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2023-06

高麗・李朝偏愛茶席〜上京区・妙覚寺〜なごみ青嵐茶会 - 2023.06.02 Fri



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不審菴、今日庵にもほど近い場所にある日蓮宗古刹妙覚寺、信長の京都の定宿でもあったお寺さんでこのたび御縁あって茶会を。


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方丈の前のこのしたたる緑、苔もなんと美しい!ほとんど水やりをしてないとご住職はおっしゃっていたが、それでこんなに苔が美しいのか!とわが庭の苔のメンテに苦労している私は思うのであった、、、


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お世話になっているY様(一年に1回のなごみ茶会主催〜いつもは東京、今年だけ京都)がここで茶会を開くにあたって、二席中一席はどうか?とお声がけいただき、下見に来たのであるが、お寺のどの部屋を使ってもらってもOKというお寺さんの太っ腹。
私はこの風の吹き抜ける玄関の座敷が一目で気に入った。



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しかも円相窓があって、ここにも美しい苔とお寺の庭から発掘?されたという大黒さん、これを背景にお茶を点てたい!と思ったのであった。


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準備として前日にもうお手の物となった(釜を釣る)竹の三脚を作る。青竹はいつもの植木屋さんにお世話になる。


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かくして点前座完成。
軸は白隠の遠羅天釜の釣り釜の画讃なので、その釣り釜を借りてきました、、、という妄想的室礼にて。
舟板にのせたのは李朝鉄火鉢、井戸水指、、高麗・李朝偏愛茶席の始まり。


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開け放った玄関にはアンティークチョガッポ(朝鮮のパッチワークの風呂敷 裏にも表にも縫い目が出ない手間のかかった手芸)を。これは4月にうかがった唐津旧大島邸茶会のM師の室礼にアイデアをいただき。(M師は李朝愛にあふれているこの道?のご先達)


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Y様の席はこの縁側、庭園の緑を掛け軸に、というご趣向、ここに座ってお茶をのんだらさぞ美味しいだろうなあ、、、と思いつつも、10席約140名のお客様に自席のことでせいいっぱい、のぞくこともかなわなかったのが悔やまれる。


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さて、自席
李朝と高麗ものを限りなく愛する故に暴走する私をだれも止められない(^_^; 中には興味のないお客様もおられたと思うが強引に押しつけてゴメンね。



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花入は高麗青磁〜三島過渡期の徳利、ちょっとかしいでいるところがむちゃ好み。朝鮮の卓であるソバン(小盤)にのせて。


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花はこのお寺の近くの花・谷中さんで前日もとめた、釣り鐘鉄線と木イチゴの葉。


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煙草盆は李朝の硯箱の懸けごを利用、なにげに紛らした伊藤明美さんのくみ出しを火入れにしたが、みなさんホンモノの狂言袴と思ってくれたみたい(*^_^*)灰吹きは李朝の煙管やすめ。
(火入れの灰型は、本当はお客さんできてくれた茶友さんがお手伝いしてくれて作ってくれた。ありがと〜)


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これが今回の秀逸、お菓子である。
今回初めてやなぎのにわ京菓子店さんにお願いした。意匠を考えるときに「トクサル(韓国の餅型)の文様をうつすのも面白いですね。」のご提案をいただき、ちょうどトクサルを蓋置に使う予定だったので食いつく。右上がそのトクサル。これは試作品をいただいた時の物。

(*ちなみにやなぎのにわさんは店舗はありません。毎月25日天神市の日に上七軒でサロン開催中)



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李朝白磁の祭器に盛ったところ。餡を漉し餡から白あんに変えてもらって、スダチを練り込んでもらった。爽やかで美味しい〜♪

最初にお菓子をだして、この模様がなにか当ててくださいと出題、最後に答えあわせ。蓋置はかくれているから正解者はゼロ。まあ、ちょっと難しいよね。


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李朝の四角足付き盆にのせたのは近左の独楽香合。
なぜ独楽香合を使ったでしょう?これも出題。

高麗は昔<こまの国>と呼ばれていたから。これは正解者1名!さすがの才女、M女史でありました。

(雅楽で右方になる朝鮮系の楽舞は高麗楽=こま楽とよばれている)



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茶碗は7碗、高麗茶碗をそろえた。(あとは数茶碗でごめんね)
一番の目玉はほとんどお皿!の来賓三島、あと高麗青磁〜粉青沙器〜李朝白磁への歴史を熱く語ってしまった。ご迷惑だったかも、、、(^_^;

今回Y様チームの横浜のお茶人さんとそのお弟子さん、チームの方々に水屋をまわしてもらった。初めてのチームなのに意思疎通がスムーズ、おかげでお茶点てとしゃべりに集中でき、バックをまかせられるってほんとうにありがたいとしみじみ。(手が足りず大変だったことと、、、)


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10席終えて、ほっと庭の緑に癒やされる、、、(そのあとに地獄の撤収作業、、)

こんな機会をあたえてくださり感謝、そしてお客様、水屋の方々、ありがとうございました。
楽しゅうございました。(翌日仕事で半分死んでました、、、(^_^;)




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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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