野村美術館・大名道具の世界<前期> - 2014.09.12 Fri
陽射しは強くても、もう秋の風情ただよう南禅寺会界隈。

今日も大好きな野村碧雲荘脇の疏水分線をいく。サルスベリがきれいだな。

野村美術館秋の展示は「大名道具の世界」。大名家に伝わった主に茶道具+能楽関連の品々。
あえて大名道具といわなくても、茶の湯の名物は大方大名家に伝来するのだと思うけれど。

まずはこのポスターの中心にで〜んと載っている存在感のある「淡路屋舟花入」。
天下の三舟といわれた大名物、砂張三日月形釣舟花入の一つ。(残り二つは針屋舟・松本舟)
淡路屋舟は淡路島出身かと思ったらチガッタ。淡路屋宗和という堺の豪商が持っていたからの命名。(ちなみに残りの二舟も所持者の名前)仙台伊達家伝来。
「この花入は天下の名品で、、、云々」という今井宗薫の政宗にあてた消息付き。
また堂々たる舟で砂張の経年色が渋い。正面から見ると、この舟は1/4円(90°)はたしかにあるほど幅広。縁に細かい飾り彫りも実物を見て初めてわかった。これに花をいれて吊られているところを見てみたいもの。さて、どんな花をいれるかな?

茶入は漢作唐物大名物「北野茄子」徳川宗家伝来と紀州徳川家伝来、同じく漢作唐物大名物「上杉瓢箪」。
どちらも濃茶ならせいぜい2人分くらいしかはいらないのでは、と思うくらい小ぶり。天下の大名物に失礼かも知れないが、ころんとしていてかわいい。
北野茄子は色が紫がかってつやつや。かつて豊臣秀吉が所持し、めぐりめぐって徳川家将軍家におさまった。で、今は野村美術館所蔵なのよね。
上杉瓢箪はもっと伝来が複雑で、足利義政(東山御物)から村田珠光、武野紹鴎、、、、~毛利元就~大友宗麟(よってかつては大友瓢箪とも)~豊臣秀吉~上杉景勝(ここで上杉瓢箪と)、、、紀州徳川家へ。
ほ〜、、、茶の湯史上の巨人たちの手を通ってきた、、、と思いながら見るとさらに感慨深い。
他にも気になったものをいくつかピックアップ。
利休時代の名塗師・盛阿弥の天目台。真塗りが時代とともにこなれて来たときの紫がかった色がいい。
雨過天青の砧青磁を杓立にしちゃうか。
漆芸で「存星」という技法はよく聞くがどんなものかを見る機会はなかなかない。填漆の技法のことで実物(香合)をじっくり拝見。
平戸松浦家伝来のつやつやした釉薬の高取茶碗「香久山」。大河ドラマでお馴染みの黒田長政(官兵衛の嫡男ね)が朝鮮出兵の際に朝鮮から連れ帰った陶工・八山から高取焼が始まった、、というのは今回初めて知った!
伝・牧谿の「枯木鳩図」。唐物がもてはやされた時代には茶席にはなにがなんでも唐絵、その筆頭たる画家が牧谿。絵は煤けてようわからんが、その歴史の前にひれふす。
七宝蒔絵の鮟鱇型薄器(不昧公時代の塗師・小島漆古斎作)は、昨年の美術館記念茶会の時に野村家の席で実際に使われているのを見たもの。
仙台伊達家伝来のお香の道具は小さくて、繊細な蒔絵で、銀葉入れなんか七宝ですよ。かわいい。
後水尾天皇の息子にして茶道好きの後西天皇筆の百人一首帖。この天皇さんは茶道史にはよくでてくる名前なので覚えた。
、、、、、他にも見所はたくさん。10月21日からの展示替え後期は「雲州蔵帳」シリーズが多いようだし、また来なければ。

地下の展示室では泉屋博古館と大西清右衛門美術館とのコラボで(割引券がもらえる!)釜名品展シリーズやってます。こちらもお見逃しなく。
なにせ利休所持の与次郎の阿弥陀堂もあるし\(^O^)/すごい〜
上記二美術館へも行かねばならんが、果たして時間はあるか、私??

かえり道は動物園北のカフェチェカさんに寄るのもいいかもよ。なにせここらへん歩いていると中国人観光客によく「チェカはどこ?」と道聞かれる。中国で有名なのか〜(@_@;)?

