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2014-10

開炉2014 - 2014.10.30 Thu

柚子の色づく頃、開炉すべし。

町中では柚子がなっているのは見かけませんが、火がそろそろ恋しくなる頃に炉開き。亥の月(旧暦10月)亥の日、亥の刻にこたつや火鉢をだすと火災にみまわれないという言い伝えがあるので、炉開きも亥の月に。亥の日、亥の刻にあわせるのは、、、まあ、無理。


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今年は6月に風炉茶事をやったのが風炉の季節最後になった。秋までお茶は出来ない状況だったし、風炉も早々に6月に片付けていたので、やっとお茶ができる喜びが開炉の喜びにかさなった。



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炉に灰をいれていく。いつもながらたっぷり入るなあ。それにしてもこの数ヶ月、帛紗すらもたなかったので、ちゃんとお点前をおぼえているかはなはだ心もとない。


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灰を少量ずつゆっくり入れていけば問題ないのだろうが、イラチゆえバサ〜ッ、バサ〜ッといれては灰煙をもうもうと立ててしまう。吸い込むのはいやなので(健康にもよろしくなかろう)掃除機のノズルをそばにおいて灰煙を吸わせながら作業。これ、なかなかよろしいですよ。(先生が見たら、「あなた〜!!なにしてんの?!」とおこられるかもしれんが、、、)


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五徳の位置をチェック。うちは小間なので五徳はまっすぐ据えるのだ。最近これに慣れて稽古場の斜め置きの五徳だと炭点前のときとまどうこともあり。


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釜をのせてみて、周囲ぐるりのスキマが均等かどうか確認。五徳を炉中心においたからといって必ずしも釜中心と一致しないのね。


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柄杓をのせて高さのチェック。

ふむ。まあこれでよかろう。はやくこの釜から湯気が立ちのぼるのを見たいものだ。

これだけしつらえただけで、茶室の匂いがもどってきたような気がする。


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毎年思うが風炉の季節から炉の季節にかわるたびに、「炉の炭ってこんなに大きかったっけ?」。
炉の炭もいくばくか洗いました。


     炭洗う 水もつめたき 開炉日和



   

MarieBelle KYOTO - 2014.10.28 Tue

日ごろ和菓子党で洋菓子はあまり好まない私ですが、チョコレートは別。

先日洛中にでかけた折、そういえばこのあたりにマリベルができたという話聞いたな〜と思いつつ、それほど期待せずに近くだしいってみようかと。

場所は柳馬場三条下ル、それらしき店はないな〜と危うく通り過ぎるところだった。なにせ入り口が間口の狭いろうじだったんですもの。


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ろうじの奥の町家を改修してつくった店舗なんですね。もっと派手でモダンな建物を想像していただけに、まずはここでポイントアップ。


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細くて狭いろうじのどんつきにある町家が店舗のようです。一見町家とそぐわないような白とブルーのロココな装飾ですが不思議と違和感がない。この奥になにがあるんだろう、、、という気持ちを盛り上げてくれるような。


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こちらが店舗のほんとうの入り口。町家の外構は残しつつ、中に入ってみるとびっくり!?これが町家の中??町家の低い天井から豪華なシャンデリアはぶら下がっているわ、内装はロココというか乙女だわ、パッケージはクラシックかわいいわ、、、、ほとんど眼が宝塚(歌劇)状態。


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マリベルは2000年にNYソーホーにできた、ショコラティエ・マリベル・リーバマンさんのお店。一昨年東京に上陸したそうだが、東京以外の最初の店舗がなぜか京都なのだ。(大阪や名古屋じゃなくて)なぜに京都なのだ?しかもろうじの奥の町家!

大阪は利用客の数からいったら京都の比じゃないと思うけれど、他の有名チョコレート専門店もたくさんあるし、大きくモダンで派手な店舗もたくさんある。ここは逆転の発想で、むしろみつけにくいろうじの奥の店舗にあえてしたのかもしれない。ほんとうに欲しい人だけが探して尋ねてくる、、、というような。

それほど人通りが多い場所でもないのに次から次へと入店してくるお客さん。目論見は成功しているみたい。

上の写真はこの店の看板チョコ、シグネチャー アート ガナッシュ。中味のフレーバーが28種類、そして種類別にかわいい絵がプリントしてある。


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2個から100個まではいる箱(リボンが白ならまるでティファニーだわね)入り。ちなみに一番奥のは100個入り、42000円!こ、、、こんなの買う人おるの?

ほかにもハンマーで割って量り売りしてくれるチョコやホットチョコレートなどたくさんの種類のチョコがあふれんばかり。


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アートガナッシュを適当に選んで4個箱にいれてもらう。(う〜〜む、1個500円近くするからチョコなら何でもいいダンナにたべられないようにひそかに食さねばなるまい、、、)しかしおしゃれ。プレゼントにいいかも。


味は(シナモン、レモン、、、、あとなにか忘れた!←そんな人のために小さな説明パンフまでついています。)ガナッシュもさることながら、まわりのチョコレートがおいしかった。さすがだわ。もう1枚100円の板チョコには戻れないわっ!(←ウソ)


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ちなみにカフェもありますよ(^_^)b

来年のバレンタインはここのチョコかな。1個500円弱のチョコの味がわかるひとに一つだけ。

夜咄の準備〜短檠?編 - 2014.10.25 Sat

(追記補足しました)


夜咄に欠かせない短檠または竹檠。一般的に小間では後者を原則として使うそうですが、今回は李朝の燈火器台を短檠風に使ってみよう。(これをゲットしたK美術さんではそのように使ってはったのがとてもよかったので)


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短檠は茶席で見たことは多々あれど、自分で使ったりさわったりしたことがない。初めて灯芯を買ってみたわけだが、、、え?こんなに軽いの?息がかかるだけでふわふわ飛んでいきそう。もやしみたいに見えるのは、灯芯が藺草の髄を取り出したものだから、草の形のまま残っているのね。



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(写真を見て寄生虫を思いだした方、ごめん^_^; というか、歳がわかるな)

藺草のことを別名「灯芯草」というのも奥ゆかしい。これは和蝋燭の芯にもなるが、短檠の場合はそのまま使う。和蝋燭の場合、燃え尽きる最後にこの芯だけが残って、美しい火の線を描いてふっとあとかたもなく消えるの。これ眺めるの好き。


、、、、しかし!ぷちぷちとあまりにも簡単に切れてくれるので、扱いがとてもむつかしいではないか。短檠にセットするまで何本だめにしたか。


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正式の油入れは雀瓦(むら雀みたいな形の蓋)がついた楽のやきものなんだが、ここでは染付の小皿で、瓦の変わりは適当な石ころ(灯芯おさえ)。灯芯は奇数本使う。広い部屋では本数を多く、狭い部屋では減らして。普通7本くらいが標準らしいが、この油皿では3本ぐらいが適当かな。


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セット完了。ごちゃごちゃやっている間に灯芯がぷちぷち切れるので、本来は後におすべらかしの様に垂れるはずがえらく寸足らずになってしまった。一本で残りの灯芯をくるりと結ぶのだが、それするとさらに短くなるので今回は省略。



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サラダ油を使っておられる先達が多かったので、私も今回はサラダ油使用。灯芯に十分浸してとりあえず点火。


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電灯をけしてみた。

おお!風情はあるが、、、、暗すぎ、、、


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そこで灯芯をもう少し長く引き出すと、、、明るくなった!
短檠にはこの灯芯引き出し用に黒文字などをセットしておく意味がやっとわかった。電灯ができる以前の昔の人には日常茶飯事だった燈火を扱いだが、現代人にはおっかなびっくりの火の扱いだ。


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で、夜咄はこのような雰囲気の中でおこなわれる茶事であります。なかなかええ雰囲気。
この明るさで黒楽なんかで濃茶練るとしたら、なんにも見えない、、だろうな〜。お茶がどこまではいったのか、お湯がどこまではいったのか、ダマなく練れているかどうか、、、日ごろ体で覚えた感覚でお茶を練る。経験を積んだ人にふさわしい茶事というのがここでもよくわかる。


<追記>
灯芯がぶち切れると書きましたら、茶友さんから事前に霧を吹く、濡れ布巾にしばらくつつんでおく、などのアドバイスをいただきました。たしかに湿り気があると少し切れにくくなりあつかいやすくなりました。ただし水気が多すぎると油を吸い上げなくなるのでご注意を。


茶道資料館〜2014年秋の鞍馬口通りを行く - 2014.10.23 Thu

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紫明通りを車で走るのはとても気持ちがよい。この通りは銀杏並木が美しく、紅葉の季節ともなれば黄金の並木道になるのです。今はまだ緑の並木ですけど。


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紫明の駐車場に車を停めて茶道資料館まで歩く道には必ず足をとめる水火さん(水火天満宮)。いつもはひっそりとした小さな神社だけれど、梅と桜の季節はひっそりと美しい。


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今期の茶道資料館は「茶の湯の名碗」。
なかなかこれがすばらしい。展示もまんべんなく時代を追うよう並べられていてとても勉強になる。
湯木美術館の看板井戸「対馬」と志野の「広沢」が出てたし、教科書にものってる仁清のかの有名な色絵鱗波紋も、光悦の赤楽も。(後期にはMIHOミュージアムの曜変天目、少庵井戸もでますよ〜)


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錐呉器ってこんなのか〜と初めて知ったし、こちらも言葉だけ知っていた茂山御本とか玄悦御本とかの実物も(違いはようわからんが)見ることができた。

フライヤーの左上の紅葉呉器がよかったな。釉薬をかけたときの4本の指の跡が生々しくって、この茶碗は確かに人の手で作られ何百年もの時を経て,今ここにあるんだなあ、、、という感慨にふけることができたので。

さて、資料館を出たあとはまた例によって楽しい鞍馬口通り(堀川以西)散策へ。


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ここを歩いているといつも大宮通との交差点にあるこの「上海航路」という屋号の店が気になってしまう。上海というからには中華料理を連想するのだが、看板には一品料理、おでん、、、だしなあ。やっているのかいないのかそれもよくわからない謎のお店なのだ。


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大宮をこえてしばらく西へ行くと古い町家も残る風情のある通りになる。いつのころからかこのあたりに面白い店やカフェが次々できてきて、京都市中にしてはやや辺鄙なところながらガイドブック片手の観光客もちらほらと(決してワンサカではないところがミソ)みられる名所(?)の一つになった。かくいう私も吸い寄せられる一人。それほど長い時間ではないけれどお店の移り変わりを観察してきた。


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いまではすっかり有名になった若い女性お二人の和菓子ユニット日菓さんの工房がここに移ってきたのも最近。それまではわらび餅の茶洛さんだったところ(茶洛さんは今出川に移転されました)。ここでの販売は月に1回か2回で主に受注和菓子を作っておられるのでたいてい入り口はクローズド。とても乙女でかわいい、斬新なお菓子が人気です。(毎月15日は一乗寺の恵文社でも販売されるそうです)


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ここも有名、もと銭湯(藤の森温泉)の建物をそのまま使ったカフェ、さらさ西陣。和製マジョルカタイルをふんだんに使った当時のままの内装がすてき。大正から昭和の初め、お風呂にマジョルカタイルの装飾を施すのがえらくはやったらしい。場所は西陣どまんなか、当時はぶりのよかった糸偏のだんさん(旦那さん)たちが入りにきてたんかなあ。

(裸にならずに)内装をじっくり観察できるのもうれしい。ここではお代請求書のかわりに銭湯の下駄箱札がでてくるのもお見逃しなく。


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おとなりの藤の森寮。文字通りかつては学生寮だった町家だそうだが、今は小さな工房がひしめき合っていて、来るたびに増えているような、変わっていっているような。


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一番表にあるガラス工房nazunaさんの表札(?)なんと今は一閑張りの教室もひらかれているんだ!


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待ち時間が長いのと(お二人でされているので)待つ甲斐のあるお蕎麦がいただけるかね井さんはお昼休み中。ここの蕎麦掻きが好きなんだが、たいていが売り切れたあとなんです(>_<)


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残念なことに今年1月閉店されたスガマチ食堂のあとがどうなっている気になっていたのだが、新しいお店・ひよこさんになっている。ただし外装も内装もほとんどスガマチのときとかわっていない。


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スガマチのときはご飯、味噌汁、サラダ、お惣菜が定番で愛用しておりました。新しいひよこさんも食事メニューは充実しているようで期待が持てます。ただしこの日はお昼すませていたので巨峰紅茶なるものをいただく。


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そうそう、スガマチ時代からこの席ご愛用なのよね。雰囲気かわっていなくてよかった。

いつもはここで回れ右をして帰るのだが、この日は名高い船岡温泉に入ってみよう、、、じゃなくて見るだけ見てみよう、とさらに西に足をのばす。


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ああ、このあたりは建勲神社の南側になるんだ。鞍馬口通りという横の線でとらえていて南北関係を考えなかったので、なんだか新鮮な驚き。こういう位置関係になっていたのか。


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う〜ん、、このたこ焼きカドヤのレトロ感あふれるたたずまいも気になるなあ。しかしニューパーラーってなんやろ?


