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2023-06

祇園祭2023〜粽作り - 2023.06.29 Thu

今年もやって参りました!
今年は4年ぶりの平常開催、曜日巡りもあいまって、どれだけたくさんの人出があるのでしょうね。



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6月末、吉符入りの前にすでにお祭りモードにはいる各鉾町でありますが、私も今年で10数年になる粽作り(飾り?)を。もうベテランさんですわ〜。


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未だに中に食べられる粽が入っていると誤解している人がいるけど、祇園祭で授与される粽は笹と藁だけでできている厄除けなのだ。綾傘鉾は今年4000個授与予定。
人海戦術で学生ボランティアの力を借りながらの粽作り、会場にはいると笹の香りがして癒やされる。ここの粽も年々マイナーチェンジしているが、1,2年前からつくようになった<蘇民将来>のお札。粽をここまで下準備で作ってくれるのは上賀茂の農家さんだと聞いた。



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今年われわれ古参は奥の隅の一画でまとまって作業、さすがこの道何年、みなさん作業が手際が良い。手も動かせば口も動く。今までは学生さんの間に入って、鉾町の人と交流を、という意図もあったのだが、うちらもさすがに二十歳前後の子たちと話題があわんし、向こうもそう思ってるやろな〜、、、ということで分けたのは正解だったかも。



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しかし例年以上の本数に、次から次へと作っても作っても終わりが見えない感が、、、
このお札を巻き付ける作業は楽しいが、ビニール袋にきれいに入れるのが案外難しい。


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それ以上に粽をいれる紙袋に紐をつける作業が一番たいへん。糸結びをしごいていた親指が内出血しちゃった。この紐を所定の長さに切る下作業を青年部の人たちがしてくれたみたいだが、それも大変な作業だ。(昨年ちょっとやって疲れた、、、)


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とにもかくにもこの日午前中でほぼ9割以上は完成、残りはまたご町内や青年部でぼちぼち完成させるそうで。

というわけで、みなさん、鉾町の苦労の結晶?、厄除け粽、宵山で授与、買いに来てね〜(*^_^*)





西翁院淀看席にて木津宗匠華甲茶事 - 2023.06.27 Tue

日頃の散歩コース、ご近所黒谷さん塔頭・西翁院にて、官休庵・木津宗匠の還暦自祝茶事におよばれ。



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散歩コースのみならず、西翁院は学生の時に茶会によくお借りした場所でもあり、茶会前の掃除が大変だった思い出のある場所なのである。



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ここは藤堂家の呉服商をつとめた藤村源兵衛(法名・西翁院)が建立した塔頭であるが、のちに三代目、宗旦四天王の一人であった藤村庸軒の茶室「淀看席」で有名で、その三畳の小間を使っての茶事、日頃非公開なだけにうれしいのである。

ちなみに2年前の宗匠のコロナ自粛初釜はここだったし、その前に数寄屋建築がご専門で茶人でもある飯島照信先生の茶事にも淀看席が使われ、このときは建築としての席の解説が拝聴できてたいそう面白かった。


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今回は一畳の宗貞囲いの点前座に、客席が二畳、客が9人!と、入れるのかしら??と疑問に思っていたが、意外と入れるのね(^_^;  ややぎゅうぎゅうであったが、三方の窓を開け放つと開放感、この席からかつてはるか淀が見えたという。現在は植栽と市中の建物にはばまれているが、今でも条件がよければ、あべのハルカスが見えるという。(ちなみに淀看席といわれるようになったのは後世で、庸軒の頃はその号である反古庵、寺の山号・紫雲庵などと呼ばれていたらしい)

 *宗貞囲い(炉が点前座内にある。道安囲いは出炉になる)。 

迎付の時に関守石をどかして一礼、というのは初めて見たが、柴折戸がないときに、表千家、官休庵ではそうするのだとか。初めて見たわ。そういえば官休庵の正式の茶事は初めてかも。

席入り
近年中村昌生先生のご指導の下、修復が入っているが、床の土壁の中心部は庸軒の時代のそのまま、そこにかかるのはまさしく庸軒の一行「華表無由待鶴」。
華表は中国の装飾的な石柱(漫画「千年狐」で学習した(^_^;)、ここに止まるのは鶴と決まっているらしい。昔仙人が故郷の華表の上に棲み着いたとかいう伝説による。
なんとなく「華」の文字が華甲(還暦)を連想させる。

表千家・官休庵では土風炉の時にまかれるうろこ灰を拝見、これは裏千家にはないもの。どっちが楽だろう、、などと考える不精者である。釜は風炉の透木。



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広間(学生時代茶会はここでしてた。鉄斎の袋戸棚の絵があったりする)にて懐石。これも裏千家ではみられない所作を色々拝見でき、学びが多い。今回官休庵の引重(二重の重箱で上に香物、下に焼物を入れる)の扱いがとても参考になった。(裏千家の懐石で引重でることほとんどないのでずっと疑問だった。)
また宗匠による懐石の歴史の変遷を聞けるのも勉強になる。官休庵では焼物をだしたあと(八寸の後だったけ??)亭主水屋相伴でひっこんで、強肴は半東が出す、というのも合理的(一人亭主ではできんけど)

水屋にいるお茶友さんから、うちの盃は空にならないように、という指令をうけた半東さんがお酒をどんどんついでくれるので、ちょっと飲み過ぎ(^_^; でも本日の蔵元のご連客さまからのお持たせのお酒、美味しゅうございました。

主菓子は初代木津宗詮・松斎好みの葛に小豆をばらまいたような、京都鶴屋製、銘「さざれ水」。見た目は違うが構成は水無月と同じである。

炭手前では灰をまく。(裏千家では初炭は月形切るだけで灰は撒かない)
ここで忘れられない出来事が。
茶事の直前、火箸の頭についていた蟹の飾りが一本だけなくなっていることが判明!なんとその時には尼崎にいたお弟子さんの荷物の中からでてきたそうで、さすがにそこまでとりに行けず、「只今蟹は尼崎に海をもとめてお出かけ中」ということになった(^_^;
1cmくらいの小さな蟹、箸の胴に菊の飾り彫り、これも華甲の意匠だが、それより逃げ出した蟹が忘れられないことになりそうだ。



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中立
背のびして、あべのハルカスが見えないか目をこらしてみたがわからない。ここはほんとにちょっとした高台になっているので、吉田の景色がよく見える。腰掛け待合〜露地はアップダウンがあり、移り変わる景色を楽しめるが、これは先代ご住職が作られたものだそうだ。初めて知った。



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本堂からの庭の眺め、懐かしいなあ。茶会前日の露地の掃除は大変だったのを思い出すわ。多分学生最後の大寄せ茶会がここだったと記憶する。


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ちなみにこの写真の蹲居ではないが、淀看席前にある袈裟型の蹲居は、江戸時代の「都絵図」のとは明らかに異なっていて、鉄斎あたりが入れ替えたのでは?という和尚様のお話を前回聞いて納得できたっけ。


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(岡田孝男「京の茶室」から) 


後座
躙り口のうえに「澱看」の扁額。
板床は2枚半の板でしかも珍しく釘打ち、飯島先生によるとこの意匠は躙り口と同じなのだとか。

床には宗旦の竹花入に薄紫のムクゲが一輪、今年初のムクゲ。


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(淀看席の連子窓から)

濃茶の主茶碗は遠目では、ん?黒織部??だったが手に取るとなんか違う。と思ったら、のんこうが黒織部を写して作った楽だったのだ。なんとトリッキーな。次客さんの山科宗甫(宗旦の弟)の瀬戸黒がよかったな。私は紫野焼の黒茶碗でいただく。
茶入は宗旦棗、一翁宗守(だったか?)在判、茶杓が先端を斜めにざっくり切り取った形の「関羽」、関羽の偃月刀の意匠。杉木普斎(庸軒とともに宗旦四天王の一人)作。

