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2016-02

早春の大原〜花の寺・実光院〜里の景色 - 2016.02.28 Sun

さて、お腹もすいたのでランチにしよう。



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三千院前の温泉料理旅館芹生。ここ学生の時からあるのん。



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名物山菜料理をつめた三千草(みちくさ)弁当、本日もいただきました。この食堂は新しくリノベーションしたみたい。でも他は下足箱とか、木の床とか、昔のまんまでええ味出してます。この日はお弁当にツクシがはいってたな。




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三千院の前はスルーしてどんどん行くと、来迎院とならぶ魚山声明の道場、勝林院が目の前に。




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その手前にあるのが実光院。ここは冬に咲く不断桜ほか、季節の花々がたくさん見られるので、お花好きな人には是非いってもらいたい。



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ご本尊の地蔵菩薩おわすお堂の二方向に庭がひろがり、、、ああ、なんてデカイ錦鯉!冬眠中。じっとしてピクリとも動かなんだ。



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デカイ鯉に感嘆しながらお菓子とお茶を一服頂戴。季節の梅のお茶碗で。




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錦鯉から右に目を移すと、こちらからは庭園越しに大原の山。

お庭におりて、しばし花を尋ねて散策。



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やはりここも苔むしているね、織部灯籠によりそう赤い万両。



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さきほどの錦鯉のいる池のまわりには5月頃を待ちかねるシャクナゲのつぼみ。




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梅の古木。離れてみると春の女神の冠か。



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おお〜!ここにも一本ウン百万と値がつくらしい台杉。(細い枝を取るために枝を払わずに多枝仕立てにした杉)



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これは直径2cm足らずのセリバオウレンの花。可憐な星のような花で、うっかりすると見逃しそうなくらいはかなげ。




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お堂にあった銅鑼?
茶事の中立から後入りへの案内の銅鑼にちょっと似てる。こちらのお堂には声明用の楽器がたくさん展示されているので、これもそのひとつの鐃(にょう)ってやつかしら?


実光院を出て、しばし大原の里の景色を楽しむ。



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大原は基本的には農業が主産業。あちらこちらに山里の懐かしい景色をみることができる。観光コースからちょっとはずれるのがオススメ。



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けぶるような紅梅の木。



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畑や古くからの農家作りの家もある。



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稲藁を貯蔵?している納屋とかも。町では稲藁なんて最近とんとみかけないものなあ。



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分かれ道にあったお地蔵さま。ほんまにどこか懐かしい風景。





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しばし山里の雰囲気にひたり癒されたことだし、、、そろそろ喧噪の町中へ帰るとするか。




早春の大原〜来迎院・音無の滝 - 2016.02.26 Fri

大原といえば都人にとって山奥の里、、、という印象もありますが、サキョーカー(左京区住人)にとって大原は同じ左京区、うちからは車で30分ほどもあればたどりつく身近な山里なのです。

スタッドレスはかなくてもいい程度に雪が降ると、それっとばかりに雪の大原を見に行こうと思うのですが、今年は雪が極端に少なかった。大原の冬は人も少なくて静かな山里なのです。


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そろそろ暖かくなると観光客も増えてくるので今のうちに、、、と出かけた早春の大原はこの季節静かに眠っているが如く静かです。



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桜の木はまだ蕾もかたく



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菜の花畑もまだ苗の状態。




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ミツマタの花。この冬と春のあわいの季節は1年で一番好きかも。





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駐車場から山道を登るにあたって必ず寄るのが辻しばさん。大原だし柴漬けが有名なのだが、私はいつもここで刻みすぐきを買います。これでご飯三杯はいける。



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呂川沿いのゆるやかな上り坂を登る。この季節川沿いにある土産物屋は半数は閉まっている。途中開いている店のおじさんが「今日の大原は静かです。あと少しです。」と少ない道行く人に声をかけていた。なんだかのどかだ。

呂川は三千院をはさんで南を走り、北を走るのが律川。大原は天台声明発祥の地だから、こんな名前がついたのね(古代中国の音階で、呂はいわば長調、律は短調、、か?)。呂律がまわらないの語源でもあります。



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この道を少しはずれるとのどかな里山の景色が楽しめ、こんなお地蔵さんもいてはります。



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大原のこのあたり、薮椿が多く、見頃をむかえていました。



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三千院や勝林院、宝泉院へ行くのと逆の方向へ行くと来迎院がありますが、実はコチラの方ヘは行ったことがない。なので初めて来迎院とその奥にある律川の源流近くの音無の滝を見に行こう。

けっこうな山道です。だ〜れもいません。




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どんどん川を遡ります。



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そろそろ不安になってきたころにやっと到着!



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音無の滝。

平安後期、大原声明を完成させ来迎院を再建した良忍上人が、この滝に向かって声明を唱えていたところ滝の音と声明の声が和し、ついには滝の音が消えた、という伝説から来た名前だそうだが、音波がぶつかり合って相殺されて消える、、、ということは科学的にもあるのかな。

今は声明の声もとだえ、滝の音が残るばかり。




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水量もなかなか多く、絶え間ない流れを見ていると癒される。これは油照りの頃訪れると涼しいのではないだろうか。

行き帰り、誰にも会わなかったし、山に入っている人もいないと思うのになんとなく、ヒソヒソ話をしている声が聞こえたような気がした山の不思議。(本来霊感はほぼゼロの人ですが)こういう現象はよくあるらしい。



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でも鶯は確かに鳴いていたよ。



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この山のあたり、川の水気、山の水気でどうも湿気が半端ないようで、なんでもかんでもええぐあいに苔むしている。




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倒木も道の石もお地蔵さんも苔・苔・苔。

うちの庭のすぐだめになる苔を思えば、うらやましいような良い苔があちこちに。




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さて、音無の滝からまた少しもどって来迎院。

大原のこの寺がかたまっているあたりを魚山といいまとめて魚山大原寺。だから来迎院も三千院も勝林寺もその塔頭ということになるのかな。ちなみに魚山は中国・唐の声明の聖地の名前であり(山東省)このあたりがその地形によく似ていたので、声明を輸入した円仁上人(9世紀)がここを日本の声明道場としたという。

うち二つの道場が勝林院(下院)そしてこの来迎院(上院)である。

音無の滝で研鑽をつんでいた良忍上人が細かい流派にわかれていた声明を統一して魚山声明として集大成、現在も天台声明として伝わる。あれは機会があれば是非YTubeでも聞けるし聞いて欲しい。ほんまに音楽的で美しい。


(そういえば2年ちょっと前、勝林院で開創千年記念一千年紀・千年響流行事があり、ライヴで声明聞いたっけ)



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ひところは声明道場として48もの僧房があり、日々声明が山々に響いたそうだが、現在はその面影はあまりないのです。特に三千院を中心とする西の院の群れからこの来迎院だけ(あと非公開・浄蓮華院)ひとりぽつんと離れているので人の姿をみなかった。




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本堂は室町のころの再建、全体の雰囲気は勝林院によく似ているが、お堂の中は天井も低く、もっとこぢんまりとしている。



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重文の三尊(薬師如来、釈迦如来、弥陀如来)や脇侍の不動明王、毘沙門天(いずれも平安後期のもの)を息がかかるくらいけっこう近くで拝めます。天井にはやや退色しつつも美しい天女の絵が。




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そしてこの寺も山の湿気、川の湿気でなにもかもが苔むす。



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木の根と石畳のせめぎ合い。


かつて声明が響き渡った魚山、今は人離れの時でもあり響くのは呂律川の川音と野鳥の声と、山をわたる風の音ばかり。



  声明の音は たえてひさしくなりぬれど
           滝の音のみ なお聞こえけり  (滝の音はたえてひさしく、、、のもじり  (^_^;  )




松籟を聴く茶事 - 2016.02.24 Wed

お招きいただいた茶事の広い露地には見事な松の木が大きいのから小さいのまで、種類も様々あって、ここが住宅地ということをすっかり忘れてしまいそうであった。


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昨年「お点前の研究〜茶の湯44流派の比較と分析」 を上梓された筆者に、お茶事にお招きいただいた。

数年前最初にお目にかかったとき、諸流派の所作の違いを統計的に処理した(この本の元になったであろう)初期の原稿を拝読した。それは初めて目にする茶の湯の研究方法であり研究対象であり、驚嘆したことを覚えている。そして初めて裏千家以外の流派に目を開かせてくれた記念の日ともなったのだ。

最終的に44流派!!それだけの流派があったことにも驚くし、よくそれだけの流派を忍耐強く調べはったなあ、、と。
筆者のご研究をひそかに応援し、尊敬申し上げているので、上梓のお祝いにささやかなお祝い茶事に昨年およびした。お点前の流派の研究の本なので、御連客はそれぞれ違う流派の方を(計4流派)ご用意(?)(^_^;




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で、「呼ばれたら呼び返すのだぞ」という暗黙のプレッシャーを与えてしまったのか(与えたんだけど)返礼茶事へのうれしいお招きであった。かつて濃茶+薄茶の席はよばれたことがあるが、苦手、とおっしゃる懐石までご準備下さり、ありがたいことこの上ない。

腰掛待合で迎え付けを待つ間、ワクワクしながら、露地にたくさん植えてある松の木の枝を渡る風音を聴く。まさに松籟。ここは海からは遠いはずなのに、すぐ近くに海があって、海風に枝や葉をならす音に思えてしかたなかった。目をつぶれば神戸港の景色が脳裡に浮かんだりして。



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石州流・鎮信派の迎え付けは、手に座箒を持つ独特(たぶん)の形。
三畳台目の小間の茶室は使う木材もかなり正確な宗家の茶室の写しなのだそうだ。

今回、初めて当流派の炭手前を拝見できて感激した。お点前はそれなりに機会があるが、炭手前となるとなかなか他流のは拝見できないからなあ。炭の置き方も違えば枝炭も黒いし(千家では枝炭は白く胡粉で化粧)、練香の扱いも独特。まあ、千家流の方が独特なんかもしれないが(^◇^;)

手前の所作にはそれぞれこういう意味がある、というご説明を受けるとなるほどと思う。なにしろ研究された44の流派についてはいうまでもなく、茶の湯の歴史、いやそれ以外の歴史も文学もあまりに知識が豊富なので、なにをおたずねしても打てば響くお答えがかえってくるのがすばらしく、それがうれしくて楽しい。こういう茶席っていいなあ。




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お手製の白味噌、ダイナミックな大きさの(ご当家伝来らしい)大根のお汁にも感激。なんや酒飲みばっかりで燗鍋を空にして申し訳なかったが、御酒もおいしく頂戴した。高野山の精進料理に欠かせなかったという「ひじり羊羹」(かさ國製)が主菓子でこれも不思議な食感でおいしかった。

中立後の後座でご亭主が入ってこられるまで、小間に端座すればまた聞こえる松籟は外の松風なのか、釜の煮えなのかわからなくなる陶然とする時間。障子を通して入ってくる陽の光の変化もまた楽しみのひとつ。

しわぶきひとつなく進行する濃茶点前。熱々のおいしいお茶をいただく。

どうも道具についてあれもこれも漏らすことなくお聞きするのは裏千家だけなのかな、聞きすぎてうるさかったかもしれませぬ。他流派ではあまりしつこく聞かないともきいているし、、、スミマセン(^◇^;) でも、せっかくのお心入れの道具、聞かないでも意図がわかるものもあれば、わからないものもあるので、絶対見落とすまい!という気持ちでいつも茶席には臨んでいるの。

御連客様も歴史や道具に造詣の深い方、同じく石州流の別の流派の方、ごいっしょできてさらに会話がふくらんで、知的バトル(バトルか?一方的にやられとるが)がくりひろげられ、、、こういう茶席がほんと、楽しくてたまらない。



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お忙しい中、このような茶事をひらいてくださり、ほんとうに感謝。ありがとうございました。
次回の出版予定の本の構想もちらりとお伺いし、それも楽しみであります。

最後、お宅周辺の道に並んで植えられた松の木の松風を聞きながらお見送りをうけて帰路についたのでした。





梅見の夕ざり茶事2016 - 2016.02.22 Mon

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岡山→宝塚→京都と住み家を変えた20数年物の我が家の梅、咲きました。例年にないあったかさや急な冷え込みに梅見の茶事の時にどうなるかかなりやきもきしたのですが、なんとお見事!蕾も花もあるちょうど見頃となりました。
これも一重にお客さま方の日ごろの功徳のおかげでしょう。



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毎日咲き具合を眺めていた円窓から茶室をのぞむ。
夕ざりなので、スタートは午後3〜4時、その分朝は少しゆっくりめに支度ができます。



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ほんの数日前、四つ目垣も枝折り戸も新調してもらったので、本日のご馳走はこれに決まり。




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お手製の灯籠障子に笹の枝の押さえ。これに火がはいるとほんとにいい風情です。



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待合には舟板に乗った天神さま。北野天満宮からいただいてきました。




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昼下がり、まだ明るいうちに席入りとなります。夕ざりでは初座が花になります。
庭が白梅なので、紅梅を二月堂お水取り練行衆盆の2/3サイズの写しにのせて。これは北野天満宮の梅花祭(2月25日まもなくです)で神様に梅の一枝を献ずる様子をまねたもの。

え?水きれにならないの?ってご心配でしょ。大丈夫、実は、、、




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お花屋さんにこんなスグレモノもらったのです。水の入るサンプルケースみたいな容器に弾力性のある蓋、これに穴が開いているのでここに枝を差し込めば水も供給できるし倒してもこぼれません。世の中いろいろ便利な物がさがせばあるんですねえ。




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ごあいさつのあと、炭、懐石と怒濤の進行、写真はほとんど撮れてません。やっと煮物椀だけ。大根と人参で紅梅白梅を作ったのがミソでして。

本日のお正客様は、先日すばらしい古唐津コレクションをみせてくださった方で、茶の湯への造詣が深くておられ知識もむちゃくちゃ豊富な方なので(ビックリ!よ)、なにを言っても打てば響くリアクションに、ついついこちらもうれしくてうれしくて。




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御酒はかねて入手していた「獺祭」がよう売れました(^_^; 女性の御連客方々もなかなたくさんきこしめしてくださってうれしい。おいしいので千鳥でかぱかぱのんじゃう亭主も問題ですが、、、、(^◇^;)

本日の主菓子の銘は「初音」。
うぐいす餅のヴァリエーションですね。中が紅色の餡でとてもおいしいお菓子でした。(鶴屋製)




