fc2ブログ
topimage

2024-02

「謎解き奥高麗茶碗」〜根津美術館 - 2024.02.28 Wed



IMG_3571.jpeg


久しぶりの根津美術館(東京で一番行っているかも)。


IMG_3573_2024022519521232f.jpeg


今回気合いがはいっているのはテーマが「謎解き奥高麗茶碗」だからだ。いっしょに「魅惑の朝鮮陶磁」も開催。ただこれは今までの復習。(もちろんええの出てたよ。利休井戸香炉「此世」とかも)



IMG_3572_202402251952126d3.jpeg


実は何年も前から「奥高麗茶碗」のイメージがもひとつはっきりしないので、いろんな本読んで人に聞いてしてたけれど、すっきりしない。もちろん唐津であることには間違いなのだが。
もう一つの疑問は奥高麗に平茶碗はありえるのか?ということ。一つ「奥高麗」と書いた平茶碗を持っていて、土は明らかに唐津、釉薬は枇杷色、でも平茶碗なんで奥高麗と人にいうのもちょっと遠慮してしまうのだ。

典型的な奥高麗のイメージは熊川なりの枇杷色の釉薬だったので、今回の展示に平茶碗はもちろん、本手瀬戸唐津、皮鯨、絵付き、沓形の茶碗まで含まれているのにびっくりした。ますます奥高麗がわからない。


IMG_3619_20240225195222bac.jpeg


西田宏子先生(根津美術館学芸部元部長、現在顧問)の図録の解説を読んで、ここで「奥高麗」というのは、「唐津焼の茶の湯のために作られた茶碗」と定義しておられて、ならば本手瀬戸唐津も平茶碗も奥高麗にはいる。
思えば唐津は初期(1600〜1620年)以降は、懐石道具や日常食器にシフトして大量生産しており、茶の湯茶碗に特化したものは少ない。ゆえに茶の湯のための茶碗=奥高麗なのか。
奥高麗のちゃんとした定義って人によって色々ではっきり決まっていない。発掘調査など今後さらに進めばその定義も変わっていく可能性もありつつの奥高麗。
(茶友によると)林屋晴三先生は、奥高麗でなく潔く唐津とよぶべきとおっしゃってたそうだ。(もっとすっきりする)



IMG_3581_202402251952156c9.jpeg
(杜若の芽がでてる)


しかしだれが奥高麗と名付けたかは不明で、雲州蔵帳に初めてその名がでてくるとか。(奥高麗として有名な「深山路」)
文禄慶長の役の頃、日本ではまだ熊川茶碗は使われていなかったのに(17世紀以降)、どうして奥高麗は熊川なりが多いのか?



IMG_3587_202402251952177b9.jpeg


西田先生の時期分類によると、
初期の奥高麗は、慶長の役のあと来日した朝鮮陶工集団が、京都からの注文を受けて、日頃朝鮮で作っていた茶碗(=たまたま?熊川)を唐津で焼いた
→彼らが帰国した後(日本に残った陶工もいた)唐津の陶工が美濃陶器の影響もうけつつ焼いた
(皮鯨、平、鉄絵、沓形など)
→完成期・石ハゼ、巣穴を人工的に作る。作行きがさまざま、一碗ずつバリエーションありすぎ
(「深山路」「三宝」)だから奥高麗ってよくわからないのね。
→後期定型化 初期の熊川なりの作風を残すもの(もひとつよくわからない)


IMG_3589_20240225195220c44.jpeg


こうやってまとめると展示を見てさらに混乱した頭が少しすっきりした。(私的解釈なので間違ってたらゴメン)そうか、京都の人の嗜好の変化で(伊万里ができちゃったし)唐津で茶の湯の茶碗を焼いていたのは20年くらいでしかなかったのね。その短い間に朝鮮の流れを引く茶碗が唐津で作られていたと思うとなにやらいとおしい。この春にはまた唐津やきもんまつり行くし、より深く楽しめるんじゃないだろうか。


IMG_3593_20240225195220914.jpeg


コロナ以降開いていなかったNEZUcafeにも久々に行けてよかった。


<おまけ>藁ぼっち または 稲藁ぼっち

根津の庭園のあちこちにこんなものを発見。何かを隠すためかしら?と謎に思っていて、翌日遠州さんの家元のお庭でも同じのがあって思わず聞いた。


IMG_3583_20240225195215d81.jpeg



「藁ぼっち」
元は五穀豊穣を祈って稲藁で作った物、現在は冬の庭の彩りとして松竹梅の形をかたどった飾りだそうだ。(12月〜3月ごろまで)ひとつ賢くなった。



祇園一力で兄さん茶会2024と茶屋遊び - 2024.02.26 Mon



IMG_3510_20240223225606680.jpeg


ご存じ祇園一力、花街随一の格式の高さを誇るお茶屋さんどすぅ〜(^_^;


IMG_3512_20240223225609586.jpeg


一見さんお断りの茶屋の、この暖簾を裏から見るのがステータス。

さて毎月23日に(にーさんの日)祇園一力の裏の仕舞屋で月釜をされている兄さんことNJさん、年に一度2月23日に盛大に茶会をするのがすっかりお気に入り、1年前に早今年の記念茶会を一力で、と決めてはって、そんな先のこと、、、と思いながら申し込んだら、、、1年って早いわね〜。



IMG_3514_2024022322560926c.jpeg


一力はなんどか潜入したことはあるけれど、四畳半の茶室があるとはしらなんだ。壁がベンガラ、天井は黒い拭き漆?の茶室とは言え艶っぽい小間。
まずはこちらで薄茶席。

花街に春屋宗園の軸がかかる〜。(春屋は古渓宗陳とともに利休参禅の師)
「春到百花為誰香」
ええ軸や。
この座敷には床がないので壁床風になっているのが似合っている。そばにかかる山田宗偏のサインが底にある花入れには北野天満宮の梅一枝。


IMG_3560_202402232256290e7.jpeg


炉縁と祖母懐焼の水指はNJさんが「お友達」という土岐二三。(にいさんだけに)
八代宗哲の甲に裏菊の蒔絵は天皇誕生日だから。(なんの休日か忘れとった)淡々斎の茶杓も「君が代」。
釜は与次郎百回釜(本歌を今年見た!)の写し。
お茶碗も十色で、一入の黒とか黒織部とか、讃岐で指導した仁阿弥道八の「讃窯」の六角印のある茶碗とか。私は了入の赤筒、祇園らしくお団子の模様。
お菓子はやわた走井餅さんの苺大福。いちご一会に掛けたとか(^_^;


IMG_3519_20240223225610bd9.jpg


茶席のあとは大広間で4組まとめて大宴会。きれいどころいっぱいどすえ〜♪


IMG_3551_202402232256237f2.jpeg


あとはたくさんの舞妓ちゃん、芸妓さん、姐さん方がいりみだれてお酌してくれはりまっせ〜。


IMG_3526_202402232256110ef.jpeg


お弁当は菱岩さん。


IMG_3530_2024022322561340b.jpeg


きれいな芸妓のお姐さん。祇園甲部はレベル高いわ。
(スミマセン、舞妓さん芸妓さんの名前、全然わかりまへん)


IMG_3535_202402232256163c8.jpeg


歩く京の伝統工芸広告塔の舞妓ちゃん、芸妓さんの衣装や装飾品にもっぱら注意はいくの。このぽっちりはもう何年も(100年以上とか)あちらの置屋、こちらの置屋と伝えられ使われ続けたものなんだそうだ。


IMG_3536_20240223225617b1c.jpg


姉さん舞妓さんの髪型おふく。
妹分さんの割れしのぶの妓はいなかった。


IMG_3552_20240223225625394.jpeg


季節の梅の髪飾りもいろんな種類があるのね。


IMG_3553_20240223225627e40.jpeg


こちらのぽっちりは光琳菊
螺鈿やら翡翠やら珊瑚やら。この赤に銀の摺箔の帯揚げ好きで、いちどこの布で小物入れを作ってもらったことがある。


IMG_3555_20240223225628dc6.jpeg


なんや後ろ姿がよろしいなあ〜。


IMG_3546_20240223225620392.jpeg


宴もたけなわ、みんな茶会に来たのかお茶屋遊びに来たのか酔っ払ってわかんなくなってきたころ、舞妓ちゃん、芸妓さんの舞。
祇園甲部は井上八千代さんだから、どこか仕舞っぽい。


IMG_3549_202402232256229df.jpeg


はい、ご存じ ♪月はおぼろに東山〜


IMG_3531.jpeg


仮名手本忠臣蔵で一躍有名になった一力は、そこここに忠臣蔵へのオマージュがある。
この徳利にも<千代ふとも名にかくれなきもののふの面影残る一力の宿>と。



IMG_3568_202402232256313f5.jpeg


お土産にいただいたこちらはおなじみいづ重さんの花寿司。美しい上に美味しい。

思えば10年くらい前、まだ祇園小路の火の見櫓の屋根があるだけの外で、暑い夏も寒い冬もお茶一服に通ったっけ。今は一力裏の仕舞屋になったが、あの頃がとても懐かしい。
今でもどんどん交友を広げて、若手の面倒を見て、祇園の姐さん方にも一目置かれるますます意気軒昂な兄さん、来年はまた上七軒らしいから、元気でがんばってまた行きますよ〜。



IMG_3639.jpeg


久々のお茶屋遊び、これも兄さんのおかげどすぅ〜。おおきに〜


三嶋亭にて初すき焼き - 2024.02.25 Sun



IMG_3249_20240217210409b2f.jpeg


寺町三条、京都人なら何度もこの店の前を通り過ぎているはず。祇園祭のお稚児さんの休憩所にもなっていて、お稚児さんが中で休んでいる間、馬が外で待ってたり、、。
でも三嶋亭のお肉はデパートでも高いしなあ、、、と通り過ぎるだけであったが、、、、


IMG_3250_2024021721041201e.jpeg


機会あってついについに三嶋亭初潜入!


