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2017-08

楽美術館鑑賞茶会〜水無月2013 - 2013.06.13 Thu

長次郎の黒楽茶碗「万代屋(もずや)黒」。写真で見ると、かせた小ぶりの茶碗で、長次郎が利休とであってまなしのころ作られたのではないかといわれる。利休の究極の小間の茶室に見合う、これこそ侘びを体現しているのではないかと思われるすごい茶碗です。(利休から娘婿である万代屋宗安に与えられたために万代屋黒と)

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楽家にとってもこれは宝物。いままでわかっているかぎりでこの茶碗でお茶を点てたのは、当代楽さんと、、、、
なんと!!海老蔵さんと藤谷美紀さんだけなんですって!
そう、年末公開予定の映画「利休にたずねよ」で利休を演じる中、この本物の万代屋黒を使ったのだそう。(藤谷美紀さんは妻の宗恩を演じられた)これはどうしても公開されたら見ないわけにはいかないですね!

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というような楽しいお話しも聞けるので、ちょくちょく参加させてもらっている楽美術館・鑑賞茶会です。

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今回の席は現在美術館で展示中の「歴代名品展」にちなんで、歴代のタイプのちがったお茶碗でお茶をいただくというテーマ。
床の軸は表千家・碌々斎(11代明治の頃の家元)の醒ヶ井の歌、「雨ふりて、、、」という梅雨のころにふさわしいもの。
花は竹の釣船をぐっと床にちかいところまでたらして(これ、斬新というかすてきだった!)、庭の十薬(ドクダミ)、ムカゴのツルをいけてありました。庭のあちこちで咲いて往生している十薬なのに、茶席に一輪あるとどうしてこんなにぴりっとかっこいいのでしょう。なにも珍しい花を買う必要はないのですね。
鎖も南鐐だったし、やっぱりすごいわ。

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これはエントランスのところの花ですが、館内の花もこの花も楽さんご自身がいれておられるとか。すてきやわ〜:*(〃∇〃人)*:

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お菓子はいつもたいてい聚洸さん。この日のお菓子は葛製「風の音」でした。(聚洸さん、予約なしではなかなかお菓子買えない人気店舗なんです)

楽さんのお話を聞きながら、それぞれ一服いただいたあとは、登場したすべての茶碗の恒例のおさわりタイム(?!)
直接手にとって、なでなでして手取りを確認することができます。いつもはガラスケースのむこうなのに。

1)5代宗入 黒平茶碗 「古池」 かせたイメージはなく、黒釉はつやつやして、300年前のものとはとても思えない。

2)10代旦入 赤楽 長次郎「白鷺」写し 私はこれでお茶をいただきました。ちょっと筒のようで、本歌と同じく手びねりの指のあとがはっきりしていて、楽さんは、長次郎の本歌の、この指あとにご自分の指をあてて、その時にいいしれぬ感動を覚えられたそうです。

3)11代慶入 萩 明治初頭、茶道などの伝統文化が一時廃れて大変なとき、碌々斎の地方まわりに同行した慶入が萩で、萩の土、窯をつかって焼いたもので白っぽい釉薬。苦労された時代のものなのですね。

4)13代惺入 織部写し 「緑水」  楽にはめずらしい織部。緑の釉薬がけっこうヴィヴィッド!

5)14代覚入 流水紋赤楽 「翠湖」 横縞の筋に白い刷毛がさっとはいっていて、まるで水のしぶきのようにみえる。

6)当代 赤楽平茶碗 「鳴澤」 わりと最近のお作のようです。あの特徴的なごつごつとした篦目がすごい。でも焼貫タイプよりは形は乙御前に似ておとなしめ。どこからのもうかと悩まなくていい。でも赤とも見え黒とも見える釉薬はしぶくていいなあ。

お客さんには若手の陶芸家もおられて、作陶するときに一番大切な物はなにか?なんてけっこう重い質問をされていましたが、ていねいに答えられる楽さんはやはりすてきです。

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茶会のあとは展示も拝見。
今回入って直ぐの所にご長男、篤人さんの赤楽茶碗が飾ってありました。これも乙御前に似た若々しいお茶碗。先日出版された「楽歴代」の本も解説を篤人さんが書かれるなど、いよいよ楽16代目を継ぐ方として活動開始されているのですね。でも当代の楽さんにもっと長く活躍してほしいけれど。

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で、ほしい、ほしいと思っていた、その「楽歴代」、ここで購入しました。ついでにこれも好きな光悦の本まで買っちゃった。

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美術館を出て、まっすぐ烏丸の方へ歩くととらや菓寮一条店があります。
いつもこのあたりにくると、ここでむしやしないをしたくなるのよね。店内は観光シーズンも一段落して静かでゆっくりできました。

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お菓子を食べずに私がいつもいただくのは青豆ご飯(冬は小豆ご飯)セット。
ごちそうさま〜!


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● COMMENT ●

一度は行ってみたいと思っている楽さんの鑑賞会です。
行けるといいのですがなかなか行けませんねえ。

ひいらぎ様

1日に3席くらいあったと思うので、それも1時間くらいですから、お散歩がてら是非。

楽さんの鑑賞茶会、私も行ってみたいと思いながら、中々実現できません。京都住いの方が羨ましいなあ。
先週末の金沢で、中村康平さんという茶盌の作家を訪ねました。現代アートでは世界的に認められていた康平さんが、茶盌を作り始めて5年、最近メキメキ、腕と評価を上げています。なごみ4月号の表紙にも出てました。天才肌で強気の康平さんですが、「ラクキチにはかなわないよ」としきりに繰り返していました。同年代で、認め合い競い合う素敵な関係のようです。秋には菊池寛実美術館で茶盌の大展覧会があって、並んだところが見られそうです。

そらいろつばめ様

毎回鑑賞茶会には遠方の方がよくおいでになります。(フランス人もいたわよ〜)
この回の正客さんも富山から、ということでした。遠方の方ほどきちんと着物でおいでですが、私はもうさわりまくりやすいよう(笑)袂のない洋服ででかけてます。なのでお気軽にまた申し込んでみてはいかがでしょうか。
「楽歴代」もお持ちでなければ是非。銘だけしってた茶碗の画像をみて、おお!こんな茶碗だったのか!と納得したり、首をかしげたり、、、、楽しいです。


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