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2023-11

唐招提寺の茶会 - 2023.11.01 Wed



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秋の大和路を行く。良い日和の西ノ京、唐招提寺へ。


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観月会やらなんやら、ここにはよく来ているのだが、今回は初めて唐招提寺でのお茶会に。


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今回なにがうれしかったかといって、鑑真和上像にまたお目にかかれたのがなによりうれしい。
なぜなら和上像には6月6日の忌日周辺の3日間しか一般公開されないお姿なのに、(で、今年も行きましたよ〜6月)この日のためにご開帳だなんて。
初夏に拝見するお顔と秋に拝見するお顔は光の加減でまた違って見える。まずは手を合わせる。



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和上さんの前で、東山魁夷画伯の障壁画をバックに岡本長老(管長にあたる)による、和上の日本へ戒律を伝えるための苦難の話を拝聴。はい、私、高校時代から「天平の甍」の愛読者であります。

しかしこの、和上が越えた日本海を描いた障壁画の<東山ブルー>は本当に美しいなあ。


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(講堂・ご本尊弥勒さんの修理のため中はからっぽ。令和8年完成とか)

最近亡くなられた谷村新司さんの「昴」ってね、あれ鑑真和上の歌なんだよ、と聞いた。ああ、なるほど、と納得できる歌詞だわ。

  ♪目を閉じて何も見えず、、、

       、、、荒野に向かう道より他に見える物はなし、、、



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さてまずは薄茶席。
鎌倉時代の重要文化財建築、この細長い東室とよばれる10間の間で。


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ここに立てられた屏風には、毎年5月に行われる団扇撒きの原画がはりつけられている。各界の方々の作品で、プロの画家もあれば、漫画家のも、絵の素人のも、大宗匠のも。そういえば私の知人の日本画家さんも描いてたなあ。


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東大寺別当(管長)だったころの北河原公敬さんのも発見。やっぱり観自在菩薩〜(修二会の南無観コーラス思い出す)


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立礼席で、立礼の棚がこの校倉造りをモチーフとしたもので面白い。
席主は尼崎と八ヶ岳南麓に窯をもつ和田桐山さん。
唐招提寺では、和上のおられる御影堂を長らく工事していて(昨年まで)そこで出た土を使って色々焼き物を作ったそうだが、それをされたのが桐山さん。



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今回茶会に使われる土でできたものはすべて、その御影堂の土で焼いた物なのだそうだ。かつて唐招提寺では広大な境内に瓦を焼く窯もあったそうで、焼き物にむく土なんだろう。
軸は岡本長老の「永寧」に唐招提寺の軒丸瓦の拓本。(寧楽好きにはたまらんな)

その前においてあった鴟尾を模した花入れ(桐山)が一番印象的。だって、あの天平の甍ですもの!
それこそ唐招提寺の茶会といえるもの。


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舟型の釜もよかった。唐招提寺所蔵、川邊庄造作、ちゃんと舟の艫も舳先もあって、鑑真和上が海を渡ってこられた景色を想像する。蓋のつまみが団扇撒きの宝扇のハート型なのも泣かせる。

薄器の棗も塗りでなくて、御影堂の土で作った焼物。截金の上に透明釉をかけてあり、あたかも蒔絵に見える。
茶杓が先だって台子の茶を見せてもらった(慈光院)古石州流の14代の作、「翁草」。
(和田家とつながりがあった?)

一口に御影堂の土といってもさまざまで、また作品もいろんなテイストで、絵付けあり、陶器っぽいのありで面白い。御影堂の襖絵の東山ブルーを再現したような色の茶碗もあり。私がいただいたのは、御影堂小座敷の襖絵になっている和上のふるさと、揚州の景色の絵付けであった。


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おそい萩の小径を通って本坊へ。


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ここは前だけ通るが中へは通常は入れない。なので今回初潜入、濃茶席である。
席主は奈良の先生だそうで、舟型の大樋の水指を見て、鑑真和上の艱難辛苦の渡海に思いをいたし席主を引き受けられたとか。


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一番印象的なのがお菓子。
菊屋さんの誂え菓子だが、銘を「滄海」
見た目は普通の薯蕷饅頭だが、中の餡がなんとあの東山ブルー!
はるばる和上が越えてこられた海の色を思う。


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(名物の蓮は終わるとこのように菰をかけるのね)


主茶碗が直入さんのあの焼貫、やっぱり唇が切れそうなエッジだったわ(^_^;
桃山の志野に覚入がよび継ぎをしたのも面白かった。
軸は玄々斎の円相。


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本坊をでるとすでに夕刻、大和の秋の夕である。
とても心地よい。


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最後に香芝の卯の庵さんの点心をいただいて、、、


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お約束の、おほてらのまろきはしら、、、(by 会津八一)をじっくり鑑賞してからお寺を辞す。

良き大和の秋の1日。



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