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2017-03

修二会2017・その3〜二月堂界隈点景〜食作法・日中上堂 - 2017.03.13 Mon

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一夜明けた奈良公園。朝日の影が長い。




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浮雲園地をつっきって再び二月堂へ。




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二月堂手前にある手向山八幡神社の境内。修二会はある意味神仏習合だからね。
「このたびは 幣もとりあえず手向山 もみじの錦神のまにまに」ですよ。
燃えたあとのお松明がおいてあった。




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三月堂(法華堂)。
昔は堂内に不空羂索観音とあの美しい国宝・日光月光菩薩がおいでになったのだが、東大寺ミュージアムにお引っ越しされてしまった。保存という意味ではわかるのだが、あれはやはりこの暗いお堂内で拝みたい。




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四月堂。
こちらも以前は大きな千手観音様がいらしたのだが、これもミュージアムへお引っ越し。なんか哀しい。
ここの隣が開山堂なので、背伸びをすれば糊こぼしが見えるらしいのだが、どれが糊こぼしなのかはっきりとはわからぬ。




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さて、二月堂。
昨夜の晨朝の行がおわったあと、内陣の扉には鍵がかかっているはず。




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はらね、閼伽井屋(若狭井)の、きのうの枯れた榊が一夜にして新しい榊になっているでしょ。



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練行衆たちは参籠所でまだ食作法の前、くつろいではる。

「あ、園長先生!」

東大寺幼稚園の子どもたちが園長先生を見つける。ほほえましい一景。




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参籠所ではいろいろな打ち合わせがおこなわれている模様。




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こちらは北回廊の上にある茶所の、さらに上にある遠敷明神。若狭井を湧かせた遠敷明神が祀られる。練行衆は修二会に先立ち三社を巡るがここもその一つ。



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裏参道。




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練行衆として出仕しはる塔頭にはこの輪注連縄が掛けられる。




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湯屋では練行衆の一日一回の食事、食作法の準備がおこなわれる。



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湯が沸かされ、大鍋には汁。
まあ、なんとりっぱな薪だこと!




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仏餉屋の前の榊も青々としたものに。




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食作法は食事を前に延々と30分以上はかかるので、その間ご飯はおあずけ、そしてお汁は冷めてしまうのだとか。
これはその作法に使うお灯明の種火だろうか。



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以前から不思議におもっていたのだが、食作法の時にはかならずこの破れた鍋が食堂の前にもちだされるのだ。
これは破鍋(まんしょ)と言って、その由来ははっきりしないのだそうだ。なんだ、やっぱりわからないのか。たぶん昔々にはなにかいわれがあったのだろうが、もう失われてしまったということだろう。




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童子が、鉢にはいった干し柿をもって食堂に入る。



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時間とともに参籠所から練行衆が走って食堂に入室される。早い,早い。




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この躍動感!



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食堂に運び込まれる(たぶん)ご飯。



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そしてお汁。

ここからが長い長い。
食堂の一箇所に中をうかがえる場所がある。今年はじめて食時開始の合図の三本柄杓がくるりと回るところを見た。


われわれは遠慮しいしい見たが、中にむかって写真をばしばし撮っている人あり。やっぱりそれはあかんやろうと思う。

食堂内は無言のため、おかわり請求の箸をカンカンならす音も聞こえる。練行衆たちの食事はほんとうに早い。




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童子たちが中にはいっていく。練行衆の食事のあと、その残りをいただく盥をもって。童子たち三役はのちにゆっくり参籠所で召しあがるのだそうだ。




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食事を終えられた練行衆たちは閼伽井屋の屋根にむかって生飯なげをする。




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それぞれ投げるフォームが違うのがおもしろい。
遠投が上手な方もおられれば、そうでない方も。




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その生飯をねらって早速やってきたカラス。
こういう動物たちも修二会の一環なんだなと思った。



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そして参籠所前で初めてご飯のお余りを拝領した。
これは食べて見るとどうやら蕗の砂糖漬けのようだ。練行衆と同じ物を口にできるとはなにやらありがたい気がする。




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1日1食だけの食事を終えてゆっくりするひまもなく、1時から日中上堂。



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日中は勢いよく走って入堂される。写真がぶれていると言うより、みなさま早いのよ。

内陣の戸の鍵がなかなかあかず、少し時間がかかったが、長い行、そういうこともあるのだ。
日中は二列にならんで内陣にはいられ、行の準備、掃除、この間も戸帳はまきあげられるので御厨子を拝む。

しばし美しい唱句を聞いたあと、局をあとにする。

練行衆たちはこのあと入浴、仮眠をとられる。
湯屋のお風呂は桧でとてもいいお風呂なんだそうな。このお風呂は年末の大仏御身ぬぐいのご奉仕をされた方も利用できるのだと、東大寺の職員さんから聞いた。



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今年も無事に修二会は終わる。
いよいよ本格的な春だ。



修二会2017・その2〜初夜上堂・お松明〜下堂 - 2017.03.13 Mon

北の回廊をゆっくりゆっくり大きな松明が登ってくる。


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この灯りに照らされて練行衆がおひとり、おひとり、10人(あとお一人はすでに上堂し準備を整えている処世界)上堂されるが、松明の明かりが暗闇にまぶしくて、そのお姿はしかとは拝見できない。




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火の粉が飛び移らないように、その後を掃き清める三役(練行衆に付き従いいろいろな用事をするお役目)のざっざっという箒の音が小気味よい。



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練行衆が差懸(木の沓)の音を高らかにひびかせて内陣に入られたのを見とどけて、松明は参拝客の前に姿を現す。



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今年もほぼ真下で見ることができたので、火の粉をいっぱい浴びた。これで無病息災、、、のはず。気がついたら鞄に火がついてまわりの人が消し止めてくれるという場面も。(やばかった)



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これを見て、もう春やな、とみんな感じるのだ。




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お松明がおわり、観光客がほぼ引き上げた後の静けさを取りもどしたお堂前。二月堂シンボルの瓜灯籠だ。




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夜景の前にたちはだかる良弁杉。二月堂開山の良弁上人にまつわる伝説の杉。

まずは南の局にて声明を拝聴しよう。
南の局は戸帳がないので意外と内陣の中までしっかり見ることができる。高く積み上げられた壇供の餅、糊こぼしの造花や南天の荘厳、練行衆のお顔まではっきり見ることができる。



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何回も聞いてだいぶん覚えてしまった唱句もある。南無観コーラスはいつ聞いても美しい。今年の呪師さんだろうか、とてもすばらしいバリトンの方がひとりおられ、その方の声のときは聞き惚れてしまった。

カラコロとなる鈴、法螺貝のぷ〜ぷ〜、鐘のご〜ん、堂内を走り回るときの差懸の音、五体投地のバ〜ンという音、目をつぶってきいているだけでも楽しい。

正面の西の局に移動(膝掛けと座布団は必需品)すると、今度は戸帳の向こうに大きな影、小さな影、それらが動く景色は幻想的ですらある。

途中内陣のお掃除もあって、その時は戸帳が巻き上げられるので、下七日のご本尊・小観音さまの御厨子がはっきり拝めるのだ。

有名な青衣の女人がでてくる過去帳は5日と12日にしか読み上げられないが、神名帳は毎夜読み上げられる。○○大明神、△△大明神、++大明神、、、、と大明神だけは聞き取れるのだけれどね。早すぎてなんて言っているのかよくわからない。


そして深夜1時前になると戸帳の前に粥食(じゅくじき)といってお粥のはいった大きな盥みたいなのが堂童子によってだされる。これはこの日の行をおえた練行衆が寝る前に口にするむしやしないのようなものだが、まずは観音様にささげて、ということらしい。今回はじめて見た。

そして練行衆がそろって外陣にでてこられたので、すばやく北の入り口に移動して下堂を待つ。



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出口を松明で照らす三役さん。



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そして大きな声で「手水手水〜手水手水〜」と叫びながら杖の音も高らかに走って参籠所まで駆け下りられるのだ。

手水〜、、は、練行衆がお堂を留守にしている間、烏天狗がやってきてマネをして悪さをするので、手水(お手洗い)にいくだけですぐもどるから悪さをするなよ、の意。


昨年も動画をアップしたが今年もあいもかわりませず。まあ、アングルが違うので懲りずに見てくださりませ。








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練行衆たちが参籠所へもどられたあと、粥食の係りなのか童子さんが湯屋(食事の準備をする台所)の前で片付けをしておられた。



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局を出て振り返ると静かにおさまる二月堂。



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他に人をみない暗い参道。
誰かにあったら私も恐いが、相手もきっと恐かろう(^_^;



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お松明の燃えさし、今年もこれだけゲットした。杉の焦げた匂いがすがすがしい。



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そして見事に穴のあいたポリのバッグ、、、、(>_<)ゞ



修二会2017・その1〜夕方から三度の案内(あない)まで - 2017.03.13 Mon

今年もお水取りの季節がやってきた。
毎年同じような記事ばかり書いてはいるが、それでも毎年新しい発見や知識を得ることができる、底知れぬ奥深さが東大寺修二会にはある。



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修二会の行は日によって内容がくるくるかわってくるので、行ける曜日がいつになるか、でかなり面白かったり、普通だったり。今年はこれといった特別な行のない日しか選べなかったが、それでもお松明や声明は毎年楽しめるのだ。

今年もお参りにくることができた、といううれしさもある。あと何年来ることができるかな。



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下七日(ご本尊が小観音に変わる)の第9日、深夜のお水取りは12日深夜だから、この時はまだ閼伽井屋(お水取りの若狭の井)のまわりは枯れた榊。この翌日10日のお昼にきてみるとこれが緑の新しい榊にかわっていたのだ。




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閼伽井屋の上の鵜。
遠敷明神(おにゅうみょうじん)の約束した鵜の瀬の水は白黒二羽の鵜とともにここに湧き出たという。




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食堂(じきどう)の前には12日に使う籠松明(14日間の行の間、一番大きく重い松明)の準備も。




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北の回廊をのぼる。
お松明は上堂する練行衆の足元を照らしながらここを上る。




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回廊下の練行衆参籠所前の結界。これは修二会開始に先立って2月20日に境内のあちこちに張られる。




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お松明用の竹は乙訓の松明講の人たちによって届けられるとか。寄進した人のお名前が墨書されている。




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参籠所のすぐ前は、二月堂で一番趣のある裏参道だ。
ここをおりてすぐのところの塔頭・中性院は東大寺の中の名門・北河原家だ。先々代の東大寺管長であったが、今年ご子息も練行衆に選ばれた(2回目?)。

奈良にくわしいお方からの情報によると今年はあの清水公照さんのお孫さんがはじめて練行衆として出仕されるという。お軸をもっている関係で公照さんには(お目にかかったこともないながら)日ごろ親しみを感じていたので、そのお孫さん、、、というと感慨深いものがある。




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回廊を上って、本堂との間に大仏殿の屋根が見える。



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西向きのこの方向から奈良市内がよく見渡せるのだ。




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年々お松明拝見のための規制が厳しくなって、以前のように一時間前で十分最前列が確保、、というわけにはいかなくなったので、4時半にはでかけて場所を確保。寒い中の長時間待ちなので、新聞紙、ビニールシート、座布団完備で。(毎年の経験で寒さ対策はしすぎるということがないのを学習)




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1時間前になるともう二月堂下はこんなに混雑する。おりしも小雨がぱらつき冷え込んできた。




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さらに暮れて市街の灯りが遠くに見える。
40年前は12日の大松明の日でさえ、100人くらいしか参拝客はいなかったらしく、余裕で見て帰れたのだが、、、今から思えば夢みたいな話だ。




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暗くなって灯籠に灯が入った。




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(露出失敗でかなり明るく撮れているが、本当は微かな火しか見えない)



いよいよ練行衆初夜(午後7時からの行、その後半夜、後夜、晨朝と続きこの日は終了1時AM)上堂を告げる三度の案内(あない)。

小さな加供(かく)松明を持って回廊を三度上り下りし、準備のため先だって上堂している処世界(練行衆の一役)に上堂を告げる。

1に「時香の案内」
2に「用事の案内」
3に「出仕の案内」これに処世界が「承って候」と答える。(なかなか聞き取れないけれどね)鐘が鳴らされいよいよお松明だ。




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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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