薄茶は宗匠は恥ずかしそうに?赤の帛紗を使っておられた。還暦だけに(*^_^*)
茶碗も歴代官休庵や木津家の歴代が還暦で自作された物など。私は和田桐山の祥瑞写しにていただく。茶器は唐物、甲に蟹の絵、茶杓は鼈甲に黒く漆を塗った珍しいものであった。



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この日京都は最高気温33℃の真夏日もいいとこ、さすがに汗だくであったが、お寺の中は外よりも涼しいのだなあ、、と実感。
良き一会でありました。これからの益々のご発展をお祈りする。
(まもなく官休庵の歴史には重要人物である平瀬露光の伝記も上梓されるとのこと、前作の戸田露吟もすごく面白かったので、楽しみ)






紫陽花の三室戸寺2023 - 2023.06.25 Sun

宇治の紫陽花の名所・三室戸寺に2年ぶりに行ってみたら、、、、


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なんじゃこりゃ〜!!の大渋滞、以前は門前にちょろっと駐車場があったと記憶するが、いつのまにか駐車場増殖、停めるのに車の長蛇の列、いつのまにこないなことに、、、Σ(゚д゚|||)

なんでも3,4年前から駐車場が次々できて、それにあわせるかのように紫陽花見の人が来て、今年はとくにコロナの反動で、、、という感じらしい。人出すごかった。


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まあ、とにもかくにも、紫陽花。


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広大な紫陽花園に人の列ができている景色見るの初めて。


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紫陽花の森に分け入ると、背の高い紫陽花の木にはばまれて他人の姿が見えない、、ところがよかったのだが、今年はそれはしょせん無理。


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なんとか人が映りこまないように撮った紫陽花の写真をアップしてみるね。


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三室戸寺の創建は光仁天皇時代というからまだ奈良時代、桓武天皇のお父さんにあたり、最高の御霊(祟り神)のひとりである井上内親王の夫でもある。(私的にはこのあたりの歴史とってもおもしろい)


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天皇が感応したのは千手観世音菩薩、残念ながらご本尊は室町時代に焼失、胎内仏だけが残り、それを模したお前立の観音様は千手ではないのだそうだ。(一応秘仏でめったに開扉されないらしい)

どういう経緯をたどったのかは知らないが、現在は聖護院を本山とする修験宗のお寺になっている。



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さて、これも奇跡的に撮れた人の映っていない写真。紫陽花園は後方の躑躅園もあわせると5000坪の広さを誇る。紫陽花の種類もいくつくらいあるのだろうか、色彩のバリエーションが美しい。


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アップダウンがある小径をたどるのも良い感じ。


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花の房がハート型になっている紫陽花が有名でインスタ映えすると、みんな躍起になって探している。別にハート型でなくても十分美しいよ。


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後方に見える緑のこんもりが躑躅で、おそらくその季節にはこんもりが赤く染まっていたのだろうな、と想像する。考えてみたら三室戸には紫陽花の季節以外はほとんど来たことないわ。8月の象鼻杯の時くらいかな。


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この紫陽花園は近年になって植えられ整備されたもの。ご存じのように紫陽花は挿し木でもどんどん増えて大きくなる強い花なので、ここまでになるのも早かったのではと思われる。
同じように紫陽花を広大な敷地に植えて成功しているのは善峯寺とか、奈良の般若寺とか、有名じゃないけど(^_^;ご近所の黒谷さんとか。
我が家の元鉢植えの小さな紫陽花(西洋紫陽花)も地植えした途端でかくなって、毎年大きな花を咲かせてくれる。



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一見シモツケかと疑うばかりの小花の品種とかもあって楽しい。


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とりどりの色の紫陽花を見た後、本来最初にすべき本堂お参りを。



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と、思ったら本堂の前に今までなかったような長蛇の列、遙拝のみして回れ右。
本堂の前の広場では早くも蓮の鉢がたくさんスタンバイ、もう開花しているのもある。
真夏、象鼻杯=蓮の葉にお酒をいれて、多孔のストロー(根はレンコンだからね)状の茎から吸ってのむというイベントも楽しかったな。今年は再開されるのだろうか。

今年の紫陽花名所巡りはこれでお開き、そろそろその季節も過ぎようとしている。今年は紫陽花見に、矢田寺、善峯寺、般若寺、岡寺、長谷寺などへ行けなかったのが残念。(時間が足りん)





宇治縣神社〜藪内の茶事2023初夏 - 2023.06.23 Fri

恒例年2回の宇治縣神社にて、薮之内の若武者の茶事、今年もあやまたず行けたことに感謝。毎年の行事にかわることなく参加できることの大切さを特に感じるお年頃である(^_^;


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こちらは毎年行こう行こうと思いつつ、いまだ行けていない縣祭(6月5日深夜の奇祭)でつかわれる梵天。そういえば、まだ宇治川の鵜飼いにもいけてないなあ、、。こちらは天候もあるので敷居が高い。


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社務所の中にある露地を通って茶室へ。


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この茶室棠庵(とうあん)は薮之内にある茶室燕庵の写しに近い。若干広さとか床の位置に違いはあるが、亭主が敷色紙窓を背景に茶を点てるのは同じで、窓をたくさん作った織部の好み。

風炉の灰は薮之内の白い藤灰であるが、切懸なのであの豆腐みたいな(^_^;塊はない。(有馬八景をあらわす景色の一つ)季節柄の朝顔蒔絵の香合を拝見して、懐石へ。

  朝顔は朝露負いて咲くといへど 夕影にこそ咲きまさりけり (万葉集)

朝ドラ「らんまん」にもでてきた古歌であるが、万葉の時代の朝顔は桔梗だといわれている。(朝顔の渡来はまだ)



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懐石は広間にて。
奥様が懐石を作られだして、間違いなくグレードアップした懐石。でも、茶道男子が作る懐石も捨てがたかったな。


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この三角形のが絶品!
最初卵豆腐かと思ったら、トウモロコシをなめらかにすりおろした物を葛で固めてある。これはもうちょっとたくさんいただきたかった!(自分でつくろっと)


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この季節ぴったりの春海バカラの器。ついにこれを購入できてしまうようになったのね。いいな〜、これ。(値段だいたいわかるので買えないけど)


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老松さんの季節先取り、錦玉をいただいて中立。


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ご亭主は、本拠を構えて、ここでどっしり茶事をされるようになって少なくとも5年(私の参席は多分今回10回目)、お若いだけに5年と言えば様々な環境変化も著しい年月。かわらぬのはお茶をだれかにさし上げなければno lifeっていうスタンス。
だんだんお家元での立ち位置も重くなって、簡単にお手伝いを頼みにくくなったけれど、それはうれしい変化、と、つい母親目線になるのであった(^_^;


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後座の花は時計草

竹の花入れがだれのだったか覚えられず。おそらく歴代の薮之内の宗匠のどなたか。銘もわすれたが、覚えている逸話からいくと「鼓滝」か?(若かりし西行が歌を作ったところ、翁、媼、娘に化身した神様にさんざん直され、元の歌の片鱗もなくなった、という話。)
西行がでてくるこの謡曲はむしろ講談、落語の方が有名みたいだ。



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濃茶、広間で薄茶、流儀のもの、古い物、高麗、京焼とバランス良いたくさんの茶碗でお茶をいただき、この初夏の縣神社定例行事を無事終えたのである。秋も、来年も、ひとつよろしく(*^_^*)



御菓子懐石〜東山・御菓子艸堂 - 2023.06.21 Wed

東山は八坂の塔近く、すでに外国人観光客に占領され、日本語が聞こえないエリアだが、その一画にあるのは京都が生んだ日本画の大家・竹内栖鳳の旧邸宅(レストラン、ウェディング展開)、そのさらに一画にひっそりあるのが御菓子艸堂


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もとパティシエ(イタリアンシェフ?)だった和菓子職人小林氏が作る「伝統と革新」の和菓子、その御菓子懐石をいただきに。


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まずは待合にて。

<古き良き物を 今の時代に合わせて進化させていく 伝統を守るために革新を追求し 不易流行な御菓子を追求していく>

がコンセプト。どんな進化した和菓子がでてくるのか楽しみである。


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本席はカウンターにて。
目の前でシェフ(御菓子職人というべきか?)が御菓子を作り上げるパフォーマンスを見るのも楽しみの一つ。


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まずは御菓子の前のおしのぎ
上品サイズの雲丹手毬寿司に中トロ(金箔つき)、もとろん一口でペロッと食べて、甘いもんを待ち受ける体勢OK


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最初のお皿は

レモンマカロン(これは洋菓子ね)
ミルクチョコ羊羹(これは和洋折衷)
宇治抹茶の葛餅+道明寺(和菓子〜)

いずれも物も言わず一口で。アカン、もうちょっと楽しんでゆっくり食べな。(早飯は数十年来の悪習で)



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それぞれの御菓子にはお茶のペアリング(そのうちお酒とのペアリングもリリースされるそうで、楽しみ)
まずは煎茶、お茶は宇治の堀井七茗園(室町時代の宇治七名園で唯一残る奥ノ山茶園の流れをくむ)だそうで、これをセレクトした時点でもう信頼。



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お次は一番底にパンナコッタ、マンゴー、上からサングリアのジュレ、トッピングが撫子の花びら(鉛筆の削りカスにみえるやつ)とミントとアリュッサムの花。

サングリアのジュレがキラキラ宝石みたいで、これは女子の心わしづかみやわ。



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ペアリングは水出し玉露
香りを楽しむためにブランデーグラスへという心遣い。低温のお湯で煎れた玉露の美味しさはえもいわれぬが、水出しはまた違った爽やかさがある。



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次の蕨餅のために、本蕨を練るパフォーマンス、これ奈良の樫舎さんでも見たけれど、すごく力のいる作業なんだ。だんだん手が重くなるのよね。それに加え、本蕨がだんだん入手困難になってきている事実、貴重なものをいただく。



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これをどうやって分けるのかな、、、と思ったら、そこはパティシエ出身!クリームの絞りを利用して冷水に放つ。これはアイデアだ。(手、熱そうだが、、、(^_^;)


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蓮の葉の上、氷にのせられた蕨餅♡
口の中でねっとりだがすっきり、スーパーで買って食べるジャガイモデンプンのわらび餅とは別物である。(まあ、あれはあれで好き)

しかもきな粉もご用意してもらい、二口目はこれをまぶして食べる。口福♡


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次なるおはぎのために、餅米を土鍋で蒸す。香りがよくなるので大葉の葉をいれると良いのだそうだ。炊きたての熱々を中に餡を仕込みながら丸く握って(ほんまに熱さに強いお手だこと)、上から掛けるのは、、、


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なんとみたらしのタレ。
おはぎとみたらしのええとこ取りやん。これもう。


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仕上げにその場ですりたての白胡麻を。


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スプーンをいれたところ、餡が顔をだす。おはぎの餅米はあまりつぶさない方が食感がいいのだそうだ。ほとんど米のまま。
あわせるお茶はほうじ茶、これも美味しいよね。


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最後の皿の前にちょっと口直し、あまあまになった口に柚子醤油で和えた茶葉(煎茶の出がらし)を。茶葉の佃煮も美味しいよね。


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最後のお皿はご存じ葛切り!
これも目の前で作って、きりわけてくれる。
つい先日葛切りで有名な鍵善さんの、葛を音を立てて切るというお話をきいたところ、あそこの黒蜜がけの葛切りの口になっていたら、なんと、、!


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こちらはスダチ、昆布、醤油?の二杯酢仕立て、しかも上にのってるのが(マンゴーじゃなくて)カラスミなんだよう。紫蘇の花も乗ってほとんどお酒のアテ的。実は郷里の岡山ではところてんは二杯酢で食べるのが一般的で、京都へ来て黒蜜かけて甘いところてん食べるの衝撃だったこと、思い出した。その逆バージョン(^_^;

さわやかな〆にあわせるのは茎茶、ごちそうさまでしたっ!
満足、満足。


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お土産に九種の味が楽しめる一口羊羹もいただいた。


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外に出るとまた、ここは日本?と思うくらい日本語が聞こえてこない八坂の塔〜庚申さん界隈なのでありました。



長岡京・楊谷観音あじさいウィーク - 2023.06.20 Tue

今年の紫陽花の名所はどこ行こう。


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まだ行ったことがない長岡京の楊谷観音(やなぎだにかんのん)に行ってみよう。
車で市内から約1時間(この道はけっこう混むのだ)、山道に入ると離合すれすれの細い道もあるが、京見峠のこと思ったら楽勝楽勝。(京見峠はほんっとこわい!)


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ここは花手水の発祥の地といわれていて、今の季節はやはり紫陽花の手水。こんなのが境内のあちこちにあって楽しませてくれる。


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楊谷観音、正式名称は楊谷寺。平安時代初期、清水寺のお坊さんが、この地で生身の十一面千手観音を感得し創建したと言われる。その後乙訓寺にいた空海が参詣、地下水である独鈷水を眼病に効く霊水とさだめたと、伝わる。しかし現在は真言宗ではなくて西山浄土宗のお寺となっている。

ご本尊の十一面千手観音(お顔も手も多いのう、、、)様は普段は帳の向こう側、拝めないのである。(観音様の縁日、17日18日のみ開扉)


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ちょっと小高いところにある上書院、ここも縁日だけ公開であるが、あじさいウィーク(6月いっぱい)の間は入ることができる。


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ここからの眺めもなかなかすばらしい。


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見下ろす庭園も美しい。


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わざわざつるつるの卓を置いてくださっているので、がんばってリフレクション、撮ってみました。


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ここは皇室とのゆかりも深いので、下賜された調度なども飾られていて見所。


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上書院から階段を上って奥の院まで行く。
月参講50年記念とある額が昭和10年のものだから、1885(明治18年)からのスタートなのね。


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それにしてもこの階段の長さよ、それなりにしんどい(^_^;


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階段脇の紫陽花に励まされながら登る。奥の院のお堂は昭和初期に再建された物、脇侍の眷属二十八部衆(いわゆる天部、毘沙門天や帝釈天、梵天など)の像が個性的で興味深い。



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奥の院から下り坂をおりる道がまたすてきな紫陽花ロード。紫陽花模様のビニール傘の配置が絶妙。


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この景色はほんと楽しめた。


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この日は梅雨の晴れ間で晴れた空だこと。紫陽花もちょっと暑そうである。


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この傘のトンネルをくぐって、、、


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これもなかなか、鉢植えの色とりどり。

ここはペット連れ込み可、らしくわんちゃん連れが特記するほど多かった。紫陽花バックに愛犬の写真、、、というのがブームらしい。


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こちらは休憩所であるが、周辺にこのような風車がいっぱい、風が吹くとくるくるまわって涼しげ。その奥にみえるのは<おひよけさま(火除け)>とよばれるお地蔵様や仏様。堂宇が火事になったときに難を逃れた仏様達なのだそうだ。


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境内のあちこちに紫陽花のひとむらがあるので、散策しつつ愛でる。


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種類もなかなか豊富である。


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最後に弘法大師ゆかりの独鈷水をいただきに。境内の端の奥の方にそれはある。


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目が潰れた子猿に母猿がこの水をもって目を洗ってやると、眼病が治ったのを見た空海が、これは眼病に効く霊水としたという。


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今も湧くこの水を、木の蓋をあけて汲んで飲む。甘露。
いわゆる眼病はないが、老眼はなんとかならんかな〜という思いで。


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ここはお寺さんでも汲んで日常に使われているらしく、大きな水場となっていた。


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紫陽花に見送られて、これにて楊谷観音さんにお別れである。
ほんとうに山の中なのだが、さすがに紫陽花の季節は団体さんも多い。行かれるなら午前中早い時間がおすすめ〜。



京都和菓子の会20周年記念・和菓子縁日〜壬生寺 - 2023.06.18 Sun

上質な室礼の中で、季節の粋を集めたような京菓子をいただく、、、がコンセプトの<京都和菓子の会>、主幹の中川典子さんは京都の寺社の建築に、銘木を納める千本銘木の代表取締役であり、銘木師でもある。

コロナの前まで、ほとんど皆勤で会に参加していたが、コロナと、中川さんの本来のお仕事がお忙しくなったのとで、長らくお休みであったが、このたび久々に、和菓子の会20周年記念もかねての特別イベントが壬生寺さんでおこなわれたのである。



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待ってました〜っ!!の感涙にむせぶ。


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イベントは<和菓子縁日>と銘打って、いままで和菓子の会で中川さんに無茶な要求で泣かされてきた、、、(^_^;いや、無茶な要求に応えてこられた和菓子屋さんがせいぞろい。


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各ブースはそれぞれ賑わっている。


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さらに事前予約が必要であったが、2日にわたって和菓子の会のシンポや対談も行われたのである。久しぶりの中川節を聞いたわ♪

中川さんの右隣は東京の高島屋デパート和菓子バイヤーで有名な畑さん。手前の頭は裏千家茶道界の重鎮であり、江戸時代に羊羹で有名だった菓子屋越後屋鈴木の末裔、鈴木宗博先生である。(対談でご登場)
シンポのメンバーも塩芳軒さん、鍵善さん、聖護院八つ橋さん、加えて井筒八つ橋さん、亀屋良長さん、千本玉壽軒さん、、、もう錚錚たる方々で、日頃和菓子にお世話になっている者としては、夢のような共演なのである。

みなさんの共通項は「中川典子被害者の会」(^_^;会員であること。

もちろん冗談だが、過去20年にわたり、今度はここで開催するから、こんなテーマのお菓子を作ってくれ、こんな材料で作ってくれ、と毎回かなり無理な要求を、担当の和菓子屋さんにしていたからなのだ。(会長は千本玉壽軒さんらしい)

それでもその要求にしっかり応え、和菓子の会限定のハイクオリティな見た目も味もすごいお菓子をが毎回できあがるのはすごかった。京菓子界の底力を実感したものだ。
(ちなみにここでいう京菓子は上菓子のことであり、唯一入らないのが八つ橋業界で、所属する会も違うのだそうだ)

いままでの和菓子の会の珠玉のお菓子、昔の写真をちょっと参考までに引っ張り出してみた。(会限定、一回限りのお菓子なので店舗にはない)



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長久堂さん、岩倉実相院にて


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千本玉壽軒さん、、京博にて


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千本玉壽軒さん、京博にて


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ブルーの三角形は、超印象的な極々薄の生八つ橋の皮でできている。聖護院八つ橋さん、秦家住宅にて。


他にも吉田家住宅、元立誠小学校、上賀茂神社、駒井家住宅、、、思えばいろんないいところへ入らせてもらったなあ。
これだけ若手の老舗和菓子屋さんが中川さんの要求に応えられるのも、ひとえに彼女の餡をなめるだけでどこのお菓子屋のかわかるというくらいのキャリアとパワーと人徳である。(淡交社から京和菓子の本も出されている)なだたる老舗の和菓子屋さんを名前で呼び合える仲は、一朝一夕でできたものではないが、うらやましいくらいだ。

シンポでは誂え和菓子を作るご苦労、あるいは楽しみ、ケーキなど洋菓子におされる和菓子業界の今後、など面白すぎるお話もたくさん聞くことができた。これからお店にいってお菓子を買うときも心してもとめるようにしよう、と思った次第。


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講演のあと、賑わう各ブースによってみるが、、、、


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この縁日だけの特別なお菓子は軒並み売り切れ
完全に出遅れたっ!千本玉壽軒さんの十菓十彩(10通りの味と色の琥珀)欲しかったのに。


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10時の開店とともに行列、売り切れ、たのは塩芳軒さんと聚洸さんの兄弟コラボ和菓子。これは他では絶対に手に入らないよ〜。(塩芳軒のお父さんがこのコラボをたいそうよろこんではったとか)



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なんとかゲットできたのが鍵善さんの看板干菓子・菊寿糖の特別バージョン。緑のグラデーションが美しいこれは銘が「夏めいて、、」、、だったかな。





閑日堂さんでアンティーク夏着物 - 2023.06.16 Fri

某数寄者の会でご一緒させていただいている閑日堂さん、名張でギャラリーとアンティーク着物を扱っておられる。会の世話役のS様はいつもすてきに着物をきこなしておられるが、ほとんどすべて閑日堂さんで入手された物とお聞きして、一度いってみたいなあと思っていたのだが、このたび夏きもののセールをされるとのこと、しかもS様が車でお連れくださるという。ありがたや〜♪



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名張はいつも行っている信楽よりちょっと先、という感じ、閑静な住宅街の中にギャラリー閑さんはある。


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お値段がまったくの新しい物に比べるとお手頃、というのと、今の着物にはないアンティーク独特のセンスが若い人に人気で、店内はたくさんの着物好きの若者、それなりの年齢(^_^;のお客さんでいっぱい。試着用の腰紐があっというまになくなってしまうくらい。


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アンティークでもクオリティは高いし、きれいなディスプレー、閑日堂さんのセンスと着物の知識で、お宝の山をほじくり返して遊ぶ遊ぶ♪ もう30年ほど若かったら着てみたかったな〜というような大正レトロ的な着物をそつなく着こなす若い人を横目で見ながら、夏の紬、渋渋のやつと、それにあわせた渋渋の科布?の帯を。これにベージュの帯揚げに黒の帯締めするんだ(*^_^*)ばあさんの渋渋コーデ(^_^;

ちなみに丈も袖幅大きすぎ、お直しお願いしたので現物の写真はありません。後日お披露目しますわ。


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あとで古美術のお店の方にお邪魔してお茶をいただく。ここの猫のかんちゃんが、数年前に亡くなったうちの愛猫シェルにそっくりの毛並みで、なんだか久々に猫成分を補給。懐かしいな、猫のいた生活。
10数年来のお友達というS様と閑日堂さんのおしゃべりを聞きながら、名張での楽しい1日をしめくくる。また某数寄者の会でお目にかかるのが今までよりさらに待ち遠しくなった。


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閑日堂さんの家のお庭。桜の木もあって秘密の花園っぽい。階段を少し上るとこんなスペースが。あら、ここで茶会できるのではないの?と思わず口走ってしまうのであった。口にだすと願いはかなうというからね。



真如堂界隈〜紫陽花と菩提樹、花菖蒲 - 2023.06.15 Thu

バス停錦林車庫で降りての散歩はまずランチから。


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ここのところすっかりお気に入りになった民藝とタイ料理のコイコイ商
さん。


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浄土寺のこのあたりは近くに本屋さんのホホホ座などもある学生も多い静かなエリア。


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がっつりタイ飯を食べてお散歩開始。
(ナンプリックナンプラーかけ過ぎてひ〜ひ〜辛い!)


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錦林車庫の裏は隠れ桜の名所なのだが、近年すっかり整備された。ここを歩くと意外や意外、いろんな種類の紫陽花がたくさん咲いている紫陽花ロードでもあったのだ。


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めずらしいカシワバアジサイまであって、びっくり。これは近所の人がいらなくなったポットを植えたのがはじまりかしら??でもこの季節の散歩道としてはうれしい。


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さらに南に行くと真如堂の裏参道への道がある。京都移住にあたってここら辺の家も見に行ったなあ。


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気づかないと見落とす狭い階段を上ると、、


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真如堂の裏手にある紫陽花園にでる。これがこの季節のお楽しみ。


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近場でみられる名所だが、ここの紫陽花も近隣の人がお家でいらなくなったポットの紫陽花を引き受けて、地植えにしているうちにいつのまにかこんなに立派な紫陽花園になったのだとか。
だから種類は脈絡がない。そこがワイルドガーデン的でいいわ。



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お寺の建物にもよく似合う紫陽花。


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そこを通り抜けて本堂へ。
紅葉の名所だけに青楓も美しい境内。


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もう一つの見所がこの菩提樹。
お釈迦様がこの木の下で悟りを開いたという。もっともインドの菩提樹はクワ科の植物で、中国では育たなかったらしい。よって中国経由で日本に伝えられたのはシナノキ科の菩提樹とちょっとちがう植物なのだそうだ。



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お堂周辺にこの香りが満ちている。芳香というべきか、ちょっとくさい?というべきか。これは好みの問題(^_^;


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紅葉の季節以外はほとんど人の訪れがないので、例によっていつもの茶所で一服。


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そういえば、クチナシも今の季節だったな。


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一服して表門から抜けて、少しがんばって南に歩く。


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これも今月のお楽しみ。
野村碧雲荘の花菖蒲!


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この季節だけは近くまで寄れるが、実はこの外からのアングルが一番好き。

ここまでくればあとはお家は徒歩圏内〜♪



梅雨の晴れ間の鴨茶 - 2023.06.13 Tue

梅雨の晴れ間の、まだ蚊が出てくる前の絶妙な季節の鴨茶!(=鴨川でお茶をする)


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これをとにかくお披露目したかったのだ。コンパクトに箱に入って運べるこれは、、、


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組み立ててアルコールランプをセットすると野外の熱源になる。野点の熱源については、あれこれ試行錯誤、いろんな物を試してみたが、持ち運びやすさでこれが究極にたどりついた形。池半さんでもとめた。


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市川孝さんの煮茶器をセットして完成。


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朝の鴨茶はほんとに気持ちが良い。いつもの御所茶のメンバーなのだが、御所では火が使えないのでね。


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もちよりのお菓子で。これは鍵甚さんの白味噌水ようかん、山椒の粉を振って食べる。あ〜これは京都人の好きな味、行者餅の味だわ〜。


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朝からお酒も(^_^;


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抹茶に水出し冷えた中国茶、熱々のお湯でいれる中国茶(これには熱源が必要!)


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この前東京の展示の為のFさんプロデュースの茶箱もご持参。お茶碗に茶筅他、このように台にも蓋にもなる板をセット。セットはシンプルにミニマムに、でも材質にはこだわった一品。


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わ〜♪ 大垣(岐阜)の現地でしか買えない琥珀のお菓子、「みずのいろ」だ〜!


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これは色ごとに味も違うのがすてき。これは蜜柑の味の一枚。


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と、鴨茶でお茶遊びしていたら、鴨だけに鴨が来た?(^_^;


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ほんとうに京都に鴨川があってよかった。気持ちの良い朝のひととき。



鑑真和上忌2023〜唐招提寺 - 2023.06.11 Sun



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  若葉して おんめの滴 ぬぐはばや  (芭蕉)

6月6日は鑑真和上の忌日である。

大唐ですでに戒律の第一人者であった地位を捨て、55才という当時としては高齢であったにもかかわらず、日本からの要請で渡日を決意、5回の失敗、途中失明という難にあいながらも10年掛かけて我が国に戒律を伝えた方である。


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私にとってはやっぱり井上靖の「天平の甍」なのである。高校生の時に姿勢をただして何度も読んだ。それも奈良に惹かれるようになった一つの要因であったと思う。


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印象的なシーンは今も覚えている。

 「照は泣いているのか?」

 何度かの渡海失敗の後、夜の舟の中、 鑑真が普照にかけた言葉。 (普照:鑑真をむかえるために唐へおもむき、苦労をともにして来日を果たすまでよりそった僧 一緒に渡唐した栄叡は苦難の末彼の地で亡くなった。) 

泣いているのを悟られまいとして普照が一声の嗚咽ももらさないにもかかわらず、盲目の鑑真はそう声をかける。


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鑑真さんの像には2年前京博で「鑑真和上と戒律のあゆみ展」でお目にかかった。その前は、修復中の御影堂にかわり仮のお堂におられたときに。今回御影堂の修復が完了し、新しくなった御影堂での参拝は初めてとなる。(御影堂は江戸初期の建築、国の重文)



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鑑真さんにお目にかかれるのは6月6日を中心に3日だけ、しかも新しい御影堂ということで参拝客がおしよせたもよう。いつもは閑散としている西ノ京の駅周辺に多くの人が。そして参拝には整理券が必要だった。雨だったせいもあって、それほど待つこともなかったが、修学旅行生もいっぱいでなかなかにぎやか。


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開山忌舎利会の法要に向かわれるお坊さん達。唐招提寺の袈裟は鬱金色なのね。


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これは昨年の観月讃仏会の時の写真、そうそう、この独特の色だった。


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雨の中をお見送り。
法要が終わってから一般参拝客は中へ入れる。

そういえば昨年の観月会の時にも御影堂、拝見したっけ。
建物の側溝が等しく青くなっているのは、葺きたての屋根の銅板の緑青の色。これも今だけみられる景色。



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御厨子の扉は、日月を従えた海の風景、東山魁夷画伯の作品。苦難の末上陸した鹿児島坊津の景色なのだそうだ。
御厨子には白い幕がかかっていて、そこからそっと和上のお顔が見える。博物館で見たときも静かに感動したが、やはり本来の場所で御厨子で拝む方がなんぼかありがたい。
亡くなったのは76才というから、その時のお姿を忠実に写したものであろうか。がっしりとした体格、これでなければ10年もの年月を生き抜いて波濤は越えられまい。お顔はめしいて尚、強靱な精神を秘める。尊敬と畏怖、合掌せずにはいられない。

修学旅行生がどっと入ってきて、あっというまに通り過ぎたが、もっとゆっくり見させてあげればいいのに。将来の奈良好きを作るためにも(^_^;

御影堂の広い座敷には東山画伯の障壁画が広がる。
和上のふるさと揚州の景色から、流された桂林(桂州)の山、越えてきた波濤、日本の深山の景色、、和上の苦難の道のりをたどりながら拝見する。



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その後は広い境内を散策する。唐招提寺はほんまに広くて、植栽が豊かで緑にあふれている。散在する建物の土塀などもゆかしい。


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一画には薬草園もあり、漢方の材料ともなる植物がたくさん植えられている。これも和上が唐から持ち込んだ薬草の末裔なのかもしれないなどと考え、唐招提寺らしい、と思う。



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会津八一の「おほてらの まろきはしらのつきかげを つちにふみつつ ものをこそおもへ」を口ずさみながらエンタシスの遠景を。

5月には和上のふるさと揚州の市花である瓊花(けいか)が咲くという。紫陽花によく似た花で、中国の仏教協会から昭和30年代に贈られた物と聞いた。来年はそれも見に来たい物である。


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唐招提寺を後にして、すぐ近くの薬師寺にも寄ってみる。
この境内にはこれからの季節、蓮の鉢がいっぱい並べられる。早くも咲いている鉢もあり。


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我が家の蓮はつぼみのつの字もないのだが、日当たりの違いだろうかしら、、、


