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2012-12

歳の暮れ 2012 - 2012.12.31 Mon

今年はあんなこともできた、こんなこともできた、と思うタイプか、あれもできなんだ、これもできなんだ、と思うタイプか。私は後者かな。だから来年はあれもしたい、これもしたいとすでに予定をてんこもり。

予定をたててはそれをこなしていくこと自体に快感を感じるので、ゆっくりそのひとときを味わうことはむしろ苦手。ええ歳してそれはないよなあ、と自分でも思うわ。

前のめりにつんのめって生きていくのは性分なんでしょうか。
一生なおらないような気がする。ずいぶん損をしているだろうなと思いつつも。

ともあれ2012年もおわり。

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デパートへ最後の買い出しにいったあとは蛸薬師さんで、

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大晦日恒例の大根焚き。

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今年も無事いただくことができたことに感謝。

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今年、自分の命をひきつぐ小さき者も生まれ、健康に育っていることに感謝。


つつがなく迎春準備ができることに感謝。

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結び柳。
ちとしょぼいが、これよりゴージャスになると耐えられる花器がない。

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あまった柳は小間に。
ありゃ、ここには柳釘なかった。
(よって床柱の花釘に)

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根曳き松もOK。
昨年まで上の方に飾っていたけれど、こんなふうに下に飾るのが正しい?

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玄関の花OK。

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いただきものの水仙の苗。
花咲く頃を楽しみに。

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春待つ梅にはもうつぼみが。

そしてこんなものまでご入洛、、、、

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赤子(孫)の兄(?)になった(娘んちの猫)フレディさん。
体重約6kg。

とにもかくにもにぎやかな喧噪のうちに今年は暮れてゆく。

来年が、良き歳でありますように。

皆々様にも良き歳でありますように。



六波羅蜜寺・空也踊躍念仏 - 2012.12.29 Sat

六波羅蜜寺では今月14日から31日まで毎日、空也踊躍(ゆやく)念仏がおこなわれます。(31日は非公開)

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六波羅蜜寺は踊り念仏で有名な空也上人が天暦5年(951年)に造立した十一面観音を本尊とするお寺。
(この十一面観音は秘仏で、12年に一度、辰年だけ御開帳、今年がそうだったんですねえ。見損ねましたが、、)

念仏は夕刻4時から。
まずはお堂の外陣にすわってご住職からお寺の歴史、踊躍念仏の由来などの説明を拝聴。

空也上人は疫病の蔓延する当時の京都で、ご本尊の十一面観音像を車に乗せて引きながら歩き、念仏を唱え、病人に梅のはいった茶をふるまって多くの人を救ったといいます。
まあ、梅に解毒作用があるというわけではなく、気持ちのもちようですかね。


ちなみに波羅蜜というのは、悟りに至るという意味の言葉だそうです。
悟りに至る為の、六つの修行が六波羅蜜で、
布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧。

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多くの民衆にうけいれられた念仏は、当時の権力者にとっては脅威であったため、禁止された時期がありましたが、念仏の祖、空也上人の寺がそれをやめるわけにはいきません。
そこであみだされたのがこの踊躍念仏。

屏風を立ててその陰で鉦をたたきながら体を曲げたり伸ばしたりしながら内陣内をぐるぐるとまわります。
しかも「南無阿弥陀仏」を「も〜だ〜なんまいと〜」という隠語にかえて、意味をわからなくしたとか。

官憲がきたときにさっと退出できて、すぐにやめられるお経なんだそうです。(ふつうのお経は途中でやめられない、、、らしい。よくわからんが)

昭和50年代までこの踊躍念仏は非公開で、ひそかに800年もの間、続けられていたそうです。

半月もおこなわれるので、お堂からはみだすほどの参拝客はいなかったのですが、それでも外陣はぎゅうぎゅう。
しかも念仏のおこなわれる内陣は一段下がっているので、すきまからちょっとしか拝見できませんでした(>_<)ゞ

でもまあ、ありがたいお念仏の音楽的な響きをお堂の中で聞くことができたので、よしとしよう。
(今後行かれる方がありましたら早めにいって最前列をゲット、もしくは立ち見がbetterですわよ)


参考画像は朝日新聞デジタル版→こちらなどで、配信中。


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(清盛塚、、、このあたり六波羅は平家の本拠地でしたからねえ)

参会した人たちとともに、最後に「も〜だ〜なんまいと〜」と7回となえて次の1年の安泰を願う。
そのあとは内陣にてひとりずつ焼香ののち御札をいただきます。

年の瀬に、(敬虔な仏教徒ではないものの)なんだか清らかな気持ちになるお念仏、いただきました。

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六波羅蜜寺周辺は、六道の辻、あの世とこの世の境といわれ、お盆のお精霊迎えのころたいへんにぎわうあたりですが、この季節は閑散としています。

こちらは西福寺。
(壇林皇后九相図で有名)

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幽霊子育て飴さんもお休み。

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夕刻の轆轤町(かつては髑髏町だった。亡骸が野ざらしにされていた場所ゆえ)を、趣のある町家を見ながらそぞろ歩いて、、、
(京都では鬼門=東北に厄除けに南天を植えるお家が多いのだが、これがまた丈夫な木で、わさわさ大きくなる。コチラのお宅もそんな感じで大きくなりすぎたもよう^_^;)

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京都の茶人さんに高評価の松原通りの上生菓子店、松壽軒さんで和菓子を買って帰路につきました。

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フィナーレは吉例顔見世興業! - 2012.12.26 Wed

秋からこっち、数少ないオフの日は茶会やらお遊びやら、つめこめるだけ詰め込んで、怒濤の勢いでスケジュールをこなしたもんだ。

途中なんども気分が悪くなるくらい疲れを感じたが、「まだ、大丈夫、、、まだ、いける、、、私は大丈夫、、、」と自己暗示をかけて遊ぶさまは、我ながら鬼気迫るの感あり。

そんなシーズンもついに終わり、いよいよフィナーレは南座、ご存じ顔見世興行でございます!

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まずは恒例、縄手古門前の美容室エメラルドさんで髪をしてもらう。

この日はお休みの日だったのに、どうしても、という人が何人かいてはって朝のうちならということでお願いを。

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(もう次の方の髪にはいっている先生入りで写真、とってもらいました)

いつもながら手早くステキにセットしてくださる。
「私から仕事をとったら何も残らない。」「仕事することがリハビリ。」と、にこにこお話しされる。
福谷先生、大好きだなあ〜。
1年ぶりなのに、私の職業まで覚えていて下さっていて、感激。と同時に、すごいプロ意識を感じる。

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で、実は違う着物に着替えて行こうと思ったのだけれど、先生に「その着物がいいよ。」とほめられたのでこの着物のままで。(おだてに弱いのよ、、、)

で、いざ!
南座へ!

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年の瀬の顔見世興行は格別、なんだか晴れやかな気持ちになる。

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今年はなんといっても勘九郎襲名の口上がある夜の部でしょう。

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花街の姐さんがたもおいでで、いやがうえにも華やぐ。

まずは「仮名手本忠臣蔵 五・六段」で仁左衛門さんをたっぷり堪能。
やつれ男をやらせたら右に出るものなき天下一ですわ。

しかし「お軽勘平」の勘平があんな悲劇とは思わなかった。
仇討ちの実話は知っていても仮名手本忠臣蔵となると、実はあまり知らない。
もちっと勉強してから見るべきだったな。

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そしていよいよ口上。

舞台にずらっと並んだ裃姿の綺羅星の役者、その真ん中に勘九郎・七之助兄弟が。
どうしたってだれもが先代勘九郎こと勘三郎さんのことを思ってしまう。
席を予約したときにはまだ、夢にも思っていなかったのにね。

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そして勘九郎が静御前と知盛の一人二役を演じる「船弁慶」。
前半の押さえに押さえた静の舞のあと、ケレン味たっぷりな知盛の幽霊を演じるのはやっているほうも小気味よく、楽しいのではないだろうか。

この演題は大好きだし、今年の平安神宮薪能でも味方玄さんの知盛(「碇潜(いかりかつぎ)」)は迫力があってとてもよかった。
(ちなみに知盛は清盛の四男、壇ノ浦にて、生きたまま浮かび上がって晒し物になる辱めを避けるために碇を体に巻き付け、それをおもりにし、「見るべき程の事をば見つ。今はただ自害せん」と言い残して入水した。)


歌舞伎ではまた違った迫力で、幅の狭い花道で何回も回転して退場するときには落っこちやしないかとはらはら。
う〜ん、これは何かに似ているぞ。
そうだ!
バレーの白鳥の湖で、かれんな白鳥を演じるプリマが同時にコケティッシュな黒鳥を演じて華麗なピルエットをみせるあれだ!

