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中之島香雪美術館〜「珠玉の村山コレクションIII 茶の道にみちびかれ」 - 2018.09.01 Sat

朝日新聞の創業者・村山龍平(香雪)のコレクションを所蔵する、神戸御影香雪美術館は何度かいったがことがあって、中でも毎年11月におこなわれる玄庵(燕庵をそのまま持ってきたような写し)茶会はそのお宝をおしげもなく使い、玄庵にて藪内のお家元が濃茶を点てて下さり、香雪の邸宅のうち、和館、庭園も使うという、美術館茶会のなかでは私的最高峰のお茶会なのだ。(玄庵茶会の記→  ☆☆




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その香雪美術館の中之島館が大阪にできると聞いて、完成を心待ちにしていた。3月オープンであったが、ここは交通的にやや不便(京阪中之島線がなあ、、、)なのと、行こうと思ったら休館だったりで、とうとう今日までのびのびになってしまった。



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手前のフェスティバルホールのあるビルの向かいの高層ビル4Fである。
(フェスティバルホールの向かいってことはJR大阪駅にも近いってことだと初めて気づいた)



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4Fからの眺め

美術館はオープン以来「珠玉の村山コレクション」シリーズを5期にわけて展示する予定で、現在は3期、「茶の道にみちびかれ」で、ばっちりのタイミングではあった。(他に「美術を愛して」「美しき金に心をよせて」次期が「ほとけの世界にたゆたう」「物語とうたにあそぶ」



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香雪翁は茶の湯だけの人ではなく、日本のみならず東洋の古美術を愛してやまない方だったそうで、そのコレクションは茶道具に限らず多岐にわたるのだ。
彼の茶の湯の師は藪内流の10代休々斎、11代透月斎であり、茶の友は藤田傳三郎、住友春翠、野村得庵、鈍翁などなどかの時代の綺羅星数寄者。よってそのコレクションも推して知るべし。




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エントランスからはうわさの玄庵を忠実に写した(ということは燕庵を忠実に写した)茶室もシースルーで見えるというニクイ設計である。

いきなり入り口から利休が漁師からゆずりうけ花入れにし、少庵、宗旦、山田宗偏箱、と伝わった伝説級の桂籠。
それから龍平翁が担当した第3回十八会(傳三郎以下、大阪の数寄者たちがもちまわりでした茶会)の時、大正11年光悦会で大虚庵を担当した時、玄庵名残茶会をしたときの道具組がそれぞれならぶ。

桃山の伊賀花入もあれば与次郎釜、古染の香合、古備前の火入、龍泉窯青磁の瓶掛け、展示はなかったが軸は雪舟、藪内流祖剣中の一重切花入れ、織田有楽の茶杓「初霜」、仁清忍草茶碗、長次郎のかせかせの黒楽「古狐」、光悦の黒楽「黒光悦」、、、、、きらきらキラキラ輝いて見えるお道具に、意外に多いのが、東南アジア系の道具だ。天川の煙草入れとか、東南アジアっぽい漆器の食籠や行李蓋など、ちょっと斜め上をねらったようなコンビネーション。

刷毛目茶碗がお好きだったようで、いくつか出ていたが、私的には彫三島「朝霧」がよかったな。内に印花と線彫り、外は二段の線彫り。今窯からでましたよ、と言わんばかりの艶々感、一言では表現できない複雑な色。



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茶杓の展示に珠光、紹鷗、利休と3つが並べてあるところはさすが!茶杓の変遷の歴史のエッセンスがわかる。
もひとつ、呉須染付(漳州窯)、古染付(景徳鎮)、祥瑞(景徳鎮)のいつもどれか迷う染付3種を並べて展示!これもありがたい。
ついでにいうなら呉須赤絵(漳州窯)と南京赤絵(景徳鎮)もならべて欲しいな〜。未だに違いがようわからん。



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玄庵写しは昼と夜の景色をライティングでみせているところが芸が細かい。これは夜のパート。中村昌生先生監修、京都の数寄屋建築会社請負とのこと。

御影の美術館にはない所としては、龍平翁の生涯を写真や記事で読ませるところや、重要文化財となっている私邸の洋館を360°見ることができるタッチパネル、洋館の居間の再現などなど。これは意外に面白い。



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岡倉天心が明治22年に創刊した美術雑誌「国華」の資金難を救ったのも龍平翁と朝日新聞社の共同経営者であった上野理一であった。現在それの経営は朝日新聞社にひきつがれている。(「工芸青花」は名前からして国華へのオマージュなのかな)
また現在の甲子園・全国高校野球大会の創始者でもあったんですねえ。



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御影に行くことを思えば、ここの方がちょっとは行きやすいかな。できればこちらでも美術館茶会があればいいのだけれど。






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