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さあ、こちらがご存じ船岡温泉、国の有形文化財。



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昭和の初めに作られた銭湯というだけでなく、さきほどのサラサ西陣のような、というかたぶんもっと上を行く派手さのマジョルカタイルに透かし彫りの欄干の数々、、、とえらそうに言っているが実は入ったことがない。TVでみただけ〜なんだけれど(^_^;

一度は入浴してみたいが、遠方から風呂桶やらシャンプー、タオルなど持ってくるのもな〜、、、と思っていたらこんなの見つけた!


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お向かいの八雲食堂(ゲストハウス月光荘でもある)の看板!

「極楽温泉プラン」!!

これなら手ぶらで来て入浴して手ぶらで帰れそうだわ。(ただしすっぴんで帰る勇気がナイ、、、、)





山科・清水焼の郷まつり2014 - 2014.10.21 Tue

山科の清水焼団地一帯で一年に一度、秋に開催される清水焼の郷まつり(10/17〜19)、大陶器市がひらかれました。今年で40回目だそうです。



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山科駅からは少し距離があるけれど、京都駅から直通バスが出ているのでわりとすんなり行けます。


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案内所でマップをもらってGo!

清水焼はその名のとおり清水や五条坂周辺で焼かれている、、、というイメージ。もともとはそうだったのが、高度成長時代に市街地化や観光地化のなか、登り窯の煤煙についても問題視されるなど、同地での継続が困難になったのです。


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そんな中、清水焼の新天地を求めて有志が集まり、住居と工房を併せた工業団地として清水焼団地が誕生。いまでは京焼・清水焼の問屋、窯元、作家、原材料屋、指物師、碍子関係などの業者が集まり暮らす町になったそうです。だから土地は山科でも、やっぱり清水焼なのよ。


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テントの店もたくさんあれば、ここに居をかまえる陶器工房兼お店の中も展示会場になっているので、おじゃまします。わ〜!「半額!!」


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こちらのお店は染付や祥瑞タイプのものがお得意みたい。懐石道具にはちょっと派手かな。



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新進作家さんのテントもあり、ヴァリエーション豊か。
団地のかなり広い範囲にテントがたちならんでいるので、どこに寄ろうか迷ってしまう。


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このあたりは普段使いの食器によさそうなものが。重そうな買い物袋を両手に提げている外人さんなども見かけます。


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おお〜〜っ!これは!!
お稽古道具ながら、各種茶入、香合がなんと1000円!


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水指各種もお安いが、これ蓋は自分であつらえるんかな?


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ここのお店、実は奥にお宝部屋(?)があって、グレードの高い物はここに。良い物がおいてあるけれどこちらはお値段はやはりそれなり。ここの工房の食籠を持っているのですが、少し傷があるため安くゲットできたのです。同じものがここにあって、お値段数倍(@_@;)! そんな高い物をおりこうに買っていたのね。(お買い得を買いにきたはずが)別の意味で感激。


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さて、もう少しぶらぶらしましょう。山科の山もきれいに見える気持ちよく晴れ上がった1日だったので。


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籠に投げ売り状態のぐい飲みなどもあるけれど、飲食店の人が大量に買い込みたくなるような値段ですね〜。


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会場には京都各地のグルメ物産もあって、軽食がいただけます。


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虫やしないに京田辺の竹カフェ(竹を利用したフードや織物など)で竹炭ナン+カレーをテイクアウト。こ、、これ口に入れるのにちょっと勇気の入る黒さでしょ?でも食べたら普通にナンでした(^_^; カレーもタケノコ入り。


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本部の特設会場ではミニライブも楽しめます。(お餅つきなんかもあるらしい)


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あ、こんなところにまでイノダ!


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南区の楽入窯のテント!吉村楽入さんはかのO先生が絶賛される楽茶碗を焼かれる方。もちろんここには工房の作品しかありませんが、いちど御本人のお茶碗を拝見したいもの。


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清水焼団地青年会主催の陶芸体験コーナーはお子様たちで大人気。


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こちらは型物のようです。絵付けコーナーなんかもありました。

さて、本日の私の戦利品は、、、


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陶芸作家・木下和美さんの作品。ネットで見ると彼女の作品としては破格のお値段でゲットしたもよう(^_^)b


もちろん、これは茶入、、、ですわねえ(^。^)



夜咄の準備〜灯籠編 - 2014.10.19 Sun

蹲居脇の灯籠は夜咄の時に燈火をいれる。


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この窓なんだが、火を入れるときはやはり障子が必要だろう。オーダーメイド、、、って、自分で作ってみよう。


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ホームセンターで8mmの角材を調達。


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採寸した長さに合うようにノコギリでカットして、切り口はサンドペーパーできれいにする。
(下に敷いた新聞紙の記事が、、、、、(T.T) 世の中あまり良くないことの方が多いのか、、、)


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木工用ボンドで貼り付け。十字かかすがいもつくれればよいのだが、ちょっと腕の方が足りない。なのでシンプルな長方形。


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できたので和紙を糊貼り。燃えにくい丈夫な障子紙も昨今は手に入るのだが、いかんせん障子一枚分は買うには多すぎるのよ。


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早速セッティング。このままではやや安定が悪いが、なんとか踏みとどまってくれている。


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で、先日用意したリキッドキャンドルに点火して灯籠の火袋にいれる。ええ感じ。


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障子をいれるとこういう感じ。思ったより暗い。点景にはなるが照明としての実用にはちょっと暗すきか。やはり足元行灯はいるかな。


さて、寺社の石灯籠でよくみかける灯籠障子の固定装置、へぎ板や竹ひごなどをバネのようにして固定している。試しに串カツ用の竹串を削って使ってみた。,,,,全然長さが足りない。苦肉の策としてこんな使い方。



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固定はばっちりだが見た目がいまいち。さらに改良を要するのであった、、、、。

燈火の扱いにかけて熟練していないとできない夜咄って、、、、やっぱり達人じゃないとさらさらできないものなのね。




仙厓と鍋島〜神尾勇治コレクション・細見美術館 - 2014.10.16 Thu

(10月はまとまった時間がなかなかとれないので、もっぱら美術館めぐりです^_^; )


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細見美術館今期の展示は神尾勇治さんの禅画と鍋島のコレクション。なかでも禅画コレクションの8割を占める仙厓さんがメインテーマかな。

仙厓さん(1750年〜1837年)といえば、まずあのとぼけた「指月布袋」が有名。大きな腹をだした布袋さんがほとんど素っ裸の子供に月を指してみせている絵、、、といえばああ、と思い出される方もおられるでしょう。なんともとぼけたヘタウマ絵、というか、子供の落書きにみえなくもない絵ながら、みているうちにふふっと、あるいはニヤリとしてしまうような絵です。

禅宗では、絵には描かれていない月が悟りの境地、指し示す指が経典を表すといわれています。結局言葉では説明できず、座禅にひたすら励むことでしか悟りの境地に達することはできない、いわば教外別伝 不立文字を説明したもの、、、云々の解釈がありますが庶民にはそんなことワカラナイ。でもこの絵はなんとなく楽しくなる。画賛には「あの月がほしくば取ってやりますぞ」。なんとも人を喰っている(^0^;)

そもそも禅画とはなにか?


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(雑誌「目の眼」より)


この絵も展示されていたのですが、前を行くきりっとした人が関羽、後をいく青竜刀を持った人が関羽の忠実な家来、周倉。、、、、うぷぷぷぷ、、、笑いませんか?この周倉さん。このまつげ、この口!ほとんど現代のマンガです。この顔を仙厓さんは他にも文殊菩薩をのせる獅子の顔にも用いています。

で、ですね、禅画とは禅宗の教えを民衆にわかりやすく絵にしたもの、、、だそうです。上記の指月布袋なんかがそうでしょうが、、、、これで禅宗の教えをわかれとは、逆にむつかしい公案を与えられたようなもの。円相を描いて、そのよこに「これ喰ふて御茶まいれ」とは、円相が饅頭、饅頭が円相、、、と頭をかかえそう。でも、見てふふふ、、と素直に笑うのが正しい鑑賞法かも、仙厓さんもそれねらいだったかもよ、と思う。


ちなみに彼は博多にある日本最古の禅寺・聖福寺の住職として活躍し、同じ臨済宗の中興の祖として讃えられる白隠と、「東の白隠、西の仙厓」と併称されるほどの高僧だったそうです。同じく神尾コレクションの白隠の布袋さんの絵も展示されていましたが、これもうししし、、と笑えるけれど絵はプロ!ですねえ。


フライヤーの左上の人物は鍾馗さん、小鬼をつかまえているところ。この絵の画賛が「酒こふてこい よかものがとれた」。鍾馗さん、小鬼を肴に一杯やりたいようです。首根っこをおさえられて眼を白黒させている小鬼も悲惨な?シチュエーションのはずなのに笑える。

他にも戯れに描いたのかな?と思わせる絵にけっこうシビアな権力へのあてこすりの画賛があったり、地口みたいな画賛もあったり(「吉野でも花の下より鼻の下」とか漢詩をもじったものなど)、思わず脱力してしまうほどのヘタウマ絵の数々。

よく画題になる渡唐天神(菅原道真が実は唐にわたって無準師範に参禅し受衣した、という説話)の絵もあって、仙厓さんもわりとまじめに描く時もあるんだな、と思いつつも、やっぱりこの天神さん、ずんぐりむっくりでかわいいわ。でも、画力はほんもの、と思わせるパーツがそこここに。

すごっ!マジメに描いてる!と一番思ったのは「南泉斬猫」の絵。これも禅宗では有名な公案。(南泉和尚が弟子たちに「禅の一語を言い得るならば、この猫を助けよう。言い得ぬならば、斬り捨てよう。」と言って 誰一人答える者がなかったため猫を斬った。←猫好きとしては許せん話だが)片手に猫、片手に小刀をもった南泉和尚は歌舞伎役者みたいにきりっといいお顔に描かれていました。(ちなみに南泉は馬祖の弟子、南泉の弟子は趙州)


フライヤー右上のあくび布袋も有名な絵らしいですが、その顔はなんだかノンキナトウサン(時代がわかる〜)みたいで、、、^_^;
、、、というようなつっこみをいれつつ、仙厓さんの絵は、肩の力をぬいて楽しみましょう(^_^)b


(ちなみに仙厓さんのコレクションとしては東京の出光美術館が有名だそうです。)


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楽しんだあとは地階のカフェキューブでお茶もできるし、ここのミュージアムショップはこの手のショップとしては最高!なので、是非お立ち寄り下さいね〜。




寺町・御所南〜美術まつり - 2014.10.14 Tue

さる11日〜13日(最終日は台風でどうなったかな〜?)御池通り以北の寺町通りで美術まつり。今年でもう18回目なんですね〜。私が初めて知ったのは昨年だったけど。


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寺町というと御池以南が有名だけれど、以北も、古美術店からなにやらあやしい骨董店、モダンアートの店やら、おしゃれなカフェやらとても楽しい通りなのだ。うちからはチャリで簡単に行けるのもうれしい。今回はこのお気に入りの寺町通りの案内も兼ねて書いてみるね。



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さて寺町通り、こんな感じ。寺社の市のように人がわんさか集まるわけではないが、骨董、古美術に興味がある人たちが思い思いの店で品定めしているので、いつもよりは遙かに賑わっているほうなのよ。


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いつもは敷居が高くて入りにくいお店も、人がたくさんいてると入りやすい。


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普段はひっそりしているお店も、店先にこんなに商品を並べている。手頃で普段使いにはよさそうなお茶道具。


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まあ、店の奥にはもっとお宝が眠っているのだろうが、これはこれでけっこう買って行かれる人も。


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ご愛用のグランピエ丁子屋さん。ここへ入ったらまず二階へどうぞ!李朝家具や民具のいいのがおいてある。お値段も手頃。


