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2018-10

活版印刷リバイバル - 2018.10.04 Thu

文庫本をはじめて読破したのは中学生になってからだった。
いままで少年少女版を読んでいたので、ちょっと大人になったような気がした。当時は文庫本も、印刷物はほぼ活版印刷で、薄茶色の紙に活字のところだけへこんでいて、文字が紙に食い込んでいる感じがとても好きだった。

いつのころからか(70年代〜らしい)、それはなくなって、印刷物はほぼオフセット印刷になり、紙のデコボコはなくなってしまった。
活版印刷は活字をひろって間も埋めて、版をつくるとても手間の掛かる作業だから、簡単きれいなオフセットにとってかわられるのはわかるのだが、あの微妙な紙の凹凸の陰翳や手触りがなくなったのはさみしい。




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しかし、CD全盛の時代でも、音楽はレコードプレイヤーでないと、というファンがおられるように、印刷はやっぱり活版印刷がいいなあ、という人は結構多いのだ。
かくいう私も、唐長で特注した名刺の紙には活版印刷でないと、と河原町二条の十分屋さんにお願いした。
この絶滅危惧種だった活版印刷、いままたひそかにリバイバルブームなのだ。
梅田阪急デパートでなんと活版印刷特設会場が期間限定で!




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全国から、活版印刷の魅力に気づいてそれをなりわいとしている小さな印刷屋さんが数店あつまって商品の販売やら、実際に活字を組んで刷ってもらうワークショップなどなど。
使われる印刷機は手刷りの小さなのものだけなので(本などを印刷するのはもっと大きい機械が必要・十分屋さんにあった)、ハガキやカード、名刺、メモ用紙といったたぐいだ。




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これが活版の活字
樹脂で絵も版におこせるらしい。



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これこれ
写真ではわかりにくいと思うが、字が紙にくいこんでいるのよね(萌え)インクのにおいまでするようだ。



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これが手キンとよばれる手動式平圧印刷機
手動なので、小さな物しか刷れないが、ハガキ大なら充分。
あちこちのブースでこの手キンをおいていたし、まだまだ活版印刷の機械はこっそりサバイバルしていたのだな。
ピンチは活字の方だと聞いた。金属でできたそれは、もう作る職人さんがいないので、今使っているのがなくなったら、もうできないのだそうだ。印刷機だって、ほんとうは今のがこわれたら部品もないらしいから、なくなるしかないのだそうだ。

でも、活版のよさが見直されている昨今、需要が増えれば復活してくれないだろうか。
むなしい願いかな。




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お客さまの注文にあわせて便箋作成中の手キン




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ついついうれしくて、ステーショナリーフェチなのもあって、これだけ購入。
くっきり線がへこんでいるメモ用紙には、ガラスペンで文字を書きたい。



IMG_2931.jpg


ハガキは宮沢賢治の「星めぐりのうた」
これは飾っておきたい。印刷自体が作品を主張している。
オフセット印刷ではそんな気にならないが。

賢治と言えば、ジョバンニが家計をたすけるために放課後働いていた活版印刷所で、活字を拾う仕事をしていた「銀河鉄道の夜」、これを思い出した。








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