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2023-10

黄梅院昨夢会2023 - 2023.10.07 Sat

毎年恒例の、木津宗詮宗匠による大徳寺黄梅院昨夢会茶会に。


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(門前のフジバカマの花にキマダラ蝶。野生のフジバカマは香りが強いからね。)


幕末の黄梅院住職・大綱宗彦和尚は木津家の初代・松斎の参禅の師であった、というご縁で毎年ここで釜を掛けられる。
今年いれてもらった席は、なにやら美術館の館長さんやら錚錚たる古美術店主さんやらいっぱいの席だったので、色々解説が拝聴できてヨカッタ。


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(黄梅院〜通常非公開、今の期間は特別公開中)

待合に松斎の画讃「落葉の音おもしろし 中くぐり」

松斎の花押箱の茶器をなぜかひとつ持っているので、初代の花押は見たらわかるようになった。木津家は官休庵なので、木津家と官休庵と、ときに不審菴の歴代が入り乱れて、ちょっと覚えきれない。


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濃茶席
掛け物が宙宝和尚の双幅「問」「答」
禅宗のわかりにくい言葉、まんまである(^_^; 床の左右にかかっているのは迫力がある。真ん中に丸卓、上の棚に白象の香炉、下に唐銅花入れ、花は段菊、黒ほおずき、(あと一つ忘れた、、、)いずれも珍しい花。宗匠らしい床飾りである。


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木津家で最も有名な三代聿斎(いっさい)は、貞明皇后の茶室・秋泉亭を設計したひとであるが京城(ソウル)にもいくつか建築の足跡を残している。当時の京城東洋拓殖会社から持ち帰った桑の板から作った釜敷、というのが由来がおもしろい。


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けれど一番面白くて印象が強かったのは茶杓である。

宗匠はこの夏、中国へ講義(セミナー?)に行っておられたが、河北省の柏林寺へも足をのばされたそうで、その庭にある柏槇(びゃくしん)の一枝を、賜ったとか。
柏林寺は禅宗では超有名な趙州禅師(唐代)がおられたところ、「喫茶去」とか「狗子仏性」とか「趙州無字」とか有名すぎ。その中に「庭前の柏樹子」というのがある。



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達磨が中国に来た意味は?と言う弟子の問いかけに趙州は「庭前の柏樹子(庭の柏槇)」と、また訳のわからんことを言ったのである(^_^;
拝領の柏槇の枝は、その庭前の木であるという。それを宗匠前日までに削って茶杓にされたとか。細身で、アロマ系の香りもまだほのかにする茶杓の銘は「獅子吼」、はるか唐代の中国にまで思いは飛ぶ。

(馬祖→南泉→趙州)

さらに、栄西をはじめとする臨済禅を学ぶ日本留学僧がまず目指した西天目山まで行かれたそうだ。はじめ東天目山に間違えて行って、近くの農家の人の軽トラで送ってもらい、その時にもらったのが使い古しの古い砧。脇床に飾られていたが、これもかつての仏教盛んなりし中国へ思いをいたすよすが。



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(15分おきに苔に水をやるスプリンクラー、これ欲しい、、、)


お菓子がゆで卵を割ったような白と黄色の丸い竿物であったが、これは初代松斎が好んだ「開闢餅(かいびゃくもち)」を文献から想像して起こしたもので、お弟子さんでもある壬生の鶴屋(八木家)さんのご苦労の菓子であった。芋餡と黄身餡が美味しい。



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薄茶席
恒例の立礼席にて。
掛け物は一指斎の「茶の十徳」(明恵上人)

釜と風炉がいずれも真鍮、珍しい、、、と思ったら「某韓国ソウルより持ち帰る」と会記に。「某(なにがし)」って木津宗匠のことよね(^_^;
正真正銘朝鮮のものである。

お茶碗をすべて手に取って拝見できるありがたさ。次客さんのだったか、丸い実をつけてたオモダカの模様が珍しくて秋らしくていいなと思った。(永楽だったか?)



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お茶をいただいたあとは黄梅院の中を拝観。以前来た時には工事中かなにかではいれなかった所まで見ることができた。一番古い厨がやっぱり雰囲気いいわ。準棟纂冪も見られるし。
黄梅院の太玄和尚は建物をたいそう大事にされていて、新築の部分も古い部分も手書きの注意書きがいっぱい貼ってあって、和尚の軸は人気なので、これをはがして軸装すれば、、、なんて妄想を(^_^;



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萌えたのがこれ。
足ふみ式アルコールポンプの装置なんだが、木製、しかも見て!このポンプの頭を押すところ、ネジがついているんだよ。和尚のお手製かなあ(*^_^*)


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点心は恒例の一久さんにて。
栗ご飯♡に名物精進の筏牛蒡に擬製豆腐!
ごちそうさまでした。
今年は特によい席で楽しかった!





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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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