IMG_3269_20240217210430d67.jpeg


玄関から下足番さんまでおられて、こんなに奥深かったのか、、、とびっくり。なんでも経験しておくもんやねえ。


IMG_3252.jpeg


個室は椅子席になっていて(座敷席もあるそうだ)足が楽。
外国人のお客さんも多いそうだから。


IMG_3254.jpeg


天井の造りも凝ってるわ。
なにしろ明治6年この地で創業、以後ずっとここですき焼きはじめ牛肉料理を提供している建物はりっぱな数寄屋。(食後探訪)


IMG_3255_20240217210415020.jpeg


突き出しに節分のお豆と牛肉の佃煮。さすが三嶋亭だけあって佃煮も柔らか。


IMG_3256.jpeg


お待ちかねの牛肉〜♪


IMG_3259_202402172104196d7.jpeg


仲居さんが目の前で焼いてくれる。
美味しい〜♪大きい〜柔らかくてジューシー(日頃切り落としの牛肉しか買ってないしね(^_^;)


IMG_3257_202402172104191a6.jpeg


箸置きが三嶋亭のシンボルのランプ。


IMG_3260_202402172104218b4.jpeg


すき焼きの定番、シラタキ、タマネギ、豆腐、ネギなどお野菜もたっぷり。
ご飯には香物以外にも、牛肉のそぼろもついていてさすが。
もうお腹一杯である。ごちそうさま〜。


IMG_3261_20240217210422274.jpeg


今後来る機会もないかも、、なのでしっかり数寄屋の建物もチェック。


IMG_3265_2024021721042530d.jpeg


船底天井など、あちこち違うテイストの意匠、かなりこりにこってる。



IMG_3264_20240217210424923.jpeg


漆塗りのテーブルなど調度も。


IMG_3267_20240217210427439.jpeg


翁の面に青海波の襖〜。


IMG_3268_2024021721042870c.jpeg


帳場になっているあたりの天井がまた面白かった!
いや〜京都の老舗、奥が深いわ、畏るべし。

外に出たら建物の外観を写真におさめたい観光客がいっぱい。そこへ店から出て行く快感(^_^;〜(めったに感じないのでユルシテ)



真葛窯尚古軒〜パリ跡見茶会 - 2024.02.24 Sat

馬道を東の方へのぼる。ちょうど京都女子大の裏くらいになるこのあたりは河井寛次郎記念館や諏訪蘇山さんの窯や京焼のメッカであった。(1965年以降公害問題などで現在は中心地は山科の清水焼団地に)


IMG_3229_2024021719490773a.jpeg


坂なのであちこちの狭い生活道路も坂である。
右大佛は、方広寺の大佛だろう。(もちろんもうない)
左大津山科、今ではそっち方面が京焼のメッカだ。


IMG_3231_2024021719491059f.jpeg


その中でも現在も当地にてご活躍の真葛窯、江戸時代から続く京焼のお家で、ご当代は6代目真葛香斎さん。(途中分かれて横浜にいった真葛香山も蟹の焼物で有名)
一度こちらの茶会におじゃましたのはなんと6年前!ご子息の真一さんが根津美術館で開催された花月茶会跡見であった。たぶんそのご縁でご案内いただいたので久々に訪問。


IMG_3232_20240217194910f9b.jpeg
(真葛の扁額は陶板、表千家の即中斎)

待合にはなんだかお知り合いがいっぱい(^_^;
かかっていた扇は太陽と青海波のトリコロールになっていた。(↓下のパンフの表紙)


IMG_3235_202402171949131b7.jpeg


昨年秋、真一さんをリーダーとした「京都茶の湯への誘い」という京都の茶の湯にまつわる老舗13軒が一堂に会しパリでイベントを行われたその跡見の茶会だそうだ。
(YouTubeに詳細あり→https://youtu.be/2dva107Y1R4?si=RTF-4txtF2QrJqyc)
(広報冊子→https://saas.actibookone.com/content/detail?param=eyJjb250ZW50TnVtIjozNDM2ODZ9&detailFlg=0&pNo=1


菓子(鍵善)・釜・畳・昆布・白味噌・指物(一瀬小兵衛)・酒・茶(辻利)・扇・薫物・醤油・漬物・焼物(真葛)というラインナップ。それぞれのお店は広報冊子見てね。みんな有名どころで若手が頑張っているところ)


IMG_3226_20181028234423bfa_20240217194905d20.jpg



広間の茶室尚古軒
掛け物は清巌宗渭の一行「千林處々花」
表千家初釜でかかる軸は宗旦の(春入)千林處々になっているそうで、本来は花(秋沈万水家々月と対句)。
清巌和尚と宗旦は仲良かったから相照らす感じになっている。そのかわり中回しが鶯柄とか、お菓子が鍵善さんの鶯の練り切りとか楽しすぎる。



IMG_3240.jpeg



香合は横浜真葛の祖でもある幕末の名工長造。下に敷いた釜敷きがトリコロールなのも注目!
水指がご当代の超絶技巧・透かし彫り瑠璃交趾。棚が知恩院の古材即中斎好扇棚(一瀬小兵衛)。



IMG_3236_20240217194913c24.jpeg


干菓子もパリだけにフォションのマカロン。
これをいれていた七宝透かしの重箱は真一さんの作品。
薄器が一瀬さんの梅の木溜塗大棗、裏が銀彩、(久田)尋牛斎が甲に「鶯聲」と。
茶杓・碌々斎北野30本のうち「照星」、菅公11歳の時の漢詩から、これも梅つながり。


IMG_3241_20240217194916307.jpeg


二服いただいた茶碗はそりゃもう売るほど(^_^;あるからね。主茶碗は左入の筒「早蕨」だったが、真葛の歴代、ご当代、真一さんのたくさん楽しませていただいた。私はご当代の祥瑞と呉須赤絵の写しで。私も好きな日本画家の山本太郎さん(桜川のシテが掃除機もってたりする絵を描く)と真一さんコラボの、琳派の富士山背景美保の松原にドクターイエローが疾走する茶碗にはみなさん笑顔に。

尋牛斎が北野天満宮で釜を懸けたときに先代に作らせたという氷梅(氷割れに梅の花を散らす)の茶碗が美しかったな。

写真の面白い形の茶碗は真一さんの「三昧碗」というらしく、絵つけも様々。肝はこれでワインも飲めればスープも飲める、ということをパリでアピールされてきたのね。

京都の文化に興味をもつフランス人は多いのできっとパリでのイベントは大盛会だったことだろう。白味噌や鰹節、漬物まであるのがミソ(しゃれではない)やね。是非広報冊子(上記)も見てね〜。



IMG_3246.jpeg


帰り道、徒歩圏内だったので河井寛次郎記念館に久々に行ってみた。ここは住居としてみるととてつもなく魅力的。(京都移住前にもよく行った)


IMG_3248_20240217194920639.jpeg


登り窯も久々に見て、、、


IMG_3247.jpeg


ここの猫様(えきちゃん)にガン飛ばされてとおせんぼ(^_^;



ふりそそぐ薄紅のシャワー〜城南宮2024 - 2024.02.23 Fri

平安の昔、白河天皇が鳥羽離宮をこの地に、そして貴族たちも別荘をかまえた鳥羽に当時から信仰を集めた城南宮はある。(宮城の裏鬼門の守護でもある)

昨年枝垂れ梅の良い時期を逸したので、今年はこまめに情報をチェック、20日、ベストタイミングでみることができた。(暖冬もあり、今年は早い)



IMG_3415_2024022200435409f.jpeg


なので今日はひたすら枝垂れ梅の画像がつづきます。だって言葉を失うくらいに夢のような景色だったんですもの。


IMG_3423.jpeg


空からふりそそぐ薄紅色のシャワーを浴びたようなここち


IMG_3450_202402220047526cb.jpeg


向こうの方も薄紅色に煙る。


IMG_3404_20240222004351193.jpeg


ほんとうにシャワーを浴びた心地になりたくて、下から撮ってみるとこのように。


IMG_3422_202402220043565c5.jpeg


うわああとしか、言葉がでてこない。


IMG_3428_20240222004359c0d.jpeg


もちろん白い雨も美しいよ。


IMG_3435_20240222004404364.jpeg


白は滝の水が飛び跳ねるようだ。


IMG_3416.jpeg


薄紅と白の競演もあり。


IMG_3421_20240222004357bbf.jpeg


今年ピークのころに来ることができてよかった、、、


IMG_3438_20240222004407047.jpeg


何年も前から気に懸けている一本だけある紅梅
なかなか大きくならないねえ。がんばれ〜。


IMG_3441_20240222004410afc.jpeg


早春の夢見心地、夢見心地


IMG_3444.jpeg



IMG_3455_2024022200441617c.jpeg


そして多くのカメラマンがねらう、背景薄紅、緑の苔に散る真っ赤な椿
目という優秀なカメラにはかなわないから、是非この季節見に来て!


