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2023-12

奥嵯峨にて紅葉・時雨の茶会 - 2023.12.07 Thu



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奥嵯峨にお住まいの陶芸家・N氏に、うちの紅葉がピークを迎えるので、と茶会にお招きいただく。今年5月の若葉の候にお招きいただいて、はや半年、奥嵯峨の風情漂うたたずまいのお宅にうかがうのも恒例になってきてとても楽しみである。


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暗い玄関を入ったところで振り返ると嵯峨野の竹林に紅葉の赤が映える。美しい眺め。


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大きな火鉢を待合にご用意してくださっていた。ほんまこの季節はありがたい暖である。藁灰もご自分で作られたそうだ。(むか〜し、私も一度挑戦したが、なかなかむつかしいよ、これ)


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待合の床に、開炉の茶会ということで、色づいた柚子を。
掛け物はモダンアート。いつもここからわくわくさせてくれる。


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腰掛け待合に座すときからぱらぱらの時雨、席中にては激しい驟雨となり、竹林や露地をたたく雨音が心地よい。紅葉の季節のしぐれはなおさら。大げさだが、日本に生まれて、こんな雨の風情を楽しめる機会にめぐまれて、幸せだなあと思えるのである。


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席入りしたお茶室はどこからどこまでも表千家の不審菴写し、平三畳台目の小間である。ただし不審菴は風炉先に茶道口がある変わり種だが、そこだけはまっとうな?位置の茶道口。


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茶室内は雨もあって暗く、御自作の灯火器の灯りがほのかに空間を照らす。

以前までは濃茶と薄茶だけであったが、今回バージョンアップの炭手前付き!
N氏は遅くに茶の湯を習い始められてまだ日は浅い方である。炭手前の稽古も2,3回しかしていないそうだが、果敢に挑戦される。


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(この灯火器は我が家のを見て似せて作られたとか、光栄である)

それにしてもお母上の残されたこの茶室で人を招いて茶会を頻回にすることになろうとは、ご自身も思っていなかったとか。人生なにが契機になるかわからんから面白い。契機といえば、炭手前をしよう!と思われたのは侘びた阿弥陀堂釜をさるところから譲り受け、それをお披露目したかったからだそうだ。侘びた炉縁と相まって、小間の茶室によく似合う。


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ご用意くださったお菓子は聚洸さんのおだまききんとん。錦秋の風情にて。
作陶のお手本に、と昔入手された大井戸で濃茶をいただく。前回はイギリス人のS先生がこれで飲まはった。遠慮がちな高台内側の梅花皮が上品。S先生といえば、N氏とも共通の友人であったベニシアさんの話になる。残念ながら今年亡くなられたが、大原暮らしといえばまず思い浮かぶ方。N氏とはとても大切な友人関係であったという。

水指は薄暗い茶室で存在感を発揮する白い粉引の梅壺型。もちろんご本人の作品。色々思うように道具を作られるってほんま、うらやましい。


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中立の露地から見上げた玄関先の紅葉。
このころには時雨もあがって、秋が一歩、また深まる気配になる。


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後座で薄茶を。
床には瓢に山帰来の赤い実。ここ、嵯峨野では少しあるけばいろんな植物、花、実に会えるのがうらやましい。ちなみにこのヤマブドウはお手洗いに投げ入れてあったものだが、私はこの葉っぱも蔓も実も絵になるこれがほしくてたまらない。ここでは裏山にいくらでも生えているそうだが。

後座のお菓子は有平糖と、初めていただいた亀屋良永(御池煎餅の方)の「瓢々」という瓢箪型のお煎餅。これおいしいの。ふつうの煎餅と違うな、、と思ったら山芋を使ってあるのね。御池煎餅も食べ出したらとまらないが、これもとまらない予感。こんど買いに行こう(^_^;

作品の唐津写し、塩笥、、、でいただく。濃茶も薄茶二服も丁寧に一人ずつ、お話しながら点ててくださる。私もご亭主に一服差し上げたり、、、気がつけばいつのまにか四時間!懐石なしだけれどほぼ茶事、これはいつものことなのでその心づもりで来ている。ご連客もお茶大好きな方々なので、お茶の話をしだすととまらないのである。

かくして濃密な茶の時間はお開きに。今回は炭手前付きの進歩、さらなるバージョンアップを期待しつつ次回のお招きを待たなくっちゃ(*^_^*)



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帰り支度の玄関に、さきほど茶室にあった灯火器がお見送り。
外に出れば十六夜の月、広沢池の上にぽっかりうかんでいるのも楽しみながらの帰路であった。



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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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