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2015-03

またまた善き哉、茶のご縁〜跡見の茶会@紫野 - 2015.03.17 Tue

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紫野のこの道を行けば、茶の湯を中心とした伝統芸能だの伝統工芸だのの、老若の傑物やら怪しい者やら昼となく夜となく集まる梁山泊のようなT々舎があります。


かねてより、茶の縁にて、こちらにはたまによせてもらってはいろいろな刺激を受けて帰ってくるのですが、今回はまためぐり巡っての茶のご縁をいただき、あるお茶の達人様の跡見の茶会にお招きいただきました。なんとありがたき哉。

前夜は同所にて夜咄の茶事をされたよし、その跡見(同じ道具をつかってこんなのでしたよ〜と披露する)です。床には夜咄のなごりのりっぱな石菖(油煙を吸うといわれ夜咄の後座に花のかわりに使われること多し)。確かに短檠などの油煙はでるようで、ご亭主は足袋の裏が黒くなるとおっしゃる。(うちはリキッドキャンドル使ってるからあまりでないの)

こちらの茶室には(玄関も)電灯というものがありません。(電灯のコードをぶち切っているというか^_^;)夜咄の茶事は和蝋燭の灯りだけでおこなわれるので、まさにそれにふさわしい舞台、目をつぶればろうそくのあかりの揺らめきや、それに仄かに浮かび上がる御道具、なごやかに連座されるお客さまの姿などのすてきな光景が目に浮かぶようです。

御道具はご亭主のお家のお蔵の隅にころがっていたもの、、、とおっしゃるが、そんなお蔵ならだれだってほしいっ!!と思わず叫びたくなるようなものがごろごろ。渋い時代のあるお釜も蔵の中にあったので、蓋をあけると蔵の匂いがする、とお笑いになる。数百年前の匂いかしら(◎-◎;)


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(近くの今宮神社の梅)



点心にお酒もちょうだいし、ご亭主も絶賛される本日のパートナー、うら若い異国の女性(T々舎住人のおひとり)のお点前で濃茶、続き薄をいただく。まあ、なんときれいなお点前\(◎o◎)/!。濃茶がまたおいしゅうございました。

博識・博学のご亭主はその間、たくさんの蘊蓄をおしげもなくご披露くださる。いろいろな資料を文献や足で集めて勉強され、テーマをもって研究されておられるとかで、その成果を是非とも拝聴したいもの。御連客様ははるか雲州からお越しで、ご亭主のそんな研究の話を毎月聞く機会があるとかで、それはまことにうらやましい。


お菓子も雲州・三英堂さんのもの。一つは河井寛次郎記念館茶会でいただいて、とてもおいしくて気に入っていた「日の出前」(寛次郎命名)もう一つが不昧公命名の「菜種の里」。これ茶道検定の問題であったなあ。(松平不昧ゆかりの菓子名を選ばせる問題)


ご亭主様にはこの日初めてお目にかかったのですが、TL上いつも炸裂する○○節を楽しんでおりましたので、文字ではなく実際に言葉で名調子を拝聴でき、感激でございました。
またまたありがたき茶縁をいただき感謝です。こういう方にお目にかかれる機会を得るのも茶の湯あればこそ、茶をやり続け、かつ細々ながらブログで発信していてよかった〜、、、


私は本来社交的な方ではなく、自分からすすんで人間関係を築くのは苦手でありました。でもひとたびお茶の力を借りると、こんなことまで自分はやっちゃうのか、と思うようなこともしてしまい、普通なら声もかけられないような相手にも「茶事来ませんか?」と言えるようになってしまいました。おそるべし、茶の徳。でも限りなくありがたや。



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茶席を辞し、あまりに気持ちが良いので今宮さんにお参りして炙り餅をいただきましょう。一和とかざりやがあるけれどこの日はかざりやで。



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炙り餅、うまし。この甘白味噌だれがたまらん。


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しかも前を通りかかった時、店の中でちらっと見えたので、すかさず松屋藤兵衛さんの味噌松風のはじっこ(福耳というらしい)もゲットできました。



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これをいただきながら花見で一杯、ほんによき1日でありました。




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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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