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2018-07

楊貴妃と天鼓に萌える茶事 - 2018.07.07 Sat

(今週は茶事におよばれの記事ばかり(^_^; ありがたいことです)


大学の後輩の奥様が、たまたまお茶をされていて、たまたまうちのご近所にお茶のための2nd ハウス(?)をお持ちで、しかも複数の私のお茶友さんとたまたま同じ社中だという、あまりにもたまたますぎるご縁で、お茶事にお招きいただいた。かの後輩にはもう長いことお目にかかっていないというのに、お茶のご縁は不思議であり、ほんとうにありがたい。




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ここは学生時代から憧れであったマンションの一室、ここに潜入できる日が来ようとは!
以前はかの後輩がお住まいだったが、現在は茶事のためだけに本日のご亭主である奥様が改修されたそうで、その改修竣工の年号入りのバカラの汲みだし。




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待合のリビングには淡々斎の「沙」
よけいな夾雑物が洗い流された後に残る一粒の砂粒の己の本質、それがきらりと光っていればいいなとおっしゃるご亭主。

そしてお能の「楊貴妃」と「天鼓」の場面が描かれた扇子。今日のご連客はお能に興味の有る方が多いからね、、、と思っていたら、あとでこれがとんでもないことの序曲だったのである。(まあ、待て待て、おいおい)





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ここがマンションの一室とは!と、目をむく工夫のされ方、建築の方とあれこれ動線も考えてうまいこと工夫されているのに驚く。




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しかも入口の壁の足元にはちゃんと差し石まで!!
下地窓もあれば天井はへぎの網代、ちゃんとクーラーもあって(ここ大事←ないので夏茶事できない(;д;))上手に隠してある本格的な四畳半のお茶室。




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本席の軸は大徳寺429世、江戸後期の明堂宗宣による「思無邪(思いによこしまなし)」
多かれ少なかれよこしまな心がない人はいないと思うので、ちょっとどきっとするなあ。
長板二つ置きに乗っているあの清々しい美しいガラスの水指はオールドバカラでは???(聞きそびれました。ちなみにお店で同じものを見て、値段を聞いて回れ右した記憶が、、、)

まずは少々たしなまれている香道にちなみ、志野流お家元拝領の香木の聞香を。そしてしずかになった心で懐石をいただく。




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懐石はお仲間の水屋のかたとのお手製。

焼き物が<鮭+いくら>の親子は「天鼓」の悲しい父と子にかけたとか(*^_^*)
(天鼓ストーリー→⭐️




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お酒は和久傳オリジナルの竹酒を。
竹の香りでとても美味しく、ほぼ手酌状態。




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八寸のラッキョウ生ハム巻きピンクペッパーのせがとても美味しくて、これはアイデア頂戴せねば。
千鳥のごちそうにちょっと謡でもと思ったが、おし止めて大正解!ということがのちに。



そして、ご亭主の心と性格をうつす灰型はきっぱり美しい二文字押切。あまりに火窓から見える灰が美しかったので、風炉中拝見を乞う。炭の注ぎ方も教科書にのせたいくらいであった。




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「楊貴妃」も「天鼓」も七夕の時期にちなんだ演目であるので、お菓子は大きな重い工芸ガラスの食籠に梶の葉、お菓子は願いの糸ですね。なんというか、目にも麗しく萌えポイント高い。
末富さんはふだんこのお菓子をこなしで作られますが、暑い夏なのでういろうにしましょうということでそうなったそうだ。




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後座のお花は唐糸草、銀梅草など、花入がこれも天鼓にちなんで立鼓。
後座で美味しく濃茶を頂戴した後、なんと、、、茶室の障子が開いて、、、、あら〜〜〜!!
金剛流のU先生が袴姿でにっこりしてはった!
なんと、今日のごちそうはこれでありましたか!
(で、さっきへたな謡せんでよかった、、、やばかった)




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お持ちくださったのは能楽師でもあり面打ちでもあるお父上と、姉上が打たれた面、楊貴妃に使われる増女と天鼓につかう慈童であった。
そして楊貴妃、天鼓のキリの部分の謡をおきかせいただく。舞金剛といわれ優美華麗な舞を旨とするので、謡が柔らかい観世にくらべてストレートに剛健。

皇帝のわがままで呂水に沈められて死んだ天鼓の霊が、恨みも憎しみもなくただ無邪気に天鼓を打つ場面が好きでことのほか嬉しかった。

  🎶 月にうそむき 水にたわむれ 波をうがち 袖を返すや 、、、



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薄茶はU先生にもはいっていただき、能の話をききながらお茶をいただくこのしあわせ。
ご亭主は、先生と能のワークショップでお知り合いになり、今日のこの会のために(客に能好きが多い)お願いしてくださったそうだ。そのグイグイいくパワーはどこから(;゜0゜)うらやましいわ。

茶杓が仏師が作られたという彫りの荘厳のあるもので、材が白檀、これを能の「楊貴妃」が方士に与えた簪に見立てて、銘を「太真」とつけられた。(楊貴妃は死後、蓬莱宮の太真殿に住むとされる)

(能 楊貴妃あらすじ→⭐️


実はこれに先立つ茶事にいっしょにおよばれして、「お能の知識はお茶には必要よ〜勉強しないと〜」などとついよけいなことを一言いったのに発奮しはって、なんだか先にお能を習っている私よりすごいことになっている、、、(;゜0゜) えらそうなことを言ったのがお恥ずかしいくらいである。

この勉強熱心な好奇心にあふれたご亭主にただただ脱帽するのみ。



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最後にU先生に、長寿をことほぐ「老松」の仕舞を舞っていただきおひらきとなる。
とてもすてきなプレゼントをいただいた。お茶ってほんとうにすればするほど奥が深く、そしてすばらしいなあ、、、と実感の一日であった。ご亭主に、能楽師のU先生、御連客に感謝。



<追記>
冒頭の扇子であるが、あれも画像をDLして複数作ってもらったという特注品であった。記念にそれぞれ1本ずついただいて帰る。私はもちろん天鼓の方をいただく。しかし、、、扇子も特注品かあ、、、Σ(゚д゚ )





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