がんばれ!勘九郎!
お父さんの分まで。と思わず心の中でさけぶ。

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ひいき筋のご祝儀を見せる竹馬。
この名前をチェックするのも楽しみ。
扇雀さんへは末富かあ、、

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幕間に文字通り幕の内。
昨年は準備しなかったので、太巻きしか売店に残っていなかった反省をもとにあらかじめ菱岩さんへ予約。
幕間に入り口まで持ってきてもらえます。
有名なだし巻き入り。
さすが、おいしかったわ

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お茶はこのような定式幕の模様のカップにて。
(こちらの顔・見世はお目汚しのためしておりません^_^;)

最後の演目は「関取千両幟」。
成駒屋・翫雀さん。(坂田藤十郎の息子)
橋之助の悪役ぶりが
橋之助さんと言えば、団十郎さん体調不良により休演、その代役を見事にこなしてはった。
これもさすが!

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終演の頃には夜も更けて。
今年の怒濤のお遊びもこれにて終了。チョン!(柝の音)

明日からはしばらく「孫祭」だあ。

クリスマス茶事〜灑雪庵 - 2012.12.24 Mon

暁庵様の茶居とでもいいたいようなお宅、灑雪庵にて、こちらでご縁をいただいた方々とクリスマス茶事にお招きいただきました。

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思えば最初にお茶事に参席させていただいたのは水無月の茶事でしたね。

それからのご縁のお茶友さん、暁庵様の京都のお友達もまじえて懐石もそれぞれが分担してもちよりで。

一応お茶事なので、厳粛な雰囲気はかもしつつも、一言でいえば「なんて楽しい!!」

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お待合の煙草盆の一閑人とおぼしきヒトが、赤いサンタ帽をかぶっているところから始まって、もうクリスマスムードは全開です。

暁庵様はいつも手持ちの道具すべて(茶道具だけに限らす生活道具も)を上手に茶事に使いこなす手練れです。
それも一滴エッセンスを入れて、ほ〜っと思わずうなってしまいます。

当たり前の茶事はもうおもしろくない、とおっしゃる彼女は融通無碍なお茶事を心底楽しんでおられる。
まだまだわたくしなんぞは到底到らぬ境地です。

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(織部の南蛮人燭台。
サントリー美術館のが有名だそうですが、なぜか魚籠をもっているのがお約束?)

本席のお床は総飾りで、四角い取っ手付きの籠(のちにほんまに手持ち用の籠と判明)には漆色のアンスリウム他ゴージャスな洋花がたっぷりと。

これはご友人で小原流の華道をされているT様が前日いけられたものとか。
すてきです。残念ながら素人には無理です。

責め紐釜にも赤と緑のクリスマスカラーの水引がかけてあって、炭手前のときにどうやって封印をとかれるのかわくわく。

香合も一見クリスマスとは関係ないものですが、あ〜なるほど、そうきたか!
の、クリスマス仕様。(ネタバレになるのでナイショにしておきます)

いよいよお楽しみのお持ちより懐石。

ヒラメを前日から昆布じめにして、加減酢をかけた向付はわたくしが、
あたたかくておいしいしんじょうの煮物椀、汁椀は暁庵様が、
30時間漬けられたという西京漬けのたっぷりとした鰆の焼き物はO様が、
海老、アボガドなどのクリスマスカラーの和え物はT様が、
そして圧巻はP様のこれ!

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ティアンというプロヴァンス地方の野菜の重ね焼きとか。
みごとなクリスマスカラー!

このメニューを考えられるのに1M前からあれこれ思案されていたとか。
底にバターライスも入っておいしゅうございました。

考えれば私の向付が一番簡単かも〜、、、、
さすが暁庵様、担当を決めるのに、人間をようみてはる。(^_^;)
もちよりでこんな正式の懐石ができるなんて思いませんでした。
皆様の料理の腕前、しかと確認いたしました。
最後にそれらをまとめ上げられる力量もさすがです。

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懐石の時はBGMにストリングスのクリスマスソングを。
お酒(ロゼワインをいただいた!)もまわってほんとうに良い気分。

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さて、後座は気分をきりかえて。
冬至をすぎたばかりゆえ、室内の陽はもううすぐらく、燭台のあかりが夕ざりか夜咄のよう。

濃茶がとってもなめらかでおいしい。
ダマがなくて、熱くて、とろとろと、、、濃茶を練るのはとてもむつかしい。
特に茶席では。
久々においしい濃茶をいただきました。
(お稽古場ではそのような濃茶はなかなかいただけませんの(^◇^;) )

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はしょることが多くて、めったにみられない後炭も拝見。
流れた炭をかき上げると尉(表面の白い灰)がおちて、赤い火が復活。
この火を囲む幸せなひととき。

一陽来復。
キリスト生誕。


聞けば又すぐに茶事をひかえておられるとのこと。
なんという力量でしょうか。
お疲れはだされませんように。

本当に楽しい、お茶が取り持つご縁、暁庵様、皆々様、ありがとうございました。


<おまけ>

本日の帯。
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染工房 遊さんで描いてもらった雪華紋。
角通し江戸小紋の着物にて。


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帯周りはちょっとクリスマスカラーにしてみました。(⌒・⌒)ゞ


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Deutscher Weihnachtsmarkt 2012 - 2012.12.23 Sun

毎年恒例、クリスマスはこちらで楽しむことにしています。

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梅田スカイビルのドイツクリスマスマーケット

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ヨーロッパのクリスマスマーケットに行った気分に十分なれます。

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なぜここでドイツか?
スカイビルにはドイツ総領事館がはいっているのです。


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11月末から一ヶ月間毎日開催なので、かならず行けるのがうれしい。

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特に夜のイルミネーションがとてもすてきです。
カップルで行くとさらにロマンチック。

あ、お一人様でももちろん(^_^;

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ヒュッテ(屋台)も、夜の方がきれいですね。

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こちらはクリスマスツリーに飾るクッキーを。

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こんなきれいな色のソフトキャンデーもありますが、お味の方は、、、、
(う〜ん、プラスチックをかじっているような感じで、、)

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毎年お楽しみのシュマルツゲベック(揚げ菓子)のお店。
甘〜い良い香り。

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あたたかいグリューワインを楽しむカップル。

そうだ、私も。

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毎年カップはその年のオリジナル。
今年はサンタさん。
頭の部分と、胴の部分が選べるんですって。

なるほど、カップルで行くと上下そろってサンタさん完成するというわけか。

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私は頭の方でいただきましたが、これがまたこぼしそうで飲みにくいの。
でも体はこれでほかほか。

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見上げればツリーに空中庭園に、、、そして月。

今年も皆様、よいクリスマスをおすごしください。
クリスチャンでなくてもね!

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おみやげは、シュトーレン!(o^-^o)

都の最後の紅葉〜下鴨神社 - 2012.12.21 Fri

京都の町なかで最後に紅葉する、、といわれるのが下鴨神社の紅葉です。

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町なかの木々はすでに箒状態になっていますので、どんなかな〜と思いながらでかけましたら、、、

ちゃんと待っていてくれたかのような紅葉の参道です。

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瀬見の小川の汀は、どこまでが岸でどこからが川か、落ち葉に埋もれてわかりません。

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糺の森には落ち葉でできた小径が。

さて、今年は鴨長明「方丈記」が書かれて800年にあたるために、いろいろイベントがあったようですが、まずは糺の森にある、下鴨神社摂社・河合神社でしょう。
彼は河合社の神官の子でした。(その地位を継ぐことはできなかったのですが)

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ややっ!!
美人水とな?

