好日居・茶ノ教室夜会〜春を待つ2015 - 2015.03.26 Thu

岡崎好日居恒例の茶ノ教室、夜会です。

本日のテーマは「春を待つ」、、、といってももう春はおもいっきり来ているようですが^_^;
まずは仙台の九重本舗玉澤の銘菓・九重を汲み出しに。倉敷ガラスの名匠・小谷真三さんのグラスにて。
お湯をそそげば、、、

柚子の香り、柚子の色のほんのり甘い飲み物に。

そえられた南宋の詩人・陸游の春の漢詩。
世味 年来 薄きこと紗に似たり
誰か馬に騎りて京華(けいか)に客たらしめし
小楼 一夜 春雨を聴き
深巷 明朝 杏花を売る、、、、

本日は名残ともいうべき昨年の茶(阿里山鉄観音)を4種の飲み方でいただきながら静かに春を待つ。

まずはストレートで。昨年の古いお茶とはいえ高品質なお茶なので全然遜色なくおいしい。

次は日本のほうじ茶のように焙烙で、かなりの火力で焙じる。ちょっと焦げるのではと心配なくらい焙じて、まだもう少し焙じたりなかったかな、というくらい。焙じているときの香りは日本のほうじ茶とあまりかわらない。なのにお茶にすると、やはり力強い中国茶なんだ。中国茶にもこんな飲み方があるなんてシラナカッタ。

もう一つは電気の焙煎器でマイルドに焙じる。これはあまり香りはたたなかったが、お茶にしてびっくり。まるで別物の茶になっている。おいしい。一番人気だった。

最後に変化球としてストレートの茶葉に桂花(金木犀の花を乾燥させたもの)を混ぜる。うん、これはまったく別のお茶だわ。ガラスのチャフーにいれるときれいな色も楽しめる。

たくさんの干菓子をつまみながら、、、、(晒しよし飴、ボルボローネ、木の実など)

4種のお茶をさらに飲み比べ。茶色(ちゃしょく)もこうやって並べるとずいぶん同じお茶でも違う。こんなふうに時間を掛けて飲み比べてあれこれお互いの味覚のくらべっこも贅沢な時間だ。

点心は蕗の薹をコトコト煮込んだお粥。蕗の薹のほろ苦い春の香りが口の中に広がる。私は蕗の薹のおいしさは大人にならなければわからなかったけれど、好日居さんは子供の頃から大好きだったとか。味覚がおませ(?!)
さらにこの会だけのおまけが。

御菓子丸(日菓さんのおひとり、杉山さんのブランド)さんのお菓子が撮影のためにここにきていたので、残りをおすそわけいただく。
やった〜!
しかも先日来FBで話題になっていた、あの絞り出しのきんとん!(真ん中の)ここでいただけるとは思いもしなかった\(^O^)/

そういえば部屋の隅に、やはり御菓子丸さんの琥珀の実がなってたっけ。(干琥珀を木の枝にさしたもの)