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2023-11

東京で若い茶人さんの茶事 - 2023.11.13 Mon

何度か、うちの茶事にもお弟子さんと来てくれたことのある東京の茶友さん。お若いのにたくさんのお弟子さん、しかも多彩な職能のお弟子さんがおられる。彼自身もお茶の教授者ではあるけれど、お茶にまつわるあれこれ、いろんなイベントをリアルでネットで仕掛けるイベンターでもある。
かれこれ10年以上前からその存在は存じ上げていたが、その頃は彼もまだ今より若く、その破格な活動に顔をしかめる先達者もいただろうと思う。しかし、そんな重圧をものともせずに今まで続けてこられた活動は多くの若者を茶の湯の世界にひきよせて、いまや一目おかれる存在になったと思う。

一度茶事によんでね〜とくりかえし言うもんだな(^_^;やっとお招きいただいた。
場所は東京、彼が道場にしている大きな数寄屋のお家である。



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 数寄屋の一室の壁をまるごとガラスのサンルームにしたという待合には挽きかけの茶臼が!
一気に口切り気分になった客はわいわい言いながら、それぞれごりごり臼を挽く。反時計回りだよね、挽く早さは、、、早すぎると熱をもって風味がそこなわれる、、、云々蘊蓄大会。ここでもう客の心をわしづかみ。
待合には小林逸翁の「天衣無縫」の軸。それまでのいわゆる近代数寄者と異なり、普通の人が日常生活の中で楽しむ茶の湯をひろめようとした逸翁、なにかご亭主に通じる物があるのかも。



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大きな備前の鉢が蹲居になっていたが、これ、なんと私も存じ上げているところの(茶入も持ってます〜)出雲の陶芸家、安喰ヒロさんの作品。なにかの東京のイベントで初対面であったにもかかわらずぽんとプレゼントしてくれたんだとか。ヒロさんには一見して感じるもの、響き合うものがあったに違いない。

本席は八畳の広間にて。「関〜南北東西活路通」は孤篷庵の今のご住職の字。
本日の客は皆茶事の手練れ、つわもの揃い、みんなご亭主よりはるかに年上、きっと茶事に招くのにちょっと「関」を越えることを求められているというご心境か?(^_^;
そして茶壺。脇床に飾られた香合はリモージュという彼らしさ。
格式高く紹鴎棚。(これの扱い、私はあんまりできない)これに入れるべき背の低い水指は、オールドノリタケのおそらくボンボン入れ?の見立て。



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懐石方もお弟子さんである。
普通炉開きには汁は白味噌がお決まりだが、この日の関東は11月というのに夏日の暑さで汗まみれ、塩からい赤だしがほんまに美味しかった。心遣いがにくい。

二椀目の汁がカボチャのすり流しになっていて実がチーズ!とか、魚のすり身入り蓮根餅の煮物椀とか、パルメザンチーズをふりかけたケールとか、八寸の里芋はバルサミコをまぶしてあるとか、思わず参考にと、メモメモ。この懐石がまたご亭主のお茶に合っているんだわ。さすがの師弟関係。



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(バジル入りの白和え!)


水屋のお弟子さんは、大学で「数寄とは?〜現代数寄者とは?」について論文執筆中。その論文制作中、私とちょっとしたご縁があって、本日お顔を見せてくれた。クローズドのYouTubeで論文内容を発表されたのを拝見、面白かった、ほんま。はやくペーパーになった論文を拝見したい。

後座
南米の七宝的花入れに、今まだ咲いている芙蓉、ヤブカラシの照り葉、桐の実。

ちょうどお茶を練っている姿が障子を背景に逆光シルエットになって、絵になっていた。少し前屈みに丁寧に。いろいろアバンギャルドな試みもたくさんされて、イベンターでもあると言ったけれど、やっぱり基本は茶人なんだなあ、、、とそのお姿を見て思った。

碗なりの粉引で、久々に一碗を回しのみ、ここのところ各服点てばかりだものね。



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さて、薄茶は花月の員茶(かずちゃ)のご趣向で!
大きな折据に十種香札のうち5枚をいれて、当たった人がお茶を飲むという。めったにする機会のない員茶なので、これもあれはああだ、これはこうだ、と客のなかで大騒ぎ。盛り上がって楽しかった〜。これに使った茶碗が朝日焼当代のあの月白釉の茶碗だったのにひそかに感激。大騒ぎのうちに楽しくお開きとなる。ありがとうございました。



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この茶事をふりかえると、名物はなくとも「胸の覚悟一、作分一、手柄一」という「山上宗二記」の言葉を思い出した。(お弟子さんが執筆中の論文のことを考えていたので)利休に回帰する本日のご亭主もまさしく<現代>数寄者のお一人に違いない。




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