、、、、いや、ま、しかし私の場合はすでに手遅れなので(^_^; いただくのは断念いたしました。


ご祭神玉依姫命様は、賀茂別雷神(上賀茂神社の祭神)の母であり、女性の守護神、、、ということから、なぜか美人になれる御利益がある、、、ということになっているらしいです。

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この河合神社に鴨長明の方丈が復元されています。

モンゴルの遊牧民のゲルみたいに折りたたんで移動できる、というコンセプトの庵。
広さにして約五畳半とか。
バストイレさえ考えなければ、たしかにこれだけの広さがあれば十分くらせるなあ。
(だって学生時代の下宿はもっとせまかったし)

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行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず
よどみに浮ぶ うたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし
世の中にある人とすみかと、 またかくの如し


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長明は歌で鳥羽院に認められたし、清盛の福原遷都にも随行したし、「平清盛」の激動の時代の人だったのだなあ。

あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける
知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る



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社務所では屋根の上の落ち葉をお掃除中。
ご苦労様。

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さて、糺の森にもどりましょう。

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落ち葉のたまるくぼみは鴨社神宮寺池の跡。
嵯峨天皇の勅願寺として建立された神宮寺はここにあったといわれているそうです。

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とても市中とは思えない糺の森です。

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なんとか残った「風のかけたるしがらみ」。

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腐葉の上にももみぢ葉。

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森の中で一番赤かった一本。

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神のおわす森。

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鳥居が見えてきたところでUターン。
(ゴメン神様、境内のそとから礼拝しとくわ)

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石の橋がみえるでしょうか?
あの橋は、、、

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神域と人の世を結ぶ橋なんです。

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帰り道、参道南側にある川口美術さんをのぞく。

李朝家具・朝鮮骨董のお店。
またここの室礼がすてきなのです。
白磁の皿や鉄釉の壺に投げ入れされた枝ものや花のセンスの良いこと。
その器自体にも力があるのですがね。

ちょっとここでいいものをゲットしまして、包んでもらっている間に本棚にならんでいる李朝古陶磁の本をめくっていると、、、うふふ、参考文献の中に浅川伯教、浅川 巧の名前を発見しましたのよ(^_^)b
(参照→


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今年最後の紅葉狩りの後のランチは出町柳のほそ〜いろうじの中を入っていく、見つけにくいかぜのねさんで。

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おばんざいセット。
とってもヘルシー。
(ガッツリ系のランチもありますよ)

京都会館〜この景色を目に焼き付けて - 2012.12.19 Wed

岡崎のランドマーク、京都会館。
大学に入学したときからずっと岡崎の景色の一部でした。

前川國男の設計により、1960年に開館。
優れた建築として、日本の近代建築100選にも選ばれました。

思えば二条通りはずいぶん広い通り、、、というイメージが以前からあったのですが、よくみると通り自体は普通の道幅です。
なのになぜ広い印象があったのかといえば、あの絶妙の高さの京都会館の存在によるのだと思います。
(もちろん会館前の広い歩道もね)

それが突然の京都市による建て替え決定、今年春からはもう使用停止、、、とあれよあれよというまにあの建物の景観と調和した美しさは風前の灯火。
多くの建築家の反対、ユネスコの諮問機関ICOMOSの勧告はことごとく無視された形で。

それに関して、思うことは山ほど、、山ほどあれど、ここではあえて、それは封印します。

この問題に興味のある方は以下のURLをご参照下さい。
  
京都会館を大切にする会
京都会館再整備をじっくり考える会
I love Kyoto Kaikan


実はそれほど反対があるので、京都市はすぐに壊すことができないのでは?とかすかな期待をもっていたのです。
ところが、ところが、、、、

先日お向かいのみやこメッセからふと見ると、、、

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うそっ!!
壊れてる!!


やっぱり、どうしても第1ホールは壊されちゃうのか。o(;△;)o



ならば、今のこの京都会館のある景色をしっかり目に焼き付けておこう。


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学生時代、友人が大学のオケでバイオリンを弾いていたので、1年に2回はチケットを買わされて^_^;かならずここに来ていたな。
学生にとっては少し晴れがましい場所だった。

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いろんなミュージシャンのコンサートにもいったっけ。
印象に残っているのはなんと最盛期のダウンタウンヴギウギバンド!
宇崎竜堂、超かっこよかった。

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大好きだった「風」のコンサートも記憶に残る。
(伊勢正三さん、好きだったの)

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未だによく何のイメージかわからない第1ホールのホワイエの壁画オブジェ。
これも懐かしいなあ。

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京都市内のほとんどの保育園児が出演して主に鼓隊の発表がおこなわれる幼児音楽フェスティバルもここで開催されていました。
子どもたちが保育園児だった頃、小太鼓を一生懸命たたいていた姿が目に浮かびます。

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使われなくなった建物というのは、こういう大きな会館でも、家でもなんだかさびしい感じがただよいますね。

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学生のオケだけではなくて、ちゃんとしたプロのオーケストラを聴きにいくときは、ここに並んだ行列はなんとなく華やいで、(若かりし頃の)私も背伸びをしてちょっとだけおしゃれしていったっけ。
誰と行ったかって?
それは言わぬが花 (Ψ▽Ψ*)♪

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ああ、、、
穴があけられちゃって、、、、

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しばし、、、

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しばし今のままの姿を思い出とともに目に焼き付けて。


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年の瀬の茶事 - 2012.12.17 Mon

師走のあわただしい中でも、お茶は別!
という方々が年の瀬茶事においでくださいました。

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お正客がこの日誕生日の友人でしたので、待合には紀貫之の宇多天皇還暦の寿ぎの歌を。
(N様、いただいたお軸、時を得たお披露目できました。ありがとうございました。)

冬至も近いので、錦でかった柚子をのちほどお持ち帰りいただく。

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今回もお茶の道では先輩のWさんに水屋に入っていただく。
有能な水屋がいると裏方仕事は任せて安心なので、席に集中できます。

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さて、趣向も考えたし、準備は万端、、、、だったんですけれどね。

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肝心のお点前がちょっと自分でもなさけなかった。

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重ね茶碗はいつもやってるしできるはず、、、とタカをくくって稽古もせず、ぶっつけ本番で。
結果はもうぼろぼろでかなりお恥ずかしい。

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日ごろのお稽古がいかに大切か、思い知ることになりました。

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極めつけは濃茶の追杓のとき、柄杓の合がぽろっととれてお湯をぶちまけたことかしら。
さいわい茶碗の中は無傷だったので、なんとか練り上げましたが、このアクシデント、きっと御参席のみなさまの後々までの語りぐさになるんだろうな〜、、、


きゃ〜っ!! 。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。


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全然準備万端じゃないじゃない。


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(木守り:蓋置)


趣向が楽しければそれでいい、という人もいるかもしれませんが、自分が満足するにはほど遠い。
楽しむべき所は楽しむけれど、お茶はやはりもっと真剣勝負をする姿勢でのぞまなくてはならなかったと反省。

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(宝船にみたてた釣船花入。白玉椿)

最近ツイッターでフォローしている熱い若者茶人のツイートに頭が下がる。

”今日も稽古である。 昨日も稽古である。 一昨日も稽古である。 昨日一昨日も稽古である。 勿論、 明日も稽古である。”

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それでもすばらしかったのは懐石とお菓子。
(全部私以外の手柄です。(T_T))

仕出しの三友居さん、我が家の狭いキッチンですごく手際よく最高の懐石をくりだしてくださる。
料理を出すタイミング、引くタイミングについてもいろいろ勉強になることをたくさん教えていただきました。

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お酒は神戸のお酒、福寿。
山中伸弥教授をはじめとするノーベル賞授賞式の晩餐会で供されたお酒を用意いたしました。

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これは山もとさんの創作菓子。

最初顔見世にちなむものを、ということで「暫」の枡形をモチーフにしよう、という話でしたが、その直後の勘三郎さんの訃報。

そこで考えて下さったこの菓子は定式幕に角切銀杏・中村屋の紋。
銘を「決意の口上」。

すばらしいですね。
亭主のへたれを救ってくれたお菓子です。

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亀廣保さんのお菓子は一幅の日本画のようです。


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かくして茶事は終了し、お手伝いのWさんと残心、、、というか反省のお茶を点て合ってお見送りしたあとはほんとうの独座観念。

