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2017-02

第4回珠光茶会〜元興寺特別茶席 - 2017.02.10 Fri

奈良ゆかりの佗茶の祖、珠光にちなむ珠光茶会、無事4年目をむかえた。



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大雪の中の第1回から毎年のこの季節の楽しみとなっている。
約一週間にわたり奈良市内のあちこちの古刹・神社でおこなわれるので、自分が行ける日を選ぶ。昨年は薬師寺の宗偏流の特別茶会だったな。



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今年ははじめて元興寺の茶席へ。
遠州流小堀宗美家元の特別茶席。

なにしろ昨年秋にここの茶室・泰楽軒で毎年おこなわれる川崎幽玄忌茶会に申し込み忘れ、現地で交渉するも当然ながらだめで(^_^;すごすご帰った想い出があるので、今日はリベンジ(?)できてうれしい。




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元興寺はいわずとしれたならまちの中心的古刹、現在の建物は鎌倉時代の建築で、飛鳥時代の瓦を一部いただく本堂、禅堂は国宝なのだ。



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受付は県の有形文化財、旧極楽院庫裡であった小子坊。
中に護摩壇があったり時代を感じさせる梁があったり、この建築もなかなかの見物。

ここの座敷で炭道具拝見と濃茶をいただく。

軸が遠州の後を継いだ二世大膳宗慶の「風」に遠州の三男権十郎の鶯の絵。
宗慶は松花堂に書を習ったそうでなかなかの能筆家だったとか。

炭道具は炭斗がまんま遠州のシンボル・七宝型をしていたのがおもしろい。こちらの流派は枝炭を胡粉で化粧しないので黒い枝炭で、灰も湿し灰を使われる。
鐶が見事な卍型で一度どう使うのか見てみたいもの。元興寺古材の香合も虫食いが渋くて、古材が手に入るなら手に入れたいわね。



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この小子坊の奥に、さきほど行きそびれたと言った奈良出身の名指物師・川崎幽玄が設計した四畳半の茶室・泰楽軒がある。




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家元のご実弟(孤篷庵遠州忌でもおなじみ)の説明にてお道具拝見するが、私はまずこの茶室の凝った造りに感動。
元興寺の古材と幽玄の指物でできているのだが、まずビックリしたのが下地窓のつくりが竹を縦にスライスしたものを格子状に組み合わせていたこと。さすが指物の名人といわれた方。

さらに床がまたかわっていて、ナグリの床の上にさらに置床をのせたような感じで框があきらかに元興寺古材、天井の電灯の笠が見事な曲線の桔梗の形をしていたのだが、おそらくこれも幽玄の指物か?掛け込み天井も普通のと違ってちょっと凝っている。写真はこちらで見ることができるので、ご参考までに。




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釜が大西二代の浄清平丸釜だったが、ここの炉壇はなんと石製、しかもかなり分厚いので、釜が一杯一杯はいっているという感じ。古銅の花入の耳が生きのよさげな海老(伊勢エビみたいなの)でミズキと加茂本阿弥椿。

茶入が金華山・飛鳥川手、「あすか河」。
本歌は湯木美術館にある中興名物だが、この茶入も遠州の茶会記によくでてくるものなのだとか。




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水指も遠州七窯のひとつ、志戸呂烏帽子箱。
主茶碗はどっしりと重たそうな高麗堅手。飲み口が内側にきりとられてエッジがあるような感じで、本来は茶碗ではなかったのかも。高台に十文字の切り込みがあるのも珍しい。



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茶杓が「長闇堂記」を記した奈良春日大社神職であった長闇堂こと、久保権太輔(遠州とも仲良しだったらしい)、かつここ、元興寺極楽坊旧蔵の物。まさにこの席にふさわしい。



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薄茶席はお向かいの禅室にて。ここも国宝よ。
しかも調査により、ここに使われている木材の一部は西暦582年伐採の樹木ということがわかり、すると法隆寺より古い木材なのだ。中に入るのははじめて。



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こちらは遠州流奈良支部の立礼席だったのだが、、、あら〜!!
年末にクリスマス茶会におじゃましたところのイギリス人とベルギー人のおふたりの先生たちの席であった!!
日本語は流暢でおそらく普通の日本人より茶道文化にくわしい。
遠州さんのお点前は武家流なのでりりしい。

こういう古刹の国宝建築物で異国の人たちがお茶を点てるって、、、なんだかとても不思議な感じでよかった。




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干菓子は遠州流のお菓子で大有糖、鍵善良房製。すべて遠州の印の形を模した物だそうで、いろんな種類があるそうだ。
しかもこれ、京都のお店では手に入らないらしい。遠州流のゆかりの方でないと。

茶杓は当代お家元の作、さすが遠州だけあって銘が歌銘であった。(覚えられんがな、、)




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茶席のあとは徒歩5分くらいのところにある料亭つる由さんの新館で点心をいただく。



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奈良ではけっこう上のランクの料亭らしい。これに赤飯もついて美味しかった。
思いがけず現地でご一緒になったお茶の先輩方に相伴させてもらった。なので話が弾みすぎてついつい長居を。お待ちの方もおられるのに、、、スミマセン。先輩のご威光?でお酒の追加もたっぷりいただきありがたいことであった。




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ちなみにつる由さんの本館はこちら。


今年も雪がちらつく寒い寒い時期であったが、楽しい珠光茶会であった。また来年は日にちがゆるせば、またシンポジウムなどにも参加したいものである。




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