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寺町で有名な三月書房さん。よく古書店とまちがえられる、、、というのも置いてある本が総花的でなく、ありとあらゆる分野の「アート」でくくられる本のみ、という特異性で。京都本も充実しているのでここへ来たら必ずのぞいて本のページをめくってしまう。


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ご存じお茶の一保堂さん。学生時代からよくお世話になりました。そのころなかった茶房「嘉木」(茶は南方の嘉木にして、、、by茶経)が出来て、おいしい抹茶、煎茶、玉露がのめるのもうれしい。ずらりとならんだ茶壺や茶箱が長い歴史を語るような店内。


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店先の「原種」フジバカマ。園芸種のフジバカマとちがって、大きく,花の色はやや薄く野趣あふれるイメージ。一時は絶滅の危機にあったわけですが、KBS京都の「フジバカマプロジェクト」(数年前に終了)キャンペーンをうってからあちこちに見かけるようになった。


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歩き疲れたらこちらのろうじの奥のカフェ+骨董雑貨屋を是非探してみて下さい。とてもセンスの良い室礼の町家カフェです。ただしメニューはコーヒーと紅茶だけ。ここを見つけたのは昨年の秋だったな。



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これだけが目印です。


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古美術のお店だけでなくこんなモダンなファブリックのお店もある。


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「白井ふとん店」、、、、たしかにここはお布団屋さんなんだが、このトタンの文字はいつからのものなのだろう。ええ昭和の味だしてるな〜。


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扉の取っ手もアートする古美術店。お休みだが、、、



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革堂、、、とかいて「こうどう」と読む。正式名称は行願寺。観光寺院ではないけれど寺町を通るときふらっとはいってぼ〜っとするのにオススメ。私はぼ〜っとするのはもっぱら下御霊神社のほうですが。西国三十三所第十九番札所らしいです。


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その下御霊神社は美術まつりのセンターになっています。13日には寺町各古美術店の店主によるお宝鑑定もおこなわれるそう。
境内のテントは若手の作家さんによる陶器市になっているが、実は本丸は、、、、


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こちらのほう。
各店よりすぐりの逸品の入札販売会。


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こちらにはホンモノのお宝が並んでいそうな雰囲気で、ちょっとこわくてようふみこめんかった(^_^;


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ギャラリー啓さんはいわば布の古美術店。丹波布(もう生産されていない)やインド渡りの更紗などもあるので、いつかここの布で茶入の仕覆を作ってみたいものだが、それに見合う茶入が持てるかどうかが問題。


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実はここの茶道具屋さんには入ったことがなかった!それこそ敷居が高そうで。この期間三々五々お客さんがいてるのではいりやすくて乱入。おお〜夜咄用の露地行灯やら手あぶり、小ぶりの火鉢などもあるではないか!手頃な茶道具もたくさん、骨董的価値のあるのもたくさん、赤穂緞通まであって感激!今後はすっと敷居をまたげそうだ。


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和紙の紙製品と言えば紙司・柿本さん。茶事の案内、前礼、後礼はこちらの巻紙を使う。


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うちのご近所から(みやこメッセの近く)からつい最近ここに引っ越してきた漆器の象彦さん。確かにこちらの方が足の便もよい。


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さて、この小間の茶室どこのお店だかわかるかな?


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立派な腰掛け待合いもある。


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実は錫製品の製造販売しておられる清課堂さんの奥なのよ。


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店内はなんども足を運んだことあるけれど、奥にこんな立派な茶室があるなんてしらなかった!どんつきにはお蔵もあってこの期間ギャラリーとして入ることができたわけ。いや、ほんと老舗おそるべし。こんなに(物理的に)奥が深いとは。


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で、結局買い物をしたのはこの大吉さん。骨董の豆皿が手頃な値段で豊富なお店。入り口のカウンターでコーヒーもいただけます。でも買ったのは村田森さんの四角いおちょこ2個。実は一つもっていて、一つだと使い道にこまるなあ、、と思っていたところだったので。三個あれば懐石にも使える。


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締めは今年の夏、ゴージャスかき氷のためにさんざんかよった二條若狭屋さんの寺町店。


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まだ氷もやってはるみたいだが、さすがに遠慮して上生を買って帰った。

寺町歩きは,ほんっと楽しい。財布が重ければきっともっと楽しいだろうな。






夜咄の燈火の準備 - 2014.10.12 Sun

身の程知らずといおうか、コワイモノ知らずと言おうか、そろそろ夜咄の茶事をやってみたくなりました。正午の茶事もまだ満足にやりきれんだろう、という声はとりあえずスルーして、前進あるのみ。(???)

まずは夜咄にかかせない燈火器集め。


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とりあえずこれだけ寄せ集めた。全部はまだまだそろっていない。露地行灯なんかもいるしなあ。いくつ用意すればいいか、夜の庭の暗さと相談して決めなければ。(なにしろ収納場所に苦労するので必要最低限にしたい。)

右下のプラボトルの中味はリキッドキャンドル。そのまんまの和訳で液体ろうそく。自然発火はしない安全性を買って燈火器や灯芯用の燃焼体に。サラダオイルがよいという人もおられるが、べたつきすぎだし。


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これはあらかじめリキッドキャンドルをセットしたプラボトル(使い捨て)。普通のろうそくより安定性がいいので、灯籠の中とか、露地行灯に使おうと思っている。なかなかスグレモノだと思う。値段も和蝋燭より遙かに安い。


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点火してみるとこんな感じでけっこう明るい。煤は出にくい、と書いてあったがまったくない、、というわけではなさそうだが。その点では和蝋燭に軍配があがる。あれはほんとにきれいに燃える。ロウ垂れもないしね。


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蝋燭の芯切り(和蝋燭は火が暗くなったら芯を切ってやるとあかるさを取りもどす)は普通ピンセットみたいにつまむタイプが普通だが、これも安全性を考えてこんな芯切りを買ってみた。


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芯切りの相手が蝋燭ではないけれどこんな感じで、切った先がこぼれないような仕組みになっている。なかなか使い心地は良いのだが、いかんせん、このキンキラの派手さはどうにかならんものか?燈下ではよけいに悪目立ちしそうだ。やはり普通のを使うべき?


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最後に短檠・竹檠のかわりに李朝の燈火器を実際茶室で点灯してみた。

おお、なかなか良い感じではないか。小間だとこれだけで膳燭はなくてもいけそうな明るさだわ。


、、、とまあ、まだ茶の湯は封印中ながら、この冬の夜咄を思い描いては楽しくてしかたないのでありました。大きな失敗だけはしませんように。それに火の始末だけは気をつけようね、夜咄。



今年も、、、黄檗山萬福寺・月見の煎茶会2014 - 2014.10.09 Thu

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黄檗山萬福寺、宇治市にある黄檗宗の禅寺です。中国から将来された隠元禅師を開祖とするため、お寺は万事中国風。山門も異国調でしょ?

昨年ここで毎年この季節に行われる月見の煎茶会に行って、とてもよかったので、今年も予定をやりくりしてでかけました。


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煎茶と萬福寺の関係は、日本の煎茶道の祖・売茶翁こと高遊外がここの僧侶であったこと。日本煎茶道連盟も山内にあるんです。



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本堂の前にある天王殿の黄金の布袋さんは弥勒菩薩の化身だそうです。これも中国風。


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境内のあちこちに煎茶席がかかっています。今年は8流派のご参加。(ちなみに券は3500円で3席はいれます。健啖な方なら2枚買って6席はいかがでしょう?^_^;)
日が暮れてからの風情が格別なので、私は暮れ始めてからの参加でしたが、あまりゆっくりすると思う席にはいれないこともあります。(なぜか今年はたくさんの方が参加されたようで)


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禅寺らしい開梆(かいばん)。法要や食事の時間を言葉でなくこれを叩いて知らせるという、いわゆる鳴り物。口からはきだしているのは「煩悩珠」というらしいですよ。


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さて、今年はどこの席にいこうかな。本堂の前では雲井流の席が。まさに雲居の席のようでいいですね〜。待ち時間が合わなかったので残念ながらスルー。


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昨年いけなかった法堂の一茶菴流にいってみよう。ここは特別の法要や儀式のときにしか開けられないので、良い機会。


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初代が1500年代というからかなり歴史のある流派のようです。左手の赤い毛氈の上には掛け物のかわりに三代前、明治時代の家元が書かれた書帖「千字文」。古事記では和邇が日本へ伝えた初めての漢字が「論語」とこの千字文であったといいます。(全然読めまへん)


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煎茶は毎度言っていますがあまりにもたくさんの流派があるので、その点前の違いは私にはよくわからない。でも緑茶をおいしくいただければそれでうれしいのよ。


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雁が音(茶葉の茎のところ)だといっておられたのに、しっかり煎茶のおいしさでした。煎茶・玉露は味の奥が深い。(私は碾茶よりもおいしいと思っている)


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お菓子はこの流派独特の一茶田楽とか。求肥のような食感でした。


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さあ、少しずつ暗くなってきました。この灯り、のちほどもっと暗くなった時の画像を披露します。どのように変わるか、お楽しみに。


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さて、次はどちらに?
ここは天王殿の裏の美風流の席。


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しつらえはやはり唐風。文房四宝みたいな飾りも見えますね。硯屏もあるわ。あくまで煎茶は文人趣味。


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本堂前、こちらも唐風。


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6時からの献茶式に先立っていよいよ篝火も火がはいりました。


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境内も宵がせまっています。


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おぼろげながら月もよく見えて、月見の茶会としてはまずまず。


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献茶式は法要とともにおこなわれるので、これは本堂に入堂されるお坊様たち。


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ここでもうひとつ聞き逃せないのが黄檗声明。唐音といって中国語の発音でのお経で梵唄(ぼんばい)とも。とても音楽的で異国的で、、、聞き惚れます。(録音しようとして失敗!(>_<) 来年こそは、、、)
今年の御献茶の担当は方円流。(本部はうちのご近所!)この声明のもと粛々と献茶が進行します。


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こちらはその御献茶がおこなわれている月台のよこの二條流の席。はいらせていただく。


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たっぷりの秋の草に果物などの室礼。


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お菓子は(ちょっと顔がかくれてますが)月うさぎ。煎茶では多くの流派が一煎目と二煎目の間にお菓子をいただくようです。茶道みたいにさっさとお茶がくる前に食べてしまわないようにね。


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季節柄柿の絵付けの茶碗。煎茶道では茶道みたいに道具をひねくりまわして拝見することはないそうですが、思わず手にとってひっくり返してしまいますねえ。習慣っておそろしい。


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この頃になるとあたりはすっかり暗くなって、中天高くあがった月がいとさやけし、、、ちょうど11日目の月になります。


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夜の雰囲気がよいので、あちこち散策。こちらは東方丈席(瑞芽流)。広間の席だったな。(昨年入った)


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先ほど明るい内に見た雲井流の席も、良い感じに燈火にぽっかり浮遊しているように。


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こちらは西方丈の小笠原流の寄付の景色。


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さあ、さきほどの提灯がいよいよ美しくなる刻限ですよ。


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これをみて、私は台湾のスカイランタン(天灯・ランタンを空に飛ばす)を連想する。


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最後はぎりぎりセーフの黄檗売茶流の席へ。

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テーマは月世界。結界のススキのこちら側の点前席は月の世界で、客席が地球。

で、でてきたお菓子がなんと!!


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あざやかなプラネットブルー!感嘆の声が上がります。
まさに月からみた地球。大阪池田の和菓子屋さんのオリジナルだそうですが、この色は京菓子にはない色ですね。赤道が細い細い寒天で作ってあるのが秀逸な練り切りでした。


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茶碗が抹茶茶碗くらい大きくてびっくりでしたが、当代が考案された平成茶碗というそうな。大きいので一服点てにて玉露をいただく。

あたりは人がそれなりにいらっしゃるのに静かで、虫のすだく音だけがよく聞こえ、その中で味わうお茶はほんとうに善哉、善哉、、、でしたわ。だからこの会はやめられない(^_^;


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すべての茶席がおわり、片付けにはいるころのかえり道の参堂です。いわば異時空間から現実にもどる通り道でもありますね。


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振り返れば黄金の布袋さんが笑っていらした。
来年もまたきますね。




北村美術館〜秋更の茶 +かもがわカフェ - 2014.10.07 Tue

先日の野村美術館の講座の講師が北村美術館館長の木下先生だったので、おお、そうだ北村へもいかねば、と。


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今期のテーマは「秋更の茶」。ポスターは展示の目玉の一つ、重文の「佐竹本三十六歌仙のうち藤原仲文」。


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  ありあけの 月の光をまつほどに 我世のいたくふけにける哉

藤原仲文は冷泉天皇の側近として仕えた方のようです。(あまりしらない、、、)


北村の展示はいつも茶事・茶会形式をなぞっていて面白いのですが、今回は北村謹次郎が昭和39年におこなった還暦の茶事の薄茶席を再現した物とか。北村は茶会は多く持ったものの茶事はなんと4回しかしなかったそうです。これは意外。野村得庵が還暦をこえて100回以上茶事をした、、、のと対照的ですね。

その還暦茶事では濃茶を珍散蓮(小上がりの小間)、薄茶を看大(大文字が見える!)の広間でおこなったようで、今回の展示はその薄茶席の再現。
その時使われた古染付・髙砂の花入が今年重文に指定されたそうで、そのお披露目もかねて。

寄付には掛け物として俵屋宗達絵、烏丸光廣筆になる「後京極折衝太政大臣像」とその歌。

  もらすなよ 雲いるみねの 初時雨 この葉は下に 色変わるとも

秋も更けてきた初時雨の季節が頭の中にイメージとしてひろがる。薄茶席の藤原仲文の歌、ふけにける(更けにける、老けにける)とも呼応しているようです。

脇に方広寺の大仏殿の大鐙瓦まででるか!(秀吉の遺構)対して小さくてかわいらしかったのが仁清の瓢型香合。金森宗和の箱書き付きですってよ(@_@;)

薄茶席の主人公はその重文指定の髙砂花入れ、古染付(17世紀前半景徳鎮・主に日本からの注文)。砧形にとぼけた鯉耳。なぜこの花入が髙砂とよばれるかというと、首の表裏に二人の中国風衣裳をまとった人物が描かれているのですが、この二人を謡曲「高砂」の尉と姥に見立てるからだそうです。(どうもそう見るには無理があるような気がするが、、、)
でもいいなあ、古染付。まだ稚拙な磁器で少しホツがあって、やわらかそうで、乳白色のあたたかい色。手に入らんものか。

でも一番印象深かったのは古天明の大釜!とにかくでかくて迫力なうえ、時雨釜と称し、釜肌はまさに時雨がふりしきる霰が散らされた中、一本の唐傘が描かれている。寄付の歌に呼応か。この意匠はすばらしい。
しかもあわせた水指がこれまたごつい朝鮮唐津の一重口。茶室で釜とのコンビネーションを想像すると、男性的な席が思い浮かべられる。

茶器は菊蒔絵薬器、宗旦在判ですってよ。

主茶碗が三井家伝来本手黄伊羅保。よこから見ると、おお、かたむいとる、かしいどる。茶碗の側面は右は井戸のような直線的たちあがりに対して左は椀なりという非対称。これぞザ・高麗茶碗!

次茶碗が道入の赤楽、織部写し。黒い釉薬がふちにぼてっと。銘を「田毎」。
更科の田毎の月のイメージがひろがる。 

  わがこころ 慰めかねつ更科や 姥捨て山に 照る月をみて (古今集)

茶杓が常修院宮法親王作で、予楽院(近衛家熙)茶杓箪笥の内のひとつなんだそうな。その茶杓箪笥、陽明文庫展でたしか見たぞ。

、、、、とまあ、すごく豪華ラインナップの薄茶席だったようで、さすが最後の近代数寄者の茶事だこと。濃茶席はどうだったのか、しりたいような気もしますね。

懐石は魯山人のものが展示されていたので、これを使ったのでしょう。なんと魯山人は一閑張りもしたようです。銘々皿が展示されていました。



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その北村の茶室、珍散蓮や看大席が見られるおとなりの四君子苑の秋の一般公開も近いです。(10月21日〜26日 11:00〜15:00 短いのでお早めに)


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美術館からみおろした四君子苑の建物の入り口。またひさしぶりに行ってみようかな。


北村の帰りいつも寄る李青さんですが、今回はおいしいコーヒーがとても飲みたかったので、少し南のかもがわカフェさんへ。

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この建物の2Fです。


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倉庫みたいな作りに本がいっぱいあって、ここも長居できるのです。もちろん軽食も。


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ネルドリップ珈琲は抽出に30〜40分かかるらしいので、あきらめてかもがわブレンドを眺めの良い窓際の席で。とてもおいしゅうございました。



野村美術館講座〜「近代数寄者の流れ」 - 2014.10.05 Sun

今回の野村美術館講座のテーマは「近代数寄者」。なんとなれば演者は最後の近代数寄者であった北村謹次郎コレクションの北村美術館館長の木下収先生ですから。


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木下先生の博覧強記ぶりはすばらしかったが、私のトホホな記憶力が追いついていかないので、要旨をまとめてみたが、落としたところも間違えているところもあるかもしれません。が、、、、とても面白かったのでとりあえず書く!


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近代数寄者と聞いて思い浮かぶ名前は、益田鈍翁、高橋箒庵、根津嘉一郎、小林一三、原三渓、五島慶太、松永 耳庵、畠山即翁、、、、といったあたりか。
そもそも数寄者とは、、、「数寄とは僻愛の心なり」とおっしゃったのは近代大阪最大の文化人といわれた平瀬露香(1839~1908)先生。関西における数寄者の嚆矢とか。

維新のごたごた、廃仏毀釈など西洋文化にかぶれて日本の伝統文化・美術がうち捨てられていた時代、没落した武家はそれまで所持していた美術品・名物道具を売り立てに出さざるを得なくなった。反対に台頭してきた財閥たちはまだ茶を楽しむ余裕があり、これらを買いあさったため、門外不出の名物のシャッフルがおこったわけですね。(一部は残念なことに海外に流出してしまいましたが)


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で、彼らはゲットした美術品をみせびらかす場所として茶事茶会にとびついたわけです。益田鈍翁などは弘法大師の「座右銘」の一巻を手に入れたのを見せたくて大師会を作ったらしいし。

井上世外(馨)が、一束三文で売り立てられた東大寺四聖坊の名席八窓庵を買い取り、東京に移築、明治20年明治天皇の行幸茶会が開かれるにおよんで自国文化への回帰へ火がついた。つぎつぎと近代数寄者の道具コレクションに拍車がかかった。

