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2018-06

大国主をたずねて〜出雲紀行・出雲大社 - 2018.06.01 Fri

3月の松江行きは松江市内を楽しんだので、今度はおとなりの出雲にいってみよう!




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岡山から出雲行きの特急「やくも」


  八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 
        八重垣作る その八重垣を  (スサノオノミコト)




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JR出雲市から一畑電鉄にのって(1時間に1本か2本、、、(^_^;)30分弱




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「出雲大社前駅」
実はこの建物、国の登録文化財なのだ。(昭和5年建造、コンクリート製)




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駅から見える出雲大社二の鳥居、ここへの道は神門通りとよばれる。

え?じゃ、一の鳥居は?、、、実は駅の反対側にあるのだ。




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わかるかな。正面の遙か先にあるコンクリート製の鳥居が一の鳥居





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二の鳥居は木製
この前の広場は勢溜(せいだまり)といってかつて見世物小屋などがひしめいていたらしい。




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松の参道
かつて、この道は神様の通り道であるので、神職か貴人しか通れなかったという。今でもここは通れず参拝者は松並木の外側の道を行く。「松保護のため」と今では書かれているけれどね。




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そして因幡の白ウサギと大国主命

子供の頃読んだ神話物語の段階で私の知識はとまっているのだが、天孫族(アマテラスの子孫)に出雲族(スサノオの子孫であるオオクニヌシ)が国を譲って出雲大社へ鎮座した、という歴史的に何か事件があったとおぼしき記述(記紀や出雲風土記)にちょっとロマンを感じているのだ。





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というわけで、県立古代出雲歴史博物館でこの面白そうな本を買った。

オオクニヌシ、当時はオオナムチ、は若い頃は兄神たち(八十神)にいじめられて(因幡の白ウサギの話もそのうちの一つ)、死んだり生き返ったり、いろいろ忙しく成長させられ、その間スセリヒメという妻をちゃっかりもらって、後にオオクニヌシ=大国主命となり、国造りに励み、葦原中国(あしはらのなかつくに)を完成させたことになっている。




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三の鳥居 銅製 毛利綱広公が寄進(コンクリート〜木〜銅といろいろな素材の鳥居だこと!)


その完成した国をあっさり天孫ニニギノミコトに譲った、という神話は出雲族が大和族に征服されたことの暗示ではないかという節もある。しかし、話はそう単純ではないことが本を読んでわかった。残念ながらその道の専門的知識はないので、解説するほどの才能はないが、要は天孫系と出雲系の神々ははっきり別れているわけではないらしい。




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拝殿

3歳児のみぎり、この前で母親と撮った写真があるので、一度来たことがあるのは確かだが、全然、さっぱり記憶にございません。(世の若い親御さんたち、あちこちつれて歩いて後に感謝されるのはせめて4歳児以上だぞ)




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出雲神社のアイコン、大注連縄 8m 1.5トン
この拝殿のモノも十分大きいが、神楽殿のはもっと大きい。




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ご神体が祀られる御本殿の八足門(正月三が日だけ開放される)
杮葺の美しい屋根は五年前に完成して平成の大遷宮がおこなわれた。




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(大社の神紋・二重亀甲剣花角)



神殿は玉垣、瑞垣、荒垣の三十の垣根に囲まれ守られているが、祀られているのは実はオオクニヌシだけではない。他にも五神ましますが、この方たちは南を向いているのに対し(本殿も南向き)オオクニヌシだけ西を向いているという。西の方、黄泉の国があったとされる方角であり、また神々が神在月にやってくるという稲佐の浜の方向であり、オオクニヌシも海からやって来た水神としての性格があるからかも、とも言われているあたりも謎めいてロマンチック。





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このクラシックな建物は明治に創建された、いわば宝物館
中をのぞいたらオオクニヌシ?とおぼしき人形(小学校の工作レベル?←ゴメン)と目があってぎょっとした(^_^;




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本殿の北側にあるのがスサノオを祀った素鵞社

スサノオはオオクニヌシの祖先であるだけでなく、妻のスセリヒメの父でもあり、当時根の国(黄泉の国と同じ性格をもつ?)に君臨し、オオクニヌシをあれこれ殺そうとたくらむのである。しかしヒメの助力もあって、無事彼女をさらって脱出、その際にスサノオはオオナムチに「大国主になれ!」と言ったのであり、その後のオオクニヌシとなったオオナムチは国造りにめざましい活躍をするのはご承知のとおり。

ゆえにこの社は本殿のオオクニヌシを監視しているという意味もあるという。




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御本殿の千木(ちぎ・ぶっちがいになっているヤツ)は切り方が縦切りだと男神、水平切りだと女神と、若狭のお水送りの時におしえてもらった。だからこれは当然ながら男神。
そして屋根の上に横に並んでいる鰹木の数が奇数が男神、偶数が女神だとも。(これを知って神社の屋根を見るとけっこうおもしろいかもよ)





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さて、出雲大社は毎年神無月に全国の神様がここに集結するので有名である。なので10月は出雲だけ神在月になる。
これは境内の左右にならぶ十九社とよばれる10月限定の神様ホテル。
神在月に稲佐の浜で神々をお迎えし、ここにとどまっていただく祭儀があり、そのVTRを博物館で見た。

神様はあれこれ一年分の縁結びの相談をされるので、その間はうるさくしないよう、地域の人たちは音曲をひかえるのだと言う。




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さあ!
これが最大にして最重量の神楽殿の大注連縄!!
長さ13.5m 重さ4.4トン それを支えているのだから建物の強度もかなりのものだと思う。




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松の参道近くに帰り際、変な?像とオブジェを見た。この写真には写っていないが、この向いに両手を広げて、海からやってきたこの玉(幸魂奇魂・さきみたまくしみたま)をオオクニヌシが迎えようとしている場面らしい。

古来神霊には四つの相があって、荒魂(あらみたま)、和魂(にぎみたま)、それにこの幸魂、奇魂なのだそうだ。(後者二つは大きくは和魂に含まれる)





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一緒に国を作り上げたスクナヒコナが海に帰っていって途方に暮れたオオクニヌシが、海からやってきたこの幸魂奇魂を迎え入れることによって国造りを完成させたという。そしてこの二魂は大和の三輪山に祀られたという。三輪の神様はなんと出雲につながっていたのか!という驚愕の?事実!




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古代神話ってややこしいけれど(特に神様の名前がむつかしすぎ)なんて面白いのだろう。神話ではあるが、きっと当時の史実をシンボライズしているに違いないと思える。それがなんだったのか想像するのもまた楽しい。
ちょっとだけ「よい子の神話」を卒業できた気がする。




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(慣れぬ)勉強をして疲れた頭と体に、出雲名物割子蕎麦!!







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