fc2ブログ
topimage

2023-09

ついに涼炉を買ってしまった - 2013.06.18 Tue

茶会閑散期の真冬に3ヶ月だけ、煎茶道を習った。
その世界をちょっと垣間見ただけなので、煎茶やってます、なんてとてもお恥ずかしくて言えない。
それでも、感じることは多々あったので、これからも自分なりの解釈で自由に楽しみたいと思う。

すでに茶碗、茶瓶、茶則はそろえてあるので、次いるものは、、、、涼炉、涼炉♪

写真

かねて目をつけていた、寺町通りはお茶の老舗、蓬萊堂さん。
ここは茶道だけでなく煎茶の道具も豊富。(「禅林寺御用達」の看板もあります。永観堂のことね(^_^)b)

こちらで、ついに涼炉(電熱)+ボーフラ(湯瓶)を買ってしまった!
も〜う、途中でやめるなんて言えないわね。

P1070105.jpg

おうちにお持ち帰り、早速セッティング。(形からはいるタイプ?)
うむ、ええ感じ。

蓋置や水注は今回はしょったけれど、いざとなれば茶道の道具で十分代用できるの。

P1030639.jpg

すでに忘れかけた点前でまずは煎茶一煎。
私が習った流派はとにかく数滴しかいれない。これがまた茶葉のエキスをしぼりとっていて、僅か一滴が舌の上に広がる感覚といったらない。

煎茶道では茶道とちがって茶碗を鑑賞する、、、というような習慣はない。もちろんそれなりに美しい茶碗だとうれしいけれど、素焼きの粗末な茶碗も良しとする精神でしょうか。

P1030638.jpg

私だけの解釈だが、

茶道における茶席は、五感をフルに使いかつ刺激される包括的な時空間。
煎茶道ではこの茶の甘露一滴を味わわんがための手続き所作。

いずれがよい、というものではなく、もとめるものこそ違え、なにか求道的な姿勢はどちらも同じではないかと思う。
ボーフラを涼炉からおろして、右膝の上で湯をおちつかせる、、この呼吸が茶器を清める前の居ずまいをただす時の緊張感に似て、とても好き。

IMG_1663.jpg

そも、煎茶道のはじまりは名器の並ぶ茶の湯の席をよしとせず、清らかな自然のもと、素焼きの粗末な茶器で煎茶を煮たことに始まる。
売茶翁は茶道具を荷って洛中に出て、煎茶の立ち売りをす。
「茶銭は黄金百鎰より半文銭まではくれ次第 ただよりはまけもうさず」


煎茶道にも真にあたる格の高い点前もあるようだが、私はあくまで売茶翁のような煎茶の原点だけでいいかな。



関連記事

● COMMENT ●

ついに始まりましたね。これも楽しそうですよ。
母もお茶と煎茶と両方楽しんでいました。
煎茶は飾りも面白いのです。文房具を飾ったり 確か果物もあったかもしれません。
母が私にも習ってと言いましたのに とうとうせなんだ。申し訳ないことをしたもんです。
いつか煎茶もごちそうして下さいな。

ひいらぎ様

煎茶飾りまではようしませんが、せめて花など飾って煎茶を一煎。
またおいれしますよ。不調法でございますが。(笑)

こんにちは、しぇる様

煎茶道も気になっておりますこの頃でしたが、今お稽古を頂いております先生に、ご薫陶頂きまして。
実は先生は、ご当代のおじい様淡々斎の奥様の加代子夫人に「まずは専心なされませ」と。色々されてたご様子。
なので、ご縁のございましたこちらに集中しようかと思っておりますのですが・・・。
でも、二人静ちゃんに美味しいお茶を入れて頂いたり、このような素敵な御記事がアップされますと、惑う私(笑)。
煩悩がまみれて困ってしまいますぅ(笑)。

頂いたお茶箱は随時拙ブログに。
本当に素敵なお茶箱をお譲り頂きまして、有難うございました。
毎度酷使しております、お許しください。
私の練習台に家族や友人達が大迷惑(笑)中、しぇる様からのお茶碗やお棗、お茶杓で頑張っております。
なんと贅沢なことか!!

いけこ様

そ、、それほどよい道具ではないんです(汗!)でも、お稽古で使い慣らした道具なので、それなりに愛着があり、ブログで写真拝見して、「なつかし〜っ!」となりました。がしがし使っていただけて本望です。私は茶箱はほとんどエア稽古だったので、お茶碗なんか、ほんもののお茶をいれてもらって喜んでいると思います。

一事専心は大切だと思います。煎茶はもう少し先でも遅くはないと思いますよ。煎茶の先生は、茶道をある程度長く習っている人は、煎茶点前をさせてものみこみが全然違う、と言われます。
私の煎茶はお遊びの域を出ていません。でも御所のお花見で二人静さんがいれてくれた玉露、今までで最高のものだったので、あの味だけは再現いたしたく、作法はともかく、美味しいお茶を煎れる原理は理解したいの。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/107-f41d07ca
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

藤森神社・あじさい祭 «  | BLOG TOP |  » 空梅雨の建仁寺・両足院〜宮川町あたり

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (14)
茶の湯 (385)
茶事(亭主) (82)
茶事(客) (171)
茶会(亭主) (17)
煎茶 (9)
京のグルメ&カフェ (94)
町家ウォッチング (10)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (108)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (65)
京都めぐり2023 (29)
京都めぐり2022 (29)
京都めぐり2021 (30)
京都めぐり2020 (19)
コロナ緊急事態宣言下の京都2020 (12)
京都めぐり2019 (28)
京都めぐり2018 (20)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (14)
美術館・博物館 (138)
奈良散歩 (128)
大阪散歩 (1)
着物 (8)
京の祭礼・伝統行事 (60)
祇園祭2023 (9)
祇園祭2022 (11)
祗園祭2021コロナ下 (5)
コロナ下の祇園会2020 (1)
祗園祭2019 (18)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2023 (10)
修二会2022 (8)
コロナ下の修二会2021 (6)
修二会2020 (5)
修二会2019 (3)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (9)
京都和菓子の会 (4)
ソウル紀行2023 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (13)
ギャラリー (4)
暮らし (13)
中国茶 (48)
京都の歴史・文化について勉強 (3)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (21)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
ニュージーランド紀行2019 (9)
台北旅行2018 (3)
高野山 (2)
骨董・工芸品 (1)
東京散歩 (2)
諏訪紀行2021 (4)
金沢さんぽ (1)
御所朝茶 (4)
有田2022 (1)
熊野三山巡り (2)
兵庫さんぽ (1)
太宰府 (2)
丹後旅行 (3)
仕覆制作 (3)
信州旅行2023 (2)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR