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2015-12

年の瀬怒濤のしあわせな日々 - 2015.12.30 Wed

今年一年は今まで以上にたくさんのご縁をいただいた。キーワードは主に茶の湯である。人生いろいろ落ち込むこともあるが、このご縁のいくつかで怒濤の三連チャン忘年会におまねきいただき、気分は一気に浮上。よき新年をむかえられそうだ。だから、今日は内輪の話になるが、お招きいただいた、あるいは同じ時間をシェアした方々に感謝の気持ちをこめて。


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まずは終い天神の露店でお薄と上生をいただいたでしょう(^-^)

そして同日、このバカウマ雉鍋をつつきながら「唐津の海におぼれる」しあわせ。洛中某所にて古陶磁研究会(?!)の記念すべき第1回目のテーマは唐津。”どうかしている”唐津コレクターのお茶人さん(実は唐津のみにあらず、、、、らしい)の蔵から垂涎の唐津、唐津、唐津、、、、なでまわし挙げ句の果てにそれぞれが好みの逸品で一服二服。もちろん(一応)研究会なのでむつかしい唐津の分類や、唐津の土の最近新たにわかった組成の知見のことなども勉強させていただいた。ようこんな会へお宝をご持参下された所蔵主さん、こんな会を強引にひらいてくださった会長(?)さま、ご一緒していただいた方々に感謝。



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翌日は紫野某所にて忘年会、若い世代のユニークで才能あふれた方々と、そのおもしろいトークをききながら鍋を。自分があの年代には一体何をしてただろうか、とふと思ってしまう。いや、一生懸命であったのは断言できるけれど、けっこう孤独な戦いだったから。あんなふうに酒をくみかわし議論・雑談のできる友人はほぼいなかったのでうらやましい。

後ろ髪引かれつつ、中座して下鴨K美術さんの忘年会へ。

なんとなんと懐かしい、四条京阪前のロシア料理キエフが会場とな!学生時代からわりとよく行ってたんだ、ここ。加藤登紀子さんのお父上の店だった。(現在は兄上様がされている)



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そしてですね〜、ピロシキ、このパンをかぶせたスープ、ボルシチから最後のバラのジャムのロシアンティーまで、メニューが当時のまま!!もうウン十年も前から。変わらないことがうれしいこともあるんだ。



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(これがロシアンティーなるものを知ることになる最初であった)



集った方々は多岐にわたるアーティスト系で、みんな店主のKさんのご人徳(+企画)に惹かれて集っている。さらに異種アートが出会って化学反応を起こしてより高い次元になる瞬間を目撃してしまった。私のようになんのアーティスティックな才能のない者がまじっていいのかしらと思いつつも、同席させていただいたことに深く感謝。これも身に余る幸せでございました。



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さらに翌日、まずは超お気に入りの好日居さんへ年末の挨拶かたがた、チェコから来たお茶と陶芸と自然を愛してやまないマルティンさんのお茶会へ。
煎れてもらったのは中国茶。ご自分の作られた器で何杯もいれていただく。1対1だったのでお話しはゆっくりできた。彼の人柄にひかれてあちこちの茶席に来る人は多い。あんなにていねいにお茶を自分だけのために煎れてくれたら、だれでもしあわせな気持ちになるではないか。最後に茶筅で泡立ててだしてくれたのが粉末プーアル茶という珍品。いや、漢方薬みたいな苦みとすっとする後味、さらにほのかに甘み。おいしかった。



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その足で前日と同じ紫野某所、ただしお隣さん。向切のお茶室で庵主のお点前でお茶を一服。そのあと今年はじめて畑で蕎麦の収穫をした、という若い女性のつくる蕎麦をいただく。まずはそば粉を販売することからはじめるそうだ。よき年越し蕎麦になった。



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蕎麦の後はまたお隣の紫野某所、あやしい雰囲気の宴会は実は誕生会。ヒロインのご要望でドレスコードは「お面」。みんなそれぞれ思い思いにお面を。なかには怪しすぎるやろ、それ、ヤバイやろ、それ、、、というお面もあって腹をかかえて笑った。秀逸は雅楽をやっている人の安摩(あま)の面(こちら)。「陰陽師」の世界だわ。ちなみに私はここの夏祭りの時に買ったお多福のお面を。



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大量のおでんは今日誕生日のヒロインが自分でつくらはった。夕べから仕込んでたらしく味がしゅんでとてもおいしい。つぎつぎとお酒をもって訪れてくる人たちは年齢も職業もさまざま。初めましての人も多かったのに、こんなに楽しくお酒を飲んで心から笑ったのは久しぶりのような。



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ここもまた後ろ髪引かれつつ、中座してご近所のお蕎麦の権太呂さんで恒例の年末寄席に。ずいぶん昔からやってはるのは知っていたが行くのは初めて。これもお茶つながりの方のご縁で。

権太呂の社長のしろうと手品の前座からはじまって桂しん吉さん、そして米團治師匠のお話。このころにはすっかりお酒も回っていたので、ちと記憶がとんでいるが(スミマセン、師匠)おもしろくてまたまた大笑いしたのは確かですよ。



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怒濤の楽しく幸せな三日間を終えれば新年は目前に。な〜んの準備もできていないけれど根引松とお飾りだけは準備した。あとは孫という名の破壊神が降臨したのでもう、家の中、カオスです。このまま新しい年に突入します。


年末に出会えた人たちだけでなく、今年縁あって出会うことができた方々、以前よりおひきたてお世話くださる方々へも深く感謝しつつ、来年もこのすべてのご縁を大切に。さらにご縁ができてよかった、と思ってもらえるような自分をめざさなければと思う。老け込んではいられない。

などと年末諸感をつぶやきつつ、、、

みなさまどうぞよい新年をおむかえください。



師走の北野界隈散歩2015 - 2015.12.28 Mon

ようやく年の瀬もおしつまった感があります。大掃除もそこそこに、私は終い天神の半日を北野界隈で遊びました。


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千本今出川からまずは上七軒をめざして歩きます。最初のお立ち寄りポイントは西陣・骨董画餅堂(わひんどう)さん。ここは正統な骨董からこっとう???というようなものまでチマチマと面白い物を売ってはりますが、建物も必見。町家の天井を中途半端にぶち抜いて廃屋感がばっちり。大きな備前かなにかの壺が目の前で売れました(^_^;



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その西側にあるのがみたらし団子の日栄堂さん。おばあさんがええ感じでみたらし団子うってます。ここのは餅3つのスタイル。ここで買って天神さんの境内の絵馬堂で食べるのもなかなか乙なのですよ。




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もう少し西へ行くと今度は洋菓子の坂田焼菓子店さん。この前千本釈迦堂の大根炊きに来たときは閉まっていたのよね。あまり看板とかだしてはらへんので、気づかずスルーする率高いかも。



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上七軒のバス停から北野天満宮の東門へ、お茶屋さんが立ちならぶ石畳の道を歩いて行くと、あ、和菓子の老松さん、今日はあん団子を表で焼いてはる。



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さあ、みえてきました、今年最後の天神市(終い天神といいます)のにぎわい。今年は天神さんへはよう来たわ。ついせんだっても大福梅(天満宮の梅林で採れた梅を境内で干したもの。土用干しは壮観ですよ〜)もらいに来たし。



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東寺の弘法市(毎月21日)に比べるとやや小さいけれど、歩いてぶらぶらするにはちょうどよいスケール。売っている物も、なんでこんなもんが???と思うような物もおおくて見て歩くだけでも楽しいよ。



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山門には来年の干支・申。
そう、あいにくとちゅうでぱらぱら時雨れたので雨宿り。


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茶友さんの店での奥で、店から表を見る、という貴重な体験をしたあげく、老松さんの和菓子に抹茶もちょうだいしてしまい恐縮感激。おいしゅうございました。雨で冷えてた体がほかほか。



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境内ではこの暖冬でもう開いている梅花があって、季節どうなってるんや〜と嘆くも、、、



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ちらりとのぞいた(普段は閉鎖)梅林の梅はちゃんと季節の約束を守っているようでほっとしました。来年の早春、また梅見にいくからね。



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帰りに、リスボンでであって京都で再会したカステラ・ド・パウロでパステル・デ・ナタ(ポルトガルの人気のお菓子、エッグタルト)をちゃんと買いました。



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最後に立ち寄ったのが最近上七軒南にできたばかりのknot cafe さんへ。ここはもとガレージか倉庫だったとか。マークの二つ輪が”knot"(結び目)表しているのね。(私には二分割卵に見えた^_^;)



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高い天井がガレージ感あっておしゃれ〜。



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で、驚きの「出汁巻きサンド」!!いただく。出汁巻きはあつあつでとろっとしててパンにこんなに合うとは思わなんだ(◎-◎;)

こちらで売っている千本玉寿軒+nunu chocolates(ブルックリンにあるチョコレート店)コラボの「CHOCO BOURO」、(そばボーロにチョココーティング)ちょっと高めの値段ながらとても美味しくお使いものにして非常によろこばれました。



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さて、天神さんの戦利品は、、、苔!一箱500円。



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早速庭のハゲハゲになったところに投入しましたが、うまくついてくれるかどうか。




今年も残すところあとわずか、しなければならないことは多々あれど、こんな散歩しててできるわけもなく、怒濤の年末になりそうな予感です。


師走のご近所散歩2015 - 2015.12.26 Sat

なにかとせわしい年の瀬にばたばたと駆け回りつつもきっちり京都観光(?!)を欠かさないワタクシであります。今回はチャリでちょっと行けるご近所編。


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まずは今年琳派琳派で大人気だった細見美術館
「麗しき日本の美〜雪月花〜」。毎年この季節は「麗しき日本」シリーズで今回のテーマは日本の四季のアイコン、雪月花。作品は細見お得意の琳派の作家の物が多く、そのテーマを「月」「雪」「花」にふりわけての展示。



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多くは書きますまい。是非ご覧になってくださりませ。日本に生まれてきてヨカッタ、と思うことうけあい。

代表として鈴木其一の「四季歌意図(春夏秋冬それぞれを代表する和歌に添えられた琳派の絵巻物)」の歌をあげときます。和歌を見て絵を想像して楽しんでくださりませ。憧れすぎるみやびの世界〜


春:世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 業平
夏:ほのぼのと 明石の浦の 朝霧に 島がくれゆく 舟をしぞ思ふ 人麻呂
秋:心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ  西行
冬:駒とめて袖うちはらふかげもなし佐野のわたりの雪の夕暮  定家



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さて、こちらは二条大橋西詰のお寺の門。ビルの谷間でなんだかすごく惹かれるでしょう?この中国風門。リッツ・カールトンの横をとおって銅駝水をもらいに行くときにいつも気になっていたのだが、本日ついに中へ。



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善導寺という名前もはじめて知った。歴史は古く16世紀の建立で六角堂の近くにあったのだそうだ。天明の大火で現在の場所へ移転。現在はマンションやホテルに囲まれた中に時代の忘れ物、、、といった風情。



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この灯籠の火袋には、茶碗、炭斗、火鉢、火箸、茶釜、柄杓、五徳が彫刻されている善導寺形燈籠というらしいが、お茶をしている者としてはおがまねばなるまい。、、、、けど風化しすぎて全然わからず、、(^_^;



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あとお寺の中の建物でエステサロンもひらかれているらしい。この時代、それもありか。

こういう意外なところにぽっと、歴史あるが名前の知られていない神社仏閣が唐突にあらわれるところが京都のおもしろいところ。



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河原町丸太町界隈。
今年は暖冬なのでいまごろやっとイチョウが散り始めた。イチョウの葉っぱは踏むと滑りやすいので、各お店の方が一生懸命掃いているがあとからあとから落葉してきて、、、、ご苦労様です。



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やきもの器の小さなお店草星さん。京都移住前から知っているセンスの良い器を売っているお店。(おもに陶器)

数ヶ月前にここで入手した額賀章夫さんのマグカップ、ずっと普段使いに愛用している。粉引に細い線状の彫りが入る額賀作品はずっと以前からのファン。ところがダンナがやはり気に入ったのかよく自分の部屋へ持って行ってしまうので、もうひとつおそろいを買おうと。



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ひとつひとつ手作りなので全く同じ物はない。おそろいかと思ったら持ち手の色がちがった。かえって目印になっていいか。すきやな、このナチュラル系の色と形も。



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草星さんとこの裏通りにあるのが、河原町通りから引っ越ししはったkitさん。以前のお店の雰囲気がとてもすきだったので(写真はこちら)引っ越してどうなるのか少々心配だったのだけれど、今回はコンパクトで明るいまた別のイメージにまとめて良い感じ。

店舗は二階でこちらの一階はイベントなどの時にあけるのだとか。



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一見普通のビルのようにみえたけれど、残した梁などをみたら、これも町家だったんだ。ダークブラウンの梁に白い漆喰の壁、というのはとても好きなコンビネーション。



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戦前のオイル輸出用の韓国の木箱がまるでバンダジのような造りになっている不思議な箱もみせていただいて、以前の店舗でも売ってたyugueさんの焼き菓子を買ってかえる。季節柄シュトーレンなのだが、、、、まあ、当然のことながらクリスマスまではもたなかったわね(^_^;



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最後におうちでのお楽しみ。若いお茶友さんにおしえていただいたポータブル香炉。
ジャムの空き瓶に菱灰を投入(藤灰でもふつうの灰でもいいと思う)。



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あと用意するものは香炭(香道用の着火しやすい炭)と練り香。(沈香でもOK)



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香炭に火をつけて真ん中に、少し離して熱灰に練り香投入。ほのかにかおる練り香の香りはちらかったリビングを一瞬茶席に錯覚させてくれます。使い終わったら、そのまま瓶の蓋を閉めれば消火は完璧!

お宅でもいかがでしょう???




懐かしい市電〜岡崎・市電コンシェルジェ - 2015.12.24 Thu

京都市内から市電が完全に消えたのは昭和53年であった。大学に入学してからほぼ毎日目にしよく利用した市電であるが、とうとう在学中になくなってしまった。(あ、歳まるわかり^_^;)今でも「市電」というと、青春時代の懐かしさとともにあの緑とベージュ、朱色のラインの市電が頭の中を走り回る。


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市内のあちこちに(近くは平安神宮内神苑、遠くは広島に嫁に行った車両もある)いまでも車両は大事に残されているが、ついに我が生活圏の岡崎にも今月このたび登場した。場所は府立図書館の北側である。
やはり第一声は「懐かし〜〜」。



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中はそれなりにリノベーションされているが床や手すり、つり革まで現役時代のものそのまま。この車両は今月から岡崎エリアの観光案内所として使われることになった。(岡崎コンシェルジェ)
右手の棚には岡崎の観光スポットのフライヤーがたくさん、美術館はいうにおよばず観世会館の例会のパンフまでおいてある。地図は英語、中国語(ここいまのところ一番数が多い)、韓国語。



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中にはボランティアのガイドさんが常駐しておられて、英語にも対応。リタイヤしたら私もしようかな(^_^;。え?京都検定1級合格でないとダメ?あらら、、、それは無理かも。
私が中で懐かしがっている間にも上海からの観光客がものめずらしそうに入ってきはった。1970年代まで現役で走ってたことなど説明したが、中国には路面電車ってないのでわ??



