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2018-10

リニューアル!野村美術館講座〜「武家茶の湯の変遷」 - 2018.10.02 Tue

南禅寺畔野村美術館、長い長い改装休館だったが、9月、やっとリニューアルオープン。
1年前だと思っていたのに、はや2年もたっていたのだ。



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そういえば碧雲荘脇のこの疏水分線の小径もなんだかひさしぶり。

2年ぶりの野村美術館の講座、お久しぶりやら、しょっちゅうお目にかかっているやら、いろんな方に無事再会できてうれしい。



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エントランスはかなりかわって、いままでスリッパに履き替えていたのがスムーズに土足のまま入館できる。ただ、展示室や奥の座敷の茶室はほとんど変わってない印象。トイレはきれいになって、絵はがき販売コーナーあたりがきれいになったかな?

いつもはスルーする講座についてる呈茶も久々だからはいってみた。あら〜!いつもは野村のガラスの向こうの珠光青磁の茶碗や安南、古唐津がでてる〜(*^_^*)(もちろん、これでいただけます)



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展示物は、やはりリーニューアルオープン記念とあって、野村のお宝がごっそりでていて感激。
野村のHPのアイコンだったりする利休筆「妙一字」がでてた。意外と小さい。
上杉瓢箪、坂本井戸、長次郎赤楽、などなど本によく載っている名品揃いだが、休館長かったので、よその美術館に出張中も多いそうだ。

印象に残ったのは伝・義政所持(ほんとうは年代があわないらしい)南蛮毛織抱桶水指。金属製の水指で、インドでは夏にはこれを抱いて涼をとったという入れ物の見立て。細かい装飾模様の打ち出しに、口にアルファベットが書かれ、16世紀インドムガール帝国由来のもので、藪内から西本願寺に伝わったもの。(野村得庵は藪内)
抱桶水指はたまに茶会で見ることもあるが、これが本歌か〜。

後期もまた楽しみである。(チャリでいける距離なんよ、くどいけど(^_^;ありがたし)




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さて、講座の方は最初であるから、館長の谷晃先生の講演、「武家茶の湯の変遷」

武家茶の源泉から武家茶の確立、さらに大名茶の湯への変遷は、これは過去のおさらいみたいな感じで復習する。

徳川将軍の「御成」(各大名の上屋敷へ将軍が御成になることに付随するあれこれ)が武家茶の確立に大きく影響したのだが、その準備のため受け入れ側は総勢2000人あまりが動員、ときにより藩の財政の半分をもっていかれるという、財政逼迫をねらった幕府の陰謀でもあったらしい。だから参勤交代という新たな財政逼迫制度が確立した家光以降はおこなわれなくなった。

御成、御成というけど実際になにをするのかよく分からなかったが、一応懐石炭手前、濃茶薄茶の茶事に、能狂言鑑賞やら、本膳料理である七五三の膳(茶道検定で勉強したやつ)やら、ほんまにフルコースやったんやね。御成のための御殿まで建てたと言うから、そら大変だっただろう。

いざという御成の時のための「茶具足」としての茶道具から、コレクションとしての道具蒐集になっていくのが大名茶の湯への変遷、大名茶の湯の代表として今年没後200年の松平不昧公のお話しへ。
茶道具の厖大な蒐集(大名の中ではナンバー1)と記録、研究書、かつ芸術家のパトロンでもあり、独自の茶の湯論書、、、とあらためて茶人としての不昧の存在の大きさを感じる。
そして、彼は近代数寄者の嚆矢となった。同じく幕末の数寄者としては如心斎の高弟にして江戸千家をおこした川上不白(門人になだたる大名多い)、そして井伊宗鑑。
(不昧著の有名な「贅事(むだごと)」で茶の湯で国をおさめる、という発想はその後井伊宗鑑、近代数寄者で松殿山荘を建てた高谷宗範に引き継がれたという話を聞いた後、以前から知己である、宗範の御子孫にこの講座でおめにかかれてビックリ(^_^;))

明治維新で茶の湯は衰退したと認識していたが、没落に瀕したのは家元たちであり、実は大名クラスの茶の湯は変わらなかった、というのも新たな知見であった。

そして近代数寄者のひとりである、野村得庵はこの大名茶好みで、その道具もほとんど大名家の売りたてでコレクションしたそうだ。特に不昧の雲州蔵帳に載っている道具が多いらしい。今そのおかげをもって、我々はそのコレクションを鑑賞することができるのである。ありがたや〜〜。







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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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