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懐石中、茶室の中はそろそろ暗くなってきたので膳燭を使いました。中立の時には外は微妙な暗さ。この光の劇的な変化が楽しめるのは夕ざりならでは。

これは中立の待合。




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中立のあと、手燭の交換をするかどうか、あまり残光があれば間が抜けるしなあ、、、と思っていたら、少し時間がおしたのでちょうどよい暗さとなってくれました。

無言で手燭の交換、これぞ燈火を使う茶事の醍醐味。



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これはこの日、燈火を仕切ってくれた水屋のI君にいただいた写真です。

梅花越しに躙り口の手燭。
春の夜の闇はあやなし、、、(凡河内躬恒)の世界です。電灯のなかった時代にはこういう景色、ルーチンに楽しめたのでしょうね。




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これは李朝の露地行灯ならぬ露地提灯。来年はこれをぶらさげる場所を確保したいと思っているのですが。




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後座。(暗い写真ばかりでスミマセン)
竹檠の代わりにこれも李朝燈火器。

慣れてるはずの濃茶点前でヘマをしたりしましたが、すごい古陶磁をたくさんお持ちのお正客に「これはええ茶碗やなあ、、、」と誉めていただくとついつい木に登りたくなる(豚?)ほどうれしかったです。ますます自分の茶碗へ愛着がわきます。



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続き薄にはいるころにはもう外もりっぱな夜。茶室の灯りだけが光源なのでよけい主客の親密度は増します。あれこれ茶道具のこと、茶の歴史のこと、流派のこと(お正客は藪内流)いつまでも話がつきません。亭主も居心地がよすぎてこまりました。お仕舞いにできないのですから。




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ちなみに干菓子は梅に初音を聞かせてくれているだろう鶯。亀廣保製。



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躙り口で見送る、待合に帰られるお客さまの影に名残を惜しみました。



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お見送りの後、空を見上げれば十日ばかりの月。


  疎影横斜 水清浅   暗香浮動 月黄昏  (山園小梅・林和靖)


まさしくこんな景色。または淡々斎好みの梅月棗。



如月雑記2016〜ランチとかおやつとかプチグルメ - 2016.02.20 Sat

如月のランチとか、おやつとか、ちょっとしたおいしいものをいくつかご紹介。


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これはバレンタイン特設会場までわざわざ行って買った(もちろん自分用の)チョコレート。なにしろ入手しにくいことで有名な山口の酒「獺祭」を使ったチョコとというから、酒飲みとしては是非。

ウイスキーボンボンの中味が日本酒みたいなチョコかとおもったが、全然違った。、、、ん〜〜〜ん、どこらへんが「獺祭」なのかよくわからず微妙(^_^;



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この頃は人気でランチでも予約がいるようになったご近所のcafe mement mori ワンプレートランチ。この日予約無しでフリで入れた最後の客だったみたい。ラッキー。ここはお皿も作家もので、ご飯はヘルシーで乙女好み(?)。



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一方おやぢ好みなのが知る人ぞ知る、三条京阪そば、だん王さん(檀王法林寺)のとなりと言った方がわかりやすい、丼物の篠田屋。




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建物も、内装も、こんな小物に到るまで泣かせる昭和のテイストがたまらん。ただ営業時間が短いのが玉に瑕。



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ここの名物皿盛。
しかしてその正体は、、、=ご飯+とんかつ+カレーうどんの餡

餡はうどん出汁がよくきいて、七味をかけて食すとうまい!!



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こちら河原町今出川のあまいもんのお店みつばち。小豆好きにはたまらんやろう。



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中もおちつける。北村美術館が近いので、行った帰りはここか李青さんやな。


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メニューはいたってシンプル。小豆と寒天と白玉にクリームのいくつかをくみあわせたものがほとんど。はい、おいしくちょうだいしました。



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え〜、、、どこのお菓子屋さんのだったか忘れました(^◇^;) 銘はたしか梅の花にちなむものだったと。高島屋のデパ地下では京の老舗和菓子舗あちこちの生菓子がまとめて買えるので、便利なんよ。




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最後に久しぶりに行った素夢子古茶屋さん。ここは竹籠で編んだような部屋もお気に入りだけれど、大きな舟板と思われる古木を使ったカウンターもええよ。




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ここは大好きな李朝趣味全開の室礼がたまらない。光を透かすポシャギの陰翳。




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いつも出遅れて、食事系は粥しか食べたこと無かったのだが、この日は午前中に前を通りかかったので、かねて(限定数あって、いつも売り切れだった)食べたかった素夢子御膳を是非、と。




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素夢子御膳。ほとんど薬膳みたいな感じがええわ。韓国の干し菜を使った料理や、大好きなチャプチェ、大根の牛肉出汁のスープは味がやさしい。

金属のスッカラ(匙)では上手に食べられず、真鍮製の小椀にあたりまくり、チ〜ンチ〜ンとお鈴のような音をたててしまって行儀悪いったらないのだが、これもまたすがすがしい音。



「みる・たべる・のむ」 器と菓子と茶の景色〜建仁寺両足院 - 2016.02.17 Wed

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お茶の栄西さんの建仁寺は生垣がみんなお茶の木。初夏には白い花をつけ、秋には茶色の実をつけ三つにはじける。



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塔頭の一つ、両足院はなんのかんので一番よく訪れている場所。特に毎年梅雨の頃の半夏生は一見の価値がある。




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今は季節外れだから、半夏生のはの字もないけど。

ちょっとさびしいから、半夏生の頃の写真おいておく。↓


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さて、今回両足院でおこなわれたのは「みる・たべる・のむ」 器と菓子と茶の景色。

昨年秋にここでおこなわれた現代の若い京焼の作家さんたちによる「京・焼・今・展」。その中のお一人谷口晋也さんが御菓子丸の杉山陽子さんの和菓子とのコラボ展示をされた。

でも「このお菓子、食べられへんの?」というクレーム(?!)がいっぱいあったそうで、、、(^_^;

お菓子は食べてこそ、の御菓子丸さんのご意向もあり、今回陶々舎・F太郎君のお茶席つきで、ただ見るだけでなく、食べて使っての展示とあいなった。



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本堂の前にも器とお菓子が。



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器の陰翳にひそむタマシイのような勾玉はういろう製。



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お菓子が欠けても器が欠けても均衡が崩れてしまうような小宇宙。
それを大きく包む両足院の庭園。




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また、蹲居のなかに潜むWater in the Water

昨年の「京・焼・今・展」のテーマは「琳派」であった。



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寺院の座敷は障子越しに早春の光にあふれ、



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その中にたたずむ香炉のような作品。

あ、なんだかきな粉のにおいがする、、、

そう、右手の器はきな粉の器。

そして、、、



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香炉のような器の中にひっそりかくれるクラゲのお菓子。(葛製)
これはきな粉をまぶして食するのだ。



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床の間には水に浮遊するクラゲ。(琳派チック)



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その隣にはきな粉の惑星軌道(^_^;

ちなみにこれは両足院の星月紋をあらわしているとか。(星月紋



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また別の座敷では光を遮断した人工的夜の中、燈下で見る「鑓梅の図」



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梅のつぼみが、花びらが、ひとつひとつ丸い干琥珀なのだ。

これはあとでみんなで茶席で頂戴したが、花びらが無くなった後の器はきれいな枯木になっていた。



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そしていよいよお菓子をいただける茶席へ。
床の間には臨済の寺らしい警策、そして谷口さん作の水琴窟、てっぺんにこの季節まだのこってたのか!とおどろいた白い茶の花。なにやら余白が神々しい。



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水琴窟がのる板はお経の版木、そしてはじけた茶の実の殻。



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おまちかね、お菓子が来た。一種類しか選べないのが残念。



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私がいただいた勾玉のタマシイ。中味はサツマイモの餡で、てっきり白餡と思っていたのでうれしい意外性。
器はもちろん谷口さん。



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お隣の方のクラゲ。葛製。これはきな粉にまぶして。



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先ほどの鑓梅の干琥珀は、梅の枝が描かれた懐紙にそれぞれがのせると、あら不思議!懐紙の上に琳派の梅が!!



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薄茶器の蓋は椿の葉に干琥珀。これは拝見の時に亭主が食べちゃいました。

ちなみに茶杓はご亭主・F太郎君作のアルミ鍛金(?)製。象牙の茶杓から竹の茶杓がスタンダードになったように、これからはアルミがスタンダードになればおもしろい、と。竹の茶杓より、簡単にだれでも作れるのがポイントなのだとか。



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水指のフォルムも、



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茶碗のフォルムもツンツンとんがっていて、ついついさわりたくなる。このとんがりを欠かないように洗うときは気をつかいそうだな。




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もひとつ別の系統の茶碗。フラクタルのような紋様が底の底まできっちり続く。



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ツンツン系も、フラクタル系もすべてちがう形。

器、お菓子、両足院という舞台装置、茶席、どれをとっても軽い緊張感のある美意識にあふれ、、、
美しいものにおぼれるひとときをまたすごさせてもらったのでした。



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お土産は、、、これも御菓子丸さんの宝石のような「菓子の実」



織物の茶室〜下鴨神社・糺の森茶会 - 2016.02.15 Mon

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天気の良いある日、下鴨神社・糺の森に突如あらわれた繭のようなオブジェ。





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近寄ってみると金属のビスに木綿糸を掛けてまるで糸を織ったような構造。




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糸の交差が作る包絡線はなめらかな曲線をつくり、曲面を作り、、、





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複雑にからみあったそれは蜘蛛の糸のようでもあり、、



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中の物を守る繭のようでもあり、、、



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全体として待庵もびっくりの二畳の茶室。
躙り口もちゃんとあるよ。



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この壺は風炉にみたてておいてあるのか。茶道口との関係から言えば逆勝手隅炉、という感じ。



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中でお茶をいただける。




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季節先どりのお菓子はお雛様のひっちぎり。



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焼抜きのような、多彩な景色のある茶碗で一服いただく。
アクリル板の床に映る青空までごちそう。



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360度視界良好、上を見上げれば空が青い。
さしずめこの席の床の間の軸にあたるのは鴨の社か、はたまた糺の森の河合社か。

気持ちの良い茶会である。



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主催は五条坂・茶わん坂ネットワーク

織物の茶室は近畿大学建築学部の橋口新一郎さん。


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器は清水焼の山内駿さん。

織物、焼物、途切れがちな日本の伝統的技術や感性が失われることなく続くことを祈念するイベントなのだそうだ。
確かにその思い、受け取りました。



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織物の茶室をはなれ、糺の森の中を流れる瀬見の小川に遊び、



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神社境内の見事な紅梅、「光琳梅」(例の白梅紅梅図のモデルといわれる)を愛で、



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鴨川へと出る。
出町のデルタの上では、だれかが鴨に餌をやろうとしてかえって鳶を召喚してしまったもよう。




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鳶は猛禽だから、その飛ぶ姿は雄々しく精悍でかっこいい。(食べ物みせびらかすと危険!)




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餌がなくなるとあっという間に点にしか見えないほど上空に風に乗って舞い上がるが、ふたたび餌やりを発見すると急降下する。いったいどんな目をしているのか。



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出町から見る大文字は今日はかくべつきれいだ。



今年は雪じゃない〜第3回珠光茶会 - 2016.02.12 Fri

奈良ゆかりの佗茶の祖、珠光にちなむ珠光茶会、無事3年目を迎えました。(冬の観光客をふやすためオール奈良市がバックアップしている一大イベントになりましたね)


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一昨年は数十年ぶりの大雪の中、昨年も雪が吹雪く寒い時期なのですが、今年はなんとあったか〜。


奈良といえば、もともと大和茶の産地でもあり、赤膚焼もあるし、小堀遠州や片桐石州は奈良ゆかりの茶人だし、「松屋会記」の松屋三代は奈良の漆問屋だったし、茶の湯のゆかりの深い土地。(若干京都の影に忘れ去られ気味ながら、、)
そんな場所でおこなわれる珠光茶会はなかなかすばらしいイベントだと思うわ。



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さて1週間にわたって奈良市内の古刹神社を広く会場にくりひろげられる茶会ですが、今年は曜日めぐりで薬師寺の特別茶席へ。なにが特別かというと、略懐石に濃茶+薄茶という茶事形式なのはここだけなのです。




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近鉄から入るいつもの参道はこの時期にしては早い紅白の梅が蕾をはやほころばせていました。(昨年の写真と比べると一目瞭然)


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まずは慈恩殿にて点心席へ。
中へ入ると薬師寺と言えばこの方、高田好胤猊下の昭和46年の般若心経の大屏風が一双。薬師寺西塔をはじめとする白鳳伽藍を写経勧進によって再建しはった名物管長でした。見ていると心が素直になるような字でしたねえ。



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今年の特別茶会のご担当は宗偏流。懐石を次々出して下さる方々が皆同じ色の色無地一つ紋、おそろいの白地帯に「月」「の」と書いてあるのが気になりました。一つ紋はこののぞき梅。千家でいえばつぼつぼにあたるようなシンボル紋のようです。ちなみに「月」「の」は宗家の茶室の引き手のモチーフだとか。



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なんと懐石具は根來、しかも薬師寺さんの什器なんですって\(^O^)/
調理は地元の天平倶楽部さんですが、食材、出汁の取り方まで細かく指示だされて料理した物とか。食材は地元奈良にこだわって。

杯台の杯には初め水が少量入っていて、これを次々と下の杯に流し込み清める、という所作が独特でした。はじめてみるやり方。お酒も奈良御所市の純米吟醸「斑鳩の里」。おいしい。やっぱり電車できて正解。



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煮物椀、強肴、八寸には十津川村の小さなアマゴに早蕨。大和まな(真菜?)の芥子和えに海老芋薯蕷がとってもおいしい。この「大和まな」(大根の葉っぱに似てる)の名前は松屋会記にも記されている由緒正しい大和野菜なんですね。




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宗偏流では主菓子は水菓子といっしょに出されるのだとか。一口サイズの押鮨までついているのはユニーク。ここでも食材は奈良にこだわって、苺は「古都華」という奈良の銘柄、キウイも奈良産。主菓子のきんとんはこれも奈良と言えばすぐ名前が出てくる老舗菓子舗・菊屋さんのきんとん、「青丹よし」。おお〜〜!なるほど、まさに青と丹(朱)だわ、奈良のシンボルカラー。こだわってるね。



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懐石終了後はまほろば会館にて濃茶席、宗家ご担当です。最近家を継がれた宗匠はまだお若い方でした。
床の軸は流祖・山田宗偏の「利休孫宗旦居士」。
宗偏は宗旦四天王の一人と言われた方ですから、宗旦を師と仰ぐ熱い心があったのでしょう。一般的には忠臣蔵にでてくる吉良家の茶の師匠として有名かもしれませんね。討ち入り茶会は宗偏流のお家芸。

釜が(珠光茶会の立役者である有馬頼底猊下好みの)六祖釜。達磨を初代とした6代目慧能にちなむ達磨型の釜、これすてきでした。慧能が六祖を継ぐきっかけにもなった詩の中、あまりにも有名な「無一物」の字が鋳込まれています。鐶付きは臼。これも寺の米搗きとして働いていた慧能にちなむもの。



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濃茶をいただいた替のお茶碗が萩で時代は不明ながら箱書きが好胤さん、というからやっぱり薬師寺徹底的にバックアップしてますね。

あとお飾りで炭道具がでてましたが、秀吉に焙烙作りで天下一の称号をもらった和泉八田玄斎の角印のはいった灰器、よかったわ〜。




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さて、なんじゃこれ?
と思われた方おられるでしょう。薄茶席に出た超スグレモノの茶箱をどうしても紹介したくて下手くそな絵をそえてみました。(実際の写真はここでみられます→

ご担当は金沢の数寄者、宗偏流の老分にでもあたるかたでしょうか。ご夫婦でされました。

で、この茶箱、何がすごいって鉄瓶をわかす炉までついているんです。しかも建水まで!
なかから入り込みたいにくりだされる箱には美しい花の絵がえががれ、中の小さいお道具もかわいくて、も〜〜〜感激でした!

数茶碗は奈良市が用意した奈良絵シリーズ。全面的奈良バックアップ!!



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これはお干菓子・蕗の薹。

軸は宗達下絵の光悦書。沙(すな)を切る草は三分ばかり、、、という意味の漢詩でちょうど今の季節。もう一つの干菓子はその草によって割れた砂地をあらわしたもののようでした。

花入が空中(光悦の孫)の通い筒、花がご丹精のショウジョウバカマの蕾。五株を金沢からこってこられたものだとか。



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また今日もええもんたくさん見せてもろたわ。これは感謝せんとな、、、、というわけで薬師寺といったら写経勧進なのだし、一巻おさめさせていただきましょう。



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、、、下手な字。
でも心がおちつきますね。筆で字を書いていると。結局6〜7割しかおぼえられない般若心経、でもありがたやありがたや。



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薬師寺白鳳伽藍へもお参り。昭和56年再建された西塔。そういえばまもなくここで花会式の法要も行われる季節です。今年も行けるかな。



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そして幕が下ろされるのが待ち遠しい薬師寺のシンボル国宝・東塔。”ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なるひとひらの雲”と佐佐木信綱先生が歌ったあの東塔の姿を、早くまた見たい。




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薬師寺に来たら忘れずにこれも。樫舎さんの「白鳳の飛天」、葛のほんのり甘いお菓子です。ここでしか買えません。



<おまけ・奈良点描>


帰りは近鉄奈良まで行って、茶道具屋にやっぱり行って、、、。



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山焼き後の若草山。



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「!」




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最近開けてきた感のある奈良きたまち(近鉄奈良の北側)にある、少々薹がたった乙女心がきゅんとなる英国カントリー風のお店でお茶。(




志村ふくみ〜母衣への回帰 国立近代美術館 - 2016.02.11 Thu

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京都国立近代美術館にて志村ふくみ展。

志村さんはご存じ、紬織で人間国宝になられた方です。御年90歳をゆうに越えて、染色・織物の新しい作品作り、後進の育成などまだまだ先を見据えておられ、その生き方、情熱を反映してそのお姿がとても美しいなあ、、と思える方です。

NHKでも季節ごとに志村さんの草木染め、機織りなどのドキュメンタリーを放映しているのでいつも録画してみています。きれいな光沢の絹糸の束が、それこそ色の無いような枯木や雑草といっていい草によって美しい色をもらう様はTV越しでも感動モノです。



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今回、初期の頃の作品から最近の作品まで、代表的な作品の展示。

若い頃、民藝の柳宗悦に共感して織物をしていた母の影響で布を織り始めて、そのころ母と親交のあった木工の人間国宝・黒田辰秋や陶芸家の富本憲吉などに師事されたという。けっこう筋金入りなのね。

入り口近くの三部作〜青湖・雪炎・蘆刈の紬の着物は、ふくみさんが生まれ育った鳰(にお)の湖・琵琶湖畔の原風景がなければできなかった作品だなと思う。
初めて見た海のような湖の青、比良山系の雪、水辺に生い茂る蘆は謡曲「蘆刈」の翁の衣のようで、、、なんだかイメージが広がる。


そして珍しい紬で織り上げた袈裟が二枚。これをまとった高僧の姿を思い浮かべる。所蔵が二枚とも高野山別格本山というのになるほど〜と納得。
現代能の衣裳も織っておられた。さらに「鳰の湖」と題する藍と刈安(黄色系)茜の着物は能衣裳に着想を得た物だとか。



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(美術館のカフェ505でいただいたおやつ。さすがに疏水べりのテラス席は寒いので遠慮しました。だって小雪が舞ってたもん)


単一の草木染め原料による色見本のような着物が十数枚展示されており、紫根や茜、藍などわかりやすい色と原料から、え?こんな色出るの?とびっくりするような玉葱とかイチイとか。
梅は花は紅白、薄紅とあれど木はそんな色はないのに、薄紅の梅の花を思わせるような色になるんだ。たしか媒染の種類でも同じ草木から違う色ができるんだったよね。

TVのドキュメンタリーでは摘んできた野の草をゆでた液に糸を漬け、「あなたはどんな色になりたいの?」と抽出した液に聞いているシーンがあって印象的でした。自然相手に対話しながら、ときに想像以上のものができ、ときに思ったような結果が出ない、、、試行錯誤しながらも自然の恵みを受け取る、そんな作業に見えました。




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複雑な微妙な色の錯綜する着物は、遠くから見ると印象派の絵のように見えて、身につけるのも恐れ多い感じがします。どのみち手の出るものではありませんが、志村ふくみさん、娘さんの洋子さんの主催する染めと織りの学校、アルスシムラの作品の古帛紗をゲット。



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右は紅梅を思わせる、茜染め。
左は緑と青が繊細に入り交じる藍と刈安で染めたもの。

着物より面積はだいぶん小さいものの(^_^; 手にとってうっとりしております。




<志村ふくみ展  国立近代美術館 3月21日まで>




伏見稲荷・初午大祭2016 - 2016.02.09 Tue

伏見稲荷さんの初午に初めて行って見た。



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参道はようさんの人や。多分過半数は中国系の人たち。なにせ春節だから。



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参道名物スズメの丸焼き、、、と、最近はウズラなのね(国産スズメの数が減ってるとか)。焼く前のもっと生々しい写真あったけど、気分悪うする人もいると思うので自粛。




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伏見稲荷の初午大祭は、和銅4年(711年)2月の初午の日に、稲荷大神が稲荷山に鎮座したとされることにちなんだ行事で毎年大賑わい。



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お茶会でもこの初午のモチーフはよく使われる。キツネの形のお煎餅とか宝珠の焼き印じょうよとか、馬関係とか。