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お炭は胴炭まできれいに燃えて、上げようとしてさわると、ほろほろと崩れる。
良い感じ。
寒い季節は炭火の美しさがことさら感じられます。

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外回りの片付けを終わるとあたりはもうすっかり暮れています。

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見上げれば三日の月。

次回はもっと真剣勝負でがんばろう、、く( ̄△ ̄)ノ

茶事の準備と洛中レトロ建築ウォッチング - 2012.12.14 Fri

週末の茶事に向けていよいよ本格的に準備を。(泥縄ともいう)

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午前中の仕事を終えて大阪から帰ってまっすぐまずは錦で野菜を調達。

洛中の碁盤の目を北西の方向にジグザグ。
歩きながら洛中の街並みウォッチング。

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東洞院三条上がる、新風館の裏手にあるランドマーク(私的に)、平楽寺書店さん。仏教関係の書店です。
建物も昭和初期のレトロ建築で登録有形文化財ながら、創業が慶長年間というからおどろき。


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姉小路を烏丸の方へ。
こちらも創業300年の柚味噌・八百三。
いれものが柚子の形の焼き物なので、これを今の季節香合代わりにしている人、多いと思うな〜(^^)

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その並びの上菓子屋さんの老舗、亀末廣さん。
重厚な建物になんだか赤い車がマッチしてるわ。
だいたい「亀屋」とか「亀」とか「末」がつく和菓子屋さんはこの亀末廣さんの別家(のれんわけをゆるしてもらった菓子屋)なんだそうな。
かの末富もそうだし、そうそう、大津のみゅうさんとこもね。
ちょっと入りづらそうだけれど、重い引き戸をあけると、さすがの風格、伝統を感じます。
対応もとても感じいいのはさすが。

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烏丸通りに面する新風館。
旧・京都中央電話局。
京都の登録有形文化財第1号なんだそうな。
いまでは若者向けの商業施設がたくさん入っていて、つぶされなくてヨカッタ〜、と思う建物です。

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さて烏丸を横断。
このあたりから祇園祭の中心地にはいります。(今年も祇園祭、あちこちよう歩いた)
あの祭の時、熱気と人出であふれた通りを卦の日に歩いてみるのもなかなか楽しいのです。
ここは○○山があって、ここには△△山で〜、、、とか。

ちなみにこの烏丸通りの西側にぽつんとたつ町家は山鉾・鈴鹿山の会所。

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そのお隣が、、、、、新風館みたいに保存されず、平成11年にとりこわされてしまった辰野金吾設計の第一勧銀京都支店の跡地です。
東京駅にちょっと似た感じの赤煉瓦の良い建物でしたがねえ、、、

なんだかNHKが入るようですが、入れ物だけはかつての建物のレプリカになるそうです。
どんなもんかなあ、、、

(三条と御池と間違えていたようです。となると、、、ここには何があったのでせう???)

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室町通りは押小路で微妙に通りがずれてる。
なので御池から北上するとき、どんつきにこの建物がいつも目に付くのですが、う〜む、、、こんなスケルトンの町家で安全性はどうなのか?悩んでしまう。(え?よけいなお世話?すんません)


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これを少しあがると目的地の亀廣保さん。
干菓子専門のお菓子屋さんで、お茶をする者にはなくてはならない老舗です。(当然ここも亀末廣さんの別家)
ここで宝石のような干菓子を調達。
細工もこっているし、味もしっかりとおいしいのよ〜( ̄▽ ̄)v

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祇園祭で山鉾を冷やかして歩いているときも、ここはいつも行き止まりだなあ〜と思っている衣棚(ころもんたな)通り。南は三条通で消失。
東西の通りはともかく、南北の通りはそうでなくても覚えにくいのに、こんな途中で消えちゃう通りがあるのでよけいにややこしい。

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ここには唐紙の唐長さんのインテリア部門があります。
唐紙のデザインは現代建築の中ではかえってポップですてきなので、ここでは襖以外の使い方を提案しています。
ちなみに私はプライベート名刺は唐長さんの、使ってます。うしし( ̄▽+ ̄*)

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ご愛用の韓国茶屋素夢子古茶屋さんは本日はスルーして、、、
(このあたりは黒主山ですねえ、、誉田屋さんだし)

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なにか食べるものは?、、、と入った文椿ビルジング、これも大正年間に建てられて、破壊を免れ保存されているビルです。

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内部。
結局食事という目的ははたせなかったものの、ここでまた奇跡のような邂逅が!
高麗美術館ソウルツアー以来、香雪美術館茶会、洗心庵夜咄茶会とすごいいきおいで再会している方に、ここでばったり!!
なんだか私たちご縁がありますねえ。(=⌒▽⌒=)
そのうちどこかできっとまた、お目にかかれますね!

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烏丸通りを南下して、生け花の池坊近くのお花屋さんで茶花を調達。
このお花屋さん、地下に茶花コーナーがあるなんて、しらなかった!

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いつもお世話になっている茶華道具館さんで消耗品を購入して、おむかいの、、、

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これも今はなき第一勧銀とともに烏丸通りのランドマーク、旧・北國銀行。
これまた辰野金吾設計。おなじテイストだもんね。

現在はflowing karasumaというカフェレストランに。
ここも壊されなくてヨカッタ。

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高い天井が銀行の名残を感じさせます。

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残念ながら食事タイムをはずれていたので、ここでも空腹を満たせずにカプチーノで我慢。


ふう〜、、
買い物にいったのか?散歩にいったのか、よくわからんまま、とりあえず準備OK!、、、のはず( ̄ー ̄?)

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付記:結局空腹はマエダコーヒーのオムハヤシライスで癒しました。むふ。


あたたかい家庭茶会 - 2012.12.13 Thu

(本日は画像はすべてイメージ画像ですので (⌒-⌒*)v のほほ)

大きな会場での大寄せの茶会はポピュラーですし、機会は頻繁にあります。
小寄せの家庭茶事も経験はあります。

でも、ご自宅で大寄せ(中寄せくらい??^_^;)の茶会をされる方はめずらしいのではないでしょうか。

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今回ご縁があって、家庭茶会におさそいいただきました。

一席6〜7人で三席されるとか。
最後の三席目へ入らせていただきました。

お茶のために作られたわけではない家が、屏風などのあしらいで佳きお茶のための空間に。
(この屏風がまた「古美術」級ですばらしかった)
屏風の背後にかくされているのはお仏壇、、、ご先祖様、しばしお許しを。(^◇^;)
それから猫ちゃんのトイレもかくれていたの、私しっかり確認。(^-^)
(かわいい黒ちゃんがいるのです)

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建物の脇の本来通路のスペースが、蹲居のあるりっぱな露地になっているのは巧の技、、、と思ったら実はこれ、プロではなくご友人が作られた物なんですと!
すごいですw( ̄o ̄)w!!

動線はやや変則的にはなるものの、蹲居を使うとやはり文字通り「市中の山居」のイメージがふくらみます。


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ここだけはお茶仕様のお茶室は四畳半。
床には「無事」の一行物。
竹の花入に、赤い椿とナンキンハゼの白い実。

この席ではお茶つながりの友人と、職場のご友人が暖かい炉の周りにつどいました。
お菓子は山もとさんの薄紅色の椿。西王母、、、かしら?
お薄をいただくのにそれぞれ違ったお茶碗で。
これもまた楽しみ。

茶道をご存じない方も、常日頃から心のつながりがある方ばかりで、ほのぼのと実に暖かい家庭茶会でした。


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この茶会にうかがう途中、前席をおえられた方々と出会いました。
何人かはお茶つながりの知己、道すがらすれちがいながらかける挨拶がとても心地よい、なんだかうれしい。

お茶という共通言語をもっているだけで、実生活ではよく存じ上げない方でもひととき心を通わすことができる、、これもお茶の功徳だと思うのですが。(明恵上人の「茶の十徳」にははいってないけど)

逆に茶の湯は総合芸術といわれるだけあって、その裾野がとても広い。ゆえにアプローチの仕方も多岐にわたるので、いろんなタイプの人を巻き込めるといえるかもしれません。

ここで大切なのは「淡交」であること。

  君子の交わりは淡きこと水の如く、
   小人の交わりは甘きこと醴(れい)の如し
(荘子)

