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2013-06

ついに涼炉を買ってしまった - 2013.06.18 Tue

茶会閑散期の真冬に3ヶ月だけ、煎茶道を習った。
その世界をちょっと垣間見ただけなので、煎茶やってます、なんてとてもお恥ずかしくて言えない。
それでも、感じることは多々あったので、これからも自分なりの解釈で自由に楽しみたいと思う。

すでに茶碗、茶瓶、茶則はそろえてあるので、次いるものは、、、、涼炉、涼炉♪

写真

かねて目をつけていた、寺町通りはお茶の老舗、蓬萊堂さん。
ここは茶道だけでなく煎茶の道具も豊富。(「禅林寺御用達」の看板もあります。永観堂のことね(^_^)b)

こちらで、ついに涼炉(電熱)+ボーフラ(湯瓶)を買ってしまった!
も〜う、途中でやめるなんて言えないわね。

P1070105.jpg

おうちにお持ち帰り、早速セッティング。(形からはいるタイプ?)
うむ、ええ感じ。

蓋置や水注は今回はしょったけれど、いざとなれば茶道の道具で十分代用できるの。

P1030639.jpg

すでに忘れかけた点前でまずは煎茶一煎。
私が習った流派はとにかく数滴しかいれない。これがまた茶葉のエキスをしぼりとっていて、僅か一滴が舌の上に広がる感覚といったらない。

煎茶道では茶道とちがって茶碗を鑑賞する、、、というような習慣はない。もちろんそれなりに美しい茶碗だとうれしいけれど、素焼きの粗末な茶碗も良しとする精神でしょうか。

P1030638.jpg

私だけの解釈だが、

茶道における茶席は、五感をフルに使いかつ刺激される包括的な時空間。
煎茶道ではこの茶の甘露一滴を味わわんがための手続き所作。

いずれがよい、というものではなく、もとめるものこそ違え、なにか求道的な姿勢はどちらも同じではないかと思う。
ボーフラを涼炉からおろして、右膝の上で湯をおちつかせる、、この呼吸が茶器を清める前の居ずまいをただす時の緊張感に似て、とても好き。

IMG_1663.jpg

そも、煎茶道のはじまりは名器の並ぶ茶の湯の席をよしとせず、清らかな自然のもと、素焼きの粗末な茶器で煎茶を煮たことに始まる。
売茶翁は茶道具を荷って洛中に出て、煎茶の立ち売りをす。
「茶銭は黄金百鎰より半文銭まではくれ次第 ただよりはまけもうさず」


煎茶道にも真にあたる格の高い点前もあるようだが、私はあくまで売茶翁のような煎茶の原点だけでいいかな。



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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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