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2017-10

筒井筒〜いづつにかけし井筒安〜 - 2017.08.29 Tue



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京都タワーが見えるここは東本願寺さんの近く。



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たまにお邪魔している創業170年の老舗旅館井筒安さんにて、今宵楽しいお能の会。
題して「筒井筒〜いづつにかけし井筒安〜」
井筒安のご当代(7代目)は京料理の料理人でもあり、日本の伝統文化を伝える催しを年に何回かされている。

今宵は観世流シテ方・松野浩行師をお迎えして、仕舞や謡、トークの数々。あまりにお話しがおもしろいしお上手なので、あれ?今日は噺家さんだったっけ?(^_^;と思ったりして。





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まずは今夜のテーマ、「筒井筒」をイメージした青洋さんのお菓子をいただき、お薄を一服。
このお菓子、三層になっていて、真ん中柑橘系の味の羊羹をはさみ、ブルーとピンクの透明寒天の層。ちょうど井筒(井戸)をかこんで幼い男女が遊んでいるような感じでしょうか。さすが青洋さん、素敵な和菓子。

まずは「江口」の謡から入って、「海士(あま)」の玉の段の仕舞。
我が子を世に出すために、決死の覚悟で竜宮に玉を取りに行く海士(母、不比等の妻のひとり)、取った玉を取り返すべく追いかけてくる龍王に追いつかれ食べられぬため、玉を自分の胸をかき切り埋め、命と引き替えに(龍は屍体は食べないという)したという壮絶なお話し。
けれん味のある仕舞で、なんだか歌舞伎を観ているようなおもしろさなのだが、世阿弥以前からあった曲だというからびっくり。室町の人たちもこんなスピード感あふれる芸を楽しんでいたのだな。

パッと飛んで着地と同時に胡座をかいてすわる場面、まったく音がしない着地に感動!修練のたまものとは言え、なかなかできる技ではないよなあ。


気分転換に全員で仕舞の足摺り歩きをしてみたり、目の前に自分たちのスマホを置いて、これを大事な物と拝む型をしてみたり、、、、たくさん笑った。仕舞をかれこれ2年半習っている身としては摺り足はちゃんとできないといけないのだが、、、、(^_^;いまだに苦手。




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(これは衣裳体験の場面)



ついで「井筒」の仕舞

主題は「筒井筒」は伊勢物語の有名な話で、井戸を囲んであそんだ幼い男女がいつしか慕い合うようになり添い遂げるが、男(業平)の心変わりでいろいろあったけれど、最後にはまた女のもとにもどるというストーリー。


  筒井筒 井筒にかけし まろがたけ 過ぎにけらしな 妹見ざる間に

  比べこし 振り分け髪も肩過ぎぬ 君ならずして たれかあぐべき



仕舞は後半、女(の霊)が業平の形見の装束をつけ、おのが姿を井戸にうつして業平の面影をしのぶ、という場面。

衣裳なしの仕舞と、簡単な装束と面をつけた仕舞を拝見。やはり全然ちがう。とくに面をつけるとその女人がおりてくる、、というか別の人格が現れる感じ。

能舞台では舞台上に井筒をあらわす作り物にすすきの穂を飾る秋の物語。シテが去ったあとの舞台に月が心の中で見えないといけない、と聞く。
松野師も強調しておられたが、能はまさに想像力をフル稼働して楽しむ芸能なのだ。自分の想像力が問われ、人によって心に見える景色は異なっていることだろう。




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衣裳(長絹・ちょうけん)と面をつける体験もあって、これはお客さまのひとりが体験されているところ。かるくうつむくだけで面の表情がかわるのがやはりみものだわ。




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この長絹や水衣(隅田川などでシテが着る)、とてもおしゃれだと思う。着物をきたときにちりよけとして今日でも十分着られるのではないかといつも思うのだが、いかがでしょう?(もちろん柄とか刺繍とかなしで)前身頃の打ち合わせがかるくクロスするのがとってもステキなのよ。





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で、今回間近で長絹をみせてもらって初めて気づいた!
前の紐を固定する糸があるんだ!これと紐の重さがあの美しいクロスのヒミツだったのね。

いつか手作りでもちりよけまねて作ろうと思うので、見たらびっくりしんといてね(^_^;





平安神宮薪能2017 - 2017.06.06 Tue

今年も恒例、平安神宮薪能。
昼間、どんなに暑かろうが夜は酷寒が大げさでないほど冷えるので、やはり寒かった昨年の記事にも「来年はダウンジャケット持参しよう」と書いたにもかかわらず、のど元すぎればなんとやら、それなりの防寒準備はしながらも、全然足りん!バカバカ!私のあほ〜!