IMG_3447_20240222004413001.jpeg


真っ赤な椿自体も緑の葉に映えて美しい。


IMG_3459_2024022201074755b.jpeg


 あんまり梅の写真ばかりなので良いわけ程度に(ゴメン)神社の美しい檜皮葺の屋根も載せておこう(^_^;


IMG_3469_20240222010750ec8.jpeg


そして今年も入り口近くで植木市


IMG_3467_202402220045174f7.jpeg


枝垂れ梅の苗木もならぶが、ここまで立派になるのに何年かかるのかなあ。





讃岐国でお茶〜 - 2024.02.22 Thu



IMG_3166_202402131639491f5.jpeg


海を渡りました〜♪(まあ瀬戸内海ですけどね)


IMG_3170.jpeg


実家のある岡山からマリンライナーで1時間弱、30分おきにあるのでこれは便利だ。たどり着いたのはお久しぶりの高松。小学校時代には遠足が栗林公園だったりしたのでなじみがある。ただしあの頃は宇高フェリーだったな。


IMG_3171.jpeg


高松の料亭で季楽茶会というのを不定期にされているというので(茶友さん何人かすでに行かれたよし)行ってみよ〜ということになった。
高松駅からなら歩いてもいけるかな、という便利なエリアに、、、おお、なんだかすてきな数寄屋の建物。


IMG_3194_2024021316400470f.jpeg


料亭二蝶さん。
堂々たる「料亭」である。ここのご主人が武者小路千家のお茶人さんで、料亭での茶会の他、栗林公園の掬月亭、日暮亭で茶会をすることもあるとのこと。スタッフの方々にも茶事教室をひらいてトレーニングをされているというから、本格的な茶席だ。


IMG_3192_202402131640065e2.jpeg


昭和21年創業の数寄屋造り、国の有形文化財にも登録されているとか。庭も変化に富んで植栽が良い感じだ。


IMG_3175_20240213163955825.jpeg


わお〜!の大広間。ここが待合。
ここは450坪もあるらしい。ここに通されるまでに迷路のような廊下、小座敷にはそれぞれの室礼が。官休庵の家元だけはあまり知識がなくて、軸もあったけれどごめん。


IMG_3174.jpeg



待合のくみ出しは中に金柑の砂糖漬けがきれいに切れ目をいれてはいっている。さわやかで美味しい。お運びのスタッフさんも腰に帛紗をつけて、歩き方は武者小路千家、きちんとお稽古されているようだ。


IMG_3201_20240213164009629.jpeg


本席も大広間。
お菓子は、、、あ、食べたあとの写真しかないけど(^_^;ちゃんと椿の葉を敷いてくれる心遣い。若菜を練り込んだ薯蕷皮に紅色の餡、ふかふかに蒸してある。三重県桑名の花乃舎さんの「若菜まんじゅう」という、官休庵の若お気に入りのお菓子らしい。
お点前は主みずから。


IMG_3178_20240213163956fe0.jpeg


この煙草盆の古染の火入、この美しい灰型に惹かれる。すっごくこまかい線!

軸は漢詩で「龍とともに朝が来て鳳凰とともに夜が来る(すごい意訳してしもた(^_^;)」みたいな。書いたのは幕末の高松藩の松平左近(頼該・よりかね)。初めて聞く名前だったが、お客さんの多くは近隣の方らしくみなさん頷かれる。
左近さんは藩主の長子でありながら父にきらわれ8歳で廃嫡、高松に返される。ここで政治に携わることはできなかったが、文化人として風流を嗜み多くの文化人、学者と交流し、芝居を愛した秀才であったという。一躍その名をとどめたのが幕末、幕府方について朝敵となった高松藩、あくまで抵抗しようとする一派を抑えて藩をまとめあげ、新政府からおかまいなしの約束を勝ち取り、藩を戦火から救ったという。この名前覚えておこう。

大きな手焙りもでていて、お蔵から出てきたのをきれいにしたとか。深いお蔵だ。屋島焼と読めるのだが、黄交趾的で源内焼のテイストだな、、、と調べたらやっぱり始めたのは源内の門人だった。

これは武者小路千家の席ではすっかりおなじみになった矢筈棚がでている。
3本の柱の塗りの四方棚で4本目の柱の部分に、矢筈に巻き付けた紐の房がくる。官休庵7代直斎が本来明代七宝水指を置くのに好まれたそうだ。清代の七宝はよく見るが明代のってなかなかないよな〜と思ったら、なんとホンモノの明代七宝水指が載っていた!すごっ。龍と鳳凰の華やかな美しい水指。ちなみにこの棚には必ず柄が塗りの柄杓を使うというのは以前学んだ。

主茶碗は仁阿弥道八の富士山の黒楽、宝珠釜の鐶付はナスビ、では鷹は?
「二蝶の茶会は値段がたかい」だそうで、、、(^_^; いえ決して高くはないですよ、この内容で。

明平焼っぽい、寒牡丹の細密絵付が赤膚の木白(もくはく)と聞いてびっくり。ほんま木白はなんでも写すなあ、しかもすごい技術。
ご当地のお道具はちょっとわからない。他のお客さんにはおなじみかも。数茶碗に五重塔が描かれていて思わず「東寺?」とゆっちゃった。正しくは善通寺の五重塔でありました。

特筆は薄器。
柚子の形の蒟醤?なのだが、蔕と葉っぱがついているので茶杓がおけない。なんだかへんな茶杓の握り方していて武者小路ってこんなの?と思っていたが、よく見ると蔕の立ち上がりがつくる葉っぱと本体の隙間に茶杓を通していたのね。これは大受け。
茶杓は官休庵6代「暁雲」


IMG_3186_2024021316395934c.jpeg


ご亭主のお話もおもしろい茶席のあとは、料亭の面目躍如の懐石。


IMG_3188.jpeg


武者小路ではご飯は丸いのね。
きちんと飯器も出て、煮物椀そして、、


IMG_3190_20240213164002623.jpeg


おかず盛り盛り。
給仕をしてくれるスタッフも懐石の作法を身につけている。湯桶も出て本格的。
美味しゅうございました。

これでこのお値段なら高くないですよ、ご主人。


<おまけ>

うどん県なので、買ってみたうどんキャラメル。うどんの出汁いりとな。う〜ん、かすかに醤油の香り。それなりに美味しかった。


IMG_3195_20240213164008be5.jpeg



紫野TT舎にて旧正月E先生の初点て会 - 2024.02.21 Wed



IMG_3155_20240213143659939.jpeg


紫野TT舎
近くは昨年末孫1〜3号連れてE先生のお茶のお稽古、遠くはもう10年以上前からのお付き合い。淡くてうっすらそれでも途切れない。中の住人の変遷もありながら。いろんな事があったなあ、いろんな人たちにであったなあ、、出会った中でいまだに続くご縁もあり、感謝しかない。
10年も経てば、若い人たちの成長発展は目に見えて著しく、私には老に向かう道ではあったが。


IMG_3157.jpeg


今日はその中でもほぼ当初からのお付き合いのE先生の初点て茶会へお招きいただく。
そういえばここで彼女と出会ったときはまだ20代前半のみずみずしい乙女だった。紆余曲折ありながら初志貫徹、いまでは堂々と、より若い人たちの敬愛をあつめるまぶしい存在に。


IMG_3163.jpeg


会はご自分のお社中中心に3日間で11席という長丁場、タフだね〜(*^_^*)入ったのはその最後の席。お疲れ様の気持ちもこめて席入り。
ご縁の深い今日庵から大宗匠の軸、今日庵に一年間おかれていたという拝領の龍の瓦の置物。若いお客さん達に結び柳の意味を語って、ときどき厳しい指導もはいりつつ(^_^;


IMG_3158_2024021314370285d.jpeg


今日の点心はお精進。以前からご縁があるという美素食メイスーシーさんご担当。

朱塗りの折敷になんと真っ赤なザクロの絵の向付は、毎年台湾でするお茶会のご縁で入手された物とか。台湾の旧正月のイメージで。ご飯は金時人参に節分の豆を炊き込んだもので、イカの刺身にみえるのはナタデココ!テクスチャーがそっくり。


IMG_3160_20240213143705a4a.jpeg


東坡肉かと思いきや、車麩の甘辛。味も東坡肉にしか思えないが精進なんだよね。根付きのほうれん草が噛めば噛むほどほんのり甘い。
一献を重ねながらお社中さんとのやりとり、久々に一つの杯をまわす千鳥もこなして。
「あ〜足がふらつく〜」とかご冗談。汁椀の蓋でお酒を飲む人のクセに(^_^;

最後にあかま和菓子さんの花びら餅をいただいて中立。


IMG_3164.jpeg


この頃にはあたりは暮れて蝋燭の灯りが映える。
濃茶、薄茶、でてくるお道具に今のE先生を作った、いろんな人の思いがこもっているような気がした。ここでは私の母の茶碗に出会えるのも楽しみ(昔使って、とお渡ししたもの)
茶杓が禅語でもあり彼女の名を的確にしめすものでもある銘で、最後にしみじみ感動したのである。いろんな人との付き合いを努力と心意気でこなして、良縁をたくさんいただいているのはこれぞ人徳というもの。うらやましいくらいだ。

ますますのご発展を祈ります。
TT舎を巣立っていったたくさんの若い才能が次々花開く様、楽しみ楽しみ。







二月堂修二会2024〜油量り - 2024.02.20 Tue

また心騒ぐ3月がちかづく。


IMG_3328_20240219222927fba.jpeg


一体何度通ったか、この二月堂裏参道。


IMG_3329_202402192229296e1.jpeg


ああ、見えてきた。二月堂。


IMG_3331_202402192229315f8.jpeg


先日の竹送りで山城ほか各地で採れたお松明の奉納竹がぼちぼち並び始める。いよいよ修二会がはじまるのだな。


IMG_3291_20240219222922c22.jpeg


今年も2月18日油量りを見にお参り。
18日は観音様の縁日なのでお堂の中では読経の声がする。上司師のよいお声がことさらよく響く。修二会の行法の間使われる灯火の油を、「多すぎず少なすぎず」量ってお堂におさめる油量り、御奉仕は百人講(修二会を支える多くの圓玄講社のうちの一つ)。


読経の声がやみ、雅楽の調べが流れてくるといよいよお堂の南出仕口の扉がひらいて、油量りを見守る堂司、処世界(いずれも練行衆のお役)がスタンバイされているのが見えるはずだが、いつ開くかドキドキする。





堂童子さんが扉を開く。
はい、今年初めて堂司をつとめられる佐保山師と新入の処世界森川師すでに定位置に。


IMG_3315_202402192247196c9.jpeg


いや〜処世界さん今年も初々しいなあ。佐保山師もお若いけれど堂々としてはるわ。堂童子さんが手に持っている紙縒りに注目ね。(あとででてくる)


IMG_3281.jpeg


油は、現在は愛知の岡崎のここだけが作っていて、東大寺、伊勢神宮、宮中祭祀にしかつかわれないという製法は企業秘密の油である。


IMG_3307_20240219222922771.jpeg


この油量りに来だして5年目やわ。一年ぶりの桶と量る棒。
思えばコロナしょっぱなのころ、百人講の人たちは手が出せず、参籠衆として2週間前から隔離されてはった堂童子さんと処世界さんが油を量るという珍風景も見たなあ。(2021年)あれは前代未聞のことであったわ。逆にめずらしいもん見せてもらったというお得感。


IMG_3314.jpeg


棒についている筋まで油を桶に量りとる。




IMG_3312.jpeg


そして二月堂常什の油壺に移していくのだが、壺は全部で3つ、それぞれ一斗(18L)、一斗二升、一斗三升と3回。


IMG_3317.jpeg


堂童子さんの手で油の量を書いた紙縒りをつけて、、、


IMG_3361.jpeg


堂内へ運ばれる。





計り終わったら扉はまた堂童子さんの手によって閉められるのである。





今年も無事油をおさめ終わる。
煙が少ない灯油といっても、一晩局で聴聞するとマスクが真っ黒になるのだけれどね。

そうそう、4年ぶりに今年は局での聴聞がゆるされるのだ。気合い入るわ、また夜中の奈良を徘徊することになる(^_^;


IMG_3367_20240219222935829.jpeg


今年もお疲れ様でした。


IMG_3368_20240219222937006.jpeg


今年も無事修二会、満行されますことを祈ります。

コロナ期間中お世話になったニコ動、今年はどうなのかな。行けない日にはあれを流して見ているの楽しかったんだが。


IMG_3369_202402192229393e2.jpeg


近いうちまた来ます、二月堂。






お江戸で大炉茶事 - 2024.02.18 Sun


IMG_3135_20240211223404638.jpeg


新幹線でお江戸へ向かう。今日は霊峰富士山も9割方姿を見せてくれた。


IMG_3136_20240211223406bf1.jpeg


おのぼりさんなんで、スカイツリーの勇姿もうれしい。しかし京急線に乗ったはずがいつのまにか地下鉄浅草線になってまたいつのまにか京成線になっているってどういうこと??東京の交通網はほんまようわからん。あれだけ私鉄たくさんあって、みなさん通勤通学に迷わないのってすごいわね〜。


IMG_3148_2024021122341631d.jpeg


さて本日は東京の茶友Kさんが亭主をつとめる茶事へ。なんと大炉である。うれしい。
以前彼女の茶事へ東京へ来たのはもう4,5年前のことになるんだな、と懐かしく思いながらの参席。懐石方はおられるにしても半東無しで8名ものお客さんをおもてなし、足腰大丈夫かしら〜と心配しつつもガッツと体力の茶人、Kさん。
昨年は東博の日タイ友好茶会にお連れいただいたな、、、と調べたらあれ4月のことだったんだ。はやいな〜ついこの前のような気がしていたが。


IMG_3142_20240211223409601.jpeg


寄付には大徳寺真珠庵の和尚様からの絵入り「感謝 茶謝」のはがき。Kさんは真珠庵ともご縁が深い方なのだ。和尚様の漫画チック自画像がゆる〜くて、これは下手な掛け物よりはるかに貴重で値打ちがある。

茶室はお茶道具屋さんのビルの中とは思えない、ご覧のような露地、蹲居もある。(腰掛け待合からの眺め)


IMG_3151_20240211223419c11.jpeg


こちらは広間の隣にある小間。以前(コロナ前)こちらのほうでここの道具屋さん主催の茶事教室、Kさんと受けたっけ。あれは何年前だっただろう。小間もビル中の山居でよい感じだった。


IMG_3143_2024021122341032d.jpeg


大炉は裏千家特有のもので、基本六畳だが、今回は八畳で。ちなみに玄々斎が幕末、華頂宮を迎えるにあたって考案したという、普通の炉より4寸大きい炉である。厳寒の頃、2月に使われることが多い。灰の量が半端でないので、普通のお宅ではなかなか切りにくいもの。逆勝手でもあるので、お稽古では頭の体操的な点前になる。
特に炭手前は、羽根の使い方が独特で、灰のまき方も通常とは違い、2年に一回くらいしかお稽古しないので全然頭に入らん難易度高いものなのだ。


IMG_3144_20240211223413a3f.jpeg


今回懐石はお借りしたお道具屋さんのお母上が手作りされたものとか。しみじみと美味しくいただく。ご亭主がひとつひとつ楽しみに集められた石杯が楽しい。ミニミニ茶碗シリーズもあって、遠近感ぼかして写真に撮ったら絶対茶碗に見える黒織部、絵唐津、井戸などなど。
甘い濁り酒などもご用意いただきしこたま飲んだ。(今日は車じゃないからね^_^)
お酒のアテにと、真珠庵の和尚さん手作りの大徳寺納豆も山盛り。普通売られている物より発酵が進んでその酸っぱさがクセになるやつ。(たくさんいただきました)


IMG_3146_202402112234135b1.jpeg


お客様方はみなさんご亭主と一緒のお社中であったり、茶事教室でご一緒だったり、とにかくお茶、お茶事好きな方々ばかりである。ひとりひとりお酒をつぎながらご挨拶にいそがしいご亭主。
東京の茶の湯事情、特に裏千家流は関西と少し違う気がした。一般に関西のゆるさがなくて、もっときちんとした感じという印象。基本に忠実というか流派の知識もしっかり。(私がゆるいだけ??(^_^;)


IMG_3137.jpeg


中立
寄付の天井を見たら網代だけでなく籠の目もあって、(さっきから何回も言っているけれど)ビルの中とは思えない数寄のこらしよう。

後座
鶴首の花入れに白玉椿のほんわか膨らんだつぼみとトサミズキ?
三木町棚(江岑宗左好み 紀州家拝領の菓子箱で作ったとか)に、あれは宋胡録の水指ではないか。日タイ友好茶会を思い出すねえ。
茶杓が珠光茶瓢の写しか?(作者聞き忘れ)面白い形。茶碗も各服点でたくさん出していただいたが8人分全部点てられた。たいへんだったと思う。感謝。

濃茶が終わって、ここからがハイライト!後炭手前である。
後炭なくてなんの大炉?というくらい独特でわくわく。


IMG_3149.jpeg


炭は炭斗に入れずに雪輪瓦の向こう側、炉中に入れておく。


IMG_3150_202402112234187ba.jpeg


大きな焙烙を使って灰、炭道具一式と匙香。この灰匙の先、金属に見えるのはなんと共通の知り合いである粟田焼Yさんの焼物なんだよ。
初掃、炉中の炭を整える。良い感じに燃えて胴炭もきれいに割れた。焙烙をくるくる180°回して匙の香を炉中へ。そして灰をまく。180°また回して元に戻し、炭を釜をのりこえてつかんでついでいく。火箸をにぎりこみ焙烙の残った灰を雪輪瓦の向こうへ、最初は匙で最後はさあ〜と両手で焙烙をもって灰を流し込む。ここがいいのよね〜!最後に灰匙を流し込んだ灰の中につきたてておしまい。
お見事〜!