お稲荷さんに祀られているのは宇賀御魂命(うかのみたまのみこと)だがその別称・御饌津神(みけつがみ)を三狐神と書き誤ったことでお稲荷さんと言えば狐が眷属ということになったとか。




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そうそう、千家系のつぼつぼの替え紋、あれのもとになったのが伏見稲荷の参道でうられていた素焼きの一寸くらいの田宝(でんぼ)であった、というのはあまりにも有名。(とりあげたのは宗旦ね)





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これは稲荷山の杉と椎の枝をとってきて束ねた「青山(おおやま)飾り」。初午には各社の柱に取り付けられる。

稲荷山はねえ、、、まだ制覇していない。けっこうきつい登山みたいだし。かの清少納言も中の社でくたびれて、何回も参拝している婦人がうらやましい、、、とおっしゃっている。いつか時間と体力充実したときに挑戦しよう。



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その平安の頃から参拝者に授けられるのが「しるしの杉」。

   きさらぎや けふ初午のしるしとて 稲荷の杉は もとつ葉もなし (光俊朝臣)



お参りしたしるしに山の杉の葉をみんなが取っていくもんだから、稲荷山には杉の葉がなくなってしまった、、、、という歌らしい。まさかね(^_^;




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ここでは絵馬ならぬミニ鳥居を奉納するのがお約束。あ、もちろんでっかい本物の鳥居を奉納してもよいのよ。




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この日は土曜日だったので、土日だけあいている松の下屋でお茶いただこう。




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もと宮司さんの邸宅であったのを、週末だけ、解放。藤の森の椿堂茶舗さんの呈茶。ここの庭園も見所です。




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本日はお薄と和菓子で。



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こちらのお屋敷の書院に飾られていたのは見事な鐙。やっぱり「馬」だからね。




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帰りは表参道から帰る。(入ったのは裏参道)夕刻にはいったがこれから参拝、という人もあとをたたない。にぎやかなにぎやかなお稲荷さん。





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いただいて帰ったしるしの杉。
商売繁盛まちがいなし!、、、らしいですよ。


”根來ごろごろ〜利休にたずねなくていい紹鷗茶事” - 2016.02.07 Sun

亀岡・田中源太郎翁旧邸楽々荘のあるじは、早くに亡くなられたお父上の歳をこえるまでは、毎年歳の賀茶会を開くことにきめられている。
昨年は55歳の賀で「Go!Go!中途半白茶事」をひらかれた。



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そして56歳の今年、「根來ごろごろ〜利休にたずねなくていい紹鷗茶事」を。タイトルはダジャレもいいとこだが、内容は重厚ですばらしくすごいよ(◎-◎;)!!

まだこれから同じ御趣向で4席されるということなので、これからおよばれされる方の為に内容はくわしくは書けないが、ほんのさわりだけ。これだけではすばらしさを十分お伝えできないのは残念ですが。



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この日は節分であったので、洋館の待合にあった鰯の頭とヒイラギ。さぞ臭うのでは?クンクン。???全然臭いしないんですけど。


実はこれ本物に見えて木彫の鰯だったんですねえ。



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さて、タイトルにもなった根來ごろごろ。ごろごろは56歳のダジャレながら、あるじの根來好き、厖大な根來コレクションを見せびらかしたい^_^;?という思いを存分に堪能できる内容になっている。

2年ちょっと前、MIHOミュージアムで根來を山ほどあつめたスバラシイ展示があったのだが、そのカタログにのっているものまであるという、、、、

床の飾り、棚の飾り、懐石道具・什器(中でも根來の飯器ですってよ!きゃ〜!)、茶道具にいたるまで、でるわでるわの根來の洪水。

あの炎(ほむら)の赤、底に潜む黒、、、あれは日本人の美意識のある意味凝縮された結晶ではなかろうか。


ちょっとだけそのMIHOのポスターおいてく。


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このポスターにやられてあんな僻地(失礼!)までいったんだ。



そしてもう一つのコンセプト「利休にたずねなくていい紹鷗茶事」。
なにが利休にたずねなくていいか、つまり利休以前の武野紹鷗時代の茶事のありようを模索してなぞってみた茶事、というわけだ。

なので普通の茶事の流れとずいぶん違ったぶん、その時代に思いをはせ(といっても想像だけだが)楽しみはいや増す。それにしても懐石からなにから、よう研究されたなあ。



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茶席の前に伊勢神宮のかわらけで堅めの杯をくみかわし、菓子はもちろん当時こうであったろうとおもわれる味噌餡の「ふのやき」。

続く茶席ではお伊勢さん信仰にちなむもの、また大黒菴と称し、名水・菊水の井(現在の菊水鉾あたり)あるところに住まいした紹鷗にちなむもの、それに重奏音として根來がからみ、、、もう、一時夢の世界でありました。



でもまだまだ終わらない。

茶席の後の「後段(茶会後のごちそう。中世のころのならい)」つき。
ここで私は茶道検定の一番苦手だった「懐石の歴史」を思い出す。利休以前の茶会記に載る料理の数々。名前だけで想像するしかなかったこのなかのいくつかが富山・万惣さんの手によって再現されていたこの感激。


ちなみにいにしえの茶会記の茶の子(茶会に付随する軽食)のかずかずをご参考までに。


素麺 ウドン スイセン(葛切り) シルクラゲ ヤキグリ ツベタ(ツベタ貝) キリムギ スイトン ヤウカン


この中のいくつかがでるので行かれる方はお楽しみに。

ちなみに煮物椀は利休百会記に一番でてくる味噌焼に次ぐ多さの雁こと鴨がでましたのよ〜!もう、これ最高においしかった!万惣さん、ありがとう!




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広間にもどって、今度は薄茶だが、ここでまたあるじの御趣向。くわしくは書かないが四頭茶会形式と思って下さい。日本に禅宗とともに伝わった禅寺の茶礼形式で茶の湯の原初的スタイルとでもいうか。これもたいそうすてきなみものであった。(立ったまま茶を点てるの中腰はかなりきついらしい)





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楽しい時は果て、帰る時間にいただいたお土産が、、、

またまた浅草常盤堂の「ごろごろ」雷おこしとは!!最後までやられました。

(ちなみに昨年GoGo半白茶事では神戸のGoGoカレーデシタ(^◇^;) )




吉田神社節分祭2016〜夜編 - 2016.02.05 Fri

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昼間は用事で来られず。夜も真夜中に近い頃、やっと来ることができた。ふたたび節分祭の吉田神社。



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真夜中近くというのに、夜店もぼちぼち閉めているのに、参拝の人はそれなりに。でも一昨年までの火炉祭の日にくらべたら全然少ない。


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今年は復活するかとおもわれた火炉祭も、御札をビニール袋に詰めてる段階でもうだめやな、とわかる。

火炉祭実質中止についてはこちら↓

いままで一般廃棄物として焼却灰を処分していたのに、京都市から飛散防止、環境への配慮などを理由に灰を袋詰めするよう求められ、神社は灰があまりに大量なので、人手や費用の面から袋詰めは無理と判断。産業廃棄物として処分しようとしたがこれもおりあわず。で、やむなく廃止。




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でもせっかくだから儀式は見る。



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「御札は焼きません」のアナウンスで総ブーイング。まあ、しょうがないよね。



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で、ぽっと火をつけてあっというまに消えて、そのショボさに泣きたくなる。



