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2018-12

東本願寺能舞台にてテアトル・ノウ京都公演 - 2018.09.30 Sun

京都駅にもほど近い、東本願寺のお堀端にも彼岸花が咲く季節。
彼岸花ってほんとにお彼岸に咲くのな。



DSC02674.jpg



さて、この日東本願寺能舞台にて観世流シテ方・味方玄先生の主催するテアトル・ノウの京都公演。



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しかし、東本願寺に能舞台があるとはしらなんだ。
西本願寺には重文の桃山時代の能舞台があるのだが、こちらの舞台は明治になってからの建築らしい。それにしても普通ははいれないこんなところで観能できるとは、ありがたいことである。



theatrenoh_kyoto.jpg



本日のメイン演目は「経正」と「融」
いずれもシテは味方先生が演じられる。



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観覧席は奥の白書院、そこの入り口がここで、さすがお東さん、壮麗だなあ。



DSC02690.jpg



これが白書院に向かって立つ能舞台である。雨が降ったら吹き込みそうだし、地謡の方たちの出入り口は屋外だし、現代的な設備がないのがかえっていいかも。



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その向かいが観客席で、席はぎっしりうまっていた。



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座席から見るとこんな感じ。
後の方にすわった人の話では、前の人の頭がじゃまで欄干の擬宝珠も邪魔でよく見えない〜とのこと。かつては、ここで観覧する人は身分の高い方なので、数人のみで能を楽しんだことだろうから、こんなにぎゅうぎゅう詰めは想定外であろうなあ。



DSC02692.jpg



かくいう私は回廊席だったので、すごくよく見えたo(^▽^)o
ただ、ど〜んと紅葉の大きい木のせいで、橋懸かりがほとんど見えないのが残念だった。橋懸かりで「融」の汐汲みの翁が桶をかついでるところも、「経正」の霊がでようかどうしようか迷っている場面も音声のみ。いやいや、設備完備のところより、味はあるけどね。



DSC02691.jpg 



まずは「経正」
私の三大源平合戦修羅物混乱お題のひとつなのである。「経正」「清経」「景清」
どれもよく似てませんか?(^_^;

ちなみに経正は、平清盛の甥にあたり、敦盛の兄、琵琶の名手にして、仁和寺の門跡から下賜された琵琶の名器「青山」といっしょに語られることの多い平家の公達である。都落ちの際にこの名器を損なわぬようにと仁和寺に返しに行き、一ノ谷の合戦で命をおとすのである。(月岡芳年の「月百姿」にも姿が描かれけっこう好きなんですわ〜)

青山を供えて手向けの法要をしている僧の所へあらわれた経正の亡霊は、平家一の貴公子、白皙の男前である。花鳥風月を楽しみ詩歌管弦、琵琶を楽しんだ当時を懐かしみ、優雅な舞をみせるが、そうこうするうち、がらっと調子は変わって修羅の苦しみ,怒りにかられ、早く激しい舞にかわっていき、最後にそれをあさまし、と恥じて夜明けと共に消えていく。
この修羅のときの小鼓、大鼓の連打にのせて舞われるテンポの速い舞がすてきだった。
お声がとても良いし。




DSC02693.jpg



次に「融」
源融は嵯峨天皇の第12皇子、臣籍にくだって源氏姓をなのり、陸奥国塩釜の風景を写した六条河原院を造営した人であり、源氏物語の光源氏のモデルと言われる人である(光源氏最盛期の屋敷の名前も六条院)。六条河原の院はまさに東本願寺の飛び地である渉成園の場所にあったというから、これこそ、ここで演じられるのにふさわしい。しかも舞台は中秋の名月の日、あまりにはまりすぎである。

河原の院はそののち、源氏物語のなにがしの院(夕顔が生き霊におそわれて命をおとした場所)のモデルにもなったといわれるくらい荒廃したが、その荒廃のなか、旅の僧はひとりの汐汲みの翁にあう。都になんで汐汲み?と思うが、ここは六条河原の院のあった場所であり、ここでは塩釜の風景をうつすために、わざわざ難波津から毎日汐をくんでこさせ、塩を焼いたという昔語りをする。
その後の僧の夢に、後シテが、直衣姿の融の姿で現れ、月の光のもと、優雅に音曲舞の夜遊(やゆう)をする、いわゆる夢幻能。

僧と汐汲みの翁のかけあいがけっこう長いので、ちょっとまた意識を失いかけたが、ちょうど舞台の真ん前で舞台の下を海と見立て、汐をくむ所作は印象的であった。




DSC02695.jpg




今月はすっかり観能づくめの一月であった。
題を聞いて、内容がすぐに思い浮かぶものの数が多少ふえたが、まだまだ勉強はしなければならないわ。知識が増えること、あと、詞章の言葉の美しさ、ふまえられた和歌に気づく事、これが今の観能の楽しみ。



IMG_2889.jpg



ちなみに休憩時間にここの自販機で買ったお茶がこれだった。
なんだかありがたい(^_^;





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