fc2ブログ
topimage

2023-11

東福寺展2023〜京都国立博物館 - 2023.11.21 Tue

今頃の東福寺はきっと紅葉を見る人で大賑わい、通天橋などは橋が落ちやしないかとおもうくらい押し合いへし合いなんだろうなあ、、、と思いつつこの時期に東福寺の展示をぶつけるあたり、京博さんもなかなかなるなあ。


IMG_0684.jpeg


伽藍づらともいわれる東福寺はとにかく広い。ほんまに広いのでどこからどこまでなのか把握できないくらいに。今回はその仏教美術の宝庫のお宝展示。

主に、開山となった聖一国師・円爾弁円(えんにべんねん)とその師匠である禅宗では超有名な南宋の無準師範(円爾は南宋で無準に6年間師事したのち帰国)との海を超えての交流と、室町の雪舟と並び称された絵仏師・明兆の二本が大きな柱かな。

ちなみに「東福寺」は、、
「洪基を東大寺につぎ、盛業を興福寺に取る」
東大寺と興福寺からそれぞれ一字もらった名前、当時の最大権力者・摂政九条道家の東福寺建立発願文である。


IMG_0688.jpeg
(前の物体は、通天橋の一部。紅葉を見るときはこんな感じになる)

円爾と無準師範と言えば有名な逸話があり、「板渡しの墨跡」として有名なのだが、その墨跡そのものが出ていたことに感激(国宝)。1242年、無準の径山(きんざん)万寿寺の寺塔が火災で焼失したとき、円爾はその復興にと、博多(当時博多承天寺にあり)から板1000枚を送った。それに対する謝礼の尺牘(手紙)なのである。

無準は円爾の才能を愛していたようで、与えた印可状(国宝・これも前期展示あったらしい、、見逃した)は「大宋国と日本国 天に境界はなく 大地に果ては無い、、」、また帰国に際して、日本での布教の礎となるであろう寺院のために扁額(方丈、首座、栴檀林、勅賜承天禅寺など)、や牌(告知板・上堂、煎点、点湯など)のお手本を持たせたりした。(これも展示あり)

海を越えた師弟関係に、血の通ったとてもあたたかいものを感じる。またそれだけ円爾には無準がみとめるだけの才能があったのだろう。


DSC00133.jpeg


また無準から円爾に贈られた「大宗派図」(重文)は、釈迦如来から円爾にいたる法系図で、馬祖やら南泉やら趙州やら百丈、黄檗、、、とおなじみの禅僧の名前をたどるのも楽しい。

ちなみに釈迦の下が「西天四七」になっていて???となったが、4x7=28,西天二八とは釈迦から28代目の達磨大師のことであった。(^_^;

ちなみに同時代の禅僧で交流があったのが、蘭渓道隆(この前光悦会で墨跡みた・鎌倉建長寺開山)、無学祖元(無準弟子)、兀庵普寧(これも墨跡たまに茶席で見る)、、、と綺羅星なのである。

無準の遺偈(展示あり)に「生まれたときなにもなく 死ぬときもなにもない、、、あえて問うなら天台に石橋あり」



DSC00141.jpeg


さてお次は明兆であるが、明兆の代表作「五百羅漢図」、その羅漢こそ天台(山)の石橋に住んでいたとされている。それを知ってこの遺偈を読み直すとまた別の感慨あり。
この五百羅漢図を網羅した絵はがきは、数年前東福寺でもとめたものである。(いつだったか、どんなシチュエーションだったかさっぱり記憶にない(^_^;)

一幅の10人ずつの羅漢さんを、計50幅描いたわけで、45幅は東福寺に、2幅は根津美術館に、別の2幅は狩野孝信補作(東福寺)、、、で残りの1幅が行方不明だったのが、近年ロシアのエルミタージュにあることが確認されたのだ。海をわたっていたが、とりえあず50幅そろったわけで、すごいわ。


IMG_0687_20231115232855442.jpeg


今回見たのはそのうちの3幅。いずれも10人のうさんくさいおじさんたちが、なにか愉快なことをしてわらったり楽しんだりしている、、、といった風情で、くすっと笑いたくなるのだ。

明兆は淡路島出身、南北朝〜室町に活躍した絵仏師で、雪舟より少し前の世代。雪舟は小学生でも知っているが?明兆はいままであまり知られてこなかった。でも「なんでも鑑○団」によくでてくる名前なのでなんとなく覚えていたが、すごい絵を描くな。知らずにみていた蝦蟇・鉄拐図も明兆やったんや。この絵は後世曾我蕭白なんかに絶対影響与えている。もっと知られてもいい絵師だと思う。

現在東福寺では縦11mにおよぶ明兆の代表作、大涅槃絵が公開中とか。
う〜ん、行きたいが、ちょっと人出もこわいし、悩むところやな〜、、、




NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (15)
茶の湯 (412)
茶事(亭主) (86)
茶事(客) (179)
茶会(亭主) (18)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (96)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (111)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2024 (3)
京都めぐり2023 (33)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (15)
美術館・博物館 (148)
奈良散歩 (131)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (61)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2024 (3)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (12)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
熊野三山巡り (2)
有田2022 (1)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (6)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)
春日若宮おん祭2023 (3)
春日若宮おん祭2022 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR