fc2ブログ
topimage

2024-04

春日若宮おん祭2022〜③御旅所祭〜お渡り式は雨で中止 - 2022.12.22 Thu

心配していたけれどやっぱり17日は朝から雨で、早々にお渡り式は中止になった。あの県庁前の大通りを行く絵巻のような行列、みられず残念。当然ながら流鏑馬も競べ馬も、松ノ下式もないのだ。そういえばコロナ直前の3年前も雨でほとんどが中止から縮小においこまれ、おん祭どうも雨にたたられる。



IMG_9248.jpeg


御旅所祭は本来14:30から始まるが、雨で繰り上げ、13:00からとなった。暮れていく陽の変化も楽しむので、繰り上げはちょっといたいな。芸能はテントの下、これもちょっと見えにくいので残念。


IMG_9250.jpeg


雨の中、奈良公園の四阿でレインコートを着て待機してはった大名行列は、濡れながらも御旅所へ。(本来はお渡り式の最後に登場)
「ヤッコラサーノサー」のかけ声が懐かしい。かつては郡山藩、高取藩が奉仕していたもの。


IMG_9267_20221219225938915.jpeg


そして若宮様の昼餉?の神饌をお供え。


IMG_9268_202212192259354fb.jpeg


染供御(そめくご)という五色に米を染めたお供え。


IMG_9273.jpeg


禰宜さんの祝詞のあと、日の使いのお参り。日の使いはお渡り式ではいの一番に進行する役どころ、毎年財界のお偉いさんがつとめられる。今年は某大手銀行の方。藤原忠通(弟頼長と保元の乱で戦った)にちなむ役どころで関白の格式(衣紋に詳しい人に言わせるとこの装束の文様はただしく関白の位だそうで)


IMG_9271.jpeg


祝詞を聞く間の蹲踞低頭の姿が美しい。


IMG_9276.jpeg


お寺さんも柏手打つよ。神仏混淆の時代の祭だから。これは東大寺別当橋村師。興福寺さん(藤原氏のお寺だし)はもちろんのこと。


IMG_9257.jpeg


頭屋児(とうやのちご)
これがかわいくて❤️かわいくて。今回の祭の私的ベストショット。

本来はお渡り式で、松の下式を検知する係だが、雨なので御旅所のテントの中で所在なげ。なにお話しているのかな。


IMG_9280.jpeg


流鏑馬も中止になって残念だったね。


IMG_9287_2022121922592968f.jpeg


馬長児(ばちょうのちご)
かつて興福寺学侶がつとめたというお渡り式の彩りなのだが、今回は見学だけ。

そしていよいよ御旅所祭、神遊びである。


IMG_9291.jpeg


6人の巫女(みかんこ)さんによるお神楽


IMG_9307.jpeg


装束も簪も美しい。


IMG_9309_20221219225850d9d.jpeg


少し年長ともっと小さい少年の4人による東遊び


IMG_9314_2022121922585044a.jpeg


東遊びは東国の風俗舞といわれるが、よく大和絵なんかの題材になる。やはり年長少年、舞に切れがあるわ。今習っている仕舞の「羽衣」キリは
 ♪ 東遊びのかずかずに〜
ではじまる。


IMG_9330_20221219225848491.jpeg


前日若宮社の前で宵宮詣をみせてくれた田楽座
正式に今度は五色の大幣を二本神前に献じる。


IMG_9331_20221219225846a53.jpeg


田楽座と言えばこの花笠
造花に奈良一刀彫りの人形をのせるが、テーマが高砂だったり、今年のは猩々だったり、能にちなむのは大和猿楽、能のルーツの土地だから。


IMG_9336.jpeg


このように花笠の人だけ、高下駄を履いてでかく見えるのだ。


IMG_9343.jpeg


それにしてもこの傘をさしかける役の人たちはほんま大変だったと思う。寒い雨の中、ご苦労様である。


IMG_9351_20221219225842b92.jpeg


さあ!そして私の一番好きな細男(せいのお)!!
寒くて、濡れるし、でこれだけ見て帰ろうとしっかりガン見しておく。


IMG_9352_202212192258408fa.jpeg


細男はまず顔を隠す白い布をつける。
神功皇后と海神・安曇磯良にちなむもの。磯良は顔に蛎殻がこびりついているので、その醜さを恥じて顔を隠すという。(ちなみにこの神話は祇園祭の舩鉾のご神体になっているよ)


IMG_9356.jpeg


原始的なぽこん、ポコンという鼓の音に原始的なステップ、そして吹いているのかいないのかわからないような笛の音はまるで小学生のリコーダーの練習みたい(^_^;


