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さて、日もいよいよ暮れて、18時から本堂で献茶式法要が始まるようです。ここで黄檗声明がたっぷり聞けるのですが、今年はちょっと所用有っておつきあいできず、後ろ髪引かれながら後にしました。




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そのころ吊り灯籠の景色は最高に美しくなるのです。




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この宙に浮かんだランタンのようにみえる幻想的な景色を最後に見て、萬福寺を辞しました。




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来年は月が見られるといいね。




平安神宮煎茶献茶祭と茶会2017 - 2017.09.28 Thu


9月の最終日曜日、ご近所の平安神宮では毎年煎茶献茶祭と茶会がおこなわれます。
数年前にはじめて知ってから、ほぼ毎年楽しみにしています。




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最初、参席したときには煎茶道は全く知らず、まあ茶道と似たような動きをすればよかろうと、ぎくしゃくしたものですが、その後某流派を3ヶ月だけ学んで、ちょっとだけ理解したような気がします。




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煎茶道は茶道よりも流派は多く、その数200を越えるといわれていますが、こちらでは毎年6流派がそれぞれ年によって場所を変えて茶席をもたれます。
今年は何流がどこかな〜。

2000円で2席行けるので、どこをチョイスするかも楽しみなのです。



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朝、9時から本殿で献茶式です。
今年は皇風煎茶禮式のお家元がご奉仕。
茶道の献茶式は数々みてきたけれど、煎茶のお献茶は初めて拝見。こちらも(おそらく)台子を使うのね。撮影禁止のため写真はありませぬ。




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まずはこの献茶式をされた皇風煎茶禮式の席に行くことに。場所は神苑の池に半ば浮かぶ貴賓館。一番人気の茶室ですよ。



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池側からみるとこんな感じ。
献茶式終了後すぐの席のため、正客は宮司さん、ついでご奉仕の各家元がずらっとならんではりました。(僧籍のお家元がおおいのね、煎茶は)




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広間の茶席の外はもうすぐ池。池を渡る風が茶室にもふきこんでさわやか。
こちらの流派は腰衣(前掛けみたいなもの)をつけず、立ち振る舞いがみやびでおしとやか〜な感じ。HPを拝見すると、礼法作法を重んじる、とあったのでなるほどと納得です。

茶杯は流派の名前にふさわしく、朱泥に金の鳳凰が描かれていました。私が習っていた某流派は適々の茶で数滴しかいれないのですが、こちらは普通の量のお茶がいただけましたよ(^_^;







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泰平閣


軸は「遠観山有色 近聴水無声」

なんのことか??と思うけれど、調べてみたら中国語の教科書にのっている謎々で、「春は去っても花は残り、人が近づいても鳥は逃げない」と続き、、、、答は「山水画」なんだそうです\(◎o◎)/!なるほど〜!




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2席目はやはり室内の勅使館へ。こちらは瑞芳菴流のお席。
ここの受付にお茶をやっていないはずの若い友人がいて、ちょっとびっくり!でも近々煎茶習われるかも、、と。是非是非、お茶、やりましょ〜!



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こちらは勅使をお迎えする部屋なので、折上げ格天井に簾、格式の高さを現します。
瑞芳菴流の席も何度か入ったことがありますが、こちらは腰衣をおつけになって、所作はとっても武家流、、、というかきびきびしていて小気味よい感じです。





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席中、お運びさんにも知った顔がありまして、私のお茶人脈もけっこう広がってきたなあ、、、と思ったり(^_^;

まあ、一応ちょっとだけやけど、煎茶習っていたし、二煎目の急須の扱いや飲み方は少し慣れているので、流派違いとは言え、やっていたらとなりのおばさまに「何流をお習いですの?」と聴かれました。
習っているとはおこがましいのですが、そう見られるくらいには様になっていた、ということでしょうか。むふふふ、、、、





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他にも遥拝所の回廊では泰山流、神苑の外の額殿では玉川遠州流、記念殿では売茶本流が席をかけておられました。





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茶道の席とはまたちょっと雰囲気は異なりはするけれど、けっこう楽しい煎茶席巡りなのであります。




平安神宮煎茶献茶祭茶会2016 - 2016.09.29 Thu

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今年もご近所の平安神宮で煎茶献茶祭茶会。毎年9月最終日曜日に行われます。



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毎年京都の数ある流派からかわりばんこで六流派。
広い境内〜神苑のあちこちに散らばる席を、植治の池泉回遊式庭園をそぞろ歩きながらたずね歩くのも楽しみ。

入ってすぐの額殿では皇風煎茶禮式のお席。



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神苑の中へはいる。ここはほんとうに歩を進める毎に違う景色が広がる市中の名園なのだ。



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赤い野点傘は休憩処。

いつも月釜をしている澄心亭では玉川遠州流が席をもってはった。




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臥龍橋。

煎茶道はほんとうに100以上流派があるのではないかしら。
それぞれにお点前や作法がちがうので、我流の作法でいただいてもOKよ。



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茶道ではお菓子はお茶の前に食べるけれど、煎茶では一煎目と二煎目の間に食べたり、二煎目の後お白湯といただいたり、ほんとお菓子一つとってもそれぞれ違う。



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一番迷うのは飲み終わった後に茶杯を伏せる流派、伏せない流派があること。これだけはどっちか悩む。

ちなみに私がちょっとだけかじった小川流では茶碗は伏せない。
お茶は適々といって茶杯の底にほんの数滴のお茶しかはいってない。だから時に「お茶入れ忘れたんじゃ、、、」と思われる人もいるだろうなあ。



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数ある茶席で、池にせりだした貴賓館の雰囲気がやはりよいのでこちらを選ぶ。今年は泰山流のお席。



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待合からは池が見え、池の中に浮いているような錯覚。
春にはここで紅枝垂れコンサートもおこなわれる。



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泰山流は大正年間に作られた比較的新しい流派のようです。

煎茶道は茶道より自由闊達で制約が少なく、清風を旨とし、文人好み、禅宗思想よりは老荘思想を重んじます。なので室礼は野山の木の実があったり、大きな枯木が飾ってあったり、なかなかダイナミックで面白い。野点の自由さを席にもちこんだイメージかな。参考になることが多い。




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この席の軸は「温良恭倹譲」。孔子の人柄を五文字であらわしたもの。
さすがに論語や孔子の軸は抹茶の席ではあまり見ない。茶席と水屋のあいだに屏風ではなくて暖簾がかかっているのも煎茶的。

光琳菊の薯蕷をお菓子にいただき、煎茶二服いただく。(ここだけのはなし、私は味的に抹茶より煎茶が好きだ)



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泰平閣(橋殿)には席待ちの方がたくさん。



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勅使館では小川流の席。
家元の後楽さんが亡くなられたのはついこの前。学究肌で京都新聞で連載されていた漱石がたどる京都の煎茶旅の記事は楽しみにしていたのに残念です。ご冥福をお祈りします。それでも跡継ぎの可楽さん(もう後楽を継がはったかな?)は以前から立派に活躍してはったので流派は御安泰かと。




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あと一席は遥拝殿の賣茶本流の野点席へ。
こちらは幕末の頃にできた流派のようです。




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腰衣(こしころも)という前掛けみたいなものをつけるのが特徴。他のつける流派もあるかもしれないけど、、



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この遥拝殿は神殿の庇部分が席になっていて、白砂の庭に向かうのも雰囲気が良くて好きだわ。
お菓子は本家玉寿軒さん。
煎茶の点出は細長い盆、とくに芭蕉の葉をかたどった彫り物があったり、葉っぱにカエルがとまっていたりするのがあって、これもそそられる。



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今年も楽しませていただきました。
参考になる室礼もたくさん。どう生かすか楽しみだわ。





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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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