プライベートな生活にお互いまきこまれぬよう、干渉せぬよう、ほどよい距離の「茶友」でありたい。



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それにしても本日の席主さんの茶を通じた知己の多いこと。
そういうふうにお茶の人脈を広め、それを深めていくには、かなりの努力、エネルギーが不可欠だと思うのです。

日々の生活にかかわるすべてが禅宗でいうところの作務、修行だと思えば、そういう茶友を持つこともまた修行かな、と思うこのごろです。





弘道館〜忠臣蔵茶会 - 2012.12.11 Tue

(以前の弘道館シリーズはこちら

年の瀬の弘道館月釜です。

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まだまだ名残の紅葉。

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美しいなあ、、、
このろうじを、今日はどんな趣向かな、と思いながら入っていくのが毎月楽しみなんです。

このごろ、この月釜にいくとお茶友さんにいっぱいお目にかかってしまうのも、なんだかうれしいです。

今月はやはり「討ち入り」ですよね。
今回のゲストはなんと講談師、旭堂南青さん。
若手の講談師さんです。

講談と落語の違いというのがよくわからなかったのですが、もともとはお坊さんの講話からでたものらしく、文字を知らない人たちに聞かせる「おもしろい系」の話が落語へ、識字者への「まじめ系歴史系」の話が講談になったとか。

落語は「不立文字」のようなもの、口伝になりますが、講談は話の骨格を記録してもよく、それに自分流に肉付けをして再構築して話すのだそうです。

もうひとつの違いは講談師は前に机を置いて張扇を使うところ。

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ちなみに一番奥で太田さんが座っている高座の机が講談師のもの。

南青さんの講談は赤穂浪士のひとり、神崎則休(与五郎)の一説。

仇討ちのために江戸へ下る与五郎に、道中丑五郎というヤクザ者の馬子がからんできた。
彼が断っていると、腰抜け侍と見て調子に乗った丑五郎が「詫び証文を書け」と無理難題。
大事な仇討ちの本懐をとげるためにはここで我慢とおとなしく詫び証文を書く。
その後、赤穂浪士の討ち入りがあり、そのなかに与五郎がいたことを知った丑五郎は己を恥じて出家の上、浪士達の墓守になった。
後にこの時の詫び証文は芸州公(浅野家)の知るところになり、その手にわたる。

浅野の家では年の瀬(もしくは正月?)にかけられる三幅の掛け軸があり、ひとつは韓信の股潜り、ひとつは家康の「堪忍袋は胸に掛け 破れたら縫え 破れたら縫え」そしてこの詫び証文とかや。
いずれも「我慢・堪忍」の教え。我慢できずに家来を路頭に迷わせた内匠頭(この人が一番アカン人やといつも思うのよ)の轍をふまぬようにとの教えでしょう。

いや、南青さん、その語り口、堪能しましたわ。

さて、このあとはお茶会になります。
、、、、とおもうとどこからか三丁陸六つ、一鼓六足、天地人の乱拍子(かどうかは知らんが^_^;)、山鹿流の陣太鼓が!


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ここできりっとした袴姿に白襷、白鉢巻きもりりしいお嬢さんがお点前をしてくださる。

そういえば討ち入りといえば浪士の中にはすぐれた茶人(大高源吾は山田宗偏の弟子)、俳人(大高源吾や先の与五郎もそう)、歌人もいたのよね。

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本席の軸は大石内藏助の消息、待合が大高源吾の消息。
(大高源吾と俳人・宝井其角の歌は有名:年の瀬や 水の流れと人の身は あした待たるるその宝船)

吉良上野介の首級とあざむく桂籠が槍にくくりつけられていますね。

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お菓子も陣太鼓でございます。

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中の餡がこれまた火の色で。


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今回も忠臣蔵茶会、いろいろ勉強させていただきました!

ピアニストだって・・第九!〜わざ永々棟にてサロンコンサート - 2012.12.09 Sun

車の外気温表示が1℃だった寒い夜、あたたかい数寄屋のお屋敷にてピアノのサロンコンサートへ(クラシックファンの)ダンナと。

場所は白梅町近くの平野の家・わざ永々棟

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この家は大正時代の数寄屋建築でありましたが荒れ果てていたそうです。
この家を手に入れた数寄屋大工の山本隆章棟梁が、その数寄屋建築の伝統を伝えるために、あらゆる大工の技術を駆使して工繊大とのコラボで改修した家なのです。

ここがオープンした当初から、私はちょくちょく訪れていますので、詳しくは過去記事を。

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夜の風情もまた格別。

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ステンドグラスはもとからあったそうですが、現在のは工繊大の学生さんが作った物とか。

さて、今宵はピアノで大工、、、、いや第九!

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え?第九にピアノのパートってあったっけ?
と、思われた方、正解です。
ないのです。
ピアニストは第九交響曲の間は客席で指をくわえて聞いていなければならないのです。

でもピアニストだって第九を弾きたい!と思っておられたピアニストの梅原尚子さん、リストがピアノ用に編曲した楽譜と運命的に出会ったのですって。

そこでこの日は第九の全楽章を演奏してくださるのです。

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さて、このピアノ。
永々棟を開くにあたって、なにか目玉になる物を、、、とさがしていたスタッフの目にとまったのが寺町二条の楽器屋さんでほこりをかぶっていたこのフランス製エラール(Erard)のピアノだったそうです。

エラール社は残念ながらいまはもうなく、幻のピアノとなりました。
そしてこのピアノが製作された20世紀初頭、この屋敷が建てられたのも20世紀初頭なんだそうです。
中の部分はごっそり新しいドイツ製のパーツに入れ替えられていますが、外枠の木製部分は当時のままだそうです。

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ご覧のように客席は土間の部分(カーペットで十分暖かい)、座敷に椅子や座布団などで思い思いの場所にすわって聞くカジュアルなサロンコンサートです。

多分フルオーケストラの第九をよく聞きこなしている方なら、それがピアノでどう表現されるのか、とても面白いんじゃないかと思います。
でも、わたくしはあまりクラシック音楽に詳しくありません。(ので、違ったことを書いていましたらごめんあそばせ。(^_^;ん)
しかも何回も第九はオケで聞いているのに、第1〜3楽章まではほとんど記憶にない(__;)

今回、各楽章の前に梅原さんがミニ解説をしてくださって、それをきいてから曲を聞くととても理解できて、なんだか覚えられそうな気がします。
以下、梅原さんの解説のダイジェスト。(多分あってると思う、、、、)


第1楽章:不安感をかきたてるような音から始まって、ベートーヴェンの人生の苦悩をそのまま表したような章。
ベートーヴェンの生涯はたしかにあまり幸せとは言えないものでした。伴侶にも一生涯恵まれませんでしたし。

第2楽章:追い立てられるようなリズムのくりかえし、フーガ。ベートーヴェンまだ苦しんでます。

第3楽章:その苦しみの人生からたどりついた諦め、すべてをすてて得られる安らぎ。天国の音楽(第1テーマ)と地上の安らぎ(第2テーマ:まだ悟りきれていない)がくりかえされ、天国の天使が高らかに吹くファンファーレの後には第1テーマのみ。

いやがうえにも第4楽章への期待はたかまりますが、ここで懐石で言えば小吸い物、
リストの超絶技巧曲「ラ・カンパネラ」を。

intermissionでは奥の広間にて、老松さんのお菓子とお抹茶を。

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お菓子の銘はずばり「歓喜」。
画像ではよくみえませんが、上に金箔がのっていていかにも、、、なんです。

さて、いよいよ第4楽章:合唱入ります!、、、といってもピアノ1台でどう表現するのだろう、ソロパートの4重唱は?、、と思っていましたら、すごいんです。
たしかにピアノで4つのメロディーがあわさっているんです。
あれには感動でした。
知っている部分の歌詞だけピアノにあわせて心の中で口ずさみました。
苦しんで苦しんで、やっとたどりついた生きとし生けるものへの歓喜、勝利の歌。
これがベートーヴェンがたどりついた最後の交響曲。