というほど、昼間よい天気だっただけによけいに冷え込んだ今宵の薪能。




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今年のテーマは「神出鬼没 幽冥巡礼」。

今年ははじめての試みとして、各演目の前に狂言師のお二人が(第2夜は茂山茂師、島田洋海師)演目ゆかりの京都名所旧跡をまわってあらすじをおもしろおかしくわかりやすく説明する、というナビ付き。
これはなかなか見る方にはありがたい、よいこころみであったと思う。




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30分前に行ったにもかかわらず、たくさんの観客、いまさらながら京都の観能人口の多さに驚く。知人がたまたま前の方にいたので、お隣のよい席にすわれた。ラッキー、感謝。





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今年もパンフの袋は、まわりを切り取ればクリアファイルになるというすぐれもの。
これを客席で売って歩くのも狂言師の方々。
茂山逸平さんの口上がとても面白く、みんな大笑い。

「西日がまぶしい!その日よけにも是非このパンフレットを!」とか、
「今日はお兄ちゃん(宗彦さん)がいません。それで売り上げが落ちたらお兄ちゃんにデカイ顔されます。なので助けると思って買って下さい!」とか。(^◇^;)

アナウンスの方も笑いをこらえてお仕事されてたそうですよ。




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この薪能は観世座、金剛座、合同というところに意味があるのよね。
さらに昔は金春座の提灯もかかっていたとか。


2日目の一曲目は「弓八幡」。
舞台は石清水八幡宮。かなりはしょって、ワキ方登場のあとはいきなり後半の高良明神登場へ。
神様だから衣裳も所作も神々しい。
弓八幡で思い出すのは、今年の春先、両足院での茶事に招かれたとき、遠州流のご亭主が茶碗の弦巻の絵付けを見て「弓八幡」の話をされたこと。髙砂の祝言を謡われるくらい、能にも造詣の深いご亭主であった。


日も落ちて、火入れ式のあとは幽玄の「野宮」。
六条御息所が源氏を忘れるため、伊勢の斎王となった娘とともに嵯峨野の野宮にこもり、やがて伊勢に下って行くという源氏物語のエピソードから。
ちょうどお稽古場で先輩がこの仕舞を舞っておられたので、なにやらゆかしい。
野宮のシンボルである黒木の鳥居、ここを越えようとして越えず、の場面がこれであったかと。



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ちなみにこれが嵯峨野の今の野宮神社・黒木の鳥居。



  
狂言は鬮罪人(くじざいにん)
町内で祗園祭の山のだしものを考える、というまもなく始まる祇園祭にちなんだ演目がうれしい。
総勢八名の狂言師が登場するという、にぎやかな楽しいお話しであった。



最後の曲が金剛流の「小鍛冶」
一昨年の薪能で演じられ、しかもご近所に粟田口・合槌稲荷(小鍛冶に由来する)があるので、親しみのある、しかし狐の天冠の後シテがかっこいい演目。
前シテがいつもは童子なのに、いきなり翁がでてきてびっくりしたが、これこそ金剛流の小書(特殊演出)「白頭」。
前シテが、童子の時は狐の精は赤い髪だが、翁の時は白い髪なんだそうな。
狐の精が宗近の合槌(刀を打つ)をつとめる場面がクライマックスだが、意外と時間は短い。名刀「小狐丸」の由来。





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こんなに寒いのに、今年は最後まで観覧するお客さんがほとんどで、すばらしい。
ある程度予備知識がないとわかりにくい能であるが、わかりやすく三分の一くらいの長さで演じられる薪能は、能への入り口としてオススメである。





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それにしても、来年こそはかならずダウンジャケット持参するぞ!!(忘るべからず!!自分!)




仕舞「杜若」クセ - 2017.04.17 Mon

某能楽堂にて能の社中の発表会。
演者はすべて素人ではあるが、お囃子や地謡が今をときめくプロの能楽師の方々、実にぜいたくな発表会なのである。

昨年は源氏物語から「玉鬘」をやらせていただいたが、今年は伊勢物語から「杜若」のクセの部分を。約10分たらず、けっこう長いのである。これを半年やりこんで、2ヶ月前の社中内発表会では舞台上であれ?あれ?、、と一部舞を忘れるという大失態。今回は一般のお客さん(主に出演者の縁者)の前なので、失敗はゆるされないのだ。



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(大田の沢の杜若 数年前の写真)