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この降車お知らせボタンも懐かしい。

実は路面電車が京都をいや、日本を初めて走ったのがこの岡崎の地だったのだ。市電ではなく当時は私鉄の京電(京都電気鉄道株式会社)が岡崎の勧業博覧会会場への足として今の動物園(京都の動物園は日本で二番目に古いのよ)あたりまでを走らせたのだ。(京電はその後市電に買収される)



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学生時代一番利用したのは東大路→今出川→西大路→九条通をぐるっと循環する22番電車であった。大学のある百万遍からちょうど対角線上の西大路九条にサークルの活動場所があって、行きも帰りも右回り、あるいは左回りとするとちょうど市内を一周する形になる。それが楽しかった。



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これは6番の札がついているので植物園前あたりを走ってたやつだ。河原町へ行くには4番5番に乗ってた。まだ古い駅舎の時代の京都駅前にずらっとならんだ市電のプラットホームもまだ目に浮かぶようだ。

がたごとガタゴト、独特の揺れにスピードを上げるときのご〜っという音、停車の時の音、体が耳がまだ覚えている。夕暮れになると市電の暗い照明の中、なんとはなく心細い思いになったことも昨日のことのように思い出せる。

市電の消滅とともに京都の町もずいぶん変わった。そんな町の懐かしい景色を見ることができるのがこの本。




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筆者は私よりかなり年上なので、私の知らないすでに廃線になっていた路線のこともよくご存じのようだ。今から思えばよく京都の狭い道を車をかきわけあの市電が走っていたものだと思う。京都の街には市電がよく似合っていたなあ。今はなんだか(少なくとも景色は)もう普通の地方都市になっていってしまっているようで、、、
それでも、この本を見ていてまるっきり変わらないことが奇跡みたいな景色もあるのにも驚くよ。

當申歳吉例顔見世興行・2015 - 2015.12.22 Tue

今年も京の年末の風物詩、南座顔見世興行やってます。


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年に1〜2回くらいしか歌舞伎を見に行かないダメダメファンでございますが、顔見世は格別、今年も夜の部に参ります。



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昼の部、夜の部は内容は全部ちがうし、出演者も微妙にちがうので、ツウの方は昼・夜通しでご覧になるそうです。



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やはりこの赤を基調とした劇場の中は気持ちが華やぎますねえ。



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今年のメインはなんといっても四代目中村鴈治郎の襲名披露、昨年からの一連のご披露のいよいよ最後となります。

初代鴈治郎、したしみをこめて「がんじろはん」は明治から昭和初期の関西歌舞伎の大看板であったそうで、当たり役の「河庄」治兵衛のほっかむり姿で有名、「頬かむりのなかに日本一の顔」とよばれた美男子であったそうな。二代目も初代によく似たかなり面長のがんじろはん。

三代目はご存じ、人間国宝で現在は坂田藤十郎。なぜかここからがんじろはんは丸っこいお顔にならはるのよ。(固いおかずを食べなくなった現代人の顔でしょうか)そして当代のがんじろはんも丸いお顔。そのご子息の壱太郎さんはその中間、現代的な卵型に近い。



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この祝幕は日本画家・森田りえ子画伯の手になるもの。四羽の雁が四代の鴈治郎を表し、三羽に守られながら先頭を行く赤い雁が四代目鴈治郎をあらわしているとか。

舞台にずらっとならんだ綺羅星の役者の襲名祝口上を楽しんだあと、いよいよがんじろはんの「河庄」と並ぶ当たり役、「土屋主税」のお殿様ぶりを拝見。
赤穂浪士の討ち入りを吉良邸のとなりで聞く、という図式は「松浦の太鼓」と同じで、俳諧の師匠宝井其角や大高源吾もでてくるのだが、ちがうのは松浦の殿様が自分も槍を持って助太刀いたす!と血気盛んなのに対して、土屋の殿様はもっとおっとり、育ちがよくインテリ、という感じ。がんじろはんの丸顔が、表にこそ出さないが浪士への暖かい気持ちがにじみでてくる感じでなかなか合ってますね。

孝太郎演じる御女中お園(実は浪士の一人の妹)の進退にどうしてそんなに其角がこだわるのか、最初不思議だったが、御女中=下働きの女中と読み取るから不思議なのであって、=側室と思えばな〜るほど!ここらへんが時代背景の読み取りのむつかしいところ。

あ、ちなみに大高源吾を演じたのは仁左衛門さま〜



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女形の第一人者・時蔵の演技と、いけずの婆を演じる秀太郎を楽しむ「信州川中島合戦〜輝虎配膳」。

最後が海老蔵の成駒屋お家芸「勧進帳」。

実は勧進帳は有名ながら歌舞伎をみるのは初めてであります。先に能の「安宅」を見ているので、舞台装置が能仕立てなのがうれしい。つまり正面に影向の松、五色の揚げ幕のかかる出入り口、正面に大鼓、小鼓、笛、ただしそれらの数は能の倍以上、ちがうのは三味線がつくこと。地謡はやはり能の謡とはかなりちがう。もっと華やかであだっぽい。

強力に扮した義経をがんじろはんのご子息・壱太郎さん、富樫を愛之助さん、でちょっとハートマークがでまくりでしたわ。



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幕間は30分しかないので、かつては仕出し屋さんに南座門前まで持ってきてもらっていましたが、最近は時間節約のため高島屋で顔見世弁当を買って入場をこころがけておりまする。今年は中村楼のを持って行きました。



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さて、今年もたっぷり楽しんで南座をあとにします。


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千秋楽まで残すところ数日になりました。このまねきを見られるのもあと少しですよ。



<おまけ>


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今年の顔見世に挿していこうと決めていた銀の「鎌輪奴(かまわぬ)」簪でございます。銀の簪や帯留めを注文で作ってくれるAtelier 華eさんのもの。
かまわぬ、、は幕末の歌舞伎役者七代目 市川 團十郎のトレードマークでありました。現在残念ながら、團十郎さんはおられませんがね。(最近亡くなられた團十郎さんは海老蔵さんの時から注目しておりました。NHK大河「春の坂道」で徳川家光やってたの)

え?この黒い糸はなんや?って?


これは、、、、



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こうなっております。銀の簪は模様部分が重いのでするりと抜け落ちてしまうことが多いので、ピンで落下紛失防止しているのです。これもAtelier華eさんに教えていただきました。



光悦ふり〜楽美術館 - 2015.12.20 Sun

琳派400年祭もいよいよおおづめ。(なんでも来年は若冲祭になるらしい、、、^_^; )
今年最後の琳派、とうとう会期ぎりぎりとなった楽美術館の「光悦ふり(ぶり)」。



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楽家は茶陶が本業だが、光悦の茶碗は彼にとっては手すさびなのに、国宝までになってしまうそのすごさ。同時代ののんこう(道入)なんかは身近で影響受けまくり。それだけでなく、直接光悦をしらない後の世の作陶家への影響も大きい。

今回の展示は光悦本人のお宝茶碗もでていれば、それに影響を受け、写し、、というよりオマージュというべき茶碗が多数。

でもやっぱり光悦本人の茶碗にまず目がいっちゃうよね。あまりに多彩で奔放。有名なところで「村雲」、飴釉の「立峰」。

私的にうれしいのは白楽「冠雪」。これは益田鈍翁旧蔵で以前は展示されたことがなかったのを、楽家と益田家との姻戚関係(奥様の方らしい)で預かりとなり、当代の楽さんの還暦茶会で初めてご披露され、現場で見て手にとることができた記念的茶碗なのだ。(その時の記事はこちら)もう5年も前か〜〜。「冠雪」の銘も楽さんがつけはった。その名のとおりほっこりと雪をいただくお山のようなお茶碗。

てすさびでこれ、作っちゃうか〜。本職は、かたなしになるぢゃないか。逆に茶陶として茶家におさめなければならない、という枷がないぶん、自由に遊べたのかもしれない。以前楽の茶碗はお茶をいれてはじめて良さがわかる茶碗で、光悦のはそのままで芸術品だ、と思ったが、今もその思いはかわらない。



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光悦茶碗へのオマージュとして、歴代楽としては六代の左入のが多かった。展示室に入ったところの「雨雲」写しは本物のゾクゾク感を思い出させる。

光悦ぶりの茶碗としてイメージは国宝「不二山」みたいな横から見るとほぼ四角、、というのと、「乙御前」みたいな高台ほぼ無しのころっとしたもの、という二つのイメージだったが、光悦自身の茶碗が実はあまりに多彩なのでよくわからなくなった。




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あと光悦を写すのに熱心だったのが表千家六代覚々斎で、多くの茶碗がデフォルメされた塩笥型、へたしたら建水?と思うような大ぶりの物も。江戸中期の人なのにどうみてもCGで作ったように見える近未来的フォルムの赤楽「ふり鼓」が印象に残る。

当代の写しもあったが、御本人がお好きだという「乙御前」によくにたかわいらしい「花仙」は1983年の作、つまり焼貫茶碗に行く前の作。アヴァンギャルドな焼貫の時代を経て、いままたこのあたりに回帰しようとなさっているかも。もちろん以前より高いレベルで。

忘れてならないのが手すさびという点で、奔放多彩という点で、光悦ぶり、破天荒さにはさらに磨きのかかった川喜田半泥子の茶碗のいくつか。しかし、、、これどこから飲むのよ?というもの多し。



会期ぎりぎり、なんとか間に合ってよかった。
ここの美術館は好きだな。また来年の楽鑑賞茶会に申し込まなくちゃ。



美術館のある油小路をずっと南下すると、、、



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古書と茶房ことばのはおとがある。いままで何回か美術館の帰りに寄ろうとしたが、お休みの日に当たることが多くて。



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やっと行けた。ランチもできるし、ミニ図書館としての機能も。落ち着く町家カフェ。



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いただいたコーヒーゼリーのスプーンに、”やめられないとまらない”福だるまが! いとうれしきことなめり>^_^<



茶人はDIY - 2015.12.18 Fri

まわりのお茶してる人(めんどくさいから茶人とよぼう。「茶人」の定義はむつかしいが)はみなさんけっこうDIY(Do It Yourself)してはる。

小さいところでは竹を切って結界や竹箸、蓋置。自分で床を切って炉をつくったりもすごいが、露地の枝折り戸を自分で編んだり、


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夏越祓の茶会で、茅を河原で収穫し、でかい茅の輪をつくっちゃった、、という猛者もいる。(三人乙女の夕ざりの茶事



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こんなキューブ状の持ち運び可の茶室を作っちゃうとか、、、(植物園大茶の湯2011・鴨ん会



一番すごいのが電動ノコギリなどを駆使して葦簀葺きの草庵茶室としかいいようのない二日限りの茶室を作っちゃた人。(彼にいわすと電動ノコギリは茶人の必需品、、、なのだそうだ)



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(祗園大茶会2015)



昔の茶人はそうした工夫を自分であれこれしてきたことを思えば、なんでもお店で手に入り、プロにやってもらえる現代人はそういう力をだんだん失ってきているかもしれない。
でもお茶やってると、お店では買えない物、買うとべらぼうに高くつく物、いろいろあるんだよね〜。というので手作り率高くなる。



私の場合は上記の人たちみたいなオオモノはよう作りませんので、小さい物をちまちまと手作り。



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これはご紹介済みの羽根。左が自作。まっすぐならないのがご愛敬。羽根は木管楽器の中の湿り気をぬぐう白鳥(たぶん)の羽根1枚400円くらいやったかな。それx3。このあと由緒正しい(?)後楽園の鶴の羽根も作った。




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夜咄用に灯籠の障子も手作り。



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で、今回はこんな材料をホームセンターで買ってきて、



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木工ボンドで足をつけ、棚を作る。



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トンカチで補強。



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で、これがビフォー。
水屋の棚の最上部。ここがね〜、ごちゃごちゃしているのが気になっててね。




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これがアフター(^_^)b
すっきり!


、、、というような、今夜はしょうもないはなしでスミマセン。






町家で一福能〜新春を言祝ぐ〜第2回常の会 - 2015.12.16 Wed


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高倉あたりの松原通り。ここらも風情ある町家がどんどんなくなっていっているな。



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でも、このあたりで町家を守り、その町家ではぐくまれてきた伝統文化やくらしの習慣もまもって伝えよう、という試みをされているお宅がある。昭和初期に扇製造卸業として創業された大西常商店さんである。

創業者の常次郎さんはお茶を嗜み謡曲を愛し三味線、浄瑠璃も嗜んだという方。ご近所の方々を家によんで茶会や謡の会など楽しまれたそうです。そのお名前にあやかってその名も常の会、今年の祗園祭の頃発足された。




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町家!お茶室!能!

なんと私のツボを刺激してやまない三点セットに迷わず立ち上げの常の会第1回に参加させてもらった。

通り庭・火袋・おくどさん・坪庭の大きなお屋敷町家を拝見し、新たにお茶室として改築された常扇菴でお茶をいただき、耐震補強工事で大勢があつまるスペースになったお二階の広い座敷で仕舞や能にまつわるトークあれこれ、町家のお話し、かつては松原通りを祗園祭の鉾が巡行していたというおはなしなどなど、最後に「土蜘蛛」の蜘蛛の糸(細い紙テープ)をゲットした。あまりに楽しかったので第二回を楽しみに待っていたのだ。



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今回は「新春を言祝ぐ」〜「色」が、テーマ。

能楽師の方々は前回と同じく、明倫の素謡の会でおなじみの田茂井廣道師、味方團師、河村浩太郎師というそうそうたるメンバー。このお仕舞いやら謡を目と鼻の先で拝見できるのだからすごい。

まずはめでたい素謡「鶴亀」から。

スペシャルゲストトーク・昼の部は能装束の復元をてがけておられる渡文の織工・渡辺尚美さん。(ちなみに夜の部は鼓の曽和鼓堂さんで、仕舞に鼓がはいるらしく、これは見たかったなあ〜)



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渡文は西陣織の会社で織成館などでその仕事をみることができるが、主に帯を織っているので、能装束とはもともと関係がなかったのだそうだ。それがご縁あって(今年はじめに亡くなられた観世流の超えらいさんである)片山幽雪先生に協力・後押しされその復元に取り組みはじめられたそうだ。

能装束についてはあまり知識がなかったので、その種類などのお話しはとてもおもしろい。あと日本人の独特の白という色の使い方、色彩感覚についてのお話しも興味深かった。

写真の(写真・アップOKでした!太っ腹!)左の衣裳は唐織りの厚板とよばれるもの、右のはやわらかく刺繍や友禅のほどこされた縫箔とよばれる主に鬘もの(女性のシテ)に腰巻きなどにして使われる物。



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しかし、間近で見ると能装束ってため息が出るほど美しいわ。
やはり身につけて激しい動きをするものなので、いわばいずれ消耗品、このまま失われていくのではなく復元、継承されていくことの意義は大きいなと思う。よいライフワークをみつけられたのだな。手を使い物を作り出す職人さんの仕事って時にうらやましく感じる。



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さて、能の方は仕舞「龍田」と「葛城」。


龍田といえば紅葉の真赤
葛城は雪の白


仕舞は装束も面もつけない舞なので、ここは脳内でそのイメージを構築せねばならぬ。そこが能のおもしろいところでもありむつかしいところでもある。
龍田で、目の前にあたりを真っ赤に染め上げる紅葉の山を思い浮かべ、葛城では月あかり雪明かりの中の銀白の中で舞う葛城の神の姿を思い浮かべる。これは見ているその時よりもあとになってじんわり景色が浮かび上がってくるように感じた。

