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2022-11

堀江知彦追善茶会〜大徳寺・孤篷庵 - 2022.11.08 Tue

書道家であり古筆鑑定、また歌人・会津八一の研究でも知られる堀江知彦先生が亡くなられてすでに四半世紀、奥様の堀江恭子先生が大徳寺孤篷庵でその追善の茶会をひらかれた。恭子先生の茶会には、コロナ前には毎年行っていたが、今年久々の復活、お世話になっているK先生にお声がけいただき参加がかなった。


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今回は濃茶を恭子先生、薄茶を徳禅寺の和尚様がもたれる。(この前から徳禅寺さんには東京とかいろんなところでお目にかかっている(^_^;)

最初の濃茶席は直入軒の広間にて。
床にかかっているのが重要文化財の大燈国師墨跡!実は案内状には孤篷庵所蔵の喜左衛門井戸がでてくるはずが、国立博物館の茶の湯展に出してしまったあとだったので、引き換えにこれをもらってきた、というエピソード付き。
早くも寒牡丹と古木が古銅の花入にはいる。脇床に飾られたのが茶入・転合庵のうちの一つ「万石」である。もうひとつの有名な「於大名」は見たことがあり、耳が独特の形をしているのが印象的。遠州はこの八条宮智仁親王から下賜された茶入を披露するために転合庵という茶室をつくってしまったのだ。

遠州らしいきれいな蒔絵や螺鈿の細工のあるお道具で、三葉葵の徳川の紋があちこちに。これは堀江家が代々幕府に仕えた直参旗本だったことから。知彦先生は恭子先生を娶るときに、世が世なら士農工商の工の家をでた人(恭子先生)は女中にも使わないのだが、、と言われたんだそうな。この時代にちょっとびっくり。それだけの旗本の矜持がおありだったのね。
主茶碗の熊川は知彦先生遺愛の茶碗だそうで、熊川❤️の私にはなによりのご馳走。次茶碗も見事な黄伊羅保。
茶杓は小堀権十郎(遠州の三男)で、筒に「父(遠州)が作った<武蔵野>という茶杓よりこれのほ方が良いだろう、だから<宮城野>と銘をつけた」というようなことが書いてあったのが愉快である。
炭道具の展覧の小間茶室の床に知彦先生が愛蔵された定家の詠草切がかかる。これは読みやすかった。「なきひとを しのぶることも いつまでぞ けふのあはれはあすのわがみぞ」(加賀少納言「新古今集」)



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薄茶席は、遠州の大傑作茶室・忘筌にて。
徳禅寺は大徳寺の塔頭であるようなないような。利休没後に秀吉によって破却されそうになった大徳寺であるが、徳禅寺を別寺として生き延びようとした策略ともいう。開祖は大燈国師の法嗣であった徹翁義亨(てっとうぎこう)である。
かれは出雲の出身で、この席に出雲のグループが来られていたのは偶然ではないのかも。



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本堂に徹翁の頂相とこの雑誌の表紙を飾った春日鹿曼荼羅図(室町時代〜江戸初期)がかかる。つい先日春日若宮さまの遷宮祭をTV生中継みたところだし、うれしいのだが、なんで徹翁と春日大社?と思った。なんでも徹翁和尚が夢に春日明神から仏舎利を賜って翌日白鹿が徳禅寺内に入り仏殿を三周頓死したという。これを春日の使者とみなし寺の一画に春日祠を勧請したという逸話から。

これにちなんで鹿の角の茶杓とか、主茶碗金海の銘が「春日野」、替茶碗が御本立鶴ならぬ立鹿(これ宗偏流初釜でも見たなあ)、濃茶席には交趾の鹿香合もあったっけ。

床には一休の二首懐紙、この極めが知彦先生なのである。一首は住吉大社の神主が詠んだもので一休は住吉さんで徹翁遠忌?法要を行ったという御縁と、もう一首は「伊勢物語」から<われみてもひさしくなりぬ住吉のきしのひめ松幾世へぬらむ>(帝が住吉に行幸されたときの話)、これにわれこそは後小松天皇の御落胤と宣言する意味をこめているのだろうと。

一番印象的だったのが花!、、、というか粟田焼の蓮の葉をかたどった水指「荷葉」(後西天皇?)に枯れ蓮をさしていて、その中に一本の嵯峨菊。すてきだったわ〜。この美意識!(孤篷庵の奥様がいれた?)

めずらしく開炉したばかりなのに、忘筌では釣釜であった。なんとなれば釜をつるした鎖が森川如春の奥様愛蔵の品で、その後知彦先生が所蔵されたとか。なるほど、そこですっかりお話としては大団円であった。


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持ち帰った点心、美味しかった!


<おまけ>

帰路に通った今宮神社のあぶり餅、こんなに行列ができてるの、初めて見たわ〜〜(゚Д゚)


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