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一応昨年最前列で見たときの写真も添付。



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さらに、一昨年の本来の迫力ある火炉祭の写真も添付。

伝統ある式なのにこんなに簡単にやめちゃうかなあ。もう復活の目はないのかなあ。



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ねえ、神鹿さん。

(昔はここにほんものの鹿が檻の中にいたのよ)



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夜見るとまた違った雰囲気の菓祖神社。もう茶菓接待はおしまい。



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夜の吉田山、ここから先は怪しげな物が跋扈する結界の外。



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先ほどの火炉祭で御札を焼いた祭壇もひょいとかつがれて退場。なんとも味気ない。



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神社の方ももうお仕事終了のようだ。



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それでも日付がかわろうとするときもまた参拝の方は三々五々。



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手洗槽の電球の暗い光が少しわびしくて良い味出してる。



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さて、帰ろうか。なんとか厄を落として新しい春から始まるこの一年がまたよき年でありますように。
みなさまにも。



吉田神社節分祭2016〜朝編 - 2016.02.05 Fri

昨年は曜日めぐりがよく、京の裏鬼門・壬生寺の節分祭や聖護院の護摩焚きまで見られたのだが、今年は毎年欠かさず行っている須賀神社にもいけなくて、懸想文も獲得できなかった。(あ〜着物がたまらんかったらどうしよう、、、(^_^; )

しかし、吉田神社節分祭参拝だけは死守するぞ!(←元・氏子なんよ)



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いつもは暗くなってからのお参りだが、今年ははじめて朝の参拝となる。おお、朝からようさんの人がお参り。



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昨年、燃えた灰の処理をめぐり行政ともめて(?)実質中止となった火炉祭(山のように積み上げられた古札を一気にお焚きあげする)、今年は復活するんだろうか?(はい、復活しませんでした!(-_-#)くっそ〜〜〜!!)



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学生時代はこのあたりがキャンパスだったんで吉田の節分祭、というと大学までがお祭りモードになったものだ。しかし、福豆を買うとついてくるくじ(写真はその景品。地元のお店の提供が多い)、これも学生時代から一度もあたったことないのはなぜだ?(当たったという人も知らん)



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今年は母の手術なんかもあるので、病気快癒を祈って護摩木をおさめる。

若い頃はそういう信心には少しも興味がなかった。今は、、信心深くなったわけではなく、年をとると自分の努力だけではどうにもならないことが世の中にはいっぱいあると、わかってくるだけなんだ。だから拝む対象の神様仏様はなんでもよい。餓鬼の尻へにでもぬかづく(本歌・あひ思おもはぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼がきのしりへに ぬかづくがごと・万葉集)



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吉田神社は吉田神道という神道に儒教、仏教、道教、陰陽道などをとりいれた独特な神道で室町時代に起源はさかのぼる。




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社務所ではお守りや絵馬など売られているが、ここの一番人気はやっぱり福枡だろう。


↓ これこれ。(一昨年買った物)


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一時茶道系の雑誌に煙草盆や、菓子器、花入にもなる季節物としてとりあげられた時には、在庫が追いつかず半年待ちだったらしいが(おそるべし、茶人たち!)今では普通に手に入れられる。




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巫女さんによる神楽舞とお祓いご祈祷。この舞にも流派があると、最近知った。



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菓子の初めである非時香菓(ときじくのかくのこのみ)を日本にもたらした田道間守を祀る菓祖神社も必ずおさえておく場所。今年もおいしい和菓子がたくさん食べられますように。奉納者の名前がよく知っている京都のお菓子屋さんばかりなのが楽しい。



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ここでは毎年豆茶と駄菓子の接待があるが、年々種類が減ってるような、、、(^_^;
今年の豆茶は塩味がようきいてたな。



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こちらは名だたる料亭の名前がならぶ山蔭社。日本であらゆる食物を初めて調理調味したという藤原山蔭卿を祀る料理の神様。毎年みやこメッセでひらかれる京料理展にもかならず祀られている神様なのだ。
今年も美味しい物が食べられ、、、、^_^; 食い気ばかりだ。



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15世紀にあの日野富子らの援助で建てられたという吉田神道の中枢・大元宮。節分祭の3日間だけ公開される。



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本殿は1601年創建というからすごい。しかし他の神社ではみられない独特の様式だなあ。



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本殿の前に今年も新たに立てられた厄塚。これにさわって厄を祓う。祈りは真剣だ。
この柱は8本の注連縄で本殿とつながっていて、まるで神様との糸電話みたい。



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本殿を取り囲む日本全国の八百万の神々のお社。(さすがに蝦夷の神様はおられなかったような、、、)毎年実家のある備前と山城の神様に手をあわせる。



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今年も見られなかったが追儺式で鬼をおいはらう四つ目の方相氏。これは陰陽師の世界だよね。
1年たまりにたまった陰の気を、新しい年が来る立春の前に追い払う儀式、節分。



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だから節分は古い年の晦日なのだ。だから蕎麦を食べる。(今年は旧正月が2月8日なので年内立春ということになる)



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毎年ここに出る、晦日蕎麦の河道屋さん。



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で、やっぱり今年もいただくのであった。新たな年が良い年でありますように。



(夜編に続く)




東博にて古筆の会 - 2016.02.03 Wed

以前から「オトロシイ」会、と聞いてはいたけれど、ついにコワイモノ見たさに(?)そのオトロシイ会に初参加。
、、で、オトロシイ会は想像を遥かに超えたオトロシイ会だった、、、、やっぱり。


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久々の東博だ!(東京国立博物館)



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本館入り口のこのすばらしい眺め!



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おお〜!ミュージアムショップがえらくスタイリッシュに生まれかわっとる!おしゃれやな〜。


、、、、と、本日のオトロシイ会の舞台はこちらではなくて、、、



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普段は公開されていない東博の庭園の中にたたずむいくつかの由緒ある建物群のひとつ、九条館。

いわずとしれた五摂家の一つ、九条様のお屋敷。いまでも京都御所内には九条家ゆかりの拾翠亭(週末公開)が九条池のほとりに残っていて、とてもいい茶室があるのだ。そのかたわらに立っていたお屋敷なんだろうな。お江戸でお目にかかるとは。

こちらは茶会などにも利用できるそうで、本日こちらでそのオトロ、、、いや、某古筆の会。


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おとなりにたたずむのは江戸時代、天台宗寺院として尾張に建てられた書院で、後に益田鈍翁邸内に移築されていたという応挙館。



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さて、何から書こうか内容がすごすぎて、私の知識や理解をはるかにこえているので、どうしよう、、、。

集われたのは、あとで聞くところによると、和歌や文学、書道、美術館の学芸員、古美術商、古筆コレクター、それもその方面では一流どころの方ばかりなのだそうだ。(しかもびっくりするほどお若いエキスパートもおられた)

まずは某地方の古名家に残る短冊貼交屏風について、研究しておられる方のお話しを拝聴。
貼交屏風にはいろいろな時代のいろいろな人の手になる短冊や古今切が貼り付けられていて、そのうちのいくつかを解説+参会者のコメントですすめられる。

しかし、、、、

テクニカルタームがわからない、、、会員の方には常識的知識で周知のことが全然わからんぞ。時代もそれ平安なの?室町なの?ひ〜〜(>_<)ゞ

歌合切があって、三人の女流歌人の名があるのだが、昔の女流歌人は姓名を書くわけではないから、たとえば「新宰相」とサインしていてもどの時代のどの新宰相なのかわからない。それを過去の歌合わせの出席者、日時の記録、からひろってこの人かこの人と思われる、、、なんて推測するなんて推理小説みたいで楽しくないこともないが、厖大な記録にあたる作業だよ、これは。

わからないなりに、例えば「永仁五年八月十五夜歌合」、参加者藤大納言典侍、中将、内宮内侍、、などの文字をみているとその歌合わせの雅な様子が頭の中にうかんでくるのは楽しい。(ちなみに永仁五年は1297年)

内容だけでなく、書体、書かれた紙の質、料紙の模様は書かれたあとで描かれたものか先に描かれたものか、綴じ目のあとがあるとかないとか、、、そこまでが研究対象なのか!!と未知の深い世界を垣間見た思い。




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昼休みには、若い古筆研究者の方が奥様の作られたきんとんでお茶を点てだししてくださったのにはなごんだ。抹茶点てるのだけはお手伝いできるぞ。(ただし、お茶は彼の方がきれいに点ててた、、)
彼は特に鑑定札(古筆鑑定の証書のような札・こういうのがあることも初めて知った)の鑑定にかけては右に出るものがいないんじゃないか、と思われる方で、すでに大学生の頃から古筆の魅力にどっぷりだったんだそうな。

午後からは、その一流の方々のご自慢の古筆の鑑賞会。

まあ、でるわでるわ、私でもわかるようなすごいものが。

当時中国から輸入した雲英刷りの美しい唐紙料紙に書かれた仮名の歌は平安時代までさかのぼるもの。(これ一枚でベンツ一台とか(@_@;) )でも、これは私のようなものでも感動するほどほんとうに美しかった。目の前にぱああ〜っと源氏物語の世界が広がる(これしか知らんのよ)

消息あり、和漢朗詠集あり、古今集あり。
出るたびに皆様くいいるように眺め回し、おお〜、これはこれは!ほうほう、これは!とかおっしゃる。私はそれがどうすごいのかわからんケースが多かったが。

二月堂焼経はお水取りの時に奈良国博にでるやつだ、これはすごい。定家の書き入れのある和歌とか、(私でも知っているかの有名な)高野切(伝・紀貫之)の一部にはちょっとどきどきした。

みなさん、よくこれだけ手に入れられたこと。中には所属する大学研究室を背負ってオークションでせり勝ったものもあるとか。そして真の古筆を眺め回しているから目利きなんですね。すごいなあ。どの世界にも、好きで好きでその道をとことん錐のように突き進む人たちっておられるんだ。(あ〜!私はどれも中途半端で、、、(>_<) )尊敬、尊敬。



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(釘隠は九条家の紋、下り藤のモチーフ)



さて、この日のお話しで一番興味深かったこと。
古筆の年代を書体とかではなく、料紙の炭素C14年令による年代測定法で誤差2〜30年以内で特定できるということ。これで筆者を特定できた事例も多々あるらしい。絵画で行われるようになったX線分析が新たな発見を次々しているのと同じことね。
ただし、これは料紙を傷つけなくてはならないのが欠点。測定のために古筆のごく一部を100万円で買って調べた、、、こともあるそうですよ。やっぱりこれはオトロシイ世界だったわ。


(それでも、よんでくださった、さるお方様に感謝!)




冬の朝・寺町散歩 - 2016.02.01 Mon


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冬の朝、といっても町がそろそろ始動するころ。朝日の影がまだ長いうちに寺町通りの二条から丸太町までをぶらぶら散歩。


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ここは寺町に来たら必ず手をあわせる下御霊神社。

祗園祭と同じルーツの御霊信仰だから、五月の大祭には神幸祭、還幸祭、剣鉾もでるし、夜店もでるの。



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ここの梅はまだつぼみ。



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御香水もくめます。
寺町を丸太町より北へまっすぐ行ったところが染井の水で有名な梨木神社、だから水脈としては同じ。



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少し南へいけば革堂(こうどう)こと行願寺。

孕んだ鹿を殺したことで殺生の非を悟り出家したという行円法師が建立。戒めとして鹿革の衣をまとっていたため寺は革堂とよばれるようになったとか。



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ここは都七福神めぐりのひとつ。


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革堂は寿老人担当。安土桃山時代の寿老人堂があるから。(あとで知ったので、見損ねた!)



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境内にはひっそり集まったお地蔵様たち。朝日を浴びてござる。



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寺町通りにもどる。そろそろあちこちの店が開きだした。ここのところ新しい店舗も次々増えているようだ。

こちらは電動アシスト自転車の店らしい。
私も愛用してます、電動アシスト自転車。京都の町の必需品でございますよ。



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進々堂カフェやケーキで有名な(まだ食べたことないけど、、というか洋菓子はイマイチ苦手)シェラメールとか、そろそろ開店。ほかにも愛用しているエスニック料理の店とかもあって、休憩にもことかかない。



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おすすめは露地奥のこちらのカフェ(コーヒーと紅茶しかありません。そこがいいの)+雑貨屋。町家を使った素敵な空間になってます。



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この小さな看板を目印に是非見つけてください。



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カフェといえば新しい店を開拓した!というか店自体はもう40年の歴史があるのだとか。
(写真ぶれぶれでスミマセン)二条通りを少し北へいったところのビルのおくまったところにそれはある。DECOYさん。



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まるでバーのカウンター!
バーテンダーならぬええ味出しているマスターがサイフォンでていねいにコーヒーいれてくれます。これはコーヒーでなく<珈琲>と書きたい、そんな感じ。
こんな隠れ家<喫茶店>(カフェでなくて)があるなんて、寺町もまだまだ奥が深い。


あとは行きつけ、とまではいかないけれどよく行くお店を。



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紙司・柿本さん。巻紙とか水引(プレゼントにリボンの代わりに使う)とか、よく買ってるかな。和紙関係ならなんでもそろいます。



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これはもうね、ご存じ一保堂。学生の頃からよく来てる。喫茶嘉木もご愛用。ポットをもっていくと給茶してくれるのも便利。



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昨年できたばっかりの版画絵の紙箱屋さん。絵柄も大きさも一個からオーダーメードできるそうですよ。



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ちなみに店の名前が「十八番屋 花花」。


「おはこや そうか」

と、読むらしいですよ。なんでかよく考えてみてね。



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お!

堂々たるトラ猫が寺町通りを横切っている。どこへいくのかちょっと追いかけてみたくなった。



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ふりだしの下御霊神社の境内へ。



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なぜか松葉をあつめたところでまったりとすわりこんだ。
朝日を気持ちよさそうに浴びている。

この子は耳をカットしているから、去勢手術をうけているんだな。地域猫(飼い猫ではなくて地域の人がみんなで面倒をみている)かもしれない。

猫に別れを告げて、、、



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丸太町まで北上したので、漆器のアンティークのうるわしやさんで懐石道具などあれこれ見てさわって楽しむ。



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そのまま河原町まで東進、たまにむしょ〜に食べたくなるタイ料理でランチとしよう。三条パクチーさん。壁のメニューがタイ文字というだけでなく店のBGMまでタイの流行歌なんだよ。



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ビジネスランチ。
メインのガッパオには正しくタイ米(細長い粘りけのないインディカ米)。トムヤムスープにココナッツの香り高いグリーンカレー、おいしゅうございました。(私的にはMore パクチー Please!)



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