fc2ブログ
topimage

2016-09

京の庭で楽しむ Demitasse x でみたす - 2016.09.27 Tue

銀閣寺参道前の白沙村荘〜橋本関雪記念館


P9230254.jpg



意外と観光客にはしられていない穴場だが、私には学生時代からのテリトリーなのだ。




P9230264.jpg



いくつかの茶室を擁し大文字を借景とした10000㎡の庭園・白沙村荘はみどころがいっぱいある。



P9230258.jpg




庭園には季節の花が咲き、いろんな種類の鳥もよってくるバードサンクチュアリ。




P9230262.jpg



体育館みたいなアトリエだった建物の前に投げいれられた花もこの庭でとれたものだろうな。



P9230259.jpg



その奥の方にある茶室倚翠亭(いすいてい)。ここが今日のイベントの舞台。
普段ははいれないが、一度ここでの茶会にいったことがある。でもこの季節こんなに蓮の葉がきれいだとはしらなかった。


P9230265.jpg



倚翠亭の小間に並べられたデミタスカップ、、、というのもけっこうシュールなけしきだなあ。

今日は世界中のデミタスカップを1500以上集めているというコレクター・村上和美さんの、コレクションから一つ選んでコーヒーをいただくという趣向。

この回一番乗りであったので、選び放題。



P9230266.jpg



選んだカップに添えられたカードを手にして、なんと躙り口から入席。




P9230271.jpg



おお〜、、、

この蓮の池に浮かぶが如き浮遊感のある茶室がいいね。

床には関雪の「帰帆」という画がかかる。コーヒーはこのように船に乗って海を越えてきた、、、から。




P9230275.jpg



そして珈琲点前?でコーヒーをいれてくれるのはイノダコーヒーさん。なんだか割烹の板さんみたいだが、いつもこの出で立ちでお店でもコーヒーをいれてはるのだそう。
入れるコーヒーはもちろんイノダの定番・アラビアの真珠。




P9230276.jpg



いよいよ選んだカップが。
私が選んだのはずばりジャポニズム。



IMG_3828.jpg



関雪記念館のレストラン・ノアノアさんのケーキとともに。




IMG_3830.jpg



5人のお客さまそれぞれちがうテイストのカップを選ばれる。
それぞれどういうポイントでそのカップを選んだか、思いを語る。

これらの所有者でもある村上さんのコレクションに纏わる楽しみとかご苦労とか、お聞きする。
いつもは1500以上のカップコレクションを床に並べて保管(?)しておられるそうで、いつでも実際にコーヒーをいれて使っておられるのだそうだ。



IMG_3832.jpg



ちなみに私が選んだジャポニズム。若干惜しい桜の蒔絵は英国のブラウンフィールドという会社のモノで、おそらく100年くらい前のものとか。

他のカップが空白恐怖症のように完膚無きまでに肌を模様で埋め尽くしているのに、ジャポニズムのこれはなんとか日本的空白の美を生かそうとしている。

聞けば英国にも桜の木はあるらしいが、この絵付けをした職人はたぶん古伊万里とか浮世絵とかの桜の絵を見て模写したのではなかろうか。微妙に桜で微妙に桜ではない。



IMG_3833.jpg



逆さまだがBrownfield & Sonの文字が裏に見える。

なんでも器をひっくり返して見る、というのは茶人のクセだわ。




IMG_3831.jpg



お隣の方が選ばれたhigh-handleのカップ、持ち手の中に鳥の首。芸がこまかい。




IMG_3835.jpg



ハイハンドルって持ちにくそうだけれど、マダムのきれいにネイルされた指でつまむとなんてエレガント!




P9230279.jpg



倚翠亭の美しい眺めを見ながらのコーヒータイムはまさに優雅な優雅なひとときであった。
(ジャポニズムのカップを手に夢心地で蓮の池の上を浮遊するワタクシの心、、、なんつって)



P9230300.jpg



茶席を辞したあと、広い白沙村荘の庭も楽しみながら、、、、



P9230299.jpg



その1500以上の村上さんのデミタスコレクションが見られるという新しくできたばかりの関雪記念館へ。



P9230285.jpg



展示室へ入るなり、、、うわあああ、、、

もう圧巻であった。



P9230289.jpg



ひとつひとつじっくりみたいが、これほどあると時間が足りない。

しかもお気に入りナンバー1〜3までを選んでアンケートに答えて、といわれて、、、
一体どれを選べばいいのか、さっぱりわからん。

見る順番でも目移りしすぎ。



P9230290.jpg



とはいいつつも、シルバーとライトブルーの色がとても綺麗だったこちらを私的ナンバー1に。

もちろん他にもナンバー1にしたいカップはたくさんあったんですよ。




P9230292.jpg



コレクションは主に英国、フランスのものが多い。形もハンドルの形態も実にさまざま。こんなにヴァリエーションのあるものだとは思わなかった。

デミタスではないが、ひところヨーロッパのカップをささやかに集めていたことがあったが、抹茶道具ほど惹かれなくてやめてしまった。でもこんなに面白く美しいカップがあるなら見直してもいいかな。(いやいや財政的に破綻をきたす、、、(^_^; どちらかにせねば)




P9230294.jpg



明治の頃には、日本のメーカーが、日本の茶碗にそのまま取っ手をつけたようなカップも輸出していたそうだ。古伊万里や薩摩焼系のカップも多くある。



P9230298.jpg



このフォルムと色がまたいいねえ、、、、




P9230295.jpg



ふと展示室で目をあげるとそこには大文字が正面。

なんて美しい時間を楽しめたのかしら、、、、




NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (14)
茶の湯 (394)
茶事(亭主) (84)
茶事(客) (176)
茶会(亭主) (18)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (94)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (109)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2023 (32)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (14)
美術館・博物館 (144)
奈良散歩 (133)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (60)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (11)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
有田2022 (1)
熊野三山巡り (2)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (5)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR