FC2ブログ
topimage

2019-04

一年ぶりの春雨の茶事・夕ざり〜其中庵  - 2019.04.29 Mon

(3月に参席した茶事であるが、同じテーマで数会されるので、控えていました。ご亭主、五会を無事終えられ、お許しもでたのでアップします)

昨年3月、其中庵さんが亀岡・楽々荘を離れ、あらたな船出の決意とともに催された春雨の茶事、あれからちょうど一年たつのですね。

ふたたび澤庵さんの春雨の消息を掛けての茶事、春雨アゲインです。



IMG_4616.jpg



昨年は春雨を越えて春の嵐、横殴りの雨でしたが、この日はおだやかな日和、おや、露地がまたグレードアップしている。青竹の枝折戸増設。迎え付けの雰囲気がでるわね。



IMG_4617.jpg



山口華陽の松と桜の絵に迎えられ、待合の煙草盆は田楽箱、花見の御趣向にて。



IMG_4618.jpg



白磁の汲み出しには亀岡からご亭主が持ち帰られた桜のはなびら

本席には一年前に拝見した春雨の文、お久しぶり。
金剛流ワキ方高安某へ、書き始めは春雨の中、書き終わる頃雨もあがって、、という文章があり、沢庵さんの心情やその時の情景が目に浮かぶようです。



IMG_4621.jpg



炉に掛かる釜は織部好みの筋釜(江戸名越)、蓋に修理の後があり、そのために打った鋲が良い景色でした。
お炭のあとは恒例の、出過ぎず引きすぎない万惣さんの懐石。茶事の懐石のお手本です。

つぼつぼに入っていたのは、、、、昨年と同じ、春雨の軸にかけた春雨!!最初だれも気づかずご亭主をがっかりさせてしまい、申し訳ない(^_^; すっかり1年前のダジャレを忘れておりました。




IMG_4622.jpg



吉野の桜の吉野椀には桜の花びらのような柚子の花びら

ちなみにこの日の客は4名と、贅沢な一会、しかも美女ぞろいであります。(文句は受け付けません)華やかな雰囲気で懐石をいただき、小吸物の中身に???となり、、、生姜の芽を輪切りにしたものでした。



IMG_4623.jpg



向付が南京赤絵花更紗紋様
石杯が呉須赤絵
ここで赤絵の違いを勉強しました。

八寸、千鳥のご馳走(一芸)は、私はもう何回もQueenで失敗しているので、つい最近まで仕舞をやっていたところの「芦刈〜笠之段」を。難波津あたりの春の景色を謡ったもので季節にぴったり。とちゅうで息切れしましたが、、、、(^_^;



IMG_4625_2019040322411719f.jpg



主菓子は老松さんの花見団子、当然ながら田楽箱で。



IMG_4627_20190403224129bca.jpg


中立(くどいけど1枚○○万円の讃岐円座〜♪)

後座は燈火のもとにて。
黒薩摩古帖佐(島津義弘が朝鮮から連れ帰った陶工・金海に薩摩で焼かせた焼き物)の花入れに有楽椿、そして軸が遠州の歌に変わっていた!
この頃遠州のお茶に惹かれるとおっしゃっているご亭主、ここはやっぱりこれで締めましたね。私的にはこれがなによりのご馳走でした。

歌は「吉野山 雲か雪かと偽りし たれかまことか 花の咲くらむ」

吉野山の雲や雪にみまがえる桜の美しさを歌ったもので、これもこの茶事にあまりにぴったり。目の前にまだ見たことのない吉野山の桜の風景が浮かぶようです。

秀吉が亡くなった後、織部や遠州らが利休をしのぶ茶会を吉野でしたそうです。そしてもしかしたら有楽などもいたかもしれません。そんな茶会への思いをいたす歌、春の宵にしばし、遠州の歌の元に釜の松風だけ聞こえる茶室に座すひとときは、おだやかで幸せなひとときでありました。



IMG_4626_201904032241162e9.jpg



古瀬戸の茶入は、、、、これも銘がそのものズバリの「春雨」
(「春雨の ふるは涙か桜花 散るを惜しまぬ人しなければ」)
満開の桜もやがては散りゆく。
散ればこそいとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき(伊勢物語)
私も行っていたはずのうるわしやさんの茶箱展の隅でご亭主が見つけはった茶入、ちょっと悔しい。



IMG_4628_20190403224120697.jpg



続き薄の干菓子は老松さんの摺り琥珀、桜

御茶碗が濃茶は何度か拝見している大ぶりの金海。
薄茶は垂涎の桃山黒織部、高麗無地刷毛目、出口王仁三郎手づくね赤楽(大本教では燿碗というらしい)、遠州が所持した信楽「花橘」の写しで筆洗・岡田雪袋(不昧の後継者)箱、などなど。

花橘は後拾遺集・藤原高遠の歌によります。

 昔をば 花橘のなかりせば 何につけてか 思ひ出でまし

花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする、、、の古歌を踏まえて、花橘がなければ何にかこつけて昔の人を思い出せるだろうか、、と、そんな意味。

最後は遠州写し、甫竹(利休や織部の茶杓の下削りをしていた)の茶杓で締めです。



IMG_4630_20190403224115d98.jpg



席を辞すると露地には燈火が用意され、春の宵は更けていきます。

遠州に惹かれて、和歌に惹かれて、最後は客に歌所望(;゜0゜)



IMG_4634.jpg



苦肉の作で一節ずつ詠むという、4人の合作といたしました。なんとなく歌になっているのが本日の茶事の功徳でしょうか?(^_^;



NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (9)
茶の湯 (283)
茶事(亭主) (42)
茶事(客) (100)
茶会(亭主) (10)
煎茶 (8)
京のグルメ&カフェ (69)
町家ウォッチング (9)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (74)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (48)
京都めぐり2020 (7)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (10)
京都めぐり2019 (27)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (13)
美術館・博物館 (90)
奈良散歩 (44)
大阪散歩 (1)
着物 (7)
京の祭礼・伝統行事 (50)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (8)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (7)
ギャラリー (4)
暮らし (8)
中国茶 (36)
京都の歴史・文化について勉強 (2)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (8)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR