新旧乙女で祗園でお茶祭ぢゃ! - 2017.04.19 Wed

祗園さんの南楼門(これがほんまの正門なんよ)の修復竣工がついこのあいだ。それまで白いシートがかぶせられていた。これを祝ってお披露目に花を添える祗園大茶会、例年3月東山花灯路に合わせておこなわれるところ今年は4月。

祗園さんの境内に湧く御神水、大茶会にはこの水を使うので、神賑水行列と銘打って水の樽が四条通りを行く。

本席は常盤殿で芸舞妓の華やかなお点前、祗園祭の各鉾のお囃子奉納もあったらしい。(巡行復活をめざす鷹山のお囃子も初参加)
らしい、、、というのはそっちにいくいとまなどなかったからなのだ。新旧乙女の会(なんちゃって仮称・社中も年令も住むところもバラバラだけどお茶好きほんまの乙女と元乙女)で副席の一つをだすからなのよん。

祗園商店街にはためく大茶会の幟。

朝から道具をもちこみ設置。
なんといってもこの、釣り釜用、竹の三脚がいいアクセントだ。これを使いたかったのだが、悲しいかな乙女の細腕(えへへ)ではこんなの作れない。そこで鴨茶のTさんにお願い。こころよく作って設置までしてくださった。乙女感激、感謝。

祭ぢゃ祭ぢゃ♪
しかし、祭はすでに数日前から始まっておった。
乙女たち、我が家にあつまってお菓子を手作り。鹿児島にルーツのある新乙女の発案による、郷土菓子「けせん団子」。
けせんとは肉桂の葉っぱなんだそうな。はじめて知った。餡団子をこのけせんの葉ではさんで(椿餅みたいや)蒸す。
すると、、、まあ、なんてすがすがしい香りになるんだ!
いわゆるシナモンの香りとはまったくちがう、、レモングラスのような柑橘系のよい香り。
けせんの葉っぱは殺菌作用もあり、暑い鹿児島ならではの素朴なお菓子。これをお客さまにおだしする。

一昨年、昨年と円山公園内の目立たない場所でのアヤシイ、テントの茶席だったので、知人以外はほとんど寄りついてもらえなかったが、今年は四条通りに面しているので多くの外人さんの被写体になりながらのお点前、たくさんのお客さまにお茶を飲んでもらえた。

茶箱は李朝の硯箱の見立て、結界は煎茶道具の芭蕉盆、敷物は印度更紗、自分の趣味炸裂のなか、若い乙女たち、よくつきあってくれました。ほんにほっておいてもすべき仕事をみつけてさくさくやれるのは、さすが日ごろお茶の鍛錬ができているからだろうな。

お茶友さんがたくさんお越し下さった他、通りがかりの知らない方も、おこちゃまも、英語しかしゃべれない外人さんも、たくさんの方にきていただいて、お話しできて楽しくお祭♪
しまった!けせん団子、なくなってしまった!
予想外のご来客にあわてて桜餅を買いにはしったり、お茶を買いに走ったり、まあ、ここは祗園商店街、なんでもそろうけれどね。ありがたい悲鳴というか、これも祭ぢゃ!

振り出しは伊賀の笹山さんの作品。蓋も自分で木工しはったもの。何に使うか当のご本人も考えておられなかったが、これはやはり振り出しやろう。中にいれた極小金平糖、ひっくり返さないとでないところもなにかと話題になってよかったのだ。
金平糖をしらない外人の女の子に少しあげたら、キャンディーか?と確認して口にいれてた(^_^;でもおいしかったみたい。

おとなりでは絵屋宝樹さんがライブペインティング中。

完成図!
このところすっかり彼女のトレードマークになったころころしたかわいい唐子がいっぱい!!
(有名所の時代劇映画で、日本画とか障壁画とか背景にあったら彼女の作品もいくつかあるはずだよ)

各茶席を回って門つけをする実験的能パフォーマーの田○田さん、今年もまわってきてくれはった。
結び文を一つ客に引かせて、そこに書いてある歌い出しの仕舞を舞ってくれる。うちにきはった時は二回とも「髙砂」やった。これ私も習った。とてもかっこよくて好きな仕舞なのだ。住吉明神の神舞、、、♪ げにさまざまの舞姫の〜

夕刻終了。さすがに祭も疲れたころ、店じまいしかけた茶席にお向かいで釜をかけていたF太朗君が自分とこのお菓子一式もって遊びにきてくれた。なので幕をはって中で慰労会(?)
この湯桶には中村製餡のこしあん、白餡がはいっていて、希望にあわせてぱりぱりのモナカの皮にはさんで自作の小さい俎板台にのせて。いや、これ美味しかったわ、ぱりぱりの皮も全然しつこくない餡も。
ありがとう!

ゆっくりしたいところだが、すでに撤収部隊が作業をしたそうにしているので、あわてて片付け、一日の祭のあとが夢のようにあとかたもなく平常復帰。プロの仕事やな。
♪ 祭のあとのさびしさは〜
これは吉田拓郎の歌なんで知っている年代は限られると思うが、そんな気分。
お昼をゆっくり食べる閑もなく立ったまま幕の後でサンドイッチ食べたり(A君差し入れありがと)、とにかく目が回るようだったが、やはりみんなで力を合わせて何か成し遂げる、というのは何歳になってもすてきなことだね。
お客さまに、乙女たちに、力添えしてくださったたくさんの方々に感謝しつつ、、、現在は筋肉痛と戦っているのである。