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そしてこの日も金釘流にて写経をしてかえったのであった。
ありがたい1日。



平安神宮薪能2023〜雨天ロームシアター - 2023.06.09 Fri

昨年3年ぶりに帰ってきた平安神宮薪能、今年は例年通りと期待していたが、、、


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な、な、な〜んと、2日ともけっこうな雨天のために屋外開催できずロームシアターにて開催。コロナ以外10年以上毎年通っているが、これは初めて!
(線状降水帯のバカ〜!!(T-T))


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まあ、これはこれで、観能だけならかえって見やすい。
しかし!
平安神宮を背景に暮れていく空、日没までの西日の暑さ、日没後の寒さ、火入れされる薪、松明の灯り、会場を渡る風、、、それらがすべてがすてきな舞台装置なのだなあ、、と思ってしまうわ。



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今年のサブタイトルは<安寧を願い巡る京都の九寺社>
2日にわたって演目が
①賀茂(上賀茂下鴨神社) ②熊野(清水寺) ③舎利(泉涌寺) ④経正(仁和寺) ⑤百万(清涼寺) ⑥鉄輪(貴船神社) +平安神宮(になる予定だった(^_^;)

これ演目聞いただけでどこの寺社かわかる人はかなりの能通。


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2日目の今日は「経正」から。琵琶を弾かせれば竜神も感応すると言われた名手、一ノ谷の合戦で命を落とした平家の若い公達・経正の幽霊がでてくる物語。琵琶の名器「青山」を下賜されるが、都落ちの時に仁和寺の法親王に形見として返上する逸話は有名。金剛流であったので、ちょっと謡本が違ったな。


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そしてわが能の師匠の「百万」、特に今このクセを練習中なので、思い入れあり。
奈良に住まいする女、百万がいなくなった我が子を訪ねて嵯峨野の清涼寺までたどりつき、芸尽くしを見せているうちに、ついに我が子に巡り会うお話。

クセの部分は奈良坂(般若寺のあるところ〜)から始まって、西の大寺(西大寺)、かえりみかさやま(かえりみる、と三笠山をかける)、佐保の川(桜の名所佐保川〜)をうち渡り、、、玉水(山城の玉水、楽一元の玉水焼〜)ではおのが姿を映し、山桜の盛りを過ぎたころの嵐山、とうとう嵯峨野の大寺(清涼寺〜大念仏中で貴賎とわずごった返している)に着いた、、、

土地勘がありすぎて景色が目に浮かび、うれしすぎるわ。

しかもクセの冒頭が万葉集の<奈良山の児手柏(このてがしわ)の両面(ふたおも)にかにもかくにも侫人(ねじけびと)の伴>からの引用、奈良坂の奈良豆比古神社のコノテガシワの切り株があるの知ってるんで、よけい萌える。
他にも、花の浮き木の亀山(盲亀浮木)や〜とか、隙の駒〜(時間が早く過ぎること)など掛詞、本歌どりがいっぱい、全部はワカラナイところがつらいが、、、(昔の人は教養あったんやな〜)



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ここに昨年の平安神宮での薪能の写真を貼っておく。


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神楽が音楽的で美しい狂言「石神」(幸神社)のあとはご存じ丑の刻参りの「鉄輪」。
地名としては<かんなわ>だが、能では<かなわ>と読む。後シテは頭に蝋燭をつけた五徳をのせ、顔を赤く塗り生なり(泥眼 般若になりきる前の状態)の面をつける。男に捨てられた女が、男を呪うのだが、安倍晴明がこれを撃退、でも「I'll be back!」と言って消えていくのが小気味よい。浮気男なんぞいてもうたれ!と心で思っちゃうので(^_^;


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いずれも迫力あって、薪能用に短くしてあるので、テンポが良くて楽しめたわ〜。
惜しむらくは、室内、、平安神宮のあちこちに掛けられて美しい提灯も、室内ではどうもな〜と思いつつ、来年の晴天をいまから祈っておこう。



光琳乾山忌茶会2023〜平安郷 - 2023.06.07 Wed



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嵯峨の平安郷、3万坪という広大な敷地に点在する茶室で毎年乾山、光琳兄弟の忌日(同じ日!)6月2日前後に茶会がおこなわれている。昨年はコロナで休んだあと、3年ぶりに縮小して開催された。今年は3席を2席にして、、、だったが、募集人員は例年通りのようですごくたくさんの方がおみえで、何人ものお茶友さんにであう。(朝一が狙い目!)


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マイクロバスで広い庭園内を移動する眺めも楽しみなのだが、ごらんのとおり雨、、、というか線状降水帯〜!までが関西に陣取って、はんぱない雨のため、視界不良。それでも今年もキョウカノコのかわいい花がお出迎え。


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中の茶屋席の待合、大沢池畔であるが、この景色もどよ〜んとしている。


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これは昨年撮ったほぼ同じ場所からの眺め、本来はこんなに胸のすく景色なのだ。


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濃茶席の中の茶屋、今年はなんと楽直入さんが席主である。

もう、ものすごかった。力の入れようがすごかった。
(谷松屋さんの御大もお顔をみせられたとこみると、戸田商店も一枚かんでるかな)


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待合の床に直入さんがお好きで、今度コラボ展をするという浦上玉堂の、かわいらしいサイズの水墨画、表具は直入さんの指定で、中回し、上下、ともに白地というのがなんともおしゃれ、おまけに一文字が白地唐草文金更紗という、、、

さりげにおいてあった煙草盆の阿古陀型の火入れが、今回一番のお気に入りかな。常慶(楽二代目、宗慶の息子、長次郎の義理兄)の香炉釉(白)なのだが、どう見ても高麗の匂いがする。粉引か雨漏り手か卵手か、、そんな感じ。ええわ〜。

火箸の「水銀銅」とは?黒っぽい金属だがなんじゃろ??そうかアマルガムか、と思い当たる。


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本席の小間、お久しぶりにお姿を拝見した直入さん。我々の年代には吉左衛門といえばこの方なのよね。山にこもって作陶、、とお聞きしたがむしろ若がえらはったみたいでお元気。

楽家は光悦とも光琳乾山の尾形家とも血縁関係でむすばれているのは周知のはなし。待合の床に掛けられた消息が光悦のもので、ちゃわんや吉左宛て、つまりこの時代は若い頃の楽三代目ののんこう(道入)宛て。茶碗四個分の赤土白土をいそぎ(鷹峯の光悦村まで)持ってきてくれという内容。
「まだ若かったのんこうが荷車を引いて土を持っていったんでしょうねえ。」と直入さんはおっしゃる。そののんこうに敬意を表して、本来古銅などを持ってくる花入れを、のんこうの二彩鶴首に。花は大山蓮華。



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本席の軸はご自宅の仏間から持ってきた?!という光悦筆「日蓮道歌」。年号は元和5年、鷹峯に光悦村を作って5年目になる。光悦および楽家が日蓮宗徒であるのも有名なはなし。

「終(つい)に小乗を以て、衆生済度せず」
小乗仏教では衆生は救われないという日蓮の言。
続いて万葉仮名で「あしのはのすがたはふねににたれども なにわのひとをえこそわたさね」(違ってたらゴメン)
大乗仏教にて初めて衆生済度はできるのだが、その大乗仏教を初めて伝えたのが達磨大師であったので、香合は堆朱のこの<あしのは>=蘆葉達磨。(蘆葉の話は有名だからもうしないわね)

釜が宗旦所持、覚々斎原叟箱の九兵衞(西村 宗旦の釜師)四方、水指は光悦会定番の南蛮縄簾(南京玉すだれ、、じゃなくて(^_^;)
茶杓が古織、石州筒(佐竹家伝来)茶入は唐物朱塗中次、小堀権十郎箱、、このあたり光悦会レベル。

そして、楽家所有の光悦黒、とくればこれ!「村雲」!
これを間近で拝見できた。三井が持っている「雨雲」(初めてこれを見たときには鳥肌がたった)にはおよばないものの、どうしてどうして、なかなかの迫力。底にある釉薬のひびわれなんかもしかと拝見。

広間では濃茶をちゃんとお点前にていただく。ご子息の当代吉左衛門さん。「私がだれか知らない人も多いと思いますが、、、」と、笑いをとる。襲名まだまもないので、これからお顔を周知されてくださいね。

正客さんがのまれたお茶碗がのんこうの黒「早梅」、私は直入さんの黒(ちょっと青っぽい釉薬が混じってて直入さんらしいテイスト)でいただいた。ありがたい。


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興奮冷めやらぬまま、マイクロバスで薄茶席の上の茶屋へ移動。雨の中、なぜか烏がたくさん芝生でぼ〜っとしてた。



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こちらはMOA美術館席、もろに光琳、乾山、琳派ぞろい。
乾山の水指がアバンギャルドだったわ。赤と緑の幾何学的文様、このまま現代のアートで通用しそうである。「絵高麗写し」と書いてあったが、そんなおとなしいもんじゃなかったよ(*^_^*)


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遠州流3代目の宗実(当代と違うよ)の箱がある銘「玉椿」の玉子手茶碗。実は同じ銘の堅手をもっている。形はほんまにそっくり、ちょっと熊川型。室内の白熱灯の色がうつるのか、卵色かどうかは見極めにくい。茶器の水葵蒔絵棗は銀の象嵌あり、青貝あり、光琳水あり、のさすが光琳!であった。
茶杓は一翁宗守(官休庵初代)、銘も乾山ゆかりの「清滝」であった。



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毎年楽しみにしているこの日本画から抜け出たような景色、雨で残念なので、、、
(いや、水墨画的美しさはあるので一概に悪いとはいわないが)


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これも昨年のを貼っておく。


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吉兆さんの点心いただいて帰宅、さすがに吉兆さんの仲居さんは優秀だなあ、、と思うこと多々。


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この茶会の会記が光悦会と同じパターンなのに萌えている。今年も来ることができてよかった。来年も来れますように。



依水園煎茶席〜JR京終駅 - 2023.06.05 Mon



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梅雨に入った奈良、若草山の遠景、正面に見えるのが、、、


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江戸時代からの名庭園依水園である。
なんども入ったことがあるが、季節によってさまざまな植栽と、点在する茶室などを楽しむことができる。
今回6月1日の開園記念日にあわせて行ってみた。(入園料がお安くなる)まあ、それだけではないだろうが、奈良もあっというまに海外の観光客が増えた。


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まずは入り口の三秀亭。
普段はお食事処になっているが、なんと江戸初期の建築である!ここで開園記念日のみのイベント文人煎茶会、のぞいてみる。


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依水園は江戸時代のエリア(前園)、明治時代のエリア(後園)に分かれているが、前園は17世紀後半(家綱・綱吉時代)、奈良晒の将軍御用商人・清須美道清が別邸として建てた建築、特にこの三秀亭は当時の数寄屋建築。内装は明治時代に改築したそうだが。


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座敷に入るとまず目に飛び込んでくるのが睡蓮の咲く池、そして、、


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大和の山の景色である。三秀とは若草山、春日山、高円山の三山をしめし、この座敷から一望できたそうだが、明治になってできた建築物にはばまれてちょっとしか見えないのが残念。


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開け放した窓からは梅雨の頃の湿った空気に緑が美しくしたたる。

依水園はその後明治期に実業家・関藤次郎(現南都銀行頭取)の所有となり、築山式池泉回遊庭園である後園を作った。(戦後は海運業の中村家が所有し、現在に至る)


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ここらへんの意匠は明治になってからのものであろう。
煎茶席ご担当は美風流、現在は奈良で活動をされている。お家元が文人画も即興で描かれるという煎茶がはやった江戸時代の文人サロン的な雰囲気をかもしだす。

(余談ではあるが、お家元の風貌、しゃべり方、いい意味の胡散臭さ(^_^;ゴメン、、、に、つい最近急逝した茶友、風来坊茶人Tさんを重ねてしまってなんだか、しみじみした。)


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煎茶席のお菓子、家元のお嬢さんが手作りされたものとか。銘を「三秀」、美しいお菓子だった。



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席の後、依水園側から三秀亭を見る。
次の席の最中のようだ。席中には世界各国からの外人さんの姿もちらほら。


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さらに三秀亭遠景
昼頃には睡蓮はもう閉じてしまっていた。



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改めて後園に入る。
おお〜!なんという美しい景色!
あの大きな屋根は、、、ああ!東大寺南大門!すごい、かっこいい、遠くからでも迫力や〜!


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後園の作庭は裏千家の又妙斎だそうで、裏千家の茶室・又隠をうつした茶室もあれば寒雲亭をうつした広間もあり、いくつかの茶室がいくつかの建物に分かれて散在している。(ここらへん野村碧雲荘に似ている)


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庭を散策しながらあちこちの席でお茶を楽しんだのだろうなあ。


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一見りっぱな茶室にもみえるこの建物は寄付。なんて贅沢な寄付だこと。(絶対ここで茶会できる)


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庭園は小川を渡ったり、築山に登ったり、景色の変化を楽しみ、水車小屋もあったり、、、


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その季節の花を愛でる。
何年か前は桜の季節でお花見もできたなあ、、。


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トンボやら、野鳥やらをみかけるのもうれしい。ここは奈良県庁のほんお隣の立地なのに。


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大きな礎石と、


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能舞台、ほとんど野村徳庵と同時代の同じテイストの趣味を感じる。


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依水園を後にして、最近は市内循環のバスで楽に行ける方法を覚えたならまち南の果てにある七福食堂さん、この日はランチ休業であったが、念願の今月のパルフェ(枇杷と杏仁)いただけた。

その七福さんに行くときに降りるバス停が北京終町、そういえばJR京終駅(桜井線)近いんや、と思いつく。新しくなった駅舎がとてもおしゃれと聞いて一度いきたかったのだ。


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七福さんから徒歩5,6分、これがJR京終駅か〜!
、、って、みなさんちゃんと「きょうばて」って読めました?

明治開業時のままだった以前の駅舎を利用しつつ数年前に修復させた駅舎で、すごく素敵。



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駅ピアノで、あまりうまいとは言えないピアノを弾いていたお姉さん、なんだかその訥々とした音色がこの駅に妙にマッチして良い感じだった。


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京終エリアの活性化を目標に作られたNPO団体(NPO KYOBATE)による案内所兼カフェ、<ハテノミドリ>


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ここもとってもおしゃれ。
店内には奈良の特産品の販売もあって、軽食もあるのがうれしい。


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珈琲飲みながらながめる景色は鉄道。


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電車は1時間に2〜3本というめちゃローカル駅なのだが、だからこそ捨てがたい魅力があるなあ。ここで電車に乗って2分、JR奈良駅にむかった。



銀月サロン〜新緑茶会2023 - 2023.06.04 Sun



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ついこの前、門前の桜がまだ残っていた北白川・銀月アパートメントにて、もう新緑の銀月サロン。


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桜のころには桜色に、そして今はもう緑の色に染まる室内にて、今年の中国茶の新茶を楽しむ。


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暑くなる季節、冷蔵庫で水出し36時間の阿里山高山茶、さわやかで甘みのないジュースのような味わいですっと涼しくなる。


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本日のお茶のラインナップの最初は浙江省産の明前西湖龍井茶(ろんじんちゃ)、しかも「特級」付き。

ちなみに龍井茶の産地・西湖は日本でも昔から有名、<象潟や 雨に西施がねぶの花>と芭蕉が詠んだ中国春秋時代の傾城・西施に例えられる湖である。(「ひそみにならう」は西施由来のことわざ)


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明前は清明節の前に摘まれたと言う意味で、明後に比べるとお値段がはねあがるのだそうだ。
(中国では清明節は4月5日前後、先祖の墓参りをし、野山に春の遊びに出かける季節)
小さいでたばかりの芽を摘んでできたお茶で、発酵させずにすぐ釜炒りするのだそうだ。道理で香りがほとんど抹茶!お茶屋さんの周りでただよっているあの香り。


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ところが!
お湯を注いで飲むと、全く煎茶と違う。確かに中国茶、なのだ。不思議〜。煎茶と違って蒸しの工程がないことが理由だろうか、はたまた気候風土の違いだけ?

