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高麗青磁ーヒスイのきらめき〜大阪市立東洋陶磁美術館 - 2018.09.15 Sat

先だって高麗茶碗の粉青沙器の勉強会(?)をしたが、そのひとつ、三島が憧れ、それに少しでも近く、と願った高麗青磁。
タイムリーにも大阪中之島、大阪市立東洋陶磁美術館で、高麗青磁の展示である。



IMG_2737.jpg



高麗王朝は918〜1392年、室町幕府が1338だから、意外と中世まで続いていたのね。

高麗青磁は中国越州窯(諸説あり)の青磁の技術を導入したもの、中国(宋代)では「秘色(ひそく)」といわれたが、高麗では全盛期の12世紀、「翡色(翡翠の色)」とよばれた。


(この展示、一部のものを除いて撮影OK!というありがたいおはからい)



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これなんか、砧青磁といわれても違いがわからんくらいである。



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これは水注であるが、造型がなんとなく朝鮮っぽい、というか。中国にも同じような水注あるのかもしれないが。


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印花牡丹紋輪花型鉢
蓮に見えるが、牡丹なんだ。実は同じような印花の高麗青磁の茶碗持っている。これ、よく似ているな〜と思って見ていたが、こんなにブルーではない。ちょっとできそこないの青磁っぽい(珠光青磁みたいな?(^_^;)黄色が勝った青磁であるが、紋様は同じだな、うん。



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そしてなんといっても高麗青磁といえば象嵌青磁。
雲鶴はその代表的な紋様。後期になると鶴もちょっといい加減になるのだが、これは最盛期の12世紀のもの、鶴と霊芝がきれいに描かれている。




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13~14世紀
これなんか、もう三島かと思っちゃうよ。というか、三島がまねたんだけれど。



IMG_2751.jpg



末期の14世紀
象嵌鳳凰花唐草紋鉢
三島にも白だけでなく黒い象嵌のものがあって、ますます紛らわしくなる。専門家は三島と高麗青磁は間違わないとおっしゃるが、私はまだどっちかわからないものが多々ある。



IMG_2753.jpg



このポスターになった陽刻龍波濤紋九龍浄瓶は大和文華館所有の重要文化財である。これを見て大きいものかと思っていたが、意外と小さいものであった。しかし竜頭の細かい造型はすごい職人技。よく窯の中でわれなかったものだ。
ちなみに九龍は、釈迦が生まれたときに九匹の龍が天から水を吐いてその身を清めた、という伝説から。



IMG_2746.jpg



こんな造型をしちゃうあたり、中国青磁にはなかったのでは?
これらはかわいらしい水滴である。



IMG_2747.jpg



牡丹紋盒
これは女性の化粧品をいれたものといわれるが、当然われわれには香合にしか見えない。



IMG_2741.jpg



12世紀~13世紀
象嵌菊蓮花紋瓜形水注

安宅コレクションすなわち東洋陶磁所蔵の、象嵌の紋様といい造型といい、これぞ高麗青磁の花!である。



IMG_2748.jpg



これは朝鮮の民画であるが、ちょっと猫がかわいかったので載せてみた(^_^;

高麗青磁というと、もっと緑っぽい青磁のイメージであったが、南宋の砧青磁にもまけないようなブルーであったり、釉薬もマットだったり透明だったり、こんなにバリエーション豊富とは思わなかった。

残念ながら茶道具としては、特に茶碗は抹茶の緑が青磁にあわなかった様で、あまり好まれない。花器としてもやはり龍泉窯の青磁に負けるのである。続く朝鮮王朝時代、その技術は失われていくのであるが、少しでも青磁に似せようと努力した結果が粉青沙器であり、日本の茶人がむしろこちらを好む、というのは少し皮肉な話である。




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12世紀
陰刻牡丹紋碗・托

なんと繊細な。

今でも朝鮮半島では、粉青でもなく白磁でもなく、この高麗青磁こそ自分たちの国の宝だという意識が高いと聞く。お茶の道具とは別として、それもうなづけるこの美しさ、、、である。


*11月25日まで



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