仕舞はまた今回も、現在習っている形がいくつもでてきてとても勉強になった。



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謡ってみよう、コーナー(?)ではトークのお上手な味方團師の御指導の下、ひとふしをみなさんで謡う。大きな声をだすのは気持ちよいね。しかし未だにゴマとよばれる謡本の音程を表す記号の意味がよくわからない。



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最後に素謡「六浦(むつら)」

鎌倉近くの称名寺にて、かつて冷泉為相が一本の見事な紅葉をめでて歌をうたった。

  いかにして このひともとにしぐれけん 山に先立つ庭のもみぢ葉

それに感動したその楓の木はそれを名誉として身をひくと決め、以後青葉のまま紅葉しなくなった。旅の僧がまわりの山が紅葉のさかりなのにどうしてこの一本だけが青々としているのだろう、と不思議に思う。女(実はその楓の精)が出てきてその由来を語り、明け方にその本性を見せ舞をまって夜明けとともに消えていく。


これはイメージがわくなあ。美しいわ〜。



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最後に能の演目と扇の模様の関係の田茂井師のお話しを聞く。扇の紋様もまた装束に負けず劣らす美しすぎてため息がでる。日本にうまれてヨカッタ、、、と思うひととき。

最後に常扇菴にてお茶席、一服いただく。こちらはもう結び柳とかぶりぶり香合とか新春の室礼であった。六畳を四畳半+相伴席二畳という形に使っていて、ここを茶室に改修するときに相談された、というお茶人さんがご亭主で、改修のおりのおはなしも少しお聞きできた。

いや、今回もグレードアップしてまた楽しゅうございました。次回も期待値大、ですよ。


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北に行けばすぐ仏光寺さん。
イチョウはもうすっかり葉をおとしている。



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ここに来たら境内にあるD&DEPARTMENTは必見。おもしろいグッズ、いっぱいあります。




師走雑記2015 - 2015.12.14 Mon

師走のあれこれ。


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過日めったに行くことのない五条大橋のあたりへ出かけた。帰りに橋から見るこの建物、ビルを背景にひときわ異彩をはなつ。特に窓という窓に明かりが入る夜景がすばらしいのだが、いつもタクシーに乗ってるときに面白い建物やなあ、、、と思っていたので、せっかくここまで来たのだから表を見てみよう。



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正面玄関。宴会場でもあり宿泊もできる鶴清さん。



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まあ、凝った造りだ。昭和初期の建物という。総檜造りなんだそうな。



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玄関も格式のあるお寺の玄関みたいだわ。
ここは200畳の宴会場とか、夏ともなれば広い川床とかあるらしい。パンフレットをもらってきたらお二人様からと書いてあったので、いつかここでご飯食べしよう!とひそかに誓ったのであった。



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高瀬川で体をまるめる鴨たち。
鶴清から北へ向かう。四条以南の木屋町はほぼ未知の世界だ。しばし歩いてみよう。



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このあたりは住宅も多いらしく、飲み屋さんばかりの四条以北とはかなり雰囲気がちがってそこはかとなく風情がある。かつてここを高瀬舟が行き来したころに思いを馳せながら。



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あ、毎日同じ料理は一品としてださない、というのがコンセプトの有名な枝魯枝魯(ギロギロ)ってこんなところにあったのか。ここから独立しはったくずしよしよしさんには行ったことあるけれど。あの値段でこの内容!と思うくらいよかったが、いかんせんお店のキャパのせいか予約が取りにくい。



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高瀬川から少し離れた川と併走する通り。通りの名前は不明だが、やはり木屋町通りになるんだろうか。こんなところにこんなどこまでもいけるような通りがあったなんて。

ずんずん北上。すると四条通りの手前、ドンツキにあったのは、、、、



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おお〜っ!!
ほぼ濃茶!の濃ゆい抹茶かき氷を食べさせる甘味処・弥次喜多さんではないか!夏場に是非お試しあれ。(胃弱のかたにはおすすめしませんが)


ここで木屋町とはお別れ。


四条烏丸あたりのちょっと時間をはずしても大丈夫なランチどころを見つけたのでシェアします。



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場所は烏丸錦西入ル。「オレノパン」のとなりのビルだが、私的には祗園祭の占出山のあるあたり。


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階段をのぼってたどりつくカフェレストランルミエールさん。

日替わりランチを頼むと7〜8種類あるおばんざいの小皿2つと2種から選べるメインディッシュに味噌汁など。


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唐揚げのマリネがおいしかった。なによりここのありがたいのは11時〜16時まで通しでいただけること。京都にいる時間が変則的な私には午後2時頃からいったん閉まってしまうお店があまりにおおいのは残念なことのひとつなので、ここはありがたい。近くにご愛用の茶華道具館もあるし、せいぜい利用させてもらおう。



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さて、これは先日の月初めの夕ざり茶事の時の写真である。うちの露地であるが、この時は楓があまり紅葉していない。


ところがほんの数日で、、、、


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見事な赤に。ただし一晩の嵐で前日落ち葉一つ無いように掃除したのが、、、、水の泡と帰した。



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途方に暮れている間にもはらはら、はらはら、、、散り積もる紅葉。積雪ならぬ積葉何㎝までいくかしら、、、、(T.T)



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しかしこの美しさは最高潮。
今年の京都の紅葉ははっきりいってよくなかった。予定を組んでこられた観光客の方には残念であったが、少し時期をはずせばかくも見事な紅葉を楽しめることもある。来年のご参考に。



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この日は小さな茶会をやった。濡れた落ち葉を風情としてみていただこう。お菓子は鶴屋吉信さんの「聖夜(たぶん、、)」。



初着



最後に身内ネタ。
これは3年前の初孫のお宮参り。このために初着をオリジナル手描き友禅で誂えた。(染工房・遊さんにて)



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今年無事3歳になって七五三に。この初着に肩上げおはしょり上げして、被布を着せた。これからも素直に健康にすくすく育ってほしいと願いをこめて。
(足元の運動靴はご愛嬌、、、^_^; )


大根だき2015〜千本釈迦堂 - 2015.12.12 Sat

この季節は大根だき食べたくなる。もともと12月8日の成道会(お釈迦様が悟りをひらかれた日。禅宗では臘八会とも)にあわせた行事で京都でもあちこちでおこなわれるが、行きやすさを考えるとやっぱり西陣の千本釈迦堂(大報恩寺)だなあ。


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ここの大根だきいただくのは2年ぶり。(昨年はどこへもいけず)お昼頃行ったらすでに長蛇の列。



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並んだけれど、大根だき授与はスムーズに手際よくおこなわれているので行列の進行はわりと早い。



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並んでいる間に門の上の見事な紅葉をながめたり、、、、(今年はおおかたの観光客が帰らはったあとがきれいだったんよ。)



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境内の大銀杏を眺めたり、、、飽きなかった。



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境内のあちこちで大根はいただける。(お持ち帰りもできる)

しかし大根だきはさっぶ〜い中、ほかほかの湯気を楽しみながらはふはふほおばるのがお約束だが、なんということか今年は暑いくらい(^_^; 風情はいまいちながら、中風封じの御利益はいただかないと。


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春には見事な枝垂れ桜の花を咲かせる阿亀桜も人が大勢なので、擦れていたまないように枝をところどころくくってもらっている。



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いつもはほとんど他の人に出会うこともない境内もお堂もこの日ばかりは賑わっている。
ちなみにこの金堂、国宝なんだよ、知ってた?13世紀に建てられた洛中最古の建築。ありがたやありがたや。



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行列にならんでいる間に献灯にこんな名前もみつけちゃった!
懐かし〜な〜。大学時代によく聞いた名前だわ。毀誉褒貶の激しい人だったけれど。(この名前でぴんと来た人はそれなりに古い人です)



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さあ、いよいよ順番がきた。大根はこんな大きな鍋でドラム缶で炊いている。


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こんなにたくさん炊いたらそりゃおいしいよね。一生懸命ご奉仕してくれているのはご近所の方々だろうか。



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でっかい大根3きれとおいしいお揚げさん。最高。おいし〜!大根は大きいが完食。



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大根だきは本来丸い大根である聖護院大根が使われていたが、生産が追いつかなくなって、食するのは普通の大根。ただし御利益ありそうな梵字を書いて(中風封じらしい)売られている生大根は聖護院大根。これを持って帰ってお家で食するのだ。でもきっとここで大鍋で炊いた大根の方がおいしいと思うよ。



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境内の床机をカバーする毛氈のいれものが「聖護院大根」だ(^_^;

境内の奥ではちいさな手作り市も開催されていた。



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阿亀桜の名前を献上した大工の女房、お亀さん。
悲話が伝わるが、現代ではどれだけの人が共感できるやら。(夫の名誉を守るため自害した)


さて、師走の京のイベント、ひとつこなしたぞ!
中風(卒中)になりませんように〜。



<おまけ>


毎朝落ち葉一つ無いように掃除に励んでいるのに、、、、、



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たった一晩の嵐でこんなことに〜(>_<)



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11月は全然赤くならなくて、やっときれいに色づいたと思ったらもうお別れですか〜?今年の紅葉。


茶をこよなく愛する茶人さんたちの楽しいおもしろい茶会〜その1から4まで - 2015.12.11 Fri

お茶への情熱と独創性にあふれ、考え方も人とのつながりもやわらかいお茶友さんの楽しいおもしろいお茶会に行ってきた。心が楽しくなる。道具がなければないで、私では思いつかないような工夫で見せてくれる。だから刺激を受けにその茶会に今日も行く。


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ひとつめは五条大橋の近くのギャラリーMOTTAINAIクラフトあまたで季節毎にひらかれる小さな茶会。今日は年納めの茶会らしい。



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見よ!この七輪の瓶掛けを!蕗の葉の蓋の水指に棕櫚の葉でこしらえた柄杓。
プレゼントを包む白い布の赤いリボンをほどけば盆点てセットがでてきて、Mちゃんのお点前はこれらの道具を自由自在に自然に使いこなしていく。

室礼も年末大掃除の箒やら、早朝の下鴨神社糺の森で集めてきた落ち葉やら。若い女性の和菓子職人のYちゃんのお菓子は富有柿をふんだんに使ったまあるい生菓子に、松葉の形のそばぼうろ。そば粉のブレンドを研究するために、そばアレルギーがでるほどがんばった成果か、市販のそばぼうろよりはるかに香ばしくておいしい。丸い日輪の生菓子と松葉の三日月型で「明」。明ける年もいい年でありますように。

最後にくるくる巻いた奉書に客がそれぞれ今年一年をふりかえった文字を筆で書いていく。いろいろな文字が綴られていく。この一年、無事にまるくおさまって一周、また来年へとぎれなく続いていくようにと、円相を書いた。



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その次はこのごろちょくちょくお邪魔しているギャラリーYDSさん。
ガラス瓶のなかに小さなコスモス(マイクロビオトープという感じか)を作るRe:planterさんと(人間国宝・清水卯一のお孫さんの)清水志郎さんの二人展。

いつもは広い縁台のある中庭がえらいことになってた。ここで窯炊きパフォーマンスもあるらしい。



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手入れすれば水だけで生き延びる苔や植物のマイクロコスモス。なんと中には小さいミミズもはいっているそうな。



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その添釜というか作品を使っての茶会の日替わり亭主、本日はTT舎のD君。茶室の襖を開けたら、、、、

野点している利休さんがいた!!

畳を上げてRe:planterさんがこしらえた苔の畳もビックリ。これで1週間くらいはもつのだそうだ。いや、やわらかくてつい手でなでなでしてしまう苔の感触。
すり鉢を見立てた風炉には炭がはいり、竹で自作した三脚につるした釣り釜、そしてお菓子はその場で七輪で焼いてくれた焼き蜜柑!甘くてあたたかくておいしかった。



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ところかわって某所で毎月同じ日にすてきなお庭で釜をかけているTさんの不思議空間茶会。駅からあるいて路地にはいると小さな灯りが道筋を示してくれる。



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暗い道をとおりぬけると蝋燭に照らされた一画があらわれる。昭和30年代にモダンだった懐かしいおうちのお庭で今日もミニ茶会。



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秋の初めによせてもらったときはまだ屋外が心地良かったが、さすがにそろそろ寒くなってきた。でもお庭にクロスを敷いて、火鉢に火もいれてもらってお茶をよばれる。あったかいなあ。亭主のお人柄そのままで。



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お茶のあとはこの家のあるじのご厚意で軽食がふるまわれる。フランス料理がお得意でおいしくちょうだいする。この青竹の箸は亭主が某鴨茶人(?!)の御指導の下、竹の切り出しからして手作りしたものだとか。



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せんだって某所でおこなわれた御茶Barでふるまわれた抹茶ビールを再現してもらう。あわだてた抹茶に各種ビールをそそいで泡泡で飲む。これがけっこう衝撃のおいしさ、飲みやすさ!一番人気は黒ビールベースであった。これ、家でもやってみよう。だまされたと思っておためしを。



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あるじの猫とたわむれ、お酒も入りしずかに蝋燭の火の下でのおしゃべりはつきることがない。
ちなみにこの花入はその某鴨茶人作。



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さいごに再びギャラリーYDS。
この日の亭主は毎月満月の夜に鴨茶(鴨川で茶会)しているFちゃん。(花入れ作った鴨茶人とは別だよ。茶友同志だけど)



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苔の絨毯の舞台は同じながらこちらは煎茶道、また雰囲気がかわる。某流派の適々のお茶、茶碗の底の数滴にお茶の葉のエッセンスがぎゅ〜っと濃縮している。目を閉じて舌と鼻腔であじわう。(←煎茶は3ヶ月だけ習って挫折した、、、)う〜ん、これぞTheお茶の味。(抹茶よりもはるかに)



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胡麻をはじめ種々の種からできたお菓子は彼女が和菓子青洋(青木洋子さん)さんで誂えてもらったもの。煎茶によくあう。煎茶ではお茶のあとにお菓子を食べる。この流派では最後にお湯を一服いただく。これがまたおいしくて。



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苔の上があまりに気持ちよさそうだったので、ちょっと亭主席にすわらせてもらった。お茶はいれてるマネだけ(^_^;
苔がふくむ湿り気をほのかに感じる場所であった。ここでお茶たてたら、確かに気持ちよいだろうな。



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ここのギャラリーのウェイティングルームになっているコーナーでは抹茶がふるまわれていたが、お湯をわかしている釜がなんと、、、土鍋〜!


どんな場所でも、道具が無くてもお茶は楽しめるんだ。ほんとに。



伏見稲荷・松の下屋 - 2015.12.08 Tue

久々の伏見稲荷である。

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初詣の大賑わいは知っているが年末のこんな時なのに、こんなにようさんの人がお参りしているとは!!いままでこんなんしらん。半分以上は中国からの観光客だと断言できる。(中国語しか聞こえんかった)



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本殿でのお参りもそこそこに、今回の目的は、、、



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今年6月からはじまったこれである。
境内にある呈茶所・松の下屋。ただし土日限定なのでご注意を。



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ここは先代の宮司さんまで実際にお住まいだった社舎とでもいうか。大正時代の建物らしい。



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ここでお茶を提供しているのは伏見で名高い椿堂茶舗さん。ここの付属の日本茶カフェ竹聲(こちらに記事あり)は雰囲気も出てくるお茶もレベル高いよ。




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奥の座敷の前に広がる美しい景色。これを眺めながらまずは一服。



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もちろん抹茶もいただけるが、お茶の味はやっぱり煎茶で確かめたい。この日のお菓子はきんとん「水仙」。(御製は、、、聞くの忘れた) 私の好みよりやや薄めながらおいしくお茶を頂戴する。



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となりの座敷にあった猫間障子。(猫が細いところを歩くことができるが如く、細い桟に二枚障子がはいっている)このネーミング、好き。



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一服した後はお庭を散策。ドウダンツツジの紅葉が美しい。



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宮司さんの宿舎ともなると寺院の塔頭くらいの広さがある(600坪あるらしい)。これの管理の大変さを思うと、ご当代がたぶんもっと便利なところへでていかれたのもわかるような気がするが、ちょっともったいない。



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邸内には洋風の応接室などもあって、大正〜昭和初期の町家の造りみたいだ。おのずと寺院建築とはちがうような。だって神社だもんね。




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おお〜!
こちらでは楓もしっかり紅葉していた。(今年の京都のもみぢは平均するとできがよくなかったが)



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庭の小高い築山には茶室棟もちゃんとあった。扁額は瑞芳軒と読める。



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こちらは吉野窓のある広間。



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こちらは四畳半の小間。
それほど特色のある茶室ではないが、十分使えるのでそのうち茶室貸し出しなんかもあるかもしれない。裏に回ると少し痛んでいたので、心配。こういう建物は使わないとどんどん悪くなる。



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庭園内を流れていたとおぼしき小川はすでに干上がっていたが、紅葉の落ち葉の川ができていて、これはこれでまた風流。


土日だけ。16時までですが伏見稲荷へお越しの節はぜひこちらもお見逃しなく。




<おまけ>


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京阪電車の伏見稲荷駅はお稲荷さん仕様。いつみても萌えるわ。





師走の夕ざりの茶事 - 2015.12.06 Sun

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今年の露地の紅葉はイマイチ色が深くならなかったが、そうこうするうちにあっというまに師走だ。今年最後の茶事は初めての夕ざりとした。



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来月はもう正月だと思うとあれこれ気ぜわしい中、遠方をおいでくださったお客さまに感謝。今年もお茶関係でいろんな方におひきたて、お世話になりありがたいことばかりだ。



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22日には冬至を迎える。一年で一番陰の気が極まる時だがこれを過ぎれば日は長くなる一方だと思うとむしろ待ち遠しい。それにちなんで柚子を待合に飾ってみたら、襖をあけるたびに芳香がただよってさわやか。



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先日こしらえた藁灰を敷いた待合火鉢にいよいよ火を入れる。うえに鉄瓶をのせ汲み出し用の湯とした。

夕ざりは午後3時〜4時ごろまだ日があるうちにスタートし、後座は夜咄に準ずる。夜咄ほど時間がかからないし、早めの時間におわるので主客ともに楽かも。(がっつり夜咄茶事したいときもあるけれど、次の日の仕事のことを考えるとちょっと、、、)



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今回主に燈火係りとして水屋さんをお願いしたが、また彼が某宗家の水屋にもお出入りしているだけあって痒いところに手が届く働きぶり、さすが。燈火だけでなく煙草盆、火鉢、手あぶりすべて手際よくやっつけてくれたので、亭主の仕事に集中できた。

自分で炭をいれると途中でしゅるる〜と消えてしまう手あぶりが、茶事が終わっても熱々を保っていたのはびっくりだ。うまいこといれると違うものなんだな。



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先日丸太町十二段屋でいただいた蕪の餡かけがとてもおいしかったので、煮物椀はそれにしてみたが、なかなか味まで再現するのはむつかしいなあ。



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こちらはわりと評判がよいので自信をつけた(?)焼物の鮭の幽庵。



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懐石最後の主菓子は千本玉寿軒さんの「雪餅」。銀箔をトッピングして雪のイメージをふくらませてみた。



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中立前の露地。まだまだ明るい。



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これが中立後になるとこんなふうになる。良い感じ。蹲居横の灯籠にも灯をいれた。夜咄は昨シーズン2回やったので、道具はだいたいそろっている。



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お客さまが中立されている間に床の写真を。
夕ざりでは初座が花になる。軸は後座で。花は裏庭で咲いた水仙を伊賀の花入れに。手前の燭は膳燭。あまり暗いとなにを食べているかわからないからね。



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後座の席入り前。
竹檠の代わりに李朝の燈火器。

夜咄に準じて喚鐘の最後の一打をならさずに迎え付けにでて手燭を交換する。お客さまは手燭をもって雁行される。このあたり皆様ベテランなので実にスムーズ、そして美しい景色だ。(初めての夜咄の時は無我夢中でなにがなんだか、、、だったので楽しむ余裕はなかった)

しかし、手燭の灯りというのは高くかかげると足元がまったくみえない。低く持って足元を照らすようにする、という意味がわかる。特にお正客は次客以下の足元も照らしながら進むのでたいへんなのだ。


濃茶点前。
釜がよい松籟を奏でいい具合だ。

茶室が暗いので燈火のもとに主客の意識が集中するのが心地良い。視覚情報が暗さのフィルターにかけられて少なくなる分、雑念が減っていつもより点前に集中できる。わざわざ瀬戸黒の茶碗を選んだので、どれだけ湯がはいったのか全然見えない。たよりになるのは経験と練るときの茶筅の抵抗感。お服加減は?結構でございます、は外交辞令かもしれないし、ほんとうのところうまく練れたかどうか不明だ(^_^;



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続き薄にて、これは俵屋吉富さんのお干菓子。

燈火のもとで語らうのはまた格別の味がある。今年一年をそれぞれふりかえってみる。楽しいことはまた来年も続きますように。つらいことは癒されますように。

ああ、しかし、今年はようお茶事をしたなあ。みなさんよう来てくれて、そしてたくさんの茶事によばれた。ありがたいことだ。茶にまつわるご縁も広がって深まって、京都生活は一気に彩られた感がある。これを維持する労力は惜しむまい、と思う。まあ体力の続く限りは(^_^;




<おまけ>


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夜咄に使う和蝋燭はこの後始末がたいへん。スプーンなどでこそげ落とそうとしても固くてへばりついてどうもならん。



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で、火にかけて少しだけ溶かしたら、するっととれた!ご参考までに。



大山崎山荘〜2015・秋 - 2015.12.04 Fri

今年は長雨やら昼間暑かったりで京都の楓の紅葉はあまりよくない。赤くなる前に枯れて散ってしまう、、、という感じで。そこで足を伸ばして大山崎へ。少しは京都市内よりましかなと期待しつつ。



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天王山のつま先立ちの坂をのぼって(駅から送迎バスもあるけど)大山崎山荘美術館へ。ここは紅葉の名所でもあるのだが、以前春と秋に中国茶会が庭園のあちこちでひらかれていてよく足を運んだ大好きな場所なのだ。



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静かな庭園。残念ながらやはりここも例年ほどではないが、それでも十分楽しめるだけの景色。



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山荘を見上げる角度で。




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それなりに紅葉しているがまだまだ緑の木もめだつ。



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しばし小川あり滝あり、の広い庭園を散策。



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これはお気に入りの枝垂れ桜で、春には美しい花をみせてくれる。また来年の春にも来なくちゃ。



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山荘の入り口の前を流れる小川には、、、、


やまかはに 風のかけたるしがらみは、、、、、ほんとうに流れもあえぬもみぢ葉であった。



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おなじく山荘の前にある春にまず咲く木蓮の木も、早くも春の準備万端。



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紫陽花は木のままドライフラワーになっている。



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この広い庭園にいくつかの茶室が散在していて中国茶会で使っていたのだが、今では非公開。



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庭園で一番きれいだった紅葉。



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さて、山荘の中に入ってみよう。ここをほとんど自分で設計して何年もかけて作り上げた加賀正太郎の夢の跡。



