歳暮の茶事第二弾は白隠禅師座禅和讃から - 2021.12.17 Fri

歳暮の茶事第二弾
紅葉も一本はもう散り果てて、残る一本もぎりぎりかなあ。
寄付には川口美術の我谷盆展で新しく手に入れた佃みちるさんのトレーを置いてみた。
茶事の前日、こんな感じで落葉掃除がいかにたいへんかおわかりいただけるだろうか(^_^;、、
苔は冬にはいりかえって元気で、落葉の赤に緑がよく映える。
かろうじて残る錦
私の茶事は半分はこの露地なので(露地がなかったら茶事なんて楽々よ〜と思わないでもないが)せっせと掃除。
本日のお客様は三人様、みんなばらばらの流派で、しかも裏千家が一人もいらっしゃらないという珍しいケース。
よって、裏千家玄々斎お好みの鴨箱炭斗の由来について得意げに語ってしまった。(玄々斎が田安家から拝領した鴨が入っていた箱を炭斗に見立ててつくらせた)
といっても、この鴨箱、炭斗でなくて花入に見立てた。水仙はこの会にあわせてバッチリのタイミングでさいてくれた我が家のもの。ああ、水仙ってなにもしなくて投げ入れただけでも絵になるなあ。花って偉い。
唐津の残欠を箸置きに。
膳をお出ししてお酒をと、襖の前にすわると中から聞こえてきたのは、、、白隠禅師座禅和讃でありました(^_^; (衆生本来仏なり、、、云々。かなり長い)
お客様お二人が某禅寺管長さんのお弟子さんなので。よって、襖をあけるのをやめてしばし拝聴。久松真一の「茶道箴」で対抗?しようと心の中で唱えてみる。(われら今幸いに露地草庵に入って、和敬清寂の法を修することを得、、、)
レンコン餅、百合根餅といろいろ作ってきたが、煮物椀はやっぱりしんじょうが美味しいわね。
今日も台所と茶室を小走りに何往復しただろう。足音を聞かれないように心がけてはいたが、多分途中からもうドタバタ。
主菓子はみのり菓子さんの「冬ごもり」
きなこ餡に求肥にはカカオニブ(カカオ豆をローストして細かく砕いたもの)入り。これ、はじめての食感。
冬至も近いので、中立のころに手燭が必要。露地が暗いのであちこちに灯火をつけて回るのが、これけっこう一苦労。手燭交換も無事。
百戦錬磨の茶人さん方なので、道具の説明も打てば響く小気味よさ。やっぱりこの客組にしてよかった、と思う一会である。
干菓子は亀廣保さんと亀屋良永さんのコラボ。
この雪だるまは一つなので取り合いになるかな、と心配したが、結局お詰めさんが食べられました(^_^;(やさしい正客様、次客様)
薄茶では1年前おいでくださった時に次客様から拝領したお手製の茶杓をこのときとばかり使った。もうあれから1年か、早いな〜の思いとともに。
お茶の話は会がおわっても尽きない。
待合にてしばし茶談義。さすがにこのときは電気をつけたが、それまでは昔にかえって暗さを楽しむ趣向にて。
お見送り後に見上げる西天に上弦の月さやけし。