今日も大好きな野村碧雲荘脇の疏水分線をいく。サルスベリがきれいだな。

野村美術館秋の展示は「大名道具の世界」。大名家に伝わった主に茶道具+能楽関連の品々。
あえて大名道具といわなくても、茶の湯の名物は大方大名家に伝来するのだと思うけれど。

まずはこのポスターの中心にで〜んと載っている存在感のある「淡路屋舟花入」。
天下の三舟といわれた大名物、砂張三日月形釣舟花入の一つ。(残り二つは針屋舟・松本舟)
淡路屋舟は淡路島出身かと思ったらチガッタ。淡路屋宗和という堺の豪商が持っていたからの命名。(ちなみに残りの二舟も所持者の名前)仙台伊達家伝来。
「この花入は天下の名品で、、、云々」という今井宗薫の政宗にあてた消息付き。
また堂々たる舟で砂張の経年色が渋い。正面から見ると、この舟は1/4円(90°)はたしかにあるほど幅広。縁に細かい飾り彫りも実物を見て初めてわかった。これに花をいれて吊られているところを見てみたいもの。さて、どんな花をいれるかな?

茶入は漢作唐物大名物「北野茄子」徳川宗家伝来と紀州徳川家伝来、同じく漢作唐物大名物「上杉瓢箪」。
どちらも濃茶ならせいぜい2人分くらいしかはいらないのでは、と思うくらい小ぶり。天下の大名物に失礼かも知れないが、ころんとしていてかわいい。
北野茄子は色が紫がかってつやつや。かつて豊臣秀吉が所持し、めぐりめぐって徳川家将軍家におさまった。で、今は野村美術館所蔵なのよね。
上杉瓢箪はもっと伝来が複雑で、足利義政(東山御物)から村田珠光、武野紹鴎、、、、~毛利元就~大友宗麟(よってかつては大友瓢箪とも)~豊臣秀吉~上杉景勝(ここで上杉瓢箪と)、、、紀州徳川家へ。
ほ〜、、、茶の湯史上の巨人たちの手を通ってきた、、、と思いながら見るとさらに感慨深い。
他にも気になったものをいくつかピックアップ。
利休時代の名塗師・盛阿弥の天目台。真塗りが時代とともにこなれて来たときの紫がかった色がいい。
雨過天青の砧青磁を杓立にしちゃうか。
漆芸で「存星」という技法はよく聞くがどんなものかを見る機会はなかなかない。填漆の技法のことで実物(香合)をじっくり拝見。
平戸松浦家伝来のつやつやした釉薬の高取茶碗「香久山」。大河ドラマでお馴染みの黒田長政(官兵衛の嫡男ね)が朝鮮出兵の際に朝鮮から連れ帰った陶工・八山から高取焼が始まった、、というのは今回初めて知った!
伝・牧谿の「枯木鳩図」。唐物がもてはやされた時代には茶席にはなにがなんでも唐絵、その筆頭たる画家が牧谿。絵は煤けてようわからんが、その歴史の前にひれふす。
七宝蒔絵の鮟鱇型薄器(不昧公時代の塗師・小島漆古斎作)は、昨年の美術館記念茶会の時に野村家の席で実際に使われているのを見たもの。
仙台伊達家伝来のお香の道具は小さくて、繊細な蒔絵で、銀葉入れなんか七宝ですよ。かわいい。
後水尾天皇の息子にして茶道好きの後西天皇筆の百人一首帖。この天皇さんは茶道史にはよくでてくる名前なので覚えた。
、、、、、他にも見所はたくさん。10月21日からの展示替え後期は「雲州蔵帳」シリーズが多いようだし、また来なければ。

地下の展示室では泉屋博古館と大西清右衛門美術館とのコラボで(割引券がもらえる!)釜名品展シリーズやってます。こちらもお見逃しなく。
なにせ利休所持の与次郎の阿弥陀堂もあるし\(^O^)/すごい〜
上記二美術館へも行かねばならんが、果たして時間はあるか、私??

かえり道は動物園北のカフェチェカさんに寄るのもいいかもよ。なにせここらへん歩いていると中国人観光客によく「チェカはどこ?」と道聞かれる。中国で有名なのか〜(@_@;)?