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この大山崎の広大な土地に壮大な庭園と邸宅を作ろうと、まず最初に正太郎が作った栖霞楼が右手に。ここに登って土地を見晴らしながら建物のプランを練ったという。



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建物の内部もすごいのだが、実は何回も行っていたのに見逃していた見所をご近所の聴竹居とセットで探訪するツアーではじめて知って、目からウロコであった。



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とくに暖炉の上部の石板は必見よ。後漢時代のものなんだからね。



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照明に到るまで加賀正太郎デザインのこだわりよう。



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山荘の二階のバルコニーからは、木津川、桂川、宇治川の三川合流地点が見晴らせる。八幡の背割り桜の並木も遠景に見え、桜の頃はとりわけ美しいが、微かに残った桜の葉の紅葉が仄かに色づいて見えた。



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さて、そしてお約束のバルコニービール。
なにしろ現在ここを所持管理しているのはアサヒビールだからね。


う〜ん。やっぱりここまできて正解だったかな。


茶墨精粋〜正木美術館名品撰〜茶道資料館 - 2015.12.02 Wed

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堀川通りの北の方、ここは銀杏並木が今まさに黄金の葉をふりまいて美しい。今年の京都は楓の紅葉がだめだったかわりに桜や銀杏がすてきだった。



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さて、この堀川通りに面する茶道資料館、昨年茶道検定1級に合格したので1年間無料で入館できたのだが、いよいよタダもこれが最後だ。

展示は「茶墨精粋」。
なんのこっちゃ?と思ったが、泉北(大阪の南の方)正木美術館の所蔵品の展示らしい。この美術館は素封家の正木孝之氏が、禅林文化に惹かれて収集した水墨画を中心とするコレクションで有名なので、水墨画+茶道具(彼は茶人でもあった)の展示か、なるほど。

正木美術館は名前は存じていたがちょっと遠いなあ、、、と思っていて行く機会がなかったのだ。



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(堀川通りの真ん中で写真を撮ってみる)


展示は後期にはいっており、見ることができなかったものもあるが、それでも重文がぞろぞろ。ただ、墨筆書画はちょっと地味なのと、漢詩の素養がなくて全然読めないからなあ、、、。

入り口のところにあった、南宋時代の禅僧が書いた「梅の偈」は本文は全然わからんながら、その意訳がとてもすてきだった。冬の寒空に枝をキッと屹立させる梅はだれの力も借りず自らの力で根っこから大気の霊力をあつめている、、、とか云々。梅の花は大好きだからね。

梅の花つながりでこれも重文、室町時代の絶海中津(臨済宗の禅僧かつ漢詩人)賛・墨梅図が墨絵なのにほんのり色を感じさせるなだれるような梅の枝をゴージャスに描いて圧巻。今回の展示で一番好きだわ。(一番わかりやすいし)

あとお馴染みの伝・長谷川等伯の利休図+古渓宗陳賛、これは利休忌にどこかの家元でかけるやつかな?

前期には国宝の大燈国師の偈もでていたらしい。見損ねたが。



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(ギンナンの実も落ちてたけど、これ拾っちゃやっぱりダメよね?)


そして正木孝之氏は茶人でもあったので茶道具のコレクションもいくつか。出色は大名物漢作唐物肩衝茶入「有明」。とにかくでかい。(初花もそうだがあの時代の唐物茶入ってとにかく大きい)やはり戦国武将の掌の中にあってこそ似合うというもの。有明の由来は釉薬や焼けムラで胴の真ん中に丸い模様があらわれているためらしい。ただ有明の月ぞ残れる、、、

南宋時代の建盞天目、玳皮盞天目、それに添うきらびやかな青貝や金彩の唐物天目台。お稽古では「建盞天目に唐物の天目台で、、、云々」と口から出任せいっているが本物はこういうものなんだな。まあ、手にとる機会もないだろうが。

他にも利休や三斎の茶杓や伝・長次郎のかせた黒楽や光悦の蒔絵手箱などなど、それだけで展示の主人公になれそうなお宝もたくさんあったが、今回は墨蹟・墨絵メインテーマをゆずった感じ。
室町時代の根來の手付湯次がちょっとお気に入り。


正木美術館は遠いけれど、滴凍という茶人としての名前も持っていた正木孝之氏の数寄屋の豪邸(美術館隣接)には茶室もあり、年に1回記念茶会もひらかれるよし(今年の亭主は武者小路千家の若だったらしいよ)、機会があれば是非いってみたいものだ。



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帰りにここまできたのだから、裏千家と表千家の境にたつという宗旦銀杏を遠景におがんでいこう。

、、、、あらま、葉っぱはすっかり落ちてしまったあとだった。(真ん中の奥の方に見える高い木ですよ)



鮨まつもと〜祗園 - 2015.12.01 Tue

久々の月イチグルメ(会員2名)、お初の寿司屋さん。


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この季節観光客でにぎわう花見小路もちょっと横道にはいると花街らしいしっとりとした雰囲気に。



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なんだか久々にお店でお寿司が食べたい、、、というので選んだのがここ、鮨まつもとさん。
一見お店かどうかわからない、戸をあけるのにちょっとためらうたたずまいが京都らしいね。

とはいえ、こちらはお江戸は新橋の老舗鮨屋さんで修行された江戸前鮨のお店なのだ。
お店はカウンターとテーブル席がひとつだけで静かでおちつく。



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お酒をちびちびやりながら、つまみ+鮨のコースで。
くどいが例によって食材について記憶が〜〜、、、なのでごめんね。

これはおつまみの赤貝、鯛の昆布締め、あと何か(^_^;の貝。かるくお醤油か塩で。ここではお皿も楽しく美しく見せてくれました。



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左は迷いカツオ。太平洋を回遊せずに日本海近くに迷い込みそのまま居着いたカツオでより脂がのっておいしいのだそうだ。右は、、、なんやったかな、こちらも脂がよくのったこってり系の魚。

こちらでは魚は江戸前の名のとおり築地、それから明石からも直送されているそうだ。



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小吸物系の蛤のお出汁にわかめと底に雲丹が〜。



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鮟肝。
スミマセン、これだけは食べられず相方に食べてもらう。でもこの織部の小皿かわいい。

で、江戸前鮨とはなんぞや?
関西寿司とう違うのか?



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鯛の昆布締め?+イカ+コハダ
一つのサイズが小さくて一口でいける。


ものの本によると江戸前寿司は文字通り江戸湾でとれた魚を使った寿司、というが関西との違いはネタに一手間かけて醤油無しで食するタイプ、とある。たしかにこのコハダなんかもしっかり味がついていた。対して関西風は素材そのもので勝負、でネタそのままのが多いのだそうだ。



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ヅケ(マグロを醤油につけたもの)+中トロ

同じマグロでも全然違う味わい。



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海老+蛤


この蛤が下味が甘辛くついていてとっても美味しかった。このお皿も現代作家さんのものだそうだが、寿司が絵画のように映ってすてきやわ。



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、、、なんやったっけ??(見てご判断下さい)
ここらへんでお酒もまわっていい気持ち。お寿司はおいしいし。お寿司といえばネタが大きいのがいい、という風潮もあるけれど、私は手間の掛かった小ぶりのこんな鮨の方がええわ。



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最後の皿はイクラと穴子??+これが江戸前の卵焼き


この卵焼が甘いタイプなので、だし巻き系と違うのが私的にはうれしい。このお皿もやっぱりええわ。



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ぐい飲みは選ばせてもらえるのだが、すぐ目が行って手にとったこれ、先日東京でお姿を拝見した辻村史朗さんのでした。やっぱり。貫入も金継も枇杷色もええわ〜。



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食事の後花見小路にでると、宵はまだまだつづく。たくさんの人でにぎわっておりました。酔い覚ましに歩いて帰宅。歩いて帰れるところに祗園があるなんてムフフ、、、。これぞ京都移住の醍醐味。



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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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