しかし不思議なことに、このお茶、他のお茶を飲んだり点心食べたりの合間に何煎も自分で煎れていると、最後はなじんだ日本茶のあの味になるのである。不思議不思議。


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お茶のお供は美味しさ凝縮のドライ芒果(台南玉井産)とドライデーツ(棗)
これをかじりながら何煎もお茶を飲む。


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二番目のお茶は台湾・阿里山烏龍茶。
お湯で煎れると水出ししたものと、ほとんど別物というくらい味の変化がある。

一煎目は香りがたつが、どうしてどうして、二煎目の美味しさといったら!香りもあれば味もしっかり出て乳香もあり〜の爽やかさも甘さもあり〜の、でほんま美味しかった。杯の残香も忘れずに楽しむ。


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煎れる前はころころ丸まっていた茶葉がお茶を煎れ終わるとこんなに開くのね。広げてみるとちゃんと一芯二葉。



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それから毎度お楽しみの点心!
龍井茶で作った茶粥、アクセントに魚卵、あっというまに完食。中国茶の茶粥はまず米を油でいためるのだと教えてもらう。


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もう一つは叉焼包子
とても美味しい。これはレシピを聞いても絶対自分でうまくできる気がしない(^_^;

最後のお茶は同じく阿里山蜜香紅茶、完全発酵の紅茶である。ちなみに台湾で紅茶が作られだしたのは最近のことである。今では日本のお茶の産地でも紅茶はつくられているよね(和紅茶)。
これも甘くて、紅茶なんだけれど、しっかり中国茶のテイストを残している。日頃ティーバッグですませているから、ほんとうに美味しい紅茶をいただくのはしあわせ。



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紅茶のお供のスイーツはレモン羊羹(これもレシピを聞く、作りたい、いつか、、、(^_^;)
ずんだ餅の豆乳がけ。(実は中の餅が岡山のきびだんごという(^▽^))

桜、新緑ときて、次回はまた秋の紅葉の頃また会いましょう、銀月サロン。



高麗・李朝偏愛茶席〜上京区・妙覚寺〜なごみ青嵐茶会 - 2023.06.02 Fri



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不審菴、今日庵にもほど近い場所にある日蓮宗古刹妙覚寺、信長の京都の定宿でもあったお寺さんでこのたび御縁あって茶会を。


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方丈の前のこのしたたる緑、苔もなんと美しい!ほとんど水やりをしてないとご住職はおっしゃっていたが、それでこんなに苔が美しいのか!とわが庭の苔のメンテに苦労している私は思うのであった、、、


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お世話になっているY様(一年に1回のなごみ茶会主催〜いつもは東京、今年だけ京都)がここで茶会を開くにあたって、二席中一席はどうか?とお声がけいただき、下見に来たのであるが、お寺のどの部屋を使ってもらってもOKというお寺さんの太っ腹。
私はこの風の吹き抜ける玄関の座敷が一目で気に入った。



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しかも円相窓があって、ここにも美しい苔とお寺の庭から発掘?されたという大黒さん、これを背景にお茶を点てたい!と思ったのであった。


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準備として前日にもうお手の物となった(釜を釣る)竹の三脚を作る。青竹はいつもの植木屋さんにお世話になる。


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かくして点前座完成。
軸は白隠の遠羅天釜の釣り釜の画讃なので、その釣り釜を借りてきました、、、という妄想的室礼にて。
舟板にのせたのは李朝鉄火鉢、井戸水指、、高麗・李朝偏愛茶席の始まり。


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開け放った玄関にはアンティークチョガッポ(朝鮮のパッチワークの風呂敷 裏にも表にも縫い目が出ない手間のかかった手芸)を。これは4月にうかがった唐津旧大島邸茶会のM師の室礼にアイデアをいただき。(M師は李朝愛にあふれているこの道?のご先達)


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Y様の席はこの縁側、庭園の緑を掛け軸に、というご趣向、ここに座ってお茶をのんだらさぞ美味しいだろうなあ、、、と思いつつも、10席約140名のお客様に自席のことでせいいっぱい、のぞくこともかなわなかったのが悔やまれる。


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さて、自席
李朝と高麗ものを限りなく愛する故に暴走する私をだれも止められない(^_^; 中には興味のないお客様もおられたと思うが強引に押しつけてゴメンね。



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花入は高麗青磁〜三島過渡期の徳利、ちょっとかしいでいるところがむちゃ好み。朝鮮の卓であるソバン(小盤)にのせて。


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花はこのお寺の近くの花・谷中さんで前日もとめた、釣り鐘鉄線と木イチゴの葉。


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煙草盆は李朝の硯箱の懸けごを利用、なにげに紛らした伊藤明美さんのくみ出しを火入れにしたが、みなさんホンモノの狂言袴と思ってくれたみたい(*^_^*)灰吹きは李朝の煙管やすめ。
(火入れの灰型は、本当はお客さんできてくれた茶友さんがお手伝いしてくれて作ってくれた。ありがと〜)


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これが今回の秀逸、お菓子である。
今回初めてやなぎのにわ京菓子店さんにお願いした。意匠を考えるときに「トクサル(韓国の餅型)の文様をうつすのも面白いですね。」のご提案をいただき、ちょうどトクサルを蓋置に使う予定だったので食いつく。右上がそのトクサル。これは試作品をいただいた時の物。

(*ちなみにやなぎのにわさんは店舗はありません。毎月25日天神市の日に上七軒でサロン開催中)



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李朝白磁の祭器に盛ったところ。餡を漉し餡から白あんに変えてもらって、スダチを練り込んでもらった。爽やかで美味しい〜♪

最初にお菓子をだして、この模様がなにか当ててくださいと出題、最後に答えあわせ。蓋置はかくれているから正解者はゼロ。まあ、ちょっと難しいよね。


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李朝の四角足付き盆にのせたのは近左の独楽香合。
なぜ独楽香合を使ったでしょう?これも出題。

高麗は昔<こまの国>と呼ばれていたから。これは正解者1名!さすがの才女、M女史でありました。

(雅楽で右方になる朝鮮系の楽舞は高麗楽=こま楽とよばれている)



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茶碗は7碗、高麗茶碗をそろえた。(あとは数茶碗でごめんね)
一番の目玉はほとんどお皿!の来賓三島、あと高麗青磁〜粉青沙器〜李朝白磁への歴史を熱く語ってしまった。ご迷惑だったかも、、、(^_^;

今回Y様チームの横浜のお茶人さんとそのお弟子さん、チームの方々に水屋をまわしてもらった。初めてのチームなのに意思疎通がスムーズ、おかげでお茶点てとしゃべりに集中でき、バックをまかせられるってほんとうにありがたいとしみじみ。(手が足りず大変だったことと、、、)


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10席終えて、ほっと庭の緑に癒やされる、、、(そのあとに地獄の撤収作業、、)

こんな機会をあたえてくださり感謝、そしてお客様、水屋の方々、ありがとうございました。
楽しゅうございました。(翌日仕事で半分死んでました、、、(^_^;)




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