「杜若」は何回か見たことがある。
簡単なストーリーをここで。

旅の僧が三河の国にて、杜若が美しく咲いている沢にみとれていると、里の女登場。ここはかの業平が「からころも、、、」を詠んだ八橋というところだと告げて、いろいろ業平について語る。

女は僧を家にいざない、そこで、「色も輝く衣」をまとい、「透額の冠」を着け、僧の前に現れる。この輝く衣は二条の后こと高子(業平の東下りの原因ともなった恋人)の后の御衣、冠は業平が五節の舞いで身につけた冠であると告げる。
(男性の冠、女性の唐衣を身につけ、中性的な美しさを連想させる)


女は自分は杜若の精であるとつげ、業平の物語を語り、美しい舞を舞って、最後に業平は極楽の歌舞の菩薩の化現なれば、草木も悉皆成仏する、、と夜明けとともに消えていった。




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(今回先生からお借りした舞扇。あんまり杜若っぽくないけど)



クセの部分は、伊勢、尾張、浅間山を見ながら三河の国の八ッ橋へと東下りのルートをたどって、とりわけこの八ッ橋の杜若は名高い、、、、云々。

昨年の「玉鬘」にも蛍を追いかけるシーンがあったのだが、今回も「光も乱れて飛ぶ蛍の、、、」と顔の向きで蛍を追う場面があり、これがむつかしい。あんまりしんねりやると日本舞踊になっちゃうし。目線をあげる角度がなあ、,いまいちきまらない。

クセのフィナーレは業平の有名な歌もよみこんで華麗に(脳内イメージでは)


、、、暗きに行かぬ有明の 光あまねき月やあらぬ 春や昔の春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして
本覚真如の身をわけ 陰陽の神といわれしも ただ業平の事ぞかし かように申す物語 うたがわせたもうな旅びと はるばる来ぬる唐衣 着つつや舞を 奏づらん、、、、

疑わせたもうな、のところで右手におりたたんだ扇を(そこにすわっているはずの)旅の僧につきつけるところが、なんだかミエを切っているようで、好きやなあ。

今度からプロの「杜若」を見るとき、自分の覚えたところは真剣に見ることができそうだ。

まあ、間違えはしなかったし、自分ではまあまあかとも思ったが、まあまあと思った昨年の動画をみると操り人形のようにカクカクと非常にぎこちなかったので、今年もどうだかなあ、、、(^_^; 1年の精進の進歩はあったのだろうか???


しかし他の先輩方の舞は、、、やっぱりすごかった。





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杜若っぽい着物がなかったので、帯だけでも琳派に。
(ってわかる人にしかわからんよねえ(^_^; 光琳の燕子花、宗達の風神雷神いずれも琳派代表)






新春公演「竹生島」〜大津伝統芸能会館 - 2017.01.13 Fri

大津伝統芸能会館、もう3回目かな。今回は今年最初のおめでたい回なので「神様に出会うお正月」と銘打っての公演。



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まずは大津市歴史博物館館長の橋爪さんの「琵琶湖と竹生島」についてのお話し。

古来琵琶湖は「近つ淡海(あふみ)」と呼ばれていたのが、いつから「琵琶湖」とよばれるようになったのか、の考察がおもしろい。14世紀の文献には「湖の形は弁財天の持つ琵琶の形をしている。」という記載があり、1500年代の文献にはじめて「琵琶湖」という名称が見られるのだそうだ。

また竹生島にまつわる伝説や弁財天との関係についてもあれこれ。時間があればもっと聞きたかったな。

いつも巳年には茶の湯の道具に琵琶=弁財天の持ち物、がでるのはなぜかな、と思っていたが、八臂弁財天(腕が8本)の頭頂部に、体が蛇体の宇賀神さんをのせてるからなのか!(たぶん)と納得できた。



ついでめでたい神歌・素謡を観世能の重鎮・浦部好弘師で。

「とうとうたらりたらりら、たらりあがりららりとう、、、」

元旦、平安神宮で見られなかった式三番、ここで「翁」を聞くことができたのでうれしい。

   天下泰平、国土安穏、千秋萬歳の、、、、

いとどめでたし!めでたい!




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そして「竹生島」

シテ:味方玄師 (漁翁+龍神)  ツレ:浦部幸裕師  (女+弁財天)
明神の社人: 茂山茂師



ストーリーはきわめて単純。

延喜の帝(醍醐天皇)の臣下が竹生島へ詣でるべく鳰の浦に訪れ、とおりかかった釣舟(若い女と漁師の翁が乗る)にのせてもらう。(舟をあらわす作り物がごくシンプルな竹の輪っかを二つかさねたみたいな=舟の記号という感じでおもしろかった)
竹生島へ着くまで、地歌で春の琵琶湖の景色の美しさをうたう。
 
   所は海の上 国は近江の江に近き 山々の春なれや 花はさながら白雪の ふるか残るか時しらぬ

島に着くと臣下は「女人禁制の島になぜ女が上陸するのだ?」と聞くと、如来様の慈悲は広大無辺であり、また弁財天は女人である、天女であるから女人とて隔てることがないのだ、と翁は申し上げ、「我はこの海の主ぞ」と言い捨て海中に消え、また女も社殿に消える。

狂言師による間狂言。社人が島の宝物をあれこれ披露する。(狂言だけ、当時の口語)
(その間に舞台中央の、布の幕がかけられている社殿の作り物のなかで、女人役が着替えているのだ)



そうこうするうち、社殿の幕があけられ中から光輝く天冠をいただく弁財天が現れ、優美な舞を舞う。
(幕がなくなったので、やっと小鼓の曽和鼓堂さんのお姿が見えた(^^) )

突然月澄み渡る海面に波風鳴動して、龍神登場!勇壮な舞。
龍載の冠(冠の上に龍がのっかってる!この手のかぶりもの、大好き!!)、緋色の髪、面は黒髭というカッと目と口をひらいたやつ、手には打杖、衣裳もまた袴の部分は龍神の鱗紋、上半身は雷のような紋、いずれも金襴でまばゆい。

味方師、きれっきれの勇壮な舞で感激!(時間的に短いのが残念)ちょうど神様系の、成熟も現しつつ、勇壮な舞ができるご年齢なのだな。もう、今が旬って感じ。まさしく琵琶湖の水を蹴立てて水を渦巻かせ泡立たせ舞う龍神そのもであった。(これを見に来たようなもの)
師主催のテアトルノウで、最近は「善知鳥」とか「求塚」とか抑制された暗〜い演目が多かったので、久々に勇壮な舞を見ることができてよかった!

ひとしきり舞ったあとに、弁財天は社殿へ、龍神は「湖水を飛行して波を蹴立てて、大蛇の形に水を返し、」竜宮へ消えていった。


女人の舞のあと、勇壮な男神が舞うのは「賀茂」と同じパターン、二度おいしいってやつよね。
龍神が登場の最初に金銀珠玉を臣下に遣わす意味はなんだろうと、考えたが、人の世を統べる帝に捧げて天下国家の安寧を守りたまえ、という意味かしら。


いや、なんにせよめでたいめでたい!






ニッポン画山本太郎氏トーク+能と狂言@京町家〜大西常商店 - 2016.12.28 Wed

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河原町から松原通り。
四条より少し南になるので観光客はほとんど歩いていない、そして古い町並みがなんとか残っている通り。昔は祗園祭の山鉾はこの道を通ったそうだ。




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仏光寺の南のエリアで京都の伝統的産業や小売店(和蝋燭屋、簾屋、表具店などなど)の名残がかろうじて。
こういう古くて重厚な町家も散見できる。



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ここはもう店じまいしてはるみたいだが、隣の大きなビルのとなりで体を小さくこごめてかわいそう。



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表の赤青ポールが示すとおり、ここは祗園床という床屋さんだったようだ。




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その並びに立つ大きな表造の京町家は京扇の大西常商店さん。

昨年の祗園祭の時から常の会という主に能を中心としたイベントを楽しむ会を立ち上げられ、その当時からちょくちょくお邪魔させてもらっている。ちなみにお茶室もあるので、イベントにはかならず茶会もついてくるのがうれしい。





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このたびは「Merry! Merry! 和楽 @ 京町家」と銘打って、薩摩琵琶、ニッポン画の山本太郎氏のトーク、観世流シテ方田茂井さん(+味方團さん、河村浩太郎さん)の常連による能+狂言のもりだくさんのイベントが。


なにをおいても昨年細見美術館で見た琳派特別展の中の「ニッポン画」山本太郎さん、いっぺんでファンになってしまった彼のトークショウは行かねば行かねば。



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(その時画集買った!)



一番印象的だったのは「桜川隅田川」

謡曲の「桜川」と「隅田川」を左双、右双に描いた屏風なのだが、お能を知っている人にはクスリと笑えるエッセンスが盛りだくさん。

左双に桜川の主人公(娘が自ら親のため身売りし、そのため物狂いした母が、網で川に流れる桜の花びらをすくいとろうとする場面)が網ならぬ電気掃除機で水を吸い取っている絵。
右双に隅田川の主人公(子供を失って物狂いになった母が隅田川のほとりでその子がすでに亡くなっていることを知る)がスリングにキューピー人形をつっこんでいる絵。


で見られます)



他にも「弱法師(よろぼし)」や、「卒塔婆小町」をモチーフにした絵があり、きっとお能が好きな方なんだろうな、と思っていたら、なんと!京都造型大学在学中は能楽部だったんだそうな。そりゃくわしいはずだわ。田茂井さんともその時からのおつきあいだったとは。




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羽織姿で登場しはった山本さん、トークも軽妙でおもしろい。
ちなみに奥の鏡松は某能楽舞台の山本さんの下絵。

昨年の琳派400年、スーパーマリオ30年記念で描かれたマリオとルイジの風神雷神。もちろん俵屋宗達のものだが、後年尾形光琳、酒井抱一が写したのは昨年国博でならんで見たよね。ところが宗達以前に似たような絵やモデルがある、という話がとてもおもしろかった。

時間的・距離的にいって宗達が三十三間堂の風神雷神像(鎌倉時代・国宝)を参考にしたというのは有名なはなし。ところが北野天神縁起絵巻(鎌倉時代)にでてくる雷神のコミカルさが実に宗達のに似ている。しかし、だれでも見ることができた絵巻ではない。どうやって伝わったのか?

さらにもっと昔に風神雷神のルーツをさぐるとなんと6世紀、敦煌の莫高窟壁画に宗達の風神雷神にあまりに似ている風神雷神図があるのだと!ほんまそっくりやわ。しかし、当時の日本人が見ることは叶わなかったであろうし、いったいどうやって伝わってきたのか。個別にアイデアが天から降ってきたのかも知れないが、なんらかの形で日本のあの時代に伝わってきたと思った方がミステリアスでわくわくするではないか。時はまさに南蛮文化が押し寄せてきた怒濤の時代でもあったし。


それから数年前に絵本出版社とのコラボで作ったポスター兼初夢枕下の「年末年始の図」がおもしろかった。
サンタさんが大きな袋と一緒に鯛をかかえていたり(恵比寿か大黒か)トナカイと鶴がいっしょにとんでいたり、サンタのソリなのか宝船なのかわからない乗り物があったり、、で、このポスターを折りたたむと初夢を見るときに枕の下に敷くとよい、といわれる宝船の絵にもなるという付録。

世間はクリスマスがすんだらすぐ年始の準備にあわただしい、屏風も出したり片付けたりはしんどいのでクリスマスから年始まで飾っておけるものを、、というのでクリスマスの意匠と正月の意匠がごっちゃになった年末年始屏風というのも描いておられるが、これはナイスアイデアだわ。



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間の休憩時間に、山本太郎画伯の画軸(これもバカンティマウス+雪舟、、のおもしろい絵だった)のかかる茶室で一服よばれる。
中にキラキラの錦玉、羊羹のちりばめられたきれになお菓子を作っているのが、知り合いの若い和菓子職人のMちゃんだったとはしらなんだ!!感激。



さて、ニッポン画のトークのあとはいつもの常の会メンバーによる仕舞と素謡の会。それに年末特別企画で茂山千五郎一門の若手による狂言も。


演目は「七宝充満の宝を降らし国土にこれをほどこしたまふ」のめでたさを言祝ぐ部分の「羽衣」仕舞、素謡「弱法師」「蝉丸」、狂言はこの会場のすぐ近くにある因幡薬師にちなんだ「因幡堂」(因幡薬師はしっていたけれど、これほど有名なお堂とはしらんかっった、、、)、因幡にちなんだ仕舞「松風」(因幡の山におふる松とし聞かば、、、)、最後にめでたくかしく、「金銀珠玉は降り満ちて」の「岩船」。

仕舞を習っていると、それぞれの型をプロがいかに舞うのか興味をもって見ることができるのでことのほか楽しい。
(ただいま「杜若クセ」を習っているのだが9分あまり、覚えられん〜〜)



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アンコールはお約束の「土蜘蛛」、金銀珠玉ならぬ蜘蛛の糸がみなさまの頭の上にふりかかり、、、盛況のうちにおひらきとなった。(お隣にすわられたのが、また偶然にもお茶友さんであったのにびっくり!)




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かえり道、クリスマスナイトはふけてゆく。




<おまけ>

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クリスマスコーディネート(?)




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