   天の星々がきらびやかな天空をとびゆくように
   楽しげに 兄弟達よ 自らの道を進め
   英雄のように喜ばしく勝利をめざせ



このクリスマスの時期に日本ほど第九が演奏される国は他にはないそうです。(ヨーロッパでは定番は「ハレルヤ」なんですって)
梅原さんは演奏だけでなく、お話しもとてもおもしろい方でした。

最後のアンコールではかのバーンスタインの「ウエストサイドストーリー・メドレー」を。

なぜなら、1989年のベルリンの壁崩壊の直後の年末に東西ドイツとベルリンを分割した連合国のオーケストラメンバーによる混成オーケストラを指揮したのがこのバーンスタインだから。
この時、第4楽章の詩の"Freude(歓喜)"はあえて"Freiheit(自由)"に替えて歌われたのだそう。

この曲の時、梅原さんの小学生のご子息と永々棟スタッフのお嬢ちゃんがカスタネットやブリキ缶などで参加。
猛特訓は半日だけだったそうですが、子供の柔軟な感性にはただただおどろきです。


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とても心温まるいいコンサートでした。
来年もまた是非来ようと思います。



<付録>

永々棟の二階の大広間。

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昨年この広間で観世流シテ方、味方玄さんのお能の会に参加しました。


そして、ここにはよい小間のお茶室もあるんですよ〜。

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聚楽庵。
三畳半というちょっとかわった小間です。
ここでお茶事なんかによばれたいな。

   

真如堂・師走〜紅葉の果て - 2012.12.08 Sat

さてさて紅葉の季節も一段落、人出も一段落、、、、かな?
真っ盛りの頃は人出がこわくてちかよりませんでしたが、そろそろどうなってるか偵察に。
まずは黒谷さんから入ります。

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ついこの前までこんな札なかったような気がする。

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この道しるべはありましたが、こんなに黒々と文字がぬられていなかった。
だからここに会津藩墓地があると知っている人はそれほど多くなかったはず。
やはり来年の大河ドラマの影響だな、こりゃ。

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黒谷さんでたくさんみかけるドウダンツツジの生垣。
盛りの頃は目も覚めるような真紅なのですが、もう半分散ってしまいました。

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あら〜、、、
真如堂へぬける墓場コースもすっかり冬支度。

ちなみに一月前はこうでした。

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季節の移り変わりは早い。
特に美しい景色はうつろいやすく感じます。

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でも、こういう景色も好きです。
紅葉の雪、、、のよう。

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会津藩墓地の前にある西雲院には、たくさんの種類の蓮を植えた鉢がならんでいます。
いつも咲いている頃(=暑い、、、)には見に来れなくて、こんな冬枯れの季節ばかり見てますね。(^_^;


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はい、真如堂へ到着。
ごらんのとおり、紅葉は、、、、

でもね、こんな風情もいいものですよ。


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かきあつめられた落ち葉。

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ふかふかのおふとんの様。

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こちらはまだかき集められていない場所。
この散り紅葉の絨毯ときたら!

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花は盛りに月は隈なきを見るものかは、、、

盛りの頃には真如堂にたくさんの方がおいでになりますが、是非そのあとの景色も見て欲しい。

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そして、まだまだ頑張っている紅葉も。

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美しいなあ、、、

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こちらは銀杏とのコラボ。

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こうして景色は少しずつ、冬の支度をしていくのですね。

もうすぐ大好きな京都の冬がやってきます。
(寒いのはキライ。でも冬の京都は好き。あ、もちろん春と夏と秋もいいよ。まあ、1年中いいんだけれど)


真如堂の表門からでると、、、、

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おお〜っ!
とある民家のさざんか。

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こんな立派な大木のさざんかは他にみたことがない。

錦から南座まで - 2012.12.07 Fri

年の瀬の錦市場へ。

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錦も観光化されたのは確かにしても、ここでしか手に入らないようなものもあり、なんといっても師走のあわただしい市場の風景は好きなんだなあ。
年末には用事もないのにいつもくりだしてるし。
近場のスーパーよりやや高めの値段設定ながら、お野菜などはよいもの、めずらしいものが手に入るし。

本日の目的はこちら。
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麩嘉さん。
本店は御所西にあって、学生時代から麩饅頭はお世話になっていますが、こちらは錦の支店。
先日DECO庵さんでの麩のワークショップに参加して以来、生麩料理がやみつきになっているので、生麩もほしいのですが、もう一つの目的はなかなか入手困難な白味噌をゲットしに。

先日の洗心庵での夜咄茶事で懐石の辻留さんの白味噌汁が抜群においしく、山科の方にある小さな味噌屋さん○利の味噌を使っておられるとのこと。
小さなお店なので、生産量は限られ、普通の店舗にはおいていないそうなんです。
でも運が良ければ錦の麩嘉にたまにおいてある、とこっそり教えてくださったので。

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絶品の幻のお酢、○姫酢みたいなものかしら。
こうしてゲットした白味噌ながら、料理の腕が一番問題なんですけれどね(^_^;

目的を果たしたあとは錦のお店をあちこちひやかしてぶらぶら。
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巨大キャベツ。
「写真撮って下さい」とわざわざ書いてあるのでつい撮ってしまふ。
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お正月用品もそろそろ並びだしています。
なんだかわくわく(←アジアの市場好き)
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おお!
ここにも饅頭喰い人形が。
伏見人形の代表的なものだし、俵屋吉富さんにはこれの落雁もあるし、有名だと思ったけれど意外と他府県ではしられていないのかも。

ちなみにただ饅頭喰ってるだけでなく、「おとうさんとおかあさんとどちらが大事?」と聞かれて「この2つに割った饅頭のように同じだ」と答えた賢いお子の逸話。
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錦市場の東のドンつき錦天満宮へお参りしてそのまま四条通りを東へ。
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鴨川の四条大橋西詰めの東華菜館。
もう昔から見慣れているし、利用もよくしてきたので全然なんとも思わなかったんですが、先日TV「美の京都遺産」(小さいながら佳い番組です)でヴォーリズ建築のひとつとして紹介されていたのをみて、しみじみ見上げるファサード。

う〜む、よくみればすばらしい。
海の豊穣がテーマなんですね。
一体いままでなにを見てきたんだろ???
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四条大橋をわたればそこは南座。
勘九郎さん襲名披露の看板が。
亡くなった勘三郎さんは同年代、勘九郎ちゃんとよばれたころからいっしょに大きくなったような気がしていて、ほんとに良い役者になったなあ、、と感慨深く思っていたのに、あまりに突然の早すぎる訃報でした。

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ほんとうに残念です。

そんなことになるとは思いもせず、年末に顔見世の席をとっていました。
はからずもお父さんにかわって息子さん達を応援することになりそうです。
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南座のそのお向かい、和装小物の井澤屋さん。
なんと蔵さらえ、全品3割〜引き!
ああっ!
いけない!
すいこまれてしまふ、、、、、
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というわけで・・・( ̄. ̄;) 予想外の散在をしてしまった、、、、、








京釜鑑賞茶会〜大西清右衛門美術館+うめぞのさん - 2012.12.06 Thu

大西清右衛門美術館では年に2回茶釜鑑賞茶会を開催しています。

他の茶道具と同じくご多分に漏れず、いつもはガラスの向こうでしか見ることのできない名物茶釜。
大事にしすぎてガラスの向こうにおくことで、一般人に敷居を高く間口を狭くしたことへの危機感をやはり大西さんも(楽さんと同じく)感じておられるのでしょう。

そんな本でしかみたことのないような釜をこの手でなでくりまわせる貴重なチャンス!
しかも大西さんのお点前付き!

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なので一つ紋を着て、はりきってでかけました。

(しかしですねえ、本日は釜が主役なのに釜の写真は1枚もありません。アシカラズ)

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三条新町あたり、その地名も釜座(かまんざ)。
九州の芦屋釜、関東の天明釜、ときてそのあとに隆盛をきわめたのが京釜。
その釜師が多く住んだ町がそのまま町名になっています。

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大西家はいわずとしれた千家十職の釜師ですが、17世紀初頭、初代浄林が京へ上洛し、三条釜座の座人になったのが始まりだそうです。
当代で16代。私よりちょ〜っとお若い。

美術館内にあるお茶室でまずは大西さんのお点前にて一服。
表さんのようです。
お道具も表千家の歴代家元の書付が多く、ちょっと名前をきいただけではいつごろの方なのか全然わからない。

とりあえず軸は吸江斎(表千家10代幕末のころの家元)の「三冬枯木花」。
三冬とは陰暦10月から12月の三ヶ月をさします。
お菓子は亀末廣さんのきんとん「初霜」。
主茶碗は后熊川「雪曇」、替えは楽五代宗入の黒楽。

大西さんのお点前はなんだか飄々としていて、楽さんのお点前とも味がちがいます。
どちらもお人柄がでています。

さて、一服いただいたあとはおまちかねのおさわりタイム(変な意味じゃ〜ありませんよ)

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(美術館のエントランス)


さて、それぞれおざぶ(座布団)を敷いて出てきた本日の釜は、、、

1)先代・浄心さんの繰口釜・・釜肌に漆を焼き付けていて、つやのある独特の赤味のある色。
  つまみが南鐐でキラキラと美しい。蓋に侘びた模様をわざとつけるための技術なども講義していただく。

2)名人と言われた2代・浄清の平釜・・口の周りに紗綾紋、胴に雷文。350年ほど前のものにしてはモダンな意匠

3)与次郎釜・・この手で与次郎(利休のころの天下一釜師)にさわれる日がくるとは(うるうる)しばらくてばなしたくなかった。スリスリ。中にも手を突っこんでスリスリ。
  釜肌のかせた感じが長次郎の黒楽に似て、なんともいえない味わいが。
  やつれをわざと作るために胴の一部に指のあとともとれるへこみ(釜型でいうと出っ張りになるが)がまたええ感じ。

4)芦屋釜・・筑前国遠賀川周辺で鎌倉〜桃山時代の釜の産地で京釜よりはるかに古い時代あり。
  二枚貝の鐶付、波頭に青海波、舟、山の地紋がとても繊細で当時からこんな技術があったのか、と驚く。
  最近ではかえってこんな地紋の細かい釜は見られないな。
  しかもこの釜の蓋にはぴしっとできた割れ目があり、これに南鐐の鎹が打ってある。これがまたええ味で。

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(エントランスの水盤の中の睡蓮。大西家のどなたかの作。金属の種類を変えてあるので、それぞれ錆びた色が違うのを計算しているとか)




ところでお稽古なんかでは釜肌は皮脂がつくと錆びるので、直接手で触っては絶対イケナイと習っているはず。
なのにこんなにさわりまくって良いのかしら?
大西さん曰く、もちろん鑑賞会のあとは全部湯通しをして油を洗い流してちゃんとメンテするとのこと。
だよね〜。

「でも、最近の人は釜を大事にしすぎです。ちゃんと後始末してやれば手で触っても大丈夫なんです。しまい込んでおいても錆はきますから、どんどん使って欲しい。」
と、大西さん。
そしてつかったあとの手入れ方法など、教えて下さった。
そうか、洗ったあと炉にかけるだけではだめなのね。
湯を半分にして、ふたたび炉にかけぐらぐら湧かし直すのがコツなのね。

ま、そんなにいい釜はもっていませんけど〜。ヽ(  ̄д ̄;)ノ


鑑賞会のあとは大広間で大原・卯庵さん(一日一組の茶懐石のお店)の点心をいただく。
大原の紅葉がたっぷり添えられて、とてもきれいでおいしかったです。

この時出てきたあまたの燗鍋も、これまた古浄味だの浄雪だの江戸大西家初代のだの、、、、も〜くらくらしそう。
ここでの床の間の軸は東山魁夷の五葉松の釜の下絵。
先代の浄心さんとよくコラボしたそうですよ。

あ〜、これもやみつきになりそうだわ。

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さて美術館からほこほことして出てくるとお向かいの町家ではこんなお店が。
第1日曜限定の町家市場、釜座マルシェ
土付きの里芋やら大きな九条葱やら、おいしそう。着物でなければ束にしてもってかえるのに、、、、

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〆は新町蛸薬師のカフェ・ギャラリーうめぞのさんで和スイーツを。(甘い物は別腹なのよ)

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こちらも町家なんで、トイレまでええ感じです。

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おいしゅうございました
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帰り道の白川でみつけた鴨。
お食事中でした。







  



〜実は私も町家に住んでました・俵 越山が語る町家の魅力~ - 2012.12.04 Tue

いつもの通勤路、今年初めての降霜を見ました。
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朝一はやはりさっぶいですね。

私が賛助会員であるところのNPO京町家・風の会さんの例会、時々よせてもらっていますが、今回はなんとあの俵越山先生がお越しとあっては是非行かねば。

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俵越山先生、、、というよりも越前屋俵太さんのほうがなじみがありますよね。
彼が出る「探偵ナイトスクープ」はとても楽しみでした。
10年くらい前に芸能活動をやめて書道家になった、というのも有名な話。
書家の故・榊莫山先生にであって感銘をうけ、人生の軸足を変えたそうです。

その越山先生、実は京都生まれ、そして一時期京町家に住んでいた、しかも自分で改修して、というので今日のゲストに。

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ひょんなことから知り合いになられた風の会理事かつ、酢屋・(株)千本銘木商会の銘木師、かつ京都和菓子の会主宰のわれらが典子サマ(中川典子さん)との漫才みたいな掛け合いです。


千本銘木さんは町家の改修にも携わっておられるので、最近改修した町家のbefore・afterの画像を提示していただきながらその説明を拝聴、それに越山先生がチャチャをいれる、といった感じ。
この現場にも越山先生は足をはこばれたそうです。

越山先生が改修された町家の映像も拝見しましたが、すごく住みやすそうだし、しかもお風呂なんか豪華な石風呂だし。
ところが改修費用を聞いて、え?と驚くくらいお安い。
なんでも石やら木材やら全部ご自分で吟味して調達、改修までやってしまったのですから中間マージンほぼゼロなんですね。

実は私、そのお家の中、入ったことあるんです。(もう越山先生が手放されたあとですが、ほぼ当時のまま)
キッチンもトイレバスも便利で快適、しかも町家の風情はしっかり残っている、そんな家でした。

町家というと冬場は寒いだろうなあ、土間は冷たいだろうなあ、という印象ですが改修次第ではいかようにも快適になるものなのですね。

P1010570.jpg(会ででたおやつのお火焚き饅頭)


ついで会場になったエステイト信さん(町家専門不動産だけあって町家にお住まい)の座敷床を例にとって床を構成する銘木や左官仕事についてのおはなしを聞く。
日本の木造伝統住宅建築(町家、民家など)にはたくさんのさまざまな智恵がつまっているとうことを再認識。

床柱は木が生えていたように根の方を下に据えないといけないのは、なにも縁起だけでなく逆にした逆柱(これをしらずに普請した大工はもう生涯大工はできないくらい良くないことなんだそうな)では床下の湿気がまったく吸収放出されない、という科学的理由もある、と言うお話しはおもしろかった。

P1010571.jpg

さて、お話しのあとはお楽しみタイム。
この木の薄板はなんでしょう?

実は先の話にでてきた町家を改修したときにでてきた廃材を千本銘木で薄板に加工した物。
築100年の町家なのでこれは100年以上も前の木材(杉)なんです。
鼻を近づけてみると、ほのかに杉の香りがするのにはオドロキでした。


これに越山先生のプレゼントの筆!
この板へ町家への思いを文字にして書いてください、という課題。
これは頭をひねりますよ。

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越山先生曰く、文字のじょうず下手でなく、この文字を書くまで考えることが意義なんだそうな。
自己と向き合うことになるから。

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いろいろ苦しんだあげく、皆様それぞれいろんな文字を書きました。
(「安全」さんはその方面関係のお仕事( ̄∇ ̄*) )
そのあと、どういう気持ちをこめて書いたのか、それぞれの思いを発表。

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私なんかお茶会帰りだったのでこんな字しか出てこなかった(汗)

私的にいちばんツボだったのはごいっしょだった夢風庵様のこれ。

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そら、、、、??

現在町家をお探しの夢風庵様、「空き家」の「空」でした〜ヽ(*^^*)ノ
(あ、他にも意味はあったのですけれどね)


楽しくて有意義な会もおひらきになるとき、越山先生のお言葉。

京町家に入ると、それほど親しくない間柄では縁側で話をする。
だんだん親しくなってくるとミセの間にあげてもらえ、もっと親しくなると奥座敷まで入れてもらえる。
これは京都の人たちが編み出してきた生活、おつきあいの智恵。

中には縁側だけのつきあいで終わる人もいるだろうし、中には奥座敷まで深くつきあうことになる人もいるだろう。でもまずは縁側にあげてみなければ人としてのつきあいは始まらない。
僕は縁側を広くして生きていきたい。

印象的なお言葉です。
自分に置き換えてみると、いままでの人生、縁側を狭く生きていたかもしれない。
しかし、そこまで自分は寛容になりきれず、またおのれの小さいキャパ以上の無理はできない。
越山先生の生き方をうらやましいと思いつつ、やはり私はこのまま狭い縁側のお家で生きていきますわ。
分相応ですもの。ま、広げる努力はほんのちょっといたしますけど。





夜咄〜洛北・洗心庵 辻留さんの懐石にて - 2012.12.01 Sat

茶事の最高峰・夜咄、人工の明々とした照明の下で暮らしている現代人にとっては、特に憧れてしまいますよね。
明るさの代わりに失った五感を少しとりもどせるような気がします。


今回は鈴木宗博先生のご自宅・洗心庵での夜咄です。
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席入りのころ、外はまだ明るかったものの、待合の中はすでにうすぐらく、御連客の顔もよく判別できないほどでしたが、目が慣れてくると、、、あら〜!
つい先だって香雪美術館・玄庵茶事でごいっしょしたばかりの高麗美術館ソウルツアーゆかりの(ややこしい説明でスミマセン^_^;)方が。
お茶の世界は狭い、、というより趣味の一致ですね。お仲間がいてうれしい。

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まだそれほど寒くないので待合には大火鉢ではなく、やや小振りの火鉢。
中の菊炭が美しい。それに行灯。
汲み出しはあっさりめの甘酒。

そして、露地に出て思わず息をのみました。
庭一杯に枝を伸ばした紅葉のグラデーションのあざやかさ!
そして露地の地面一面に紅葉の落ち葉がいっぱい敷き詰められているではありませんか!
(写真がないのがかえすがえすも残念!)

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(これはあくまで参考画像^_^;)



そうか、落ち葉を拾って掃除することばかり考えていましたが、こういうのもありか!
と目からウロコです。


屋根のシノブが味のある腰掛け待合いには小振りの藁灰火鉢と露地行灯。

亭主の迎え付けにて手燭の交換。
これがまた夜咄の風情です。



本席は10畳の広間、短檠と床の間の手燭のみが灯りです。
こんな暗さは日常ではなかなか体験できません。
目だけにたよらず、耳、触覚、気配で空間の把握をしていきます。

床の軸は大宗匠の「寿山 樹色籠佳気」。
時代のついていそうな霰釜がしずかに湯気をあげています。

それにしても灯心の作り出すゆらゆらとした影はなんて幻想的なのでしょう。
影にひそむものの気配まで感じてしまいそうです。(こ、、こわい)

、、、と思ったら、ギョギョッ!!

暗闇にひそんでいたのは(書院)大きめのこれも時代のついた饅頭喰い人形。(伏見人形の代表的テーマ)

鈴木先生のお家は、江戸時代の文書にも登場する江戸一番の高級菓子屋・越後鈴木の家柄ですから、なるほど〜、とそこで感心。
(越後鈴木の羊羹は当時絶品だったそうです。)

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ここで夜咄特有の前茶。
水屋道具で薄茶を点て、おもあいでいただく。
どうぞ体を温めて下さい、という気遣いです。

続いて初炭手前。
夜咄のお炭は少し違って、釜を畳中心でなく勝手付まで引いたり、水次で水をついだり、とどこか後炭に準じていますね。

釜肌をたっぷりぬらした茶巾でふくとふわ〜っと上がる湯気がごちそうなんですが、この日初めて霰釜のふき方を知りましたわ。
霰で茶巾がすべらないので、とんとんとおさえるように拭いていくのですね。

ちなみに釜は桃山〜江戸初期に活躍した古浄味(名越家:釜師の家としては一番歴史が古い)。

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「それでは粗飯、、、ではなくてご馳走を差し上げます。

普通は粗飯、と謙遜するのですが、なんてったって今日の懐石は辻留ですもの〜なにをか言わんや。

懐石の時二人に一台の膳燭を運び込むのがまた風情があります。
おかげで何をいただいているのかよくわかりました(笑)

銀杏麩の汁にたっぷりしめったご飯、向付は暖かい湯葉。
煮物椀はスッポンの出汁がしっかりきいて、鶉団子は山椒がスパイシーで、器も魯山人やら古染付やら、なにやらかにやら、、、、

もう、舌と目と手が忙しくて忙しくて。


膳燭の芯切りもさせていただきました。(これ、するとロウソクの灯りがまた生き返るので、おもしろいんです)


懐石の終わりに辻留のご主人がご挨拶に席にはいられ、懐石についての質疑応答も。

たいへんたいへん、満足でございました。
ほんまに美味しかった!!
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(三条通にある辻留さん。古い町家です)

折敷を一人ずつ引いていくと同時に膳燭も一本一本引いていくので、座敷はまた少しずつ暗さがもどってくるところも見所。

菓子は末富さんの「秋の山(?)」
栗のペーストのまわりにういろうか、こなしを赤と黄色の縞々で巻いたもの。
これをいただいて中立です。
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後座の合図は喚鉦にて。

夜咄は陰陽五行では「陰」なので、「陽」の喚鉦をもちいるとか。(ちなみに銅鑼は「陰」)

露地はもう暗闇に紅葉は沈み込んで、露地行灯のかすかな光ばかり。

床には夜咄のお約束の石菖。
短檠の雀瓦も開けられ陽の席へ。

濃茶の主茶碗は新高麗の白っぽい茶碗。夜咄の暗さに黒楽ではちょっとどこになにがあるのか、、、ですよね。
茶入は光衛門さん(瀬戸)の肩衝、仕覆は相阿弥緞子。
続き薄にて出てきた干菓子がこれまた季節にぴったり。
石畳を思わせる落雁の上にイチョウ、ギンナンの干菓子がふきよせられています。
ギンナンは噛むとしっかり中は緑色なんですよ。
この細かい仕事はやはり亀廣保さんでした。(私も愛用しています)

次から次へとくりだされるお茶碗はどれもすてきでしたが、2碗目の数茶碗が南座の茶室ででる定式幕(あの茶・黒・緑の幕)の茶碗だったのには感激。
だってこの日から、顔見世いよいよスタートでしたからね。
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最後にこれも夜咄独特の「留め炭」。
水屋の炭斗をもちだして、「どうぞごゆっくり」の意味で。

この時炉の中はまだ赤々とした炭が残っていて、これを火箸でかき上げる、暗い中でこの時ほど炭火の美しさ、暖かさを感じるときはありません。
名残はつきませんが、これは客にとってはおいとまを告げるタイミングの「立ち炭」。

最後のご挨拶のあと、「お見送りはご無用に」と、いうのですが、鈴木先生「ちょっとかわった趣向でお見送りいたします。」


なんだろう、、とワクワクしていると、
チョン!とするどい柝(き)の音(歌舞伎の幕開けにならすやつです)とともにさっと広間の障子が開け放たれ、、、

まああああ、、、、、


先ほどまで闇に沈んでいた紅葉がライトアップされ座敷からの額縁におさまって一服の絵のようではありませんか!
まさに夢のような景色でした。

さすが!

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五感の隅々にまで満足がゆきわたるのは、おもてなしの徳はもちろんのこと、暗さの中でとぎすまされた自分の感覚を十分につかえた満足感もあるのでしょう。(ふだん、いかにぼ〜っと使っていないかよくわかる)

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お土産にいただいた懐紙とお庭から記念にもちかえった紅葉。

亭主様、御連客様、佳き一時をありがとうございました。

夜咄、、、自分で亭主をするのが夢ではありますが、しばらくはお道具もないことだしもうちょっと先に、、、と言ってる間に体力がついていかなくなったらどうしましょ。
う〜ん、、踏ん切りがつきませんわ。





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