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2023-09

新撰組結成160年・壬生界隈一般公開〜京の夏の旅 旧前川邸・新徳寺・壬生寺本堂 - 2023.09.10 Sun



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壬生、四条坊城通りの角にある梛神社(+隼神社)にまずお参り。名残の朝顔と狛犬さん。



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坊城通りを南へ。この通りは節分の焙烙おさめや、壬生狂言や、六斎念仏や、いろんなイベントでしょっちゅう来ている通りだ。今はかくのごとく人通りはないが、節分ともなればすごいよ。
ちなみに手前の線路は嵐電。



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今年は新撰組結成160年とのことで、京の夏の旅は壬生寺界隈、新撰組にちなむ場所の一般公開、前はよく通るのに、意外と中に入ったことの無い場所を三カ所回る。(他にも輪違屋とか角屋とかもあるよ。新撰組関連で「輪違屋糸里」なんて小説もあったねえ)

まずは坊城通りのランドマーク新撰組屯所・旧前川邸
立派な長屋門だが、中へははいったことがない。今回も公開はこちらの母屋ではなくて、、、


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東の蔵なんである。

現在は違う方がお住まいだが、前川氏は越前朝倉氏の流れをくむそうだ。新撰組屯所というと八木邸が有名で公開もされているが、この蔵は今回初公開なんだそうだ。

天保年間に掛屋(両替商)をしていた前川家は京都御所や所司代出入りの豪商だったようで、蔵の上には三重丸の門鑑(幕府から?)の紋が誇らしげに。西の蔵もあるがこちらは味噌など納戸的な機能だったが、東の蔵は金庫、重要書類の保管場所として四重の扉を持つ堅牢な作り。

この蔵が有名なのは副長・土方歳三が長州方の古高俊太郎をこの蔵の梁から逆さづりするなどの拷問をした場所であること。後に池田屋事件へとつながる。
二階に荷物をあげるのに便利な滑車が現在も残っているが、これ使ったのかな、、、恐っ!(古高は後六条獄舎で斬首 ナンマンダブ)

ちなみに母屋には(入れないが)山南敬助切腹の間がある。


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そこから少し南、壬生寺のちょっと北にある新徳寺。ここも前だけはしょっちゅう通っているがどんな由来のお寺なのか知らなかった。



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清河八郎によって江戸から率いられた浪士隊は、壬生の前川邸、八木邸、そしてこの新徳寺などに割り振られた。浪士隊は本来将軍上洛の警護の名目で寄せ集められたのだが、清河はここ、新徳寺の座敷で演説、実はわれらは尊皇攘夷、倒幕を目的とするという大演説を行ったという。そしてとっとと江戸に帰ってしまうのだが、反発して残留した近藤勇などが結成したのが後の新撰組である。


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(本堂屋根の猿の瓦)


座敷はそれなりに広いが、ここに200余人がひしめき合うには狭い。しかし新撰組の源流の地と思えば感慨もいろいろ。最近では若い女子の新撰組ファンが多いので、若い子ばっかりだったわ(^_^;
かくいう私も乙女の頃は新撰組関連の小説をたくさん読んだっけ。作者によって一番描かれ方が両極端なのが沖田総司なんよね。最近の京極夏彦さんの「ヒトころし」では性格最悪のサイコパスだったなあ。



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最後に壬生寺。
こここそ、何度も来ているが、実は本堂に入ったことが無いのだ!

いやびっくり、現代作家による美しい障壁画に長押の上の般若心経、天井は多色の向鳳凰丸紋の装飾、なかなか美しいお堂である。


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正面におわすのは平安時代の作と伝わる重文延命地蔵尊。
脇侍が平成になってから造られたそうだが赤いのと白い童子。最初制多迦童子・矜羯羅童子かと思ったが、あれは不動さんの脇侍やしなあ。
お地蔵さまの脇侍は掌善童子、掌悪童子なんだそうだ。学習した。


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本堂から門を見る。このアングルで見るのは初めて。

さて、入り口方向へもどると壬生塚があって、そこも特別公開とか。


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歴代住職の供養塔や、新撰組隊士の供養塔などがあるが、、、鳩のサンクチュアリになっているもよう、、、(^_^;


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あ、お地蔵様の前垂れが新撰組のだんだら模様の色!


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ここには近藤勇の胸像は前からあったが、今年7月、クラウドファウンディングで建てた土方歳三の胸像が仲間入りした。洋装の有名な写真とはまた雰囲気が違って厳しい顔をしている。


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そのクラウドファウンディングに参加した方のお名前プレート。今も根強い人気の新撰組、時代の狭間に咲いたあだ花的な存在が、それゆえになお惹かれる人は多い。
(ちなみに司馬遼太郎の「燃えよ!剣」が出る前は新撰組、そんなに人気なかったそうだが、、、)



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壬生寺でたとこの一画にだんだら珈琲店。
アイスクリームの色が、やっぱりだんだら(^_^;




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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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