IMG_9355.jpeg


本来ならば17:30ごろから始まるので、ちょうど舞の途中に日が暮れていく、昼と夜のあわいの時間でもっと妖しさ倍増なのだが、まあ雨ではしかたない。

まあこの一度聞いたらわすれられないヤミツキになる舞をみてくだされ。





この細男のあとにも延々と御旅所祭はつづく。ほんとうは蘭陵王まで見たかったが、さすがに雨と寒さで断念。あとはお家でぬくぬくニコ動で最後の還幸の儀まで見てしまった。(すごいねニコ動、普通には見られない角度での映像が見られる)
若宮様は今年も無事お帰りになられた。今頃御造替なった新しいお家ですっかり満足しておられるにちがいない。





春日若宮おん祭2022〜②深更の遷幸の儀 - 2022.12.21 Wed



IMG_9204_202212172334294e2.jpeg


午前0時に社殿を出られて御旅所にむかわれる若宮様を拝むために午後10時半、宿を出る。春日大社の参道は灯り一つ無くかすかな星明かり、森は暗く道だけがほんのり明るい。昔森の中の獣の声におびえながら歩いたが、今はもうひとりやふたりの参拝者にであう。昼間歩いた道なので、感覚はわかっているので足取りは確か。


IMG_9205_202212172334275e6.jpeg


博物館裏になる御旅所は若宮様をお迎えする準備ととのう。


IMG_9208_20221217233427983.jpeg


11時前に二ノ鳥居に着いたがすでに行列ができていた。10年以上前、初めて来た時には数人の人しかいなかったのになあ。すっかりメジャーになった。それでも先頭集団にはなんとか。
あとで見たら最後には行列は1kmくらいつづいていたようだ(゚Д゚) かわればかわる。本心はもっとひっそり見たいのだけど。

<ここからは御旅所の暁祭まで写真ありません。撮っちゃダメ。>

ここで待つこと約1時間、お迎えの行列が鳥居の中へはいっていくのを見送る。周辺の灯りがすべて消え、空には天狼(シリウス)やオリオン座。

深夜0時過ぎ、神社の方からヲ〜ヲ〜、、の不気味とも言える警蹕(けいひつ)の声が近づいてくる。

先頭は大きな二本の松明を地面に引きずってすすむ。暗い道に熾でしるされた新たな道ができあがる。これが絵のように美しく感動的。
この道を神官が香と御幣で清めつつ進む。その後に榊を手にした白い装束の神人たちに十重二十重にかこまれて、この世の物とは思えない地の底からわくような警蹕に守られて若宮様が目の前をとおりすぎられた。

  青垣山の移りゆくが如し

もちろんお姿は見えない、しかし思わず手をあわせずにはいられない、これが信仰というものだ。

その後に南都楽所の雅楽が続き、崇敬会の方々、そしてようやく一般参拝客があとに続ける。(先頭集団にいないと御旅所の中では暁祭はみられないのでお早めに)
ぞろぞろと止まったりすすんだり、暗い参道を黙々と集団が進む。時折松明の熾が残って足下に赤い点となって見えるのもなにやらありがたい。約1.5km


IMG_9223_20221217233421fa3.jpeg


ようやく御旅所にたどりつく。(画像は暁祭終了後のもの)
この間だれもスマホをいじったり写真を撮ったりする人が、あれだけの集団なのにいなかったのはやはりすごい。神様のご威光か。

正面の仮宮の前の瓜灯籠に火がはいるのは、若宮様がはいられたあかし。


IMG_9217_202212172334257f1.jpeg



午前1時から暁祭
祝詞が上げられお移りになられた若宮様の朝餉になる素合の御供(すごのごく)とよばれる神饌が次々と運ばれる。お餅もあればお酒も、ミカンも、ピッチピチの鯛のお頭つきも。

みかんこ(巫女)の神楽舞、南都楽所の雅楽、そして腹にしみわたる鼉太鼓の打ち鳴らされる音。(この鼉太鼓は普段は春日大社の宝物殿にで見られる)



IMG_9212.jpeg


暁祭も終わって午前2時、神官の方が楽所の方々にねぎらいの言葉を。この寒い中、お疲れ様。


xIMG_9225_20221217233420985.jpeg


多くの参拝客が夜中にもかかわらず、立ち去りがたい思いで三々五々残る。
暖冬の年でもおん祭の頃になると急に寒くなるのが恒例だ。以前甘く見て凍死するんじゃ、と思うくらい寒かった時があって、それからは防寒対策は万全を期している(町中にいると暑い、、)でも今年はそれほどでも無かったような気が。


IMG_9228_20221217233418839.jpeg


さて、翌日は丸1日、若宮様がここで芸能を楽しまれる御旅所祭、どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。





春日若宮おん祭2022〜①田楽座宵宮詣 - 2022.12.20 Tue

三年ぶりに参拝がかなうとあって、大和最大の祭・春日若宮おん祭へ12月16日。今年は20年ぶりの御造替(社殿建て替え)もあっていくつかの行事に参加もできたし、春日若宮イヤーであった。


IMG_9113.jpeg


餅飯殿商店街の一角に見上げれば注連縄のかかる場所が。ここをはいると大宿所がある。前日の15日に大宿所祭があって、生の魚や雉などがぶらさげられる御供やら、衣装やら、御湯立やら見られるのだが、これはまだ見たことがない。


IMG_9132_20221217233537e7f.jpeg


16日午後に祭にさきだって大和士(やまとざむらい)と田楽座の宵宮詣(14時〜)がある。これは大宿所を出発する前の大和士と流鏑馬稚児のようだ。(後ろの緑の小屋が生のお供えをぶらさげる場所。)


IMG_9137_20221217233534fa4.jpeg


それには間に合わなかったので田楽座の宵宮詣(15時〜)と宵宮祭(16時〜)に行こう。おお、今夜お渡りになられる若宮様の御旅所には仮宮が建てられている。鼉太鼓はまだカバー。


IMG_9138_202212172335327e2.jpeg


いつもはなにも無い場所に突如出現する(10月から〜)若宮様の仮宮も今年材料が新調されたとか。


IMG_9141.jpeg


新しいピカピカの若宮社の前にはちゃんと瑠璃灯籠が掛かっている。

ちなみに現在奈良博開催中の若宮国宝展でも見ることができる(写真OK)

IMG_9236_202212180119285c4.jpeg



IMG_9142_20221217233529768.jpeg


田楽座の皆様、若宮社の前に勢揃い。


IMG_9114_20221217233529102.jpeg


この日泊まったホテルの近くに田楽座の宿舎になっているホテルがあったわ。


IMG_9143_20221217233526090.jpeg


それぞれ一組ずつ短い芸能を奉納する。


IMG_9145_20221217233526673.jpeg


これはササラ(編木)


IMG_9147.jpeg


楽曲(中門口)の演奏もあるが、華やかな感じはなくひたすら古代音楽的にシンプル。


IMG_9154.jpeg


高足という芸能 他に玉取という小刀のジャグリング?みたいな。


IMG_9155.jpeg


もどき開口立合舞
みじかい田楽能、太夫とツレの掛け合いが見所。ここらへんは御旅所祭でするのと同じなのだが、あれはちょっと見えにくいので、ここで見られてよかった。


IMG_9160_2022121723351936b.jpeg


そして宵宮祭、お社の内境内に神官が入っていって、これは献じた灯火だろうか?


IMG_9163_202212172335184e9.jpeg


社殿前に神官の方々勢揃い。祝詞があげられ


IMG_9168.jpeg


神饌が次々とおさめられる。(これは蓮根とか根菜みたい)
若宮様、お出かけ前のおやつといった感じかな。


IMG_9164.jpeg


そして巫女さんによるお神楽


IMG_9179.jpeg


春日大社の巫女さんのこの藤の花の簪がいつもいいなと思う。
(後ろにぶら下がっているのはお供えのシャケ)


IMG_9173.jpeg


そして社の前に白い布がかけられる。


IMG_9184.jpeg


小さな松明にみちびかれて神官さん退場。


IMG_9188.jpeg


深夜のお渡りまで、しばしわくわくされる(かもしれない(^_^;)若宮様。
私は休養を取ってお渡りについて行くのに備えるよ。


IMG_9189.jpeg


というわけで奈良お泊まりの夕食は、宿泊ホテルに近いフレンチのfaon(ファン=子鹿)へ。ここ前をいつも通るけれど行ったことがなく、一度行きたかったのよ。


IMG_9201.jpeg


子鹿の人参がかわいい。


IMG_9202_202212172334315f2.jpeg


デザートまでしっかりいただいて、栄養もとったし、あとは仮眠をとり遷幸の儀にそなえることにしよう。



NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (17)
茶の湯 (415)
茶事(亭主) (87)
茶事(客) (182)
茶会(亭主) (19)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (97)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (112)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (66)
京都めぐり2024 (4)
京都めぐり2023 (33)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (15)
美術館・博物館 (149)
奈良散歩 (132)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (61)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2024 (10)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (12)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
熊野三山巡り (2)
有田2022 (1)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (6)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)
春日若宮おん祭2023 (3)
春日若宮おん祭2022 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR