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2020-05

嵯峨野鳥居本〜愛宕念仏寺 - 2020.05.24 Sun

知人のTLで鳥居本の平野屋さんが、お店をあけておられるという情報をゲット。
最近なにかと嵯峨野にご縁のある方に会うこともあり、久々にでかけてみようと思う。


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大覚寺に近いところに車をとめて、そこから鳥居本をめざす。しょっちゅう行っている化野念仏寺へ行く道なのだが、ちょっと変則的な裏道を通る。このあたり感じの良い茅葺きの家がまだ点在。(ちなみに右の家は「売家」であった。だれか買わんかな)



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細い裏道をぬける。



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そして旧愛宕街道にでる。ここはお馴染みの通りで化野念仏寺千灯供養の時期には愛宕古道街道灯しが行われ、夜提灯やぼんぼりに照らされて幻想的な街道になるのだ。

↓2年前の街道灯し

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この街道には古い民家がたくさん残っているのもうれしい。お土産物屋さんもたくさんあるのだが、ほとんどの店が閉まっていて、人通りもきわめて少ない。普段から少ないよ、という説もあるが(^_^;



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その化野念仏寺も自粛閉山中。


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(民家の山法師の花)

そこを通り過ぎてさらに奥へ行く。実はここから先、まだ行ったことがないのだ。道は緩やかな上り坂。


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このあたりは嵯峨野鳥居本伝統的建築物群保存地区になるという。なるほど見事な民家がしっかり残っている。(洛中になぜそれができなかったのだ?)



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このあたりはベンガラを使った家が多い。



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現在も火除けの神様として信仰も篤い愛宕神社への参道である。京都の家には必ず一枚は貼ってあるという「阿多古祀符 火廼要慎」の御札がいただけるところである。(ちなみにうちには違うお寺の火除け札が、、、、(^_^;)



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閉まっているけれどなんだかおされなアンティークのお店になっている古民家も。



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バッタリ床机に格子窓というThe町家なこちらは嵯峨野鳥居本町並み保存館として使われている明治時代の町家である。(休館中)



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おおお、なんと最近はまりかけている京都トレイルの地図の販売もされているではないか。いずれ手にいれる所存。


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道は奥に続き、嵐山高雄パークウェイ(→高雄までいけるが現在閉鎖中)とクロスする。



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道端に、、、おおおお!茶人にとって、この季節垂涎の花である大山蓮華がなにげに咲いておる〜!!たくさん開花していたが、蕾の写真を激写。摘んで帰りたい気持ちを抑えるのにくろうしたよ(^_^;



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左手にも見事な<くず家>(茅葺きの家)、奥に、、、見えてきた、愛宕神社の一の鳥居だ。



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昔はここから愛宕神社のある愛宕山登山を目指した。ちなみに愛宕山は900m級の山なので、大文字山の二倍の高さ、比叡山と良い勝負の標高なんである。



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平野屋さんの手前に、これも400年の歴史のあるつたやさん。茅葺きの屋根が良い感じである。



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一の鳥居のすぐそばに鮎料理で有名な平野屋さん
「あゆよろし」の提灯がかかる。

この鳥居のお膝元にあるから鳥居本という地名なのね。先日NHKの「ブラタモリ」でタモリさんがおっしゃっていた「地名には歴史が刻まれているので、行政の都合で勝手に変えちゃいかんのです。」という激しく同意したご意見を言っておられたのを思い出す。



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このコロナの緊急事態下でもお店をあけておられるのはありがたいなあ。他にお客様はどなたもおられない。「日ごろからそんなに人は来ませんよ。」とのこと。

平野屋さんも400年の歴史、江戸初期から愛宕詣での人たちのお休み処で、名物しんこ餅を供した他、保津川でとれる鮎を扱う鮎問屋だったという。それをいつの頃からか、料理して出すようになったそうだ。



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鮎の解禁は6月以降なので、ここでは甘いもんを一ついただこう。



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あたご名物しんこ餅もあるのだが、、、



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やっぱり柚子餡と、こし餡の桜餅に惹かれて、、、
柚子はこの先をさらに奥に行くとたどりつく水尾の里の名物だからかなあ。


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長い歴史が磨いてきた建物がすてきで、いずれまたご飯を食べに来たいものだと思う。あ、、でも私鮎というか川魚苦手なんだった(^0^;)


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平野屋をあとにしてさらに奥へ、愛宕山の方へすすむ。



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一般的な愛宕山登山ルートの出発点・清滝と水尾の分かれ道。


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この先けっこう恐そうな?愛宕山トンネルがある。



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その手前にあるのが愛宕念仏寺である。

愛宕神社は「あたご神社」愛宕念仏寺は「おたぎ念仏寺」と読む。「おたぎ」の方が古い地名で愛宕山もかつて「おたぎ山」とよばれていた時代もあったとか。いつのまにかあたごに変化したもよう。



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ミニ懸崖作りの地蔵堂、愛宕人神社の本地仏(本地垂迹)火除け地蔵尊をお祀りする。さてその右手の石垣とおぼしきものが、、、実はこちらの名物羅漢さんの石像群なのだ。

開山は奈良時代という古さでありながら、何度も流失焼失荒廃をくりかえし、もともと現在の六波羅蜜寺近くにあったのを、現在の地におちついたのは大正年間だったという。



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昭和30年に天台宗本山から住職を命じられた西村公朝師が着任されたときには荒廃すざまじかったという。当時の清水寺の大西良慶管長の後押しで、復興に奮闘する。仏師でもある西村師が昭和55年からとりかかったのが「昭和の羅漢彫り」事業であった。



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彫ったのは希望した一般の参拝者、最初目標500体だったのがいつの間にか1200体になったそうだ。
境内を埋め尽くす個性的な羅漢さんたち。



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かなり個性的な方もあって、彫った人にどこか似ているのかも知れない。お参りしたら自分に似ている羅漢さんにも会えるかも。うん、私は似たのを見つけたよ。わりとどこにでもある和風の顔だし(^_^;


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お気に入りはこの晩酌ペア


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昭和という新しい時代の物ながらもう40年近くたつとこんなに苔むすのだ。ここは山の水があちらからもこちらからもにじみ出るような場所だからなおさら。



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右手の本堂はなんとか喪失を免れた、鎌倉時代の再建、重要文化財である。



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本堂のきざはしにすわって、しばしこの静寂を楽しむ。世間のコロナ騒ぎ、緊張を強いられる生活をいっとき忘れられた。



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街道に近い場所にもお行儀良く並ぶ羅漢さんたち。



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お寺に別れを告げて街道を嵐山の方へもどれば、ここにも京都トレイルの標識が。このあたりは西山コースになるのだな。がぜん愛宕山登山をしたくなった。あんな高い山、ぜえ〜ったい登るもんか、と千日詣(7月31日〜8月1日にかけて登ると千日分の御利益があるといわれ大勢が登る)に行く人を尻目にかねて言っていたのだが、人生なにがおこるかわからん。




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あと嵯峨野あたりを少し歩いたのだが、なんと!いつもは観光客で埋め尽くされる竹林の径、こんな人の居ない写真撮れたの初めてではなかろうか!!




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