「鎌倉殿の13人」〜源平合戦にちなむ茶会 - 2022.04.21 Thu

孫が三人お世話になったところのわら天神さん。
その近くにある某お道具屋さんのさくらの茶会へ。
ここの茶会に以前寄せてもらったのは約10年前。道具のことな〜んもわかってなかった頃やったな(今もわかってるかというと、、、まあムニャムニャ、、)
ご店主の好み全開というか、ことしは「鎌倉殿の13人」でいきます!とのこと。楽しみ♪
寄付の青邨の義経の絵からはじまる。今回の大河ドラマの義経はかなりブラック(^_^; 近代戦をあの時代に持ち込んだのはすごいが、それ以外が幼稚すぎたのね。
さくら茶会の名前の由来のお庭の枝垂れ桜もちょうど頃合いであった。
本席には、時代的にはすこし下るが近衛前久の懐紙。そういえば「麒麟が来る」の前久は朝ドラのぶんちゃん(「カムカムエブリバディ」)がやってたな。
花入れが「頼朝公旗棹(!)」の由縁のある竹二重切り。頼朝が石橋山の合戦で敗走し、安房へ逃れた時に潜んでいたお寺に伝承されたものだという。入っている花が熊谷草、そう「敦盛」でも有名な熊谷直実ゆかりの花。ちなみに敦盛草もよく似ているがやや小ぶり。
今回紹鴎好みの芦屋「都鳥」という釜を初めて見た。おもしろい形で、たしかに釣釜としてゆらゆら揺れている姿は千鳥が泳いでいるようだ。(非対称の形で底の上に半分だけ鳥の首のように筒釜がついている感じ)そこで香合が「隅田川」という符牒。
棚は吉野棚である。吉野といえば、しずやしず、しずのおだまきくりかえし、、、、と思っていたら茶杓が淡々斎の「白拍子」。なにしろ主茶碗が一入の黒で「静」、玄々斎の謡曲「吉野静」の一節を書いた添え状付き。すごい、ここまでそろえられるなんて。
茶入は松浦家旧蔵・瀬戸で遠州の箱「一谷」、一ノ谷の合戦かあ〜(゚Д゚)
替え茶碗の伊羅保内に鶴刷毛の銘が「鉢の木」と来た!(佐野源左衛門常世、謡曲「鉢の木」、いざ鎌倉!ですわよ)
しかも特注の干菓子が、源平の旗印の赤と白、砂糖干菓子「瀬戸内」は壇ノ浦の波、、とまあここまで凝るとは感動物である。
もちろん源平に関係ないいいお道具も一杯あって目を楽しませてもらったが、源平合戦のお道具がインパクト強すぎて。きっと御店主様、大河ドラマがほんとお好きなのだなあと感心していたら、、、
ややっ!
会記の裏にこんなものまでついていた!(*^o^*)
時候ゆえお持ち帰りの瓢亭さんのお弁当、お家でゆっくりいただく。さすがお道具屋さんの茶会はひと味もふた味も違うわいと思いながら。
今回のお勉強・風炉先屏風が「六玉川」なのでここにメモメモ(なかなか全部は覚えられんのよ)
<六玉川〜古歌に詠まれた6つの玉川>
1.陸奥・野田の玉川 (千鳥)
2.武蔵・調布の玉川 (布)
3.近江・野路の玉川 (萩)
4.山城・井出の玉川 (山吹)
5.摂津・三島の玉川 (卯の花)
6.紀伊・高野の玉川 (信仰)