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2023-10

石州350年忌法要茶会〜慈光院 - 2023.10.22 Sun

まだまだ石州流のご縁はつづく。


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大和郡山市にある慈光院、片桐石州が父の菩提を弔うために自らの領地内に玉舟宗璠和尚を開山に建てた寺院である。一昨年亡くなった茶友氏はここで古石州流を教えておられた。亡くなる直前、ここで一緒に石州麺をいただいた思い出が私には強くて懐かしい。


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昨年遠州流のM氏にお誘いいただいて初めてここの石州忌茶会に参席したのだが、今年はなんと石州350年忌、しかも先日拙宅茶事のお正客Kさんが茶席の半東で差配してはって、道具もだしてはる、と聞いてお寺さんも私も気合いの入り方が違った。


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(石州作がはっきりしている中門)

朝9時から開山玉舟和尚、片桐石州候の法要。
ご住職(お茶を熱く語り、お話大好きな)の読経の間に、鎮信流(平戸藩松浦鎮信による石州流の一派)お家元の真台子によるお献茶。

今回は特別な法要なので、お茶以外に石州流華道の

献花、石州流盆石の献盆もあり。


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今回はご一緒くださったM氏のはからいで、見よい席をゲット。
真台子点前の流れはそれほど流派変わらないと思うが、萌えポイントはいくつか。
釜の蓋を開けたときかならず建水の上で露を切る、これ合理的。
茶筅が柄の長いもので、茶筅通しの時に思い切りくに〜っと茶碗に押しつける。台子の柱に帛紗をむすびつける(これは遠州でもある)
杓立の火箸に鐶がかけられている。(石州はお香もすきだったので、いつでも釜をあげて香をたけるように)
茶筅皿の茶筅はおろさないままなので、その下にある茶巾が取りにくく置きにくそう。
全体に道具は武張って遠州よりもはるかに武家茶道。



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(ここに来るとき見るの楽しみにしているドングリの靴べら立て)

お茶は台天目で二服。
一服は玉舟和尚へ
もう一服は片桐石州候へ

(玉舟は玉室宗珀の法嗣 玉室は春屋宗園の法嗣)



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拝服席は濃茶と薄茶があるが時間があったので、先に点心を。
こちらの点心は外注でなく、お寺の畑で収穫した野菜を使ってお寺のお家の方々の手作りなのである。(普段でも予約でいただける)
石州公案の石州麺(油をつかわない素麺)と、揚げたそばがき?がとっても美味しかった。



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亡くなった茶友氏と来た時にはまだ咲いていた梅の木、この木を見ると彼を思い出す。


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本堂の横に昭和時代?からの毎年の石州忌茶会の席主の名前札が。席主は毎年かわるのだ。なにしろ石州流の流派はすごくたくさんある。令和元年から昨年の4年までの間が空白なのはすべてコロナのせいである。それもずっと歴史の一コマになっていくのだろう。


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濃茶席は新棟にて(ここで故茶友はお茶のお稽古してはったんやな〜)。
展覧席も用意されていて、ここで采配をふるっておられたのが、先日の正客K氏。さらに東美アートフェアでの仕事をさぼって?水屋手伝いのO商店のO先生までいらして、お互いに面識のある同志、M氏、S先生とわいわい道具談義楽しかった〜♪



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なにより並べられた道安→桑山宗仙→石州の子弟の流れの茶杓そろい踏みは圧巻、さぶいぼでるわ。こんな展覧の仕方、正客氏と席主様のお力がなければとても。

石州の独楽判(独楽の形の花押)というのも教えていただく。
茶杓も作れば竹花入れも作る、茶碗もつくればプロはだしの陶器香合も茶入も作る、、、遠州はアーキテクトだったが石州はアートクラフターだったのだな。

あと歌切れもたくさん書いていて、武張った道具から想像できない繊細な筆致。



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本席は古石州流の家元。片桐家家臣鉄砲組与力であった本庄家に伝わる流派とか。
ちなみにK氏はこの流派。
軸は玉室(玉舟の師)「生鉄崑崙雲外走」(まあ禅語なので意味はようわからん)、竹一重切りの花入れはやっぱり石州やな、、、の迫力。K氏のお計らいで私の大好物熊川でいただいた。ありがたし。底に釉薬たまりのある珍しい景色のあるもの。

ちなみに主茶碗は石州作赤楽「野狐」
これで茶を飲んだ正客のM氏、禅宗に詳しいので「野狐禅(禅に似て禅ではないよこしまな禅)」の説明を客みんなにしてくれた。

茶杓が極細、華奢。武家茶道ともおもえぬ繊細さ、銘を「ゆがみ」、同じく石州流の伊達家茶頭・三代清水道竿(竿どうかんとよばれる)の添え状付きがすごい。



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なぜか茶入が遠州、瀬戸飛鳥川手で銘を「雨柳」
銘の由来は近くで見てわかった。縦に何筋か、柳の枝をおもわせるしだれるような黒い模様が浮き出ているのだ。この茶入の挽家の蓋が青貝でこれまた美しかったこと。

さて、席待ちの間、あの最高な眺めの書院へ行こうと思ったら、その書院が薄茶席になっていた!


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薄茶席は伊佐派、正しく柳営茶道を指導してきた流派である。五代綱吉のころから茶頭をつとめてきた。初代は伊佐幸啄。そういえば昨年の茶会で幸啄の茶杓がでていたわ。

まさに将軍家の茶で、薄茶ながら真台子の茶入を使った点前をご披露。足がすり足でなく、仕舞のあのつま先を最後につける歩き方なのね。しかもお菓子を運ぶ、お茶を運ぶ、その所作がゆっくりで丁寧。帛紗は四方さばきで裏千家的。
お菓子が石州が好まれたという山椒餅(かなり複雑な味)、糊こぼしでおなじみの奈良の萬萬堂さんの。

流派にゆかりのある五人のお客様(以前ここで席主をされた方とか)に天目台で点てられたあと、われわれは点てだしで。お茶をいただいたあと、質疑応答など若さんと若いお弟子さん主導でされたのが面白かった。一番の話題はやはり若い人をどうやって茶道の世界へ呼び込めるか、、、だったわねえ。


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(書院の特等席から見えるユニークな庭園)

床が初代・幸啄の一行、古銅の花入れに石州が好んだという白菊が5本。茶席で菊だけというのは珍しいが、すがすがしくてよかった。


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記念のお土産にいただいた古帛紗。
慈光院裂〜大燈金襴に片桐家の鷹羽紋を組み込んだものでとても美しい。

今年も、いや今年こそ、くることができてヨカッタ。
ご縁をいただいたことに感謝。





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