ところがところがその時代もそんなに長くは続かない。明治38年日露戦争でお金を使い果たした政府は税制改革にのりだす。近代数寄者あやうし、没落のはじまりのはじまり。


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時代が進むにつれ、世間は官僚主導型システムへ、すすむ没個性化、個人より組織へ(家元制度の確立)、世代交代、長く持って昭和15年にはすでに終焉へ。

この時代、数寄者の残滓として最後にきらめいたのが関西では松下、正木、湯木、細見、そして北村謹次郎さんあたり。


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戦後はご存じ財閥解体、近代数寄者は終焉の時をむかえた。しかし、数々のコレクションの散逸をおそれ悲しんだ彼らの中には美術館をつくってそこにコレクションを寄贈する,という形で守った方々も多かった。北村美術館もそうだし、根津、五島、畠山、野村、小林、、、なども。

おかげでわれわれ庶民も名物の数々を拝見することができるわけだが、彼らには葛藤があったという。美術館へおさめられると、それはガラスの向こうの物になってしまい、人の手に触れて使われる物ではなくなってしまう。新たな数寄者の手にほんとうは引継ぎしたかったのだろうが、時代はそんな数寄者がサバイバルするのを許してはくれない。


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まとめとして近代数寄者の功績。

入ってきたばかりの西洋文化だけでなく、古来の日本文化も重視したこと。
仏教美術や古筆などもとりこんで、茶の湯を美術鑑賞の場として日本伝統文化の中心に据えたこと。

これは見識だなあ。

残念なことにその日本伝統文化の集大成である茶の湯が、現在大方の日本人にとって間口の狭い物になってしまっている。畳や急須のない家が増えているのも日本文化にとって先行き真っ暗かもよ。


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最後に平瀬露香先生の印に彫られた言葉をご紹介。

  「集散常相願販同好」

(道具が集まったり,散逸したりするのは常のこと、でも願わくば同好の志の手に渡って欲しいなあ、、)


もしあなたが良き御道具を手にされたら、それを愛でてきた多くの持ち主たちの僻愛の心を思って下さい。そして大切に次の持ち主は選んでね!





平安神宮煎茶献茶祭茶会2014 - 2014.10.02 Thu

元日の能楽奉納、春の紅しだれコンサート、6月の薪能、毎月の月釜、、、と、年中遊べるご近所パラダイス(?!)・平安神宮、9月のイベントは最終日曜日におこなわれる6流派による煎茶献茶祭です。


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(大文字と青龍楼)


この日は良い天気で暑いくらいでしたが、日陰に吹く風は、金木犀のかおりのせて秋のものです。


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広い神苑に点在する六つの茶席、今年はどこへ行こうか。(2000円で2席入れます

いつも茶道の各流派の月釜が行われる西神苑の澄心亭では、昨年参席させていただいた泰山流の席が。


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西神苑から東神苑につながる道に沿うせせらぎ、水に映る影も秋のもの。秋を感じながら逍遙、茶席をさがすもまた楽しみの一つ。


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三々五々、ご参加の和服の方の姿もまた風情があります。


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臥龍橋。とりあえず渡っとく。(←子供)


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いつも紅しだれコンサートの行われる貴賓館。ここはベストポジションなので、その年の御献茶を担当された流派が席をもたれます。今年は瑞芳菴流。ここには入ったことがないのでまずはここへ。


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瑞芳菴流は宗家が黄檗宗のお坊さまで、まだ三代目ということなので、昭和になってからの流派創立でしょうか。なにしろ煎茶道は100くらい流派があるといわれていますからね。


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おお!泰平閣が!このアングルからみるのは初めて。良い眺めですこと。


編集


中はこんな書院の広間。この建物は御所から移築されたものだそうですよ。ちなみに平安神宮は明治28年に京都でひらかれた内国勧業博覧会のパビリオンでしたのよ。(実物の8分の5の規模で復元された平安京大内裏)


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煎茶の点前席。室礼は茶道に比べると文人趣味でより自由な感じ。


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この流派でもお点前のはエプロンみたいな腰衣をおつけです。どの道具も必ず「扱って」持つ所作が独特。手の動きがとてもきれいです。


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お菓子は山路かな。
いろいろ席のご説明いただいたのだけれど、お隣にたまたますわられた外国の方に、あやしい英語を駆使してあれこれ説明していたのであまり聞き取れず(^◇^;)


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私が(3ヶ月だけ)習った流派はお茶が数滴でしたが、こちらのはたっぷり。飲み方はそれこそ100数流派ありますのでas you likeに。


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床の花はりんどう、吾亦紅、秋明菊など。ちなみに軸は黄檗宗萬福寺の何代目かの管長さんによる「寄心清尚(心を清尚に寄す)」。陶淵明の漢詩が出典で「心を潔よく高尚な境地に寄せる」、、、煎茶道の精神でしょうか。

眺めの良い席での一煎、おいしゅうございました。


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2席目はおとなりの勅使館、皇風煎茶禮式の賛助席へ。
勅使館はその名のとおり勅使をお迎えする建物なので、床の間にも御簾がかかり天井も折上格天井の格式の高さ。


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各流派の違いはおそらく茶道の流派の違いよりは小さいのではないかしら。


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花はまだ緑のツクバネ、めずらしい白ホトトギスなど。軸はなんとあの伊藤博文公の漢詩。(全然読めまへん)なんとなれば政治家でありながら、彼は煎茶をよくたしなんでおられたそうな。


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お菓子は泡雪羹、私のは緑でしたがおとなりの列ではピンク色、ちょうど紅葉がはじまろうかどうかという微妙な季節感が出ているようです。


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五つ輪に三階菱は流派の御紋だそうです。


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2煎目は急須で。朱地金彩の鳳凰と瑞雲。人数も少なかったのでたっぷりいただく。


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いつも思うが煎茶道具ってちいさくてかわいいな。布巾筒が仏手柑なのがめちゃかわいい!


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最後に床の間に飾られた香筒を拝見。文人趣味のひとつとして線香をいれた竹筒を飾ることはよくあるそうです。竹も斑竹、、というあたりが文人好みなのかな?


煎茶をならうことには挫折したけれど、煎茶席に参じるとき少し様子がわかるのがうれしく、まあ無駄ではなかったと、、、思うのですが。σ(^◇^;)




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