みんなの歓声があがったあと、最後の薄茶。こちらもたくさんのお茶碗、一番お気に入りはやっぱり日タイ友好茶会を思い出させるベンジャロン焼であった。一般的な金彩は使わずマットな感じで先だって其中庵さんとこで見たベンジャロンにとてもよく似ている。
干菓子も御縁のある秋田のもろこし、なまはげバージョンとか秋田犬?柴犬?バージョンとかこちらも楽しませてもらった。

日頃お茶の勉強に邁進されているKさん、茶事を主宰されるのは久々とのことだが日頃のご精進、むつかしい大炉の茶事をすてきにこなされました。お江戸まで来た甲斐がございました。ありがとうございます。そして今後もよろしくお付き合いくださいね〜(^o^)




筑紫の国で夜咄茶事 - 2024.02.16 Fri



IMG_3079_202402092101476bc.jpeg


筑紫の国の茶事は二回目だが、今回は初めての夜咄である。よって宿泊予定にてはるばる九州へ。


IMG_3083_20240209210150b61.jpeg


西鉄のアクシデントもありつつも、それでもご連客全員そろって席入り、篝火がむかえてくれた。
この篝火、茶事の間中お友達が絶えないように面倒をみてくださった。そんな事がお願いできる友人の存在にご亭主の人徳を思う。


IMG_3084_20240209210150b71.jpeg


ご亭主の茶室は雀のお宿、「雀居」である。


IMG_3090_20240209210150fb9.jpeg


小間の茶室でもある待合には桃の絵が掛かる。おや、この灯火器はお雛様のお道具でみたことある。ほんまの菊置上の短檠ってあるんや。


IMG_3094_20240209210151003.jpeg


待合でしきりと湯気をあげる釜から、お詰さんが湯をくんで、くみだしとする。待合にまで炭を使われるのはタイミング的にも大変だと思う。(待合の火鉢でも私は苦労している、、、)


IMG_3096.jpeg


腰掛待合には熱々の手焙りが2つも。これもまたふんだんに贅沢に炭を使っていただいてありがたいこと。(昨今の炭の値段の値上がりを知っている身にはよけいにありがたい)


IMG_3097.jpeg


腰掛け待合で迎付を待つ。この建仁寺垣もご自分で組まれたモノ。竹藪のある山をお持ちだとのことで、竹がいつでも入手できるのはうらやましい反面、お手入れもたいへんやろな〜と。ちなみに右手の行灯の紙貼りもご自分で。DIYマイスター茶人だ。

正面の織部灯籠の灯火の勢いがすごくて、炎を上げて燃えて、入れていた障子まで焼き尽くすという、まさにご亭主の熱き茶人魂をここに見る。(たしか、魚の缶詰の缶利用の灯火器だったかと)

そして夜咄の醍醐味、手燭の交換をつつがなく。
ご亭主が、席に入る前に躙り口周辺の灯火器にひとつひとつ点火されていたお姿も風情があった。


IMG_3099_20240209210157eb7.jpeg



四畳半のお茶室の床には松花堂昭乗の軸。

  誰言春色従東到
  露暖南枝花始開    (和漢朗詠集)

作者は菅原文時(道真の孫・「陰陽師」ファンの方には「だすぅ〜のお方」(^_^;)
 
(誰か言う春色東より至る 露暖かにして 南枝に花(梅)初めて咲く)


IMG_3106_20240209210201728.jpeg


炭手前は高麗李朝オタクの私の為にご用意くださったお道具の数々。
堅手灰器(本来平茶碗っぽい)、高麗青銅灰匙、李朝火箸にご自分で竹の持ち手をつけたもの。
炭斗が「博多曲物」。東北では曲げわっぱというが、博多も曲げ物が有名なのね。

あと床の間に京都の茶友からあずかってきたという祇園祭神輿先導竹松明の燃えさしが数本。ご亭主は茶杓削りもプロ級なのだ。これで茶杓作って欲しいとたのまれたそうだ。

懐石の間も膳燭を惜しみなく、芯切りもこまめにされるのである。短檠も灯芯を7本使って、これ扱いが難しいのに、、、と灯火器マイスターの称号をさしあげたい。



IMG_3101_20240209210157f31.jpeg


蝋燭の明かりにはガラスの酒器がよくうつる。あと、ほしいほしいと思っている垂涎の黒高麗の酒器をだされた時にはヤラレタ〜、、と。初期伊万里の杯もよかったな。


IMG_3103_2024020921015804d.jpeg


主菓子は麩まんじゅうでそれぞれ菓子椀にいれていただく。丸くてころころ転がるな〜と思った黒文字はお庭の枝をご自分で削られた物。削りたてだからクロモジの芳香がすばらしい(これ好き)。


IMG_3105_20240209210200150.jpeg


中立をしようと躙り口をあけると、あたりはすっかり暗くなっていて灯火がため息が出るほど美しい。一体どれだけの灯火器をお持ちなのか。
ちなみに露地行灯の中の火は火屋付きランプである。蝋燭にしていて一度炎上したことがあるんだそうだ(^_^;


IMG_3109_20240209210204aea.jpeg


腰掛け待合に座ってご連客と茶の話をし、灯火を愛で、このような場にいる今この瞬間が幸せなんだよね、という話をする。茶事がおわればまたみんな日常の暮らしにもどるから、今このわすかなひとときがまさしく一期一会、貴重だ。


IMG_3108_202402092102030ac.jpeg


手焙りのこの目に見える熱量がおわかりいただけるだろうか。ほんまあっつあつ。ここまで手焙り熱くできたことがない。


IMG_3104_20240209214710a2a.jpeg


後座
障子に躙り口付近にぶらさげた灯火器の灯り。
床は払子とお多福のお面。(今日の客はお多福4人だからか?笑)

濃茶はお点前が奥様にバトンタッチして。井戸脇?御本呉器、塩笥、黒高麗(まさにかりん糖!)とこれまた大好きな高麗オンパレード。夜咄にぴったりな白い高麗白磁?の茶入、茶杓が細川三斎という。蟻腰、拭き漆、櫂先のカーブがなめらかでたまらん、華奢で細い。


IMG_3111.jpeg


薄茶、でた!前もでて感動した複数の茶筅立て!(もちろんお手製)
濃茶を飲んだ後、茶碗に残った濃茶をお湯でうすめて薄茶点てするのに、各服になるように客の数だけ茶筅を使う手段。これほんまアイデアやわ。
しかも濃茶は星野茶園で一番高級な宝授を使ってくださっているからね。なおさら美味しい。

碁笥型の薄器は江州少林寺(守山市)の一休さんお手植えの木犀から削り出したものとか。(いくつかあるなかの一つか)
そして茶杓が先ほどの三斎の茶杓に似せた御自作。櫂先のカーブの再現がやはりむつかしいそうだ。それにしても今まで何本削らはったんやろ。

灯火器マイスター、夜咄達人、竹細工DIY茶人、、、、たくさんの称号を差し上げたいご亭主でありました。



IMG_3112_20240209210208ac2.jpeg


お開きになってふたたび入り口に戻ると、ずっとお世話をしてくれたお友達のおかげで松明はさらに赤々と夜の暗さに映える。
みたされた心で会を振り返り咀嚼し、今夜は筑紫で一晩お泊まり。ありがとうございました。




珠光茶会2024〜①大安寺 ②八窓庵 - 2024.02.14 Wed

今年で10回目だそうだ、奈良の珠光茶会


IMG_3077_2024020722291843b.jpeg


今でも思い出すわ、大雪だった第一回、第二回(特に二回目は近代になって初めての大積雪だった)、あれからコロナの中断の時期をはさんで、私はずっと皆勤しているの。

奈良市内の有名神社仏閣の普段は入れないところ、公開していないならまちの町家、縦横無尽に使って、いろんな趣向を毎年こらして1週間、好きな場所、日にちを選んで参加する。もちろん全日程行く人もいるとかいないとか。



IMG_3025_20240206235959ed0.jpeg


その中で今年は大安寺と奈良国立博物館内の八窓庵を選ぶ。


IMG_3026.jpeg


大安寺は奈良公園や西ノ京とも離れていて、少し交通の便が悪い。調べたら2015年第2回珠光茶会にも来てたわ。


IMG_3027_20240207000002a2c.jpeg


そういえば昨年は国博で大安寺のすべて〜展行った。さらに秋に西山厚先生と行くバスツアーの最終目的地でもあった。ここのところ大安寺づいている?


