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2013-03

桜始開の茶事 - 2013.03.25 Mon

七十二候の桜始開(さくらはじめてひらく)の候、我が家にて茶事を。

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そらいろつばめ様ご夫婦、我が家の設計をしてくれた建築士のI君をお招きして、水屋はいつもかけつけてくれる茶友Wさんにお願いして。

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今回は準備期間中に公私にわたる用事がてんこ盛りだったので、短時間に準備を整えるのはけっこうハードでしたわ。

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体力的にきつ〜、、、と初めて感じましたが、それでもひとつひとつ道具を出してならべていって、使う場面を想像して、お客さまの反応も想像して、、、るとフンフン♪鼻歌もでようというもの。

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石垣張りの茶室の障子。美しいな。
以前これを見て、「へたな障子の張り方してるわね〜」とおっしゃった方がおられましたが(^_^;
これはわざと継ぎ目を見せる茶室独特の張り方なの。

今回はまもなくせまった次の茶事と道具・趣向でかなりかぶるので、ネタバレしないように内容はちょっと秘密。
後日まとめてアップしますわ。(←ほんとは見せたくてうずうずしてる、見せたがり)

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今回も水屋のWさん、大活躍。良い仕事をしてくれました。火の管理はもうすべておまかせ。こんなふうに頼ってばかりなので、自分で火入れの灰型が、、、、(^_^;

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初炭もちょっとした御趣向。ともあれ薄暗い茶室で見る炭はとても美しい。
ここでおおっと!!
大きなミス!
さあ、枝炭つぐぞ〜、、( ̄▽ ̄;)!! え、、枝炭がない!組むのを忘れてた!

、、、、ないまま、すませちゃいました。おほほほ、、、

気をとりなおして、全然粗飯じゃない懐石を。

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今回はお花見気分にふさわしく瓢亭さんの三段弁当。(いつかこれ、とってみたかったんだ)
この三段をばらすと、

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一子相伝・瓢亭卵もちゃんとはいっています。この三段のなかに、焼物も八寸にふさわしい肴もぎゅっとコンパクトのつまっています。カラスミやそら豆もそれだけでおいしいけれど、ひと味くわえてあるのがさすが瓢亭。おいしかった。(←アンタ、亭主なのになにのんびり食べてんのよ!)

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三段に煮物椀、向付がついていました。最初汁物はないと思っていたので、われながら快心のできと思ったえびしんじょうを朝から作っていたのですが、、、、瓢亭に負けました。(あたりまえ)

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八寸は自分で用意しましたが、、、ここでもミス!
自分の分をいれてなかった!正客さん、???なお顔。
千鳥の盃もなんだかうろ覚えで、文字通りヨッパライの千鳥になってしまいましたねえ。

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この繊細な美しいお菓子は昨年末の年の瀬茶事で、大好評だったお菓子を作ってくれた北白川・山もとさんのきんとん。
なかは漉し餡であの桜餅の香りがほんのりして、ここ数年でいただいた中で最高のおいしさだった!と絶賛しておきます。銘はとくになかったので「花」と陳腐ながらつけさせていただきました。

中立のあとはいよいよ濃茶。茶入に茶を入れるとき、重さを量っていれるようになって、練り加減がずいぶん進歩したなと自画自賛。
炭は初炭のあと全くいじっていないのに関わらず、ちょうど濃茶のころにしゅうしゅうと松籟を聞かせてくれるようになり、茶事の湯相のタイミングはよくできているものだなあ、と感心します。

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後炭も今度は枝炭を忘れずに。
ただし、管炭・割管といっしょには、ついにはさめませんでした(T▽T;)
炭がまだいじらなくていいほど勢いがよかったので、輪胴は使わず。

水屋のWさんが、ご自分で昨夏作られたご丹精の湿し灰をもってきてくださったので、これをつかいました。炉の中にいれるとみるみる乾いていく様が、良い感じ。これがほんとうの湿し灰なんですねえ。(私はなかなか自分では作る根性がなくて、、、、(・・。)ゞ

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薄茶の干菓子は末富さんの貝づくし。
煙草盆もでて、ここからはおしゃべりをしながら。そらいろつばめ様ご夫婦はとっても楽しくて博学で、広いご人脈をおもちなので、お話しがとてもおもしろく、亭主、楽しませていただきました。
ちなみに茶室の構造・材料については亭主ではなく、I君に講義を一任(^_^; 数寄屋建築の専門的なお話もまじえて。

気心のしれた主客、今回の茶事をひとことでいうと「楽しかった〜っ!」でした。
ぴりっと主客が知的バトルを繰り広げる茶事も緊張感があっていいな、とは思うのですが、やっぱり楽しい茶事はよいではありませんか。

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帯には繭玉とさりげなくしだれ桜。

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皆様がお帰りになったあと、暗くなって外回りのお片付けの頃、茶室からもれる灯り、これを見るのがとても好きです。




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