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2024-02

三島まみれ♪、、、粉青沙器勉強会たこ焼き茶事 - 2018.09.04 Tue

かねてより、お蔵の深い和尚様(タライ・ラマ師)に焼物の勉強会をしよう!とお願いしていたのが叶いました。
以前は古唐津の勉強会や古染付の勉強会なども京都でしていただきましたねえ。今回は、私が大好きで大好きな大好き(くどい)三島をメインに粉青沙器シリーズ!

(お道具の写真のアップは和尚様の許可を得ております)



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6月たこ焼き茶事の思い出も新鮮なうちに、ふたたびたこ焼き茶事付きで。

寄付では本願寺の何代目かの門主さまの「法の海、、、」の歌、待合で須田剋太さんの「空」。あわせて「空海」!先だって真言宗のお坊様(実は私淑している「師匠」さま)が茶事のお客様だったそうで。なるほど〜。

席入りすると床の間に、李朝の背の低い箪笥の様な台にうやうやしく乗っているのは、鶏龍山(粉青の一)の盃(箱書は小碗)。つやつやでかわいらしい。こんな手のひらに載るような小さい鶏龍山は初めて見た。事実めずらしいものらしい。




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早速、粉青沙器についての和尚様の講義。
レジュメまでご用意くださり、有り難い限り。
私は粉青大好きなので、ある程度知識はあるつもりだったが、実は全然理解していなかったことが次々と判明。実物を手にとっていじり回して、たくさん見て、専門家に教えを乞わなければ身につかない知識というものがあるのだ。本を読むだけではだめなんだ。




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<9~10世紀南宋越州窯で盛んに焼かれた青磁の影響を受け、朝鮮では高麗時代(10世紀〜14世紀)盛んに青磁、それも朝鮮独特の象嵌入りのものが作られたが、国の衰退、技術の衰退により青磁の色がだせなくなり、それに似せた粉青沙器(三島・粉引・刷毛目)が誕生した。高麗末期〜李朝初めの頃である。>

ここまでは知っていたが、粉青とは、、、粉=白い化粧土、青=淡青色を示す透明釉のことだったか!その透明釉が無色透明だと思い込んでいたので、刷毛目にしろ三島にしろ青い釉薬の上に無色透明釉をかけていると誤解していたのだ。あの青い色こそが透明釉の色だったのか。

さらに刷毛目と粉引の違いもわかっていなかったな。無地刷毛目の外側の口の周りによくみられるべっとりとした白い化粧土、言われてみればあれは刷毛目=刷毛ではいた、、、のではないのだ。あれは化粧土にどっぷり漬けてできた粉引と言うべき部分だったのだ。

ついでに粉引の産地による分類で
宝城粉引、雲岱里粉引:いわゆる粉引 伝世品は少ない
務安粉引:無地刷毛目が多い 高台脇、高台内には透明釉のみで白化粧土がかかっていない

また改めて自分の無地刷毛目を見直さなくっちゃ。
ほんま、実物を見ながら解説を拝聴すると、全然ちがう。展示品では高台の裏までみることもできないものな。




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さらに粉青に影響を与えたのが、絵高麗〜中国磁州窯の白化粧土を使い、絵を描いたり、搔き落としをしたりする技法。和尚様のお蔵はと〜っても深いので、お話しをされながら、次々と話題になった実物の焼物がでてくるのにはびっくりしました。




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そしてこれ!!
今日の中で一番好きなやつ!
三作三島といっていいのかな。粉引のようで、三島の象嵌があって、外側にはうっすら刷毛目もあるし。も〜これ好き、、、としか言いようがない☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

中の釉薬垂れで透明釉の色が淡い青だとはっきりわかる。




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たこ焼き懐石のスタートに、神戸たこ焼き(ソース+出汁)用の平金井戸(まさんど窯)と共に載っている取り皿は、、、これも粉引ではありませぬか!



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正客の特権といたしまして、床に飾ってある鶏龍山のかわいらしい盃でお酒をいただきました。
目跡にちらばっているキラキラしたのは砂ではなくて珪石(石英)なんだそうです。入手されたいきさつも伺ったが、和尚様のところへ来るべくして来たのだなあ、、の感あり。




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またまた!このびっしり象嵌の上手の三島と来たら(*≧∪≦)



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立派な後継者になるべく修行中のご子息がせっせとたこ焼きをやいてくださいました。



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これぞ神戸式たこ焼き!
ご次客さんの取り皿も三島?高麗青磁?(この境界があいまいなものもけっこうある)




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この薬味入れは、500円玉くらいの大きさで、実は食器のミニチュア、副葬品なのだとか。小さいクセに形が井戸茶碗か?と思うくらい横から見たフォルムが美しいのだが、これも数ある中から和尚様のおめがねにかなったものばかりの選抜品。李朝の卓に載っているのもおしゃれ。




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三客さんの取り皿が上野焼で、あんまり上野焼って見ないね、という話をしていたら、またまたお蔵からこれぞ「The 上野焼」という器(向付?茶碗?)を出してきて解説してくださる。意識して上野焼見たのはじめて。

私は高台は、いままでそんなに気合いをいれて見ていないのだが、高台のどこが見所なのか、すきっとした高台とそうでない高台の違いは、とか、直径と高台径の比率の話とか、本物の高麗茶碗の高台がけっこう欠けている理由などもお話してくださり、大いに勉強になりました。





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また、九州で粉引をメインに作陶してはる和尚様仲良しで、私も川口美術でなんどかお目にかかった伊藤明美さんの作品の話になると、早速その塩笥の汲み出しを出してきてくださった。初めはほとんど真っ白だったんですよ、この粉引。使っている内にどんどん色が付いてくるので、彼女のその育児(陶?)日記の記録をみたことがあり、自分も育ててみようと一つもとめて使っているのですが、この和尚様がお使いの、伊藤さんのごく初期の頃の作品がこれで、びっくり!




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これが私が育児中の同じ物。全然使い込みが足らない!どうやったらあそこまで行くのか、またガンバロウ。



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主菓子は須磨の浦の波を現したもの。
器は古唐津陶片、紋様は千鳥だが、陰暦8月の異名・燕去月になぞらえ燕にみたてたもの。

中立の後、後座の席でまたびっくり!



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先ほどのかわいい鶏龍山盃をのせていた台が天秤台になっているではありませんか!
聞けばこれは日本の江戸時代の古民具らしく、組み立て式で、下の引き出しに天秤、天秤をかける柱、および分銅型(地図記号の銀行)の分銅一式がおさまっていました。

これにちなんで仏様のありがたい説話(シビ王と鳩と鷹)を拝聴。和尚様が園長をつとめられるところの幼稚園の園児たちに聞かせるのにほんまによいお話しでありました。

花入は珍しい宋胡録にお庭の桔梗。

濃茶茶碗がたっぷりとした堂々たる刷毛目、茶入が粉青に影響を与えた磁州窯の絵高麗、茶杓がこれも珍しい、櫂先の割れ目に裏にでないほど小さな鎹がうってある織部の高弟の作。水指は御本三島。

薄茶では「出たっ!」と思わず叫んだ、本日の三島の最後を飾る檜垣紋・内花の彫三島!先日香雪中之島で彫三島「朝霧」見たとこやん。そっくり。
彫三島はいわゆる粉青沙器から時代が下って、織部好みといわれ日本からの注文であろうと言われる番外三島。ここまできっちりそろえられているとは(;゜0゜)

水指が鶏龍山塩笥、二服目は本日でてきた茶碗のそろい踏みで、お好みの茶碗どれでも!
茶杓は須磨の波にかけた藪内10代休々斎の「釣り竿」(神功皇后神話にちなむ)




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しかるに同じ小田先生の本を持っているのにどうしてこう読み込み方が違うのでしょう。
改めてまたしっかり読み直そうと誓いました。

かくいう粉青も16世紀後半から17世紀、李朝の儒教色に影響を受けた白磁の興隆とともに消えていくのでありますが、朝鮮人はあくまで高麗青磁に誇りをもち続け、粉青とか白磁とか、そこらへんにころがっていたのを、後世再発見したのが柳宗悦や浅川兄弟をはじめとする日本人だったのですね。ここらへんは美意識のお国柄違いというべきですが、その後あまりに日本でもてはやされたので、本国でも逸品は門外不出となったもよう。



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和尚様はこれだけのどれをとっても「お目の高い」コレクションを作られるまでに、たくさんの失敗や痛い思いもされたそうです。そういう身をもった学習でなければ、ほんとうは知識は身につかないと思うのではありますが、私にはなかなかむつかしいわ。


とにもかくにも半日、粉青まみれの茶事、粉青の海に溺れてしあわせでした。
ありがとうございました。
次回は堅手シリーズなど是非!(あつかましいけど)






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しぇるさん、こんにちは

昨日の、台風

大変、強力でした

長らく、京都に住む私の記憶の中でも最大級でした

しぇるさん、御家族

御無事でしたか?

お家の方、大丈夫ですか?

高兄様

おかげさまで。簾がぶっとんだくらいですみました。(ただし特注品、4枚破損、、泣)
近所では板塀がぶっとんだところもあります。ほんまにえらい台風でした。
一息ついたところで、札幌に住む息子のとこが大変です。まあ、今のところ停電と断水だけみたいですが。(スマホが充電できず連絡できない、、、)


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