IMG_3030.jpeg


かつて大官大寺と言い、東大寺、興福寺と肩を並べた大寺院であった。空海の師でもある勤操(ごんぞう)僧正、四聖坊の一人であるインド渡来僧・菩提僊那、鑑真を勧請しに唐まで行った普照などなどこの寺院出身である。今はその伽藍の多くを失ってしまったけれど。



IMG_3034_20240207000005ac8.jpeg


この席は裏千家の先生の席であった。
ありがたくも濃茶と薄茶二服いただく。赤膚焼の桶型水指をのせる東大寺古材の板がよかった。茶入は古瀬戸の渋紙手、銘が「温故」大宗匠。道也(覚々斎の時代)の阿弥陀堂釜。


IMG_3039_20240207000008428.jpeg


あとは点心をいただく。さすがの大和茶のお茶付き。
濃茶と薄茶、点心で5000円とは、リーズナブルすぎる。


IMG_3048_20240207000008333.jpeg


以前は奈良公園方向へ行くシャトルバスもあったが、今年は自力で行かないといけないので、少し寄り道する。
現在の大安寺を南に少し下ると、かつての堂宇の一部だった東塔、西塔の跡が残っている。
これは西塔の礎石部分。



IMG_3054.jpeg


まわりは八幡神社の鎮守森と畑や雑草の原っぱにかこまれ、かつての栄光をしのぶのも困難だが。



IMG_3051_2024020800020249c.jpeg


空き地のはてに栴檀の実が鈴なりになっているのもなんだかもの悲しい。


IMG_3055.jpeg


ここらへんも全部境内だった。
この景色に別れを告げてバスで奈良国立博物館へ。


IMG_3071.jpeg


大安寺周辺は静かだったが、奈良公園のこのあたりの外国人観光客の多いこと!!2月の平日やで〜。
(日本人観光客はどこ行った?コロナの時、鹿しかいなかった頃が懐かしい)

さて、博物館の庭園にある八窓庵、織部好みの窓多い四畳台目、江戸中期の建築。燕庵によく似ている。


IMG_3063_20240207000011400.jpeg


ここの修復のクラウドファウンディングに参加して、一昨年の秋、完成お披露目会に来たっけ。外からしか見られなかったけれど使い勝手良さそうな茶室と水屋やなあ、、と思った。
今回初めて中へ。(ちなみにここはリーズナブル値段で借りることできます)


IMG_3066_20240207000012ec5.jpeg


八窓庵はかつて大乗院にあり、大和三茶室の一つとうたわれたらしいが、あやうく奈良から流出しかけた所を、奈良に残さないとイケナイという篤志家の尽力で奈良博が立つ前にこの地に移築されたという。明治25年のことである。

前回のお披露目の時の写真があるのでアップ。


IMG_6450_20221003235611b38.jpeg


IMG_6437_20221003235618037.jpeg


茶席は薄茶席、ご担当はいつも東大寺華厳茶会の勧学院席を受け持っておられる東大寺学園PTA?の方々。ご指導は上野道善師。よって修二会にまつわる、関係者じゃないと入手困難な道具がこれでもかとでてくるので思わず垂涎。


IMG_3069_20240207000015d03.jpeg


床は、日の丸盆(練行衆盆)にホンモノの行を見守った糊こぼしの造花、目を引くのが達陀松明につけるケズリカケという菊の花のようなへぎで作った着火装置。上野師が20年ほど前大導師を務められたときの二月堂の結界で作った煤をたっぷり吸って、傷もたくさんついた炉縁、これいいなあ〜〜。


IMG_3073_20240207000018050.jpeg


というわけで二席それぞれ楽しませていただいた。

珠光茶会は毎年いろんな試みもされる。
そういえば一度は豪華版点心(お酒もついた)をお寺の本堂、ご本尊の前でいただく、という年もあったっけ。大和の地酒とお菓子のペアリング(中西与三郎さんの町家の店舗にて)というのもよかった。せんだって茶事におこしくださったイギリス人の遠州流師範が席主をつとめられた元興寺国宝禅室の立礼席もあったなあ、、。
かくしてますますのご発展、体力が持つ限りこれからも皆勤ねらいますわよ〜。




祥瑞を愛でて寿司をいただく華甲祝う会? - 2024.02.12 Mon

場所は其中庵さんのお宅
聞けばもう20年来のお付き合いになるという編集者でもあるFさんの華甲のお祝い。
其中庵コレクションから、Fさんがお好きな祥瑞(主に明末・崇禎年間1628〜1644年に景徳鎮で焼かれた)に名店の寿司を盛っていただくという会(?)に光栄ながらお相伴させていただく。



IMG_3009_20240205225721303.jpeg


立春大吉この日に食べたかったとおっしゃるいづうの鯖寿司と、いづ重の箱寿司を、祥瑞に盛る盛る。いつもはよそ行きの茶事の懐石の器、すっかりおなじみになった祥瑞のお皿だが、この日ばかりは寿司が主人公。


IMG_3011_20240205225724f46.jpeg


まずは其中庵さんお手製の九州風(お父上が九州出身)お雑煮をいただく。餅がでかくて食べであり。おかかふりかけて食べるのね。


IMG_3013.jpeg


更紗文様の祥瑞に更紗みたいな箱寿司。これは私も大好き。

これだけのお寿司やデザートの和菓子をお二人でワイワイ、お互いにじいさん、ばあさん(決してそんなお年ではありませんが(^_^;)みたいと言いながら買い集めてこられたそうで。
おふたりの会話を聞いていると、中へ入ってはいけないような長いお付き合いの歴史を感じる。とてもすてきなお二方であります。



IMG_3012_20240205225727f8f.jpeg


唐子の祥瑞針木皿

いつもは待合と茶室になるところに其中庵さんが出してくださった柴田是真の軸。
節分だったのでお多福さんとお多福になぞらえた天鈿女命の絵。
今日はお多福が二人(Fさんと私)いるしぴったりやね〜とか言われつつ(^_^; 福にかけて、もう一人のお客さんは福太朗さん。福尽くしでめでたいこっちゃ。

ずいぶん昔のFさんが其中庵さんに取材して書かれた記事や写真、あの頃こんなことがあった、あんな思い出があるという会話を聞くだけでも楽しい。一朝一夕にできるのではない、長い年月山あり谷ありの付き合いでできる人間関係は人生の宝物だ、と思う。(我が身をふりかえりつつ)
そんな場にご相伴させていただき感謝。


IMG_3010_20240205225724655.jpeg


Fさん御用達、亀屋則克さんの節分和菓子で、福太朗さんがお茶を点ててくれる。


IMG_3015_20240205225728981.jpeg


しかも、しまわれずにまだ乾燥中の先だっての茶会のお道具から好きな茶碗選んでいいってなんてラッキー。茶箱茶会だったそうで、今までお目にかかってない小ぶりな茶碗がいっぱい、目移りもはなはだしい。唐津の米量り(?)かどっちにしようか迷ったあげく、タイで数百円でゲットされたというベンジャロンで一服。でもそんな値段にみえないかわいらしさと風情だったんだよ。

ほんとうのお誕生日までまだずいぶん間があるとのことで、Fさんまた何回もお祝いの会できますよね〜(*^_^*)




節分と梅の茶事2024 - 2024.02.10 Sat



IMG_2920.jpeg


時は節分
この季節は胸がざわつく。うれしい方へ。



IMG_2887_202402042310510c6.jpeg


お客様をお迎えする寄付では、大津絵の鬼とおたふくさん(くらたたまえ・作)



IMG_2913_20240204231057a29.jpeg


ここのところ相も変わらず毎年同じような室礼でマンネリ化、ゴメン。
というわけで、今年も節分の風物詩・懸想文売りと須賀神社の懸想文。


IMG_2911.jpeg


こちらがホンモノの(と言っても偽物やけど(^_^;)懸想文売り。(須賀神社)


IMG_2915.jpeg


箪笥に入れておくと着物が増えるというお守り、これは必ず中を開けて見るべし。


IMG_2914.jpeg


毎年干支によって中味がかわるのだ。
懸想文=ラブレターなので、今年は卯楽良(卯)さんから龍比古(辰)さんへの熱烈懸想文。
(ちなみに懸想文売りは貧しいお公家さんがアルバイトとして顔を隠して代筆をしたという名残)


IMG_2930_2024020423110316a.jpeg


定番、吉田神社の福升を腰掛け待合に。


IMG_2902.jpeg


露地の梅ももうすぐほころびそうだ。


IMG_2960_2024020423321604e.jpeg


なんとかぎりぎり持った我が家の寒アヤメ。この日のためによくもってくれた〜。


IMG_2932_20240204231103217.jpeg


灰器もおなじみ壬生寺の焙烙。
(壬生狂言で派手に割るやつ。節分の日におさめに行くの)
炭手前は寒い季節にはやっているほうもうれしい。流儀が違うと手前もちがうので、あれこれ話題事欠かぬ。


IMG_2934_20240204231104d9f.jpeg


懐石の汁は梅の生麩で。


IMG_2925_20240204231100a93.jpeg


升にいれた煮豆もつけた(^_^;
柊の葉っぱを添えればよかった。


IMG_2954_20240204231112301.jpeg


みのり菓子さんに節分らしいお菓子を、とお願い。
浮島の「鬼のパンツ」〜♪(*^_^*)
初午も近いので伏見稲荷鳥居古材の四方盆にのせて。


IMG_2942_2024020423110728f.jpeg


日が長くなってきたとはいえ、まだまだ中立後入りで手燭交換できるよ。

長らくお招きしたいと思っていた方にやっとお越しいただいて、その時は絶対この茶碗をだすんだ!と決めていたその方にドンピシャの茶碗(高麗)を出せた。これぞ快感!(亭主勝手に盛り上がる)



IMG_2948.jpeg


それぞれご自分で茶事茶会をなさる方々なので、お茶にまつわる話はつきない。
一会が終わってもまだ話し足りないので待合に場を移して。


IMG_2947_202402042311109cb.jpeg


某茶の湯の達人をまねて、終わった後の待合の軸を変える。
これ読めたらすごい。


(オニワソト フクワウチ)


IMG_2945_202402042311074b8.jpeg


2月の茶事もこれにて無事お開き。幸せな時間をいっしょに作ってくださってありがとう。


最近そろそろワンオペ茶事のあとの身体のダメージがきつくなったわ(^_^;
でも心は満ち足りるの。


<おまけ>

今回の帯はこれ


IMG_2906_202402042310545d5.jpeg



吉田神社節分祭2024 - 2024.02.08 Thu

節分の季節は京都の町がざわつく。すぐそこに近づく立春に心もざわざわする。
あちこちに張られた結界の中で跋扈する魑魅魍魎が、追儺される声が聞こえるようだ。まさしくこの季節はワンダーランド。


IMG_2970_20240205220507844.jpeg


節分と言えば吉田神社なのだ。
学生時代はほぼキャンパスの延長なので、ここしか知らなかった。今でも節分といえば吉田山にのぼる。毎年同じような写真でごめん。
2日の追儺式はどうせすごい人で見えなかろうと諦めて、3日の節分当日の夜にお参り。


IMG_2971_202402052205099ff.jpeg


ここも普段はほとんど人に会わない静かな境内だが、節分の3日間は異世界が開く。


IMG_2972.jpeg


この日の夜23時から行われる火炉祭(古いお札やお守りを一気にお焚き上げ)の準備もすすむ。この日は先日のワンオペ茶事の疲れが残ってて見るのはやめといた。

↓7〜8年前の火炉祭の写真おいとくね。
この火炉祭も一時は灰の処分を巡って京都市と対立して、怒ってしょぼい蝋燭みたいなのに点火するだけになった時もあったっけな。コロナの間、無い年もあった。



かろさい17


毎年同じ事ができる、拝見できることのありがたさはこの年になるとようわかるよ。


IMG_2973.jpeg


違うことと言えば、山蔭社の前の坂、例年ここには河道屋の年越しそば(節分が新春の前日だからね)のテントがでていたのだが、コロナ以降、今年も出てなかった。


IMG_2975.jpeg


とりあえず大元宮(吉田神道ご本山全国津々浦々の神々を祀る)へお参りしようと屋台がひしめく参道の坂道を登る。献灯に書かれた店の名前を見ながら、ココ知ってる〜とか思うのも楽しい。


IMG_2977.jpeg


今年も並んでるなあ。
なにしろ年に3日しか開かれないので、一年に一度のお参りだから。


IMG_2980.jpeg


厄塚はおさわりして厄を祓うのだが、コロナ以降、今年もおさわりできない!


IMG_2983_2024020522052172f.jpeg


吉田(学区名)の役員さんたちがこの日ばかりは紋付き姿なのも好き。


IMG_2986_20240205220521ba9.jpeg


さて、毎年恒例、生まれの備前国、住んでる山城国、第三のふるさと?大和国だけにお賽銭をおさめてお参り。


IMG_2988.jpeg


一応伊勢神宮みたいに内宮、外宮があるみたいだが、吉田神道は正直よくわからない。でも頼りない白熱球にぼんやり照らされるこの雰囲気が好き。


IMG_2976_20240205220518549.jpeg


参道にもどり、節分期間はすっかりこの場所が定着した吉田の松井酒造さん。
濁り酒、絞りたて生酒をそれぞれ一杯ずつ。



IMG_2974.jpeg


昨年乙女達と酒盛り宴会(?)した山蔭社前にて(ここけっこう飲食の穴場、山蔭社=料理の神様だけに??)今年はTさんとふたり酒。


IMG_2992.jpeg


買ってきてもらったいづ重さんの恵方巻きを肴に。
美味しいわ、やっぱりここのお寿司。恵方がどっちとか全然気にせずに先に腹にはいっちゃったわ。



IMG_2996_202402052205264e6.jpeg


そして恒例、菓祖(田道間守)神社へお参り。
毎年願うことは一つ、今年も美味しいお菓子が食べられますように!

豆茶と駄菓子の接待が今年は復活したみたいだが、すでにソールドアウト状態で、かろうじてあめ玉一個いただけた。



IMG_2999.jpeg


本殿前では梔色のおみくじ。
魔除けの梔(くちなし)染料を使って紙を染めたものがルーツ。もちろん今はプリントやけど。


IMG_3001.jpeg


お参りがすんで神社の階段の上から眺めるこの景色が好き。一条通にならぶ屋台の灯り。


IMG_3003.jpeg


手ぶれしてなんか良い感じにアヤシイ写真が撮れた(^_^;


IMG_3004_20240205220532f37.jpeg


そして今年も松井酒造の神蔵七曜ゲット!(昔は一般流通してなくて節分のときココでしか買えなかった)


睦月雑記2024 - 2024.02.06 Tue

こぼれた画像を見ながら、もう2月だけれど飛ぶように過ぎた1月の思い出をたどる。



IMG_2381_20240201221820239.jpeg


まずは1月5日のならまち南市恵比須神社の五日ゑびす。


IMG_2380.jpeg


普段よくうろついている餅飯殿商店街界隈、いつもはなんにもないところ、この日だけ突然異世界出現!と昨年初めて知った場所。


IMG_2387_20240201221823d5a.jpeg


南市とは、このあたりの地名、鎌倉時代まで時代をさかのぼる市場があったそうな。その市場の守護神として信仰をあつめた恵比須神社。


IMG_2386.jpeg


初めて知った昨年から以後、普段のなんてことない日に、町並みに溶け込んでめだたない神社の前を通るとき、ちゃんと手を合わせているよ。


IMG_2400_20240201221824db6.jpeg


京都寺町伊藤組紐店
真田紐各種はじめ茶道具に欠かせない組紐専門のお店だ。高級品でちょっとお高めなので敷居が高いのだが、この日もとめたかったのは少し特殊な紐。



IMG_2402.jpeg



一方が房、一方が乳になって鐶にくくりつけられるようになっている紐、そう、御所籠を結ぶあの紐。


IMG_2404.jpeg


先だっての茶事で花入にした面箱(翁の面を入れる)の紐を新調したのである。(ちなみに左のが御所籠、これはもともと紐付き。)やっぱり絹の組紐の手触りは抜群である。


IMG_2405_2024020122182878b.jpeg


おかげさまで今年もあちこちの初釜へ行かせてもらって(すっかり初釜貧乏になったが(^_^;)ありがたいこと。その初釜ロードの一番最初を飾ったのが毎年恒例阿弥陀寺R先生の初釜。ここから正面にドーンと見えるのは大文字である。


IMG_2410_202402012218301b8.jpeg


奥様手作りの懐石はなにかと参考になる。この日の椀物は一風変わったポテトをつかった一品であった。(奥様はフレンチがご専門)


IMG_2411.jpeg


ほとんどお社中の方々で、稽古茶事のつもりで、というノリで和気藹々ですっかりリラックスして楽しかった。毎年何日もされるので、ご連客も毎年変わって茶の人脈を着々と築けるのであった。



IMG_2501.jpeg


京大病院前、東大路に面したところにあるケーキ屋さんingredient。開店日が少ないのと、すぐ売り切れるのとでなかなかハードルが高く、めったに口に入らない。この日は友人宅へ持っていくのできばって早めにGo!なんとかゲット。
私は和菓子が専門で洋菓子はそれほど好き、というわけではないのだが、ここのはほんま、美味しいと思う。美味しいと思ったケーキはそうない私がいうのだから間違いない。(どういう自信だ?)



IMG_2617_20240201221857092.jpeg


所用あり一泊で軽井沢。
東京周りで行かないといけないので案外遠い長野県、いや〜夏以来やなあ。また来ることになるとは!


