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2018-08

オランダ・ベルギー紀行2018〜その7・アントワープ - 2018.08.19 Sun

ブリュッセルからアントワープまでは鉄道を利用することにした。



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ブリュッセル中央駅のチケット窓口
首都の中央駅にしてはこぢんまり。




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ヨーロッパはわんこ連れの乗客もめずらしくない。



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(いれば、の話だが)鉄ヲタさんのためのショット



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ヨーロッパ一美しいといわれるアントワープ中央駅に到着!
さすがきれい〜、、、と思っていたら、、、まだまだこれは序の口だった!




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うお〜〜〜!!
なんと美しい!!

(京都駅がちょっとはずかしい、、、)




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ベルギーでは「アントウェルペン」
1895年建設開始、ベルギーの建築家ルイ・デラサンセリ設計
国の重要文化財だというのもうなづける。




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これは映画のワンシーンか??
駅だけで観光してしまいそうだ。




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いやいや気をとりなおして、、、、

アントワープと言えば日本人にとって「フランダースの犬」であり、ルーベンスではなかろうか。
私は小学生の時に「フランダースの犬」を読んで涙し、当時ヨーロッパがどこにあるか、ましてアントワープがどこにあるのかわからないまま、その地名がルーベンスの名前とともに記憶に刷り込まれた。(ちなみにアニメ版は見ていない)多くの日本人がそうだと思う。






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物語で主人公ネルロとパトラッシェの最後の場所、ノートルダム大聖堂

ところが本家ベルギーではこの物語はあまり知られていなかった。なぜなら書いたのがイギリス人で、当初ベルギーでは出版されなかったらしい。なのにあまりにも日本人が聖地巡礼とばかりたくさんおしよせるので、逆輸入の形でベルギー人にも認知されるようになったとか。





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ただし、ベルギー人にはこんな悲しい物語は不人気だとか。日本人は好きだけど。
ベルギー人はネルロのような少年をほっておくような不人情なことはしない!とおっしゃっている方もおられると聞く(^_^;




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これがかのルーベンスの「キリスト降架」

ネルロが見たくて見たくてあこがれてかなわず、いよいよ最期の時にこっそりしのびこんで見て、手をさしのべてこときれる、、、最期の場面の絵なのだ。
物語の挿絵でなんとなくイメージはもっていたが、これなんだな。




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絵の前のここ、、ネルロとパトラッシェが最期をむかえたあたりはここかな。




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おそなえの蝋燭は、ちゃんと火をつけている。昨年行ったポルトガルでは防火のためか、蝋燭はみんなLEDになっていたが(^_^;




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ノートルダム=聖母マリアなので、もひとつルーベンスの「聖母被昇天」



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教会の一隅にも聖母の人形がうるわしくたたずんでいた。



しかし!!



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教会前の広場に比較的最近できたらしい(日本人観光客用に?)ネルロとパトラッシェのモニュメント、どうみてもチャーリーブラウンとスヌーピーにしか見えない!Σ(´Д`*)




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教会からでたところでものすごい雨。
ゲリラ豪雨ってヨーロッパにもあるのね。しばしチョコレート屋さんの軒先で雨宿り。




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小降りになったので、そこから中世の路地を探してうろうろ
ああ、狭い路地から見る教会の塔は美しいな。




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ブラーイ・ケンスハングとよばれる小さな路地は中世からのたたずまいを残しているという。
なかなか入り口がみつからず苦労した。




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ここには50年前までは、貧しい人たちが共同の井戸やトイレを使って生活していたそうだ。



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現在ならかえって住宅価値が高そうだが。




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この小路の中庭的なスペースではノートルダムの鐘がことに美しく反響するという。








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どこを切り取ってもフォトジェニック



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おや、なんだかすてきな、、、、




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ああ、レストランになっているのね。



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せっかくだから交渉、飲みものだけでもいい?
雨でお客さん少なかったせいか、入れました(^∇^)



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レストラン「テ・ホフケ」
16世紀の建物なんだそうですよ。
やっぱりここでもビールを一杯!



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そして中世のささやかな庶民の暮らしの片鱗をあじわったタイムスリップもおわり。


もう一箇所行きたかったルーベンスの工房は月曜ゆえお休み、これはしごく残念であった!



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では、アントワープにさようなら。



オランダ・ベルギー紀行2018〜その6・ブリュッセル〜マグリット美術館など - 2018.08.19 Sun

ブリュッセル中央駅の周辺、王立図書館や、美術館がたちならぶこのあたりは芸術の丘とよばれる。



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さらに丘を登ると、、


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小高いのでなかなかよい眺望

王立美術館は中が3部に別れており、古典美術館、世紀末美術館、そして、今回一番行きたかったマグリット美術館!




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懐かしい〜!



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これは3年前、京都市立美術館に来たマグリット展。それまで名前は知っていたものの、じっくり見たことはなかったのだ。キリコに私淑したように、同じようなシュールレアリズムでありながら、どこか不気味な印象のキリコに比べて、からっとドライで明るく楽しげな感じがする。




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美術館にあった1971年、東京と京都の国立美術館へ来たときポスター。そのころは名前すら知らんかったよな。




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王立美術館のエントランス
古典美術館はこの二階の両脇に作品がならべられている。



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まずは古典美術館

ここはルーベンスルームで、大作がずらっと並ぶ。
有名なところで「東方三賢王の礼拝」など




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ついでこんなシュールなトンネルをぬけていよいよマグリット美術館へ



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「黒魔術」

マグリットはこの作品でもそうだが、青空の色が美しくて印象的なのだ。



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「善意」

この紳士はマグリット自身に見える。シュールレアリズムの画家にしてはまともな人生をあゆんだマグリット。なので健全なシュールさなんだな。




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人気の「光の帝国」

この暗い絵のどこが光の帝国?と思うが、、、、



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このガス灯の周辺のミクロな空間が光の帝国なんだろうか。空にまだ光があるのにガス灯の周辺だけ宵で、なんとも不思議なシチュエーション、それに「光の帝国」というタイトルをつけるこのセンス。このテーマはマグリットお気に入りらしく、何枚か同じテーマの絵があるらしい。



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わ〜これも懐かしい!
好日居さんでマグリット茶会「これは茶会ではない!」に参加したときに、使われた「これはチーズケーキではない」 ↓




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このあと、これにそっくりに作られたケーキを食べたっけ。
なんか、マグリット、楽しいな〜♪




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トイレにいったら、鏡までがマグリットしていてさらにうれしくなった。




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京都で見た絵もたくさんあって、ついたくさん絵はがきを買ってしまった。そのうちだれかのところに郵便で行くかもね。




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そして大好きな空から紳士が降ってくる「ゴルコンダ」のノートも!



さて、ここからは世紀末美術館。世紀末は世紀末でも19世紀末。



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やや有名なアンソールの「奇妙な仮面」
ちょっと背筋がもぞもぞする感じ。



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おなじくアンソールのこっちの方が気に入った(^_^;

「Bad Doctors」
よく見るとコワイよこれ。





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ミュシャ「自然」
女性がほんまに美しい。



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忘れてならないブリューゲル
これは父のほうの「ベツレヘムの戸籍調査」、息子のほうのほぼ同じ絵も並んでいる。

ナザレからベツレヘムまで戸籍登録をしに旅をしてきたマリアとヨゼフがえがかれているのだが、背景はほとんどブリューゲルの生きた時代のベルギーで、描かれているのは当時の庶民の生活。
細かく見ると豚をさばいているところや、戸籍係のペンをもって聞き取りをしている感じなどがじつに生き生き。




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もう一つ、父ブリューゲルのこのシュールな作品!
「反逆天使の墜落」

堕天使軍と大天使ミカエル軍の戦いを描いた絵だが、細かく見ると実にすごい、シュールレアリズムも真っ青なのだ。見たことも想像したこともないようなさまざまな怪物の姿が美しくもおどろおどろしい。対する天使軍の毅然とした美しさ。




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あ!なんか、かわいいいのめっけ!(^_^;



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どんどん地下へ潜っていく世紀末美術館だが、最後に地上にもどろうと乗ったエレベーターに驚愕。おお〜!!椅子席が10席くらいあるエレベーターなんて、はじめてだようΣ(゚д゚|||)





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