IMG_2618_20240201221859f43.jpeg


一日目は遠くの山に雪がつもっているだけだったが、、、、


IMG_2653_202402012219006d4.jpeg


次の日の朝、あら、降ってきたわ、、、と思うそばからつもって雪国感満載。さすが軽井沢、前日の夕方の気温がー2℃だけあったわ。


IMG_2726_20240201221907ed2.jpeg


北白川のわりとよくいくスーパーの近くにブロカンテのsowgenブロカントという店は入ったことあるのだが、2軒隣のそうげんカフェ、存在は知っていたが入るのは初めて。いつも買い物は車できてそのまま帰るので、近いのに足がむかなかったのね。


IMG_2724.jpeg


ちょっと時間があったので入ってみた。おお、なんかええ感じ。好きな雰囲気やわ。


IMG_2721_20240201221903c5d.jpeg


静かでおちつく。ここは前が京都芸大(旧造形大)なのでアート系学生さん御用達なんだろうな、と思いながら珈琲を。ランチも食べられるみたいなので、今度買い物に来るときはそれねらいで。


IMG_2722.jpeg


ブロカンテとおぼしきボウルでいただくコーヒーはまた格別。


IMG_2727_20240201230052784.jpeg


多分二軒隣のsowgenブロカントさんの商品なんだろうな、と思った。(^_^;


IMG_2717_20240201221903fc6.jpeg


今年は暖冬でへんな暖かさが続くと思えば冷たい日も。珍しく雪がつもる。もしかしたらこれがこの冬最後の積雪かも。


IMG_2779_20240201221908459.jpeg


せっかくなので座敷の雪見障子に文字通りの雪見の仕事をさせてみた。おお、なかなかええ感じ。、、、でも雪は昼にはもう溶けてしまいましたとさ。


IMG_2891_20240201221910931.jpeg


1月はいったいどこへいったんや、と飛ぶように過ぎた最初の一月を振り返れば、まあ結構遊んでますわね(^_^; いよいよ庭の梅もほころんでまいりました。


海の見える茶室にてO商店初釜 - 2024.02.04 Sun

お世話になっております古美術O商店のO先生が初釜をされるとのことで、阪神間の’ビバリーヒルズ’へ。先々代からお付き合いのあるというお宅の茶室を使われるとのこと。
山手の高台へタクシーで登っていくと、大阪城もかくや、の石垣の塀が並び立ち、高級外車がとまり、、、ああ、ここはやっぱりレベルが違う、超富裕層がお住まいのエリアなのね、、、と実感。

まずは迎賓館とでも言うべき豪邸のサロンにて、豪邸のご主人手作りの点心をいただく。壁にさりげなく飾られた絵画や美術品の数々もすばらしく、広い庭にはガーデンパーティーできそうなデッキもあり、トイレなんか、このまま下宿できそう、、って庶民は思うのであった .

いや、驚くのはまだ早い。迎賓館のお向かいに居住館あって、そこの芝生の庭が!ここは公園?と思ってしまいそうな。


IMG_2873_20240130231502af5.jpeg


しかも開放的なこの庭からは瀬戸内海が見えるのである。


IMG_2874_2024013023150243b.jpeg


その一画に、今まで見てきた洋館風の造りと全く異なる数寄屋の茶室が。
最近手を入れられたそうだが、蹲居には何代も前からあったとおぼしき桜の老木がよりそう。これは春にはさぞや美しいことだろう、、と想像してしまった。

茶室はちょっとかわった間取り、四畳弱(中板の分畳のサイズがまるまる一畳でない)+上がり台目一畳、点前座の前にも客が座れるところは如庵っぽい。中板あり、これがなかなかすてきな板で、多分生地、木目が美しい。

そして圧巻の石山切〜!!
料紙の美しさがきわだつ石山切のなかでも継ぎ紙の一番美しい部分で歌は伊勢集の子の日の松の歌、柳の歌。しかも鈍翁旧蔵とは!もうこれ見ながら桃山のThe黒織部!の茶碗で一服いただいたら、もうあとはすべて消し飛んでしまったわ。これ最高。



IMG_2708_20240130231459d2b.jpeg
(我が家の寒アヤメ  特別出演(^_^;)


、、、で終わってしまうのもあかんので、もう少し。

花入・天龍寺青磁鼓型に紅梅と白玉椿、呉須松皮菱香合(型物香合番付にあり)、天明真成霰。
炉縁が高台寺蒔絵だが、塗師は京都で松尾流出入りだった堅地屋清兵衛。この塗師の家から出たのが松平不昧の塗師小島漆古斎であったとは!
水指の塗桶が盛阿弥(利休の塗師)、すごいな、これも。
薄器が鶴がいっぱいの蒔絵、茶杓は石州(ご亭主のO先生は遠州流だが)共筒「竹生島」。謡曲竹生島では最後に龍神がでてくるから辰年にふさわしい。

3つでてきた菓子器はそれぞれ中国の古染(芙蓉手の大きいの)、朝鮮の御本三島、桃山の備前(牡丹餅5つあり)。干菓子器は裏に嘉靖年製とある存星(!)の龍紋。

茶碗もたくさんええのがでてきたよ。乾山、仁阿弥道八、御本、、、
でもやっぱり黒織部。
しかもかなり多彩な文様あり。釘抜き紋みたいな絵もあれば、コレステロールの構造式を連想させる亀甲紋、青花による絵つけの部分、とこれはいままで見た織部のなかでも最高ではなかろうか。
いくら古美術商といっても、これだけのラインナップ、すごいがすごすぎる。

というわけで帰り道、頭の中を石山切と黒織部がぐるぐる旋回していたのであった。しあわせなり。(人生色々あるが、こういう機会のある人生のありがたさを忘れんように)


<おまけ>

コレステロール

D00040.gif



若草山山焼2024〜十六夜の月との競演 - 2024.02.02 Fri

まずは近年一番感動的だった景色が撮れたのであげておきます。(これはスマホ画像、最近のスマホカメラすごい)


IMG_2823_20240128230116b78.jpeg


西ノ京大池ごしに見える薬師寺東塔・西塔、若草山、そして三笠の山にいでし月!


若草山の山焼きは、山の麓でみることが多かったのだが、一度よくポスターなどにある西ノ京からの遠景を撮ってみようと昨年ここでスタンバイしていたのだが、雨や雪で草が湿って不発に終わった。あまりに残念なので、今年再挑戦、18時頃大池のほとりに到着。するとすでにカメラ三脚が林立するありさま。みなさんのいるところがいい撮影スポットね、と納得。


IMG_2827.jpeg


18:15恒例の花火があがる。なんとなく若草山の輪郭が見える。


IMG_0291.jpeg


昼間見るとかようなシチュエーションになっておりまする。


IMG_2837_20240128230121032.jpeg


いよいよ18:30点火
現れたのは火龍。この景色は奈良公園からもよく見える。三層になっている若草山は(だから三笠山)順番に火が移っていくので長時間見ることができるのだ。



IMG_2838_20240128230123a79.jpeg


今年は盛大に燃えてヨカッタ。
麓でみるとスタンバイ中の消防団員の姿もシルエットになって、それはそれで良い景色なのだ。


IMG_2844.jpeg


なかなかポスターみたいな(あれはシャッター開放、あるいは合成だけれど)感じにはならんなあ。手前にかろうじて薬師寺東塔・西塔がみえるよ。


IMG_2849_202401282301263e5.jpeg


山焼の起源には、興福寺と東大寺の領地争いとか、諸説あるけれど、山頂にある鶯塚古墳(牛墓古墳とも)からさまよい出る幽霊の魂鎮めという説がオススメ。(この古墳まで登れます)

正式行事となったのは明治以降で、夜行われるようになったのも明治後半と聞いたので、やっぱり阿倍仲麻呂は予想もしなかっただろうなあ。


IMG_2853_20240128230129825.jpeg


さて、そろそろ燃え広がってきたようだし、これからも長く燃えるのでそろそろおいとましようかと思ったその時、、、、


IMG_2855_2024012823012983c.jpeg


ん?、、、あれ何?
え?新しく着火したの?、、??


IMG_2822_20240128230114572.jpeg



スマホ画像だとこんな。


IMG_2856_202401282301304d1.jpeg


おお〜っ!!月だ!
十六夜の月だ!


IMG_2860_20240128230133e5b.jpeg


若草山の燃える稜線からぐんぐんせり出してくる月
なんて感動的な、、、
まわりのカメラマンも見物客もどよめく。


IMG_2862_20240128230145806.jpeg


やがて月は、、、


IMG_2867_2024012823014859c.jpeg


すっかり宙に浮かび上がり冒頭の画像のようになった。
ああ、途中で帰らんでよかった、、、、
あかんかった去年のお返しに倍返しの僥倖、久々に感動。


IMG_2869_20240128230151710.jpeg


その余韻を胸に人のいない(奈良〜)真っ暗に近い道を帰る途中、「ここからでも山焼きがみえますのじゃ」というカート引いたおばあさんに暗い道で出会う。あれはヒトだったか?と思えるくらい不思議な夜道であった。


<おまけ>

撮影場所 赤い丸印あたり

IMG_0435.jpeg






NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (17)
茶の湯 (415)
茶事(亭主) (87)
茶事(客) (182)
茶会(亭主) (19)
煎茶 (10)
京のグルメ&カフェ (97)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (112)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (66)
京都めぐり2024 (4)
京都めぐり2023 (33)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (15)
美術館・博物館 (149)
奈良散歩 (132)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (61)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2024 (10)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (12)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (14)
中国茶 (49)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (2)
御所朝茶 (4)
熊野三山巡り (2)
有田2022 (1)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (6)
信州旅行2023 (2)
京都モダン建築 (3)
春日若宮おん祭